Windowsデバイスマネージャーとは?使い方とトラブル解決の完全ガイド

Windows

「パソコンの音が出なくなった」
「マウスやキーボードが認識されない」
「デバイスに問題がありますと表示される」

こんなトラブルに遭遇したとき、真っ先に確認すべきなのがデバイスマネージャーです。

デバイスマネージャーは、パソコンに接続されているハードウェアの状態を確認したり、ドライバーを管理したりできる、Windowsの重要なツール。トラブルシューティングには欠かせない存在なんです。

この記事では、デバイスマネージャーの基本から開き方、使い方、よくあるトラブルの対処法まで、初心者の方にも分かりやすく解説します。

スポンサーリンク
  1. デバイスマネージャーとは
    1. 基本的な概要
    2. デバイスマネージャーでできること
  2. デバイスマネージャーの開き方
    1. 方法1:スタートメニューから開く(最も簡単)
    2. 方法2:ショートカットキーで開く(最速)
    3. 方法3:ファイル名を指定して実行から開く
    4. 方法4:検索ボックスから開く
    5. 方法5:コントロールパネルから開く
    6. 方法6:設定アプリから開く(Windows 11)
  3. デバイスマネージャーの画面の見方
    1. 主なデバイスカテゴリ
    2. デバイスのアイコンと状態表示
  4. デバイスマネージャーの使い方
    1. デバイスの詳細情報を確認する
    2. ドライバーを更新する
    3. デバイスを無効化・有効化する
    4. デバイスをアンインストールする
    5. ドライバーをロールバックする
    6. 非表示のデバイスを表示する
  5. よくあるトラブルと対処法
    1. トラブル1:黄色い「!」マークが表示される
    2. トラブル2:「不明なデバイス」が表示される
    3. トラブル3:デバイスが表示されない
    4. トラブル4:オーディオデバイスが見つからない
    5. トラブル5:ドライバー更新後に問題が発生
    6. トラブル6:デバイスマネージャーが開かない
  6. デバイスマネージャー活用のコツ
    1. コツ1:定期的にドライバーをチェック
    2. コツ2:ドライバー更新は慎重に
    3. コツ3:エラーコードをメモする
    4. コツ4:デバイスのスペックを確認
    5. コツ5:古いドライバーは削除する
  7. よくある質問
    1. Q1:標準ユーザーでもデバイスマネージャーは使える?
    2. Q2:デバイスマネージャーとデバイスドライバーの違いは?
    3. Q3:ドライバーの更新は必要?
    4. Q4:デバイスマネージャーでデバイスが削除できない場合は?
    5. Q5:TPMのバージョンはどこで確認できる?
    6. Q6:ハードウェアIDって何?
  8. まとめ

デバイスマネージャーとは

基本的な概要

デバイスマネージャーとは、Windowsに標準搭載されている、パソコンに接続されているハードウェア(デバイス)を管理するツールです。

例えば、キーボード、マウス、ディスプレイ、サウンドカード、ネットワークアダプター、プリンターなど、パソコンで使用するすべてのハードウェアの状態を一覧で確認できます。

デバイスマネージャーでできること

デバイスマネージャーを使うと、以下のようなことができます。

主な機能

  • ハードウェアの接続状態を確認
  • デバイスドライバーの更新・再インストール
  • 問題のあるデバイスの特定
  • デバイスの有効化・無効化
  • ハードウェアの詳細情報(型番、製造元など)を確認
  • ドライバーのバージョン確認
  • デバイスのアンインストール

つまり、パソコンのハードウェアに関するあらゆる情報を見ることができ、問題があればその場で対処できる便利なツールというわけですね。

デバイスマネージャーの開き方

デバイスマネージャーを開く方法はいくつかあります。自分のやりやすい方法を使ってください。

方法1:スタートメニューから開く(最も簡単)

Windows 10/11共通

  1. スタートボタンを右クリック
  2. 表示されるメニューから「デバイスマネージャー」をクリック

これが最も簡単で、おすすめの方法です!

方法2:ショートカットキーで開く(最速)

Windows 10/11共通

  1. キーボードで「Windows + X」キーを同時に押す
  2. 表示されるメニューから「デバイスマネージャー」を選択

慣れると、この方法が一番速いですよ。

方法3:ファイル名を指定して実行から開く

Windows 10/11共通

  1. キーボードで「Windows + R」キーを同時に押す
  2. 「ファイル名を指定して実行」が開く
  3. devmgmt.msc」と入力
  4. 「OK」をクリックまたはEnterキーを押す

この方法も覚えておくと便利です。

方法4:検索ボックスから開く

Windows 10の場合

  1. タスクバーの検索ボックスに「デバイスマネージャー」と入力
  2. 検索結果に表示された「デバイスマネージャー」をクリック

Windows 11の場合

  1. タスクバーの検索アイコンをクリック
  2. 検索ボックスに「デバイスマネージャー」または「devmgmt」と入力
  3. 検索結果をクリック

方法5:コントロールパネルから開く

Windows 10/11共通

  1. コントロールパネルを開く
  2. ハードウェアとサウンド」をクリック
  3. デバイスとプリンター」の下にある「デバイスマネージャー」をクリック

やや手間がかかりますが、この方法でも開けます。

方法6:設定アプリから開く(Windows 11)

Windows 11専用

  1. 設定」を開く
  2. 左側の「システム」をクリック
  3. 右側を下にスクロールして「バージョン情報」をクリック
  4. さらに下にスクロールして「デバイスマネージャー」をクリック

デバイスマネージャーの画面の見方

デバイスマネージャーを開くと、デバイスがカテゴリ別に分類されて表示されます。

主なデバイスカテゴリ

デバイスマネージャーには、以下のようなカテゴリがあります。

カテゴリ名内容
オーディオの入力および出力マイク、スピーカー、ヘッドフォンなど
ディスプレイアダプターグラフィックカード(GPU)
ネットワークアダプター有線・無線LANカード、Wi-Fiアダプター
キーボードキーボードデバイス
マウスとそのほかのポインティングデバイスマウス、タッチパッド
プリンタープリンター、スキャナー
BluetoothデバイスBluetooth接続機器
プロセッサCPU(中央演算処理装置)
ディスク ドライブハードディスク、SSD
ユニバーサルシリアルバスコントローラーUSBポート関連
システムデバイスチップセット、BIOS関連

カテゴリ名の左にある「>」をクリックすると、そのカテゴリ内のデバイス一覧が表示されます。

デバイスのアイコンと状態表示

デバイスの状態は、アイコンで判別できます。

正常なデバイス
アイコンに何もマークが付いていない場合は、デバイスが正常に動作しています。

問題のあるデバイスのマーク

  • 黄色い三角形に「!」マーク:ドライバーに問題がある、またはデバイスが正常に動作していない
  • 赤い「X」マーク:デバイスが無効化されている
  • 下向きの矢印:デバイスが無効になっている
  • 疑問符「?」マーク:不明なデバイス(ドライバーが未インストール)

問題のあるデバイスがあると、すぐに見つけられるようになっています。

デバイスマネージャーの使い方

デバイスマネージャーでよく使う機能を紹介します。

デバイスの詳細情報を確認する

デバイスの詳しい情報を見る方法です。

手順

  1. デバイスマネージャーを開く
  2. 確認したいデバイスのカテゴリを展開
  3. デバイス名を右クリック
  4. プロパティ」をクリック

プロパティ画面では、以下の情報が確認できます:

  • 全般タブ:デバイスの状態、エラーメッセージ
  • ドライバータブ:ドライバーの製造元、バージョン、日付
  • 詳細タブ:ハードウェアID、デバイスインスタンスパスなど
  • イベントタブ:デバイスに関するイベント履歴

ドライバーを更新する

デバイスが正常に動作しない場合、ドライバーを更新すると改善することがあります。

手順(自動更新)

  1. デバイスマネージャーを開く
  2. 更新したいデバイスを右クリック
  3. ドライバーの更新」をクリック
  4. ドライバーを自動的に検索」を選択
  5. Windowsが自動的に最新ドライバーを探してインストール

手順(手動更新)

  1. デバイスメーカーの公式サイトから最新ドライバーをダウンロード
  2. デバイスマネージャーでデバイスを右クリック
  3. ドライバーの更新」→「コンピューターを参照してドライバーを検索
  4. ダウンロードしたドライバーファイルの場所を指定
  5. インストールを実行

メーカーサイトからのドライバーのほうが、最新版の場合が多いですよ。

デバイスを無効化・有効化する

一時的にデバイスを使わないようにしたい場合は、無効化できます。

無効化する手順

  1. デバイスマネージャーを開く
  2. 無効にしたいデバイスを右クリック
  3. デバイスを無効にする」をクリック
  4. 確認メッセージが表示されたら「はい」をクリック

有効化する手順

  1. デバイスマネージャーで無効化されたデバイスを右クリック
  2. デバイスを有効にする」をクリック

無効化されたデバイスには、下向きの矢印マークが表示されます。

デバイスをアンインストールする

デバイスとそのドライバーを完全に削除したい場合に使います。

手順

  1. デバイスマネージャーを開く
  2. アンインストールしたいデバイスを右クリック
  3. デバイスのアンインストール」をクリック
  4. このデバイスのドライバーソフトウェアを削除します」にチェック(推奨)
  5. アンインストール」をクリック
  6. パソコンを再起動

再起動すると、Windowsが自動的にデバイスを再検出してドライバーをインストールします。

ドライバーをロールバックする

更新後に問題が発生した場合、以前のドライバーに戻せます。

手順

  1. デバイスマネージャーを開く
  2. デバイスを右クリック→「プロパティ
  3. ドライバー」タブを開く
  4. ドライバーを元に戻す」ボタンをクリック(グレーアウトしている場合は使用不可)
  5. ロールバックの理由を選択して「はい」をクリック

非表示のデバイスを表示する

通常、デバイスマネージャーには接続中のデバイスだけが表示されますが、過去に接続していた機器も表示できます。

手順

  1. デバイスマネージャーを開く
  2. メニューバーの「表示」をクリック
  3. 非表示のデバイスの表示」をクリック

接続されていないUSB機器やドライバーの残骸などが表示されます。不要なものは削除して整理できますよ。

よくあるトラブルと対処法

デバイスマネージャーでよく見かけるトラブルと、その対処法を紹介します。

トラブル1:黄色い「!」マークが表示される

原因
ドライバーに問題がある、デバイスが正常に動作していない、リソースの競合が発生している。

対処法

  1. デバイスを右クリック→「プロパティ」を開く
  2. 「全般」タブでエラーコードを確認
  3. エラーコードに応じた対処を行う(後述)
  4. または、ドライバーの更新・再インストールを試す

よくあるエラーコード

  • コード1:デバイスが正しく構成されていない
  • コード10:デバイスを開始できない
  • コード28:ドライバーがインストールされていない
  • コード43:デバイスが停止した

それぞれのエラーコードには、Microsoftの公式サポートページに詳しい対処法が載っています。

トラブル2:「不明なデバイス」が表示される

原因
デバイスのドライバーがインストールされていない、または認識できない。

対処法

  1. 不明なデバイスを右クリック→「プロパティ」
  2. 「詳細」タブを開く
  3. 「プロパティ」で「ハードウェアID」を選択
  4. 表示されたIDをGoogleで検索してデバイスを特定
  5. メーカーサイトから正しいドライバーをダウンロードしてインストール

トラブル3:デバイスが表示されない

原因
デバイスが物理的に接続されていない、故障している、Windowsが認識していない。

対処法

  1. デバイスが正しく接続されているか確認
  2. 別のUSBポートに接続してみる(USB機器の場合)
  3. デバイスマネージャーで「ハードウェア変更のスキャン」を実行
  • メニューバー「操作」→「ハードウェア変更のスキャン」
  1. パソコンを再起動
  2. それでもダメなら、デバイス自体の故障を疑う

トラブル4:オーディオデバイスが見つからない

原因
サウンドドライバーが削除された、無効化されている、正常に動作していない。

対処法

  1. 「オーディオの入力および出力」カテゴリを確認
  2. デバイスが無効化されていないか確認(下向き矢印マークがあるか)
  3. 無効化されている場合は右クリック→「デバイスを有効にする」
  4. 「ハードウェア変更のスキャン」を実行
  5. ドライバーの更新または再インストール

トラブル5:ドライバー更新後に問題が発生

原因
新しいドライバーに不具合がある、互換性の問題。

対処法

  1. デバイスを右クリック→「プロパティ」
  2. 「ドライバー」タブを開く
  3. ドライバーを元に戻す」をクリック
  4. 以前のドライバーに戻る
  5. 問題が解決したら、しばらく様子を見る

トラブル6:デバイスマネージャーが開かない

原因
システムファイルの破損、権限の問題、Windowsのエラー。

対処法

方法1:管理者として実行

  1. Windows + R キーで「ファイル名を指定して実行」を開く
  2. 「devmgmt.msc」と入力してCtrl + Shift + Enterを押す(管理者として実行)

方法2:システムファイルチェッカーを実行

  1. コマンドプロンプトを管理者として開く
  2. sfc /scannow」と入力してEnterキー
  3. スキャンが完了したら再起動

方法3:Windowsトラブルシューティングツールを実行

  1. Windows + R キーを押す
  2. msdt.exe -id DeviceDiagnostic」と入力してEnter
  3. トラブルシューティングを実行

デバイスマネージャー活用のコツ

コツ1:定期的にドライバーをチェック

月に1回程度、デバイスマネージャーを開いて、問題のあるデバイスがないか確認しましょう。

黄色い「!」マークがあれば、早めに対処することで大きなトラブルを防げます。

コツ2:ドライバー更新は慎重に

ドライバーは最新=最良とは限りません。

正常に動作している場合は、無理に更新する必要はありません。更新する場合は、システムの復元ポイントを作成してからにしましょう。

コツ3:エラーコードをメモする

問題が発生したら、デバイスのプロパティに表示されるエラーコードをメモしておきましょう。

サポートに問い合わせるときや、インターネットで調べるときに役立ちます。

コツ4:デバイスのスペックを確認

パソコンのスペックを調べたいときにも、デバイスマネージャーは便利です。

確認できる情報

  • CPU(プロセッサ)の種類と数
  • グラフィックカード(ディスプレイアダプター)の型番
  • ネットワークアダプターの型番
  • TPMのバージョン(Windows 11のアップグレード要件)

これらの情報は、ソフトウェアのインストール要件を確認するときに使えます。

コツ5:古いドライバーは削除する

過去に接続していたUSB機器などのドライバーが残っていると、システムの動作が重くなることがあります。

「非表示のデバイスの表示」で古いドライバーを表示し、不要なものは削除しましょう。

よくある質問

Q1:標準ユーザーでもデバイスマネージャーは使える?

はい、デバイスマネージャーの表示は可能です。

ただし、ドライバーの更新やデバイスの設定変更など、一部の機能は管理者権限が必要です。本格的に使いたい場合は、管理者アカウントでサインインしましょう。

Q2:デバイスマネージャーとデバイスドライバーの違いは?

デバイスマネージャーは、ハードウェアを管理するWindowsのツール(管理画面)です。

デバイスドライバーは、ハードウェアをWindowsで使えるようにするためのソフトウェアです。

つまり、デバイスマネージャーでドライバーを管理する、という関係ですね。

Q3:ドライバーの更新は必要?

基本的には、問題がなければ更新しなくても大丈夫です。

ただし、以下の場合は更新を検討しましょう:

  • デバイスが正常に動作しない
  • 新機能を使いたい
  • セキュリティ上の問題が報告されている
  • ゲームのパフォーマンスを向上させたい(グラフィックドライバー)

Q4:デバイスマネージャーでデバイスが削除できない場合は?

セーフモードで起動してから削除を試してみてください。

セーフモードなら、必要最低限のドライバーだけで起動するため、削除しやすくなります。

Q5:TPMのバージョンはどこで確認できる?

デバイスマネージャーで確認できます。

  1. 「セキュリティデバイス」カテゴリを展開
  2. 「トラステッドプラットフォームモジュール」を右クリック→プロパティ
  3. 「詳細」タブで「ハードウェアID」を確認

「TPM 2.0」などの表記でバージョンが分かります。Windows 11へのアップグレードには、TPM 2.0が必要です。

Q6:ハードウェアIDって何?

デバイスを一意に識別するためのIDです。

「VEN_(ベンダーID)」と「DEV_(デバイスID)」で構成されています。不明なデバイスを特定するときに、このIDをGoogleで検索すると、どのメーカーのどの製品かが分かることがあります。

まとめ

Windowsデバイスマネージャーは、パソコンのハードウェア管理とトラブルシューティングに欠かせないツールです。

この記事のポイント

  • デバイスマネージャーはハードウェアの状態を管理するツール
  • 開き方は複数あるが「スタートボタン右クリック」が最も簡単
  • 黄色い「!」マークは問題のサイン
  • ドライバーの更新・再インストールで多くの問題が解決
  • エラーコードを確認して適切な対処を
  • 定期的なチェックで大きなトラブルを未然に防ぐ
  • 問題なければドライバーを無理に更新しない
  • 非表示のデバイスも表示して不要なものは削除

デバイスマネージャーの使い方を覚えておけば、「音が出ない」「マウスが動かない」といった日常的なトラブルを自分で解決できるようになります。

この記事を参考に、ぜひデバイスマネージャーを活用してみてくださいね!

コメント

タイトルとURLをコピーしました