Windowsのシステム修復を試みたら「エラー87:パラメーターが正しくありません」や「機能名が認識されませんでした」というメッセージが出て困っていませんか?
このエラーは、WindowsのDISMコマンドという修復ツールを使った時によく発生します。一見難しそうに見えますが、実は多くの場合、ちょっとした入力ミスが原因なんです。
今回は、このエラーの意味から原因、そして誰でもできる具体的な解決方法まで詳しく解説していきます。
エラー87って何?DISMコマンドの基礎知識

まずは、エラーが発生する背景について理解しましょう。
DISMコマンドとは
DISMは「Deployment Image Servicing and Management(展開イメージのサービスと管理)」の略で、Windowsに標準で搭載されているシステム修復ツールです。
これは、Windowsのシステムファイルが壊れてしまった時に、それを見つけて修復してくれる便利なツールです。
DISMができること:
- システムファイルの破損チェック
- 壊れたファイルの自動修復
- Windowsイメージの管理
- Windowsの機能の追加や削除
家の配管で例えると、どこかに水漏れがないかチェックして、見つかったら自動で修理してくれる点検業者のような役割です。
エラー87の正体
「エラー87」は、DISMコマンドを実行した時に表示されるエラーコードです。
具体的には、以下のようなメッセージが表示されます:
- 「エラー 87:パラメーターが正しくありません」
- 「Error 87: The parameter is incorrect」
- 「エラー 87:オプションは不明です」
- 「Error 87: The option is unknown」
これらはすべて、コマンドの書き方に問題があることを示しています。
エラー87が起きる7つの主な原因
このエラーが発生する理由を詳しく見ていきましょう。
原因1:コマンドの入力ミス(最も多い!)
最も頻繁に起こる原因がこれです。
DISMコマンドは、書き方が非常に厳密に決まっています。スペース(空白)が1つ抜けただけでもエラーになってしまいます。
よくある間違い:
❌ 間違った例:
dism/online/cleanup-image/restorehealth
✅ 正しい例:
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
注目してほしいのは、スラッシュ(/)の前には必ずスペースが必要という点です。
また、全角文字(日本語入力)が混ざっていてもエラーになります。必ず半角英数字で入力しましょう。
原因2:管理者権限で実行していない
DISMコマンドは、システムの重要な部分を変更するため、管理者権限が必要です。
普通にコマンドプロンプトを開いて実行しても、権限不足でエラー87が出ることがあります。
これは、会社で重要な書類を処理するのに上司の承認が必要なのと同じです。システムにとって重要な操作なので、特別な許可(管理者権限)が求められるわけです。
原因3:DISMのバージョンが合っていない
古いバージョンのWindowsに付属しているDISMツールで、新しいWindowsのシステムを修復しようとするとエラーになります。
例えば:
- Windows 8.1のDISMツールを使って
- Windows 10/11のシステムを修復しようとする
このような場合、エラー87が発生する可能性が高いです。
原因4:システムファイルの破損
修復ツール自体が壊れているという、少し厄介な状況です。
Windowsのシステムファイルが深刻に破損していると、DISMコマンド自体が正常に動作せず、エラー87が出ることがあります。
原因5:Windowsアップデートの失敗
Windows Updateが正常に完了していない状態で、DISMコマンドを実行するとエラーが起きることがあります。
更新プログラムの一部が中途半端な状態になっていると、システムの整合性が取れなくなってしまうためです。
原因6:対応していない環境での実行
DISMコマンドの一部のオプションは、特定の環境でしか使えません。
例えば「/Online」オプションは、通常のWindowsが起動している状態でしか使えず、以下の環境では使用できません:
- Windows回復環境(WinRE)
- Windows プレインストール環境(WinPE)
原因7:コマンドのオプションが存在しない
古いWindowsでは、最新のDISMオプションに対応していない場合があります。
そのため、正しい書き方でコマンドを入力しても「そのオプションは存在しません」というエラーが出ることがあります。
誰でもできる!エラー87の解決方法6選
それでは、具体的な解決方法を見ていきましょう。簡単なものから順番に試してください。
解決法1:コマンドを正しく入力し直す
難易度:★☆☆☆☆(とても簡単)
まず最初に試すべき方法です。多くの場合、これだけで解決します。
よく使うDISMコマンドの正しい書き方:
システムの健全性をチェックする
DISM /Online /Cleanup-Image /CheckHealth
→ 簡易チェック。破損があるかどうかをすぐに確認します。
詳細なスキャンを実行する
DISM /Online /Cleanup-Image /ScanHealth
→ より詳細なスキャン。時間はかかりますが正確です。
システムを自動修復する
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
→ 破損を見つけて自動で修復します。最も よく使うコマンドです。
入力時の注意点:
- すべて半角英数字で入力する
- スラッシュ(/)の前には必ずスペースを入れる
- 大文字と小文字は区別されない(どちらでもOK)
- コピー&ペーストする時は、余計な空白が入っていないか確認する
解決法2:管理者権限でコマンドプロンプトを開く
難易度:★★☆☆☆(簡単)
DISMコマンドは必ず管理者権限で実行する必要があります。
Windows 10/11での手順:
方法A:検索から開く
- キーボードのWindowsキーを押す
- 「cmd」または「コマンドプロンプト」と入力
- 検索結果の「コマンドプロンプト」を右クリック
- 「管理者として実行」を選択
- 「ユーザーアカウント制御」が表示されたら「はい」をクリック
方法B:スタートメニューから開く
- Windowsキー + Xを同時に押す
- メニューから「ターミナル(管理者)」または「Windows PowerShell(管理者)」を選択
タイトルバーに「管理者」と表示されていれば成功です。
この状態でDISMコマンドを実行してみてください。
解決法3:Windows Updateを実行する
難易度:★★☆☆☆(簡単)
Windowsを最新の状態に更新することで、DISMツール自体も最新バージョンになります。
手順:
Windows 10の場合:
- Windowsキー + Iで設定を開く
- 「更新とセキュリティ」をクリック
- 「Windows Update」タブを選択
- 「更新プログラムのチェック」をクリック
- 利用可能な更新があれば「ダウンロードしてインストール」をクリック
Windows 11の場合:
- Windowsキー + Iで設定を開く
- 左側のメニューから「Windows Update」をクリック
- 「更新プログラムのチェック」をクリック
- 更新があればインストールする
更新後はパソコンを再起動して、再度DISMコマンドを試してみましょう。
解決法4:SFCコマンドで先に修復する
難易度:★★★☆☆(普通)
DISMがうまく動かない時は、先にSFC(System File Checker)というツールを使います。
SFCは、DISMよりも簡易的なシステムファイル修復ツールです。まずSFCで基本的な修復を行ってから、DISMを実行する方が成功率が高くなります。
手順:
- 管理者権限でコマンドプロンプトを開く(解決法2参照)
- 以下のコマンドを入力してEnterキーを押す
sfc /scannow
- スキャンが開始されます(10〜30分程度かかります)
- 画面に「検証100%が完了しました」と表示されるまで待つ
- 完了したら、パソコンを再起動する
- 再起動後、改めてDISMコマンドを実行する
SFC実行中の注意点:
- 途中で中断しないでください
- 他の作業をしても構いませんが、再起動やシャットダウンはしない
- スキャン中は時々進捗が止まったように見えますが、そのまま待ちましょう
解決法5:システムの復元を使う
難易度:★★★★☆(やや難しい)
他の方法で解決しない場合は、システムの復元を試しましょう。
これは、Windowsを以前の正常な状態に戻す機能です。
注意事項:
- 最近インストールしたソフトは再インストールが必要になる場合があります
- 復元ポイントが作成されていない場合は使用できません
手順:
- Windowsキー + Sで検索を開く
- 「システムの復元」と入力して検索
- 「復元ポイントの作成」をクリック
- 開いた画面で「システムの復元」ボタンをクリック
- 「次へ」をクリック
- 一覧から復元ポイントを選択する
- エラーが出る前の日付を選びましょう
- 「影響を受けるプログラムの検出」をクリックすると、削除されるソフトが確認できます
- 「次へ」をクリック
- 内容を確認して「完了」をクリック
- 確認メッセージで「はい」をクリック
復元が完了したら、再度DISMコマンドを試してみてください。
解決法6:CHKDSKでディスクをチェックする
難易度:★★★☆☆(普通)
ハードディスクやSSD自体に問題がある場合は、CHKDSKコマンドでディスクエラーを修復します。
手順:
- 管理者権限でコマンドプロンプトを開く
- 以下のコマンドを入力してEnterキーを押す
chkdsk C: /r
- 「次回のシステム再起動時に実行しますか?」と聞かれたら「Y」を入力してEnter
- パソコンを再起動する
- 再起動時に自動でディスクチェックが始まります(30分〜数時間かかることもあります)
- チェック完了後、通常通りWindowsが起動します
「/r」オプションの意味:
- ディスクの不良セクター(壊れた部分)を検出する
- 読み取り可能な情報を回復する
DISMコマンドが使えない時の代替手段

どうしてもDISMコマンドがうまく動かない場合は、以下の方法を検討しましょう。
代替案1:Windowsの自動修復機能を使う
DISMを使わずに、Windowsの回復オプションから修復できます。
手順:
- 設定を開く(Windowsキー + I)
- 「更新とセキュリティ」→「回復」を選択
- 「今すぐ再起動」をクリック(PCの起動をカスタマイズするの下)
- 青い画面になったら「トラブルシューティング」を選択
- 「詳細オプション」→「スタートアップ修復」を選択
- 画面の指示に従って進める
代替案2:Windowsのクリーンインストール(リセット)
最終手段として、Windowsを初期化する方法もあります。
データを残す方法:
- 設定を開く(Windowsキー + I)
- 「更新とセキュリティ」→「回復」を選択
- 「このPCを初期状態に戻す」の下にある「開始する」をクリック
- 「個人用ファイルを保持する」を選択
- 画面の指示に従って進める
この方法なら、個人ファイル(写真、ドキュメントなど)は残りますが、インストールしたアプリは削除されます。
代替案3:Windows ISOファイルを使った修復
Windows 10/11のインストールメディア(USBまたはISO)を使って修復することもできます。
手順:
- Microsoftの公式サイトから「メディア作成ツール」をダウンロード
- USBメモリ(8GB以上)にインストールメディアを作成
- 作成したUSBメモリを挿して、DISMコマンドで修復元として指定
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth /Source:wim:D:\sources\install.wim:1 /LimitAccess
※ 「D:」の部分は、実際のUSBドライブのレター(ドライブ文字)に変更してください。
エラー87を予防するための対策
今後同じエラーで困らないように、予防策も知っておきましょう。
対策1:定期的にWindows Updateを実行する
月に1度は、Windows Updateをチェックして最新の状態に保ちましょう。
これにより、システムファイルが常に健全な状態に保たれます。
対策2:システムの復元ポイントを作成する
大きな変更(ソフトのインストール、Windowsアップデートなど)を行う前に、復元ポイントを作成しておきましょう。
手動で復元ポイントを作成する方法:
- 検索で「復元ポイントの作成」と入力
- 「システムのプロパティ」画面が開いたら「作成」をクリック
- わかりやすい名前を入力(例:「ソフトインストール前」)
- 「作成」をクリック
対策3:ウイルス対策ソフトを最新に保つ
マルウェアやウイルスがシステムファイルを破壊することもあります。
Windows Defenderまたはサードパーティのウイルス対策ソフトを最新の状態に保ち、定期的にスキャンしましょう。
対策4:突然の電源断を避ける
パソコンが動作中に電源を切ったり、停電で急に電源が落ちたりすると、システムファイルが破損する可能性が高まります。
可能であれば、UPS(無停電電源装置)を使用することをおすすめします。
対策5:ディスクの健全性を定期的にチェックする
月に1度程度、CHKDSKコマンドでディスクの健康状態を確認しましょう。
chkdsk C: /f
このコマンドは修復まではせず、エラーの有無だけをチェックします。
よくある質問(FAQ)
Q1:DISMコマンドの実行にはどのくらい時間がかかりますか?
A: コマンドの種類とシステムの状態によって異なります。
- CheckHealth: 数秒〜1分程度
- ScanHealth: 5〜15分程度
- RestoreHealth: 15分〜1時間程度(場合によっては数時間)
インターネット接続が必要な場合(Windows Updateから修復ファイルをダウンロードする場合)は、さらに時間がかかることがあります。
Q2:DISMコマンドを実行中にパソコンを使っても大丈夫?
A: 使用しても構いませんが、以下の点に注意してください。
- 他の重い作業は避ける(動画編集、ゲームなど)
- 実行中にシャットダウンや再起動はしない
- できれば完了するまで待つのがベスト
Q3:エラー87以外のDISMエラーもありますか?
A: はい、他にも様々なエラーコードがあります。
代表的なものは:
- エラー2: ファイルが見つからない
- エラー3: パスが見つからない
- エラー50: ファイルが存在する(上書きできない)
- エラー1639: コマンドライン引数が無効
それぞれ原因と対処法が異なります。
Q4:コマンドプロンプトとPowerShellはどちらを使えばいい?
A: どちらでも同じDISMコマンドが使えます。
ただし、Windows 11では標準でWindows Terminal(PowerShell)が推奨されています。使い慣れている方を使えば問題ありません。
Q5:DISMで修復できない場合はどうすれば?
A: 以下の手順を検討してください。
- SFCコマンドを先に実行する
- システムの復元を使う
- Windows ISOを使った修復インストール
- 最終手段として、クリーンインストール(初期化)
データのバックアップは必ず取ってから作業しましょう。
まとめ:エラー87は落ち着いて対処すれば必ず解決できる
Windowsの「エラー87:機能名が認識されませんでした」は、見た目は難しそうですが、多くの場合は簡単に解決できます。
解決のポイント:
- まずはコマンドの書き方を確認
- スラッシュの前にスペースがあるか
- 全角文字が混ざっていないか
- 管理者権限で実行する
- コマンドプロンプトを右クリック→「管理者として実行」
- 順番に試す
- 簡単な方法から順番に試していく
- 焦らず、一つずつ確実に
- それでもダメなら専門的な方法
- SFCコマンドを先に実行
- システムの復元を使う
- 最終的にはWindowsの再インストール
予防も大切:
- 定期的にWindows Updateを実行
- 復元ポイントを作成しておく
- ウイルス対策を怠らない
DISMコマンドは、Windowsの健康を保つための重要なツールです。エラーが出ても慌てずに、この記事の手順を参考にして対処してください。
ほとんどの場合、コマンドの入力ミスを直すだけで解決します。落ち着いて、一つずつ試してみましょう!
データが心配な方へ:
システム修復の作業を始める前に、必ず大切なデータのバックアップを取ることをおすすめします。外付けハードディスクやクラウドストレージにコピーしておけば、万が一の時も安心です。

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