Windowsを使っていると、突然現れる「エラーコード」に困ったことはありませんか?
「0x80070005」「0x8024402F」など、意味不明な英数字の組み合わせを見て、「どうすればいいの?」と頭を抱えた経験があるかもしれません。
こんな悩みを解決します
- エラーコードが表示されたけど意味がわからない
- どこを調べればいいかわからない
- 自分で解決する方法を知りたい
- 同じエラーを繰り返さないようにしたい
Windowsで表示されるエラーコードは、システムの状態や問題の原因を特定するための重要な手がかりとなります。
この記事では、主要なエラーコードの種類とその意味、そして実際の対処法をわかりやすく解説します。
エラーコードって何?

エラーコードの基本
エラーコードとは、Windowsがトラブルの原因を数字や英数字で教えてくれる仕組みです。
なぜエラーコードがあるの?
- 問題を正確に特定するため
- サポートに相談するときの共通言語
- 同じ問題の解決策を検索しやすくするため
- システムの状態を記録するため
エラーコードの見方
0x80070005
│ │ │ │
│ │ │ └─ 具体的なエラー番号
│ │ └─── エラーの種類
│ └────── システムの分類
└──────── 16進数を表す印
エラーコードが表示される場面
よくある表示場面
- ファイルを開こうとしたとき
- ソフトウェアをインストールするとき
- Windows Updateを実行するとき
- システムが異常終了するとき(ブルースクリーン)
- 周辺機器を接続したとき
システムエラーコード(Win32エラー)
基本的なシステムエラー
これらのエラーコードは、Windows API関数が失敗した際に表示されます。
日常的によく遭遇するエラーです。
エラーコード | 意味 | よくある原因 | 対処法 |
---|---|---|---|
0 (0x0) | 操作が正常に完了 | エラーではない | 何もしなくてOK |
2 (0x2) | ファイルが見つからない | ・ファイルが削除された ・パスが間違っている | ・ファイルの場所を確認 ・正しいパスを指定 |
5 (0x5) | アクセスが拒否された | ・権限がない ・ファイルが使用中 | ・管理者として実行 ・ファイルを閉じる |
8 (0x8) | メモリ不足 | ・RAMが足りない ・メモリリーク | ・不要なプログラムを終了 ・PCを再起動 |
詳しい対処方法
エラーコード 2:ファイルが見つからない
症状の例
- 「setup.exe が見つかりません」
- 「指定されたファイルを開けません」
解決手順
- ファイルの存在確認
エクスプローラーで実際にファイルがあるか確認
- パスの確認
ファイルのフルパスをコピーして貼り付け
- ファイル名の確認
拡張子が表示されているか確認 (例:program.txt が program.txt.txt になっている)
エラーコード 5:アクセス拒否
症状の例
- 「このフォルダにアクセスする権限がありません」
- 「ファイルを削除できません」
解決手順
- 管理者として実行
プログラムを右クリック → 「管理者として実行」
- ファイルの使用状況確認
タスクマネージャーでファイルを使っているプログラムを終了
- 所有者の変更
ファイル右クリック → プロパティ → セキュリティ → 詳細設定
エラーコード 8:メモリ不足
症状の例
- 「メモリが不足しています」
- 「操作を完了できません」
解決手順
- メモリ使用量の確認
Ctrl + Shift + Esc → パフォーマンス → メモリ
- 不要なプログラムを終了
タスクマネージャーで大量にメモリを使用しているプログラムを終了
- 仮想メモリの設定
コントロールパネル → システム → システムの詳細設定 → パフォーマンス設定
Windows Update エラーコード

よくあるアップデートエラー
Windows Updateは特にエラーが起きやすい機能です。主要なエラーコードと対処法を覚えておきましょう。
エラーコード | 意味 | 主な原因 | 対処法 |
---|---|---|---|
0x80070020 | ファイルが使用中 | ・他のプログラムがファイルを使用 ・システムファイルがロック | ・PCを再起動 ・セーフモードで更新 |
0x80240017 | 該当する更新がない | ・既に最新版 ・更新カタログの問題 | ・Windows Update をリセット ・手動で更新確認 |
0x8024402F | サーバーに接続できない | ・インターネット接続の問題 ・ファイアウォールがブロック | ・ネット接続を確認 ・ファイアウォール設定確認 |
Windows Update エラーの解決手順
基本的なトラブルシューティング
手順1:Windows Update トラブルシューティングツール
設定 → 更新とセキュリティ → トラブルシューティング → Windows Update
手順2:Windows Update サービスの再起動
1. Win + R キーを押す
2. "services.msc" と入力してEnter
3. "Windows Update" を右クリック → 再起動
手順3:SoftwareDistribution フォルダのクリア
1. Windows Update サービスを停止
2. C:\Windows\SoftwareDistribution フォルダを削除
3. Windows Update サービスを開始
4. 更新を再実行
詳細な対処法:0x8024402F エラー
このエラーは「サーバーに接続できない」ことを意味します。
解決手順
- インターネット接続の確認
ブラウザでウェブサイトが正常に表示されるか確認
- 日時設定の確認
右下の時計を右クリック → 日付と時刻の調整 正確な日時に設定されているか確認
- DNS設定の変更
コントロールパネル → ネットワークとインターネット → ネットワーク接続 使用中の接続を右クリック → プロパティ → TCP/IPv4 → プロパティ DNS サーバー:8.8.8.8 と 8.8.4.4 に変更
- プロキシ設定の確認
設定 → ネットワークとインターネット → プロキシ 「プロキシサーバーを使う」がオフになっているか確認
停止コード(ブルースクリーンエラー)
ブルースクリーンとは
**ブルースクリーン(BSOD)**は、Windowsが重大なエラーを検出したときに表示される青い画面です。
表示される情報
- 停止コード(エラーの種類)
- 問題の簡単な説明
- 再起動までのカウントダウン
- QRコードやサポート情報
主要な停止コード
停止コード | 名前 | 主な原因 | 対処法 |
---|---|---|---|
0x7B | INACCESSIBLE_BOOT_DEVICE | ・ハードディスクの問題 ・ドライバの不具合 | ・ハードディスクの接続確認 ・セーフモードで起動 |
0x1A | MEMORY_MANAGEMENT | ・メモリの物理的故障 ・ドライバの問題 | ・メモリテスト実行 ・ドライバ更新 |
0x3B | SYSTEM_SERVICE_EXCEPTION | ・ドライバの不具合 ・システムファイルの破損 | ・最近インストールしたソフトをアンインストール ・システムファイルチェック |
ブルースクリーンの対処法
即座にできること
手順1:エラー情報の記録
・停止コード(0x~)をメモする
・エラーが発生した直前の操作を記録
・頻度(毎日?特定の操作で?)を記録
手順2:セーフモードで起動
1. 電源ボタンを押して強制終了
2. 再度電源を入れる
3. 起動画面でF8キーを連打
4. 「セーフモード」を選択
手順3:最近の変更を取り消す
・新しくインストールしたソフトをアンインストール
・ドライバを以前のバージョンに戻す
・システムの復元を実行
詳細な診断方法
メモリテストの実行
1. Win + R キーを押す
2. "mdsched" と入力してEnter
3. "今すぐ再起動してメモリの問題を確認する" を選択
4. 再起動後、自動的にメモリテストが開始
システムファイルチェック
1. 管理者としてコマンドプロンプトを開く
2. "sfc /scannow" と入力してEnter
3. スキャン完了まで待機(30分~1時間程度)
イベントログの確認
1. Win + X キーを押す
2. "イベントビューアー" を選択
3. Windowsログ → システム で詳細なエラー情報を確認
ライセンス認証エラーコード
認証エラーの基本
Windowsのライセンス認証に関するエラーは、主にプロダクトキーや認証サーバーとの通信で発生します。
エラーコード | 意味 | よくある原因 | 対処法 |
---|---|---|---|
0x8007007B | DNS名がない | ・インターネット接続の問題<br>・DNS設定の問題 | ・ネット接続確認<br>・DNS設定変更 |
0x800704CF | ネットワークの場所にアクセスできない | ・ファイアウォールがブロック<br>・プロキシの問題 | ・ファイアウォール設定<br>・プロキシ設定確認 |
0x8007232B | DNS名がない | ・認証サーバーにアクセスできない | ・時刻設定確認<br>・ネットワーク設定確認 |
認証エラーの解決方法
基本的な対処法
手順1:ネットワーク接続の確認
1. インターネットに正常に接続できているか確認
2. ファイアウォールの設定を一時的に無効にして試す
3. 別のネットワーク(スマホのテザリングなど)で試す
手順2:時刻設定の確認
1. 右下の時計を右クリック
2. "日付と時刻の調整" を選択
3. "時刻を自動的に設定する" をオンにする
4. タイムゾーンが正しく設定されているか確認
手順3:電話認証を試す
1. 設定 → 更新とセキュリティ → ライセンス認証
2. "トラブルシューティング" をクリック
3. "電話でライセンス認証を行う" を選択
エラーコードの調べ方と対処法

効率的な調べ方
手順1:エラーコードの正確な記録
・数字とアルファベットを正確にメモ
・前後に表示されているメッセージも記録
・エラーが発生した操作も記録
手順2:公式情報の検索
検索例:「Windows エラーコード 0x80070005」
・Microsoft公式サポートページを優先
・最新の日付の情報を確認
・複数のソースで情報を照合
手順3:段階的な対処
1. 簡単な対処法から試す(再起動など)
2. 中程度の対処法(設定変更など)
3. 高度な対処法(システム修復など)
自分でできる基本対処法
すぐに試せること
1. システムの再起動
多くの一時的なエラーは再起動で解決
・すべてのプログラムを終了してから再起動
・完全シャットダウン後の再起動も効果的
2. Windows Updateの実行
・既知の問題の修正が含まれている可能性
・設定 → 更新とセキュリティ → Windows Update
3. ディスククリーンアップ
・容量不足が原因の場合に効果的
・Win + R → "cleanmgr" → Enter
中級レベルの対処法
1. システムファイルチェッカー
管理者コマンドプロンプトで:
sfc /scannow
2. DISMコマンド
管理者コマンドプロンプトで:
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
3. システムの復元
・コントロールパネル → システム → システムの復元
・問題が発生する前の復元ポイントを選択
専門家に相談すべき場合
こんなときは専門家へ
- 同じエラーが何度も発生する
- ハードウェアの故障が疑われる
- 重要なデータが失われる可能性がある
- 業務に大きな支障が出ている
- 自分で対処して悪化した
相談先の選択肢
- Microsoft公式サポート:Windows関連の問題
- メーカーサポート:ハードウェア関連の問題
- 地域のPC修理店:総合的な問題
- オンラインサポート:リモートでの対応
予防策とメンテナンス

エラーを防ぐ日常の習慣
定期的なメンテナンス
1. Windows Updateの定期実行
・月に1回は手動で更新確認
・自動更新の設定を確認
・更新後は動作確認を行う
2. ディスク容量の管理
・Cドライブに15%以上の空き容量を保つ
・不要なファイルの定期削除
・大きなファイルの移動や圧縮
3. ウイルス対策の維持
・定義ファイルの更新確認
・定期的なフルスキャン実行
・怪しいファイルのダウンロード回避
システムの健康状態チェック
1. 信頼性モニターの確認
コントロールパネル → システムとセキュリティ →
セキュリティとメンテナンス → メンテナンス → 信頼性履歴の表示
2. イベントログの定期確認
・重要なエラーが蓄積していないかチェック
・パターンがある問題の早期発見
3. ハードウェアの状態確認
・温度の監視(特に夏場)
・異音がしないかチェック
・接続ケーブルの確認
バックアップの重要性
重要なデータの保護
・文書ファイル
・写真や動画
・設定ファイル
・ブックマークやパスワード
バックアップ方法
・外付けハードディスク
・クラウドストレージ
・システムイメージの作成
まとめ
Windowsのエラーコードは一見複雑に見えますが、正しい知識と対処法を身につければ、多くの問題を自分で解決できます。
この記事の要点
エラーコードの基本
- エラーコードは問題を特定するための重要な手がかり
- 種類ごとに傾向と対処法がある
- 正確な記録と段階的な対処が重要
主要なエラーの種類
- システムエラー:日常的なファイル操作で発生
- Windows Update エラー:更新時の問題
- ブルースクリーン:重大なシステムエラー
- 認証エラー:ライセンス関連の問題
効果的な対処法
- 基本的な対処法(再起動、更新)から試す
- 公式情報を優先して調べる
- 予防的なメンテナンスを心がける
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