「以前のバージョンでは動いていたソフトが、今のWindowsで使えない……」
そんな経験はありませんか?
Windowsの「互換モード」は、古いソフトウェアを新しいOS環境でも使えるようにする便利な機能です。
この記事では、互換モードの基本、設定方法、注意点をわかりやすく紹介します。
大事なソフトが使えなくなって困っている人は、ぜひ試してみてください。
互換モードとは何か?

定義と目的
互換モードとは、古いWindows OSの動作環境をエミュレート(模倣)して、最新のWindowsで古いアプリケーションが動くようにする仕組みです。
簡単に言うと:
- 新しいWindowsが古いOSのふりをする
- 古いソフトが「知ってる環境だ」と思って動く
- 人の役割をする劇場のようなもの
なぜ必要なのか?
ソフトが動かない理由:
- 新しい機能:最新Windowsには古い機能がない
- セキュリティ:安全のための制限が厳しくなった
- 画面の表示:解像度や色の表示方法が変わった
- ファイルの場所:ソフトが必要なファイルを見つけられない
対象となるソフト
どんなソフトに効果的?
- Windows XP、7、8などで作られたソフト
- サポートが終了している古いプログラム
- インストールや起動に失敗するアプリケーション
- 小さな会社や個人が作ったソフト
具体的な例:
- 昔のゲーム
- 古い業務用ソフト
- 学校で使っていた教育ソフト
- 趣味で作ったプログラム
まとめ: 互換モードは、レガシーソフトウェア(古くて大切なソフト)の救済策ともいえる機能です。
次では、その具体的な設定方法を紹介します。
互換モードの設定方法

基本的な設定(誰でもできる)
ステップ1:対象ソフトを右クリック
- 使いたいソフトのアイコンを右クリック
- 「プロパティ」を選択
- 新しいウィンドウが開く
ステップ2:「互換性」タブを選ぶ
- 上の方にある「互換性」タブをクリック
- 互換モードの設定画面が開く
ステップ3:「互換モードでこのプログラムを実行する」にチェック
- チェックボックスにチェックを入れる
- ドロップダウンから、動かしたい旧バージョンを選ぶ
- 例:Windows 7、Windows XP Service Pack 3など
ステップ4:その他の設定(必要に応じて)
- 管理者として実行:特別な権限で動かす
- 解像度640×480で実行:小さな画面で動かす
- 色モードを使う:色を簡単にする
- DPI設定を無効にする:文字の大きさ設定を無視
プラスアルファ(上級者向け)
トラブルシューティングを使う
- ソフトを右クリック
- 「互換性のトラブルシューティングを実行」を選択
- 質問に答えながら自動設定
例:
- 「このプログラムは以前のWindowsで動作していましたか?」
- 「どのような問題が発生しますか?」
実際の設定例
古いゲームの場合:
- Windows XP Service Pack 3モード
- 管理者として実行:チェック
- 解像度640×480:チェック
- 色モード:チェック
業務用ソフトの場合:
- Windows 7モード
- 管理者として実行:チェック
- DPI設定を無効:チェック
軽いソフトの場合:
- Windows 8モード
- 基本設定のみ
まとめ: 手順はシンプルですが、互換モードの設定によって動作するようになるソフトも多くあります。
次では、使用時の注意点を見ていきましょう。
互換モード使用時の注意点

すべてのソフトが対応するわけではない
動かない場合もある:
- とても古いソフト(Windows 95以前)
- 特殊なハードウェアが必要なソフト
- オンラインに接続する古いソフト
- 権限の問題が複雑なソフト
別の解決方法:
- 仮想環境:Hyper-V、VMwareなどで古いOSを動かす
- 代替ソフト:同じ役割の新しいソフトを使う
- ブラウザ版:インターネットで使える版がないか探す
セキュリティに注意
古いソフトの危険:
- セキュリティが弱い
- ウイルスに感染しやすい
- 個人情報が漏れる可能性
- 怪しいサイトにアクセスするかもしれない
安全に使うコツ:
- 信頼できる源:ちゃんとした会社から入手する
- インターネット切断:ネットにつながずに使う
- ウイルス対策:最新のウイルス対策ソフトを使う
- 大切なデータのバックアップ:万が一に備える
管理者権限が必要な場合あり
なぜ管理者権限が必要?
- 古いソフトは特別な場所にファイルを作る
- Windowsの深部を変更しようとする
- 新しいドライバをインストールしようとする
管理者権限で実行する方法:
- ソフトを右クリック
- 「管理者として実行」を選択
- パスワードを求められたら入力
その他の問題と解決法
文字化け:
- 日本語が正しく表示されない
- 中国語漢字に見える
- → システムロケールを変更
音が出ない:
- 古い音のシステムを使っている
- → 音のドライバを更新
画面がおかしい:
- 色が変、文字が小さい
- → 解像度やDPI設定を調整
まとめ: 互換モードは便利ですが、使い方を間違えるとトラブルの原因になることもあります。
最後に、この記事のポイントをまとめましょう。
まとめ
Windowsの互換モードは、過去の資産を現在に活かすための有効なツールです。
使い方を覚えておけば、旧式のソフトも無駄にせず、業務や趣味に役立てることができます。
今回のまとめ
覚えておきたいポイント:
- 右クリック → プロパティ → 互換性で設定
- Windows 7モードから始めてみる
- 管理者実行が必要なことが多い
- セキュリティに十分注意
いつ互換モードを使う?
こんなときに試してみよう:
- 大事な古いソフトが動かない
- 仕事でどうしても必要なソフトがある
- 学校で使っていたソフトを家で使いたい
- 昔のゲームをもう一度楽しみたい
成功のコツ
うまくいかないときは:
- 違うWindowsバージョンを試す
- 管理者実行をON/OFFしてみる
- トラブルシューティングを使う
- インターネットで情報を調べる
安全に使うために:
- 大切なデータはバックアップ
- ウイルス対策ソフトを動かす
- 怪しいソフトは使わない
- 定期的にWindowsを更新
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