Windowsのエクスプローラーを開くと、左側の「クイックアクセス」に見覚えのないフォルダが勝手に追加されていることはありませんか?
「自分でピン留めした覚えがないのに、なぜか増えている」「見られたくないフォルダが表示されて困る」という経験をした方は多いでしょう。
この記事では、クイックアクセスに勝手にフォルダが追加される原因と、その解決方法を詳しく解説します。
プライバシーを守りながら、クイックアクセスを快適に使いこなす設定方法を紹介します。
クイックアクセスとは

クイックアクセスは、Windows 10から導入されたエクスプローラーの機能です。
Windows 11でも継続して使用されており、ファイルへの素早いアクセスを可能にします。
クイックアクセスの基本機能
エクスプローラーの左側のナビゲーションペインに表示される「クイックアクセス」では、以下の項目が表示されます。
- ピン留めされたフォルダ(手動で追加したお気に入りフォルダ)
- 最近使用したファイル(自動表示)
- よく使うフォルダ(自動表示)
この機能により、頻繁にアクセスするフォルダやファイルにすぐにたどり着けるようになります。
Windows 11での変更点
Windows 11のビルド22593以降、クイックアクセスは「ホーム」という名称に変更されました。
ただし、機能自体は基本的に同じで、「クイックアクセス」という名称も引き続き使用されています。
Windows 11 22H2以降では、「このPC」からデフォルトフォルダ(デスクトップ、ドキュメントなど)の表示が削除され、クイックアクセス(ホーム)に統合されました。
勝手にクイックアクセスに追加される原因
クイックアクセスにフォルダが勝手に追加される主な原因は、Windowsのデフォルト設定にあります。
最近使用したファイルの自動表示
Windows 10/11では、デフォルト設定で「最近使用したファイル」が自動的にクイックアクセスに表示されます。
ファイルを開くたびに、そのファイルがクイックアクセスに追加されます。
例えば、家族の写真を見たり、仕事の資料を開いたりすると、それらが自動的にクイックアクセスに並びます。
よく使うフォルダの自動表示
同様に、「よく使うフォルダ」も自動的にクイックアクセスに追加されます。
Windowsは、ユーザーのアクセス頻度を分析し、よく使うと判断したフォルダを自動で表示します。
これは便利な機能ですが、ユーザーが意図しないフォルダまで表示されることがあります。
アプリケーションによる自動追加
一部のアプリケーション(Google Drive File Stream、Dropbox、OneDriveなど)は、クラウドドライブをマウントした際に、自動的にクイックアクセスにショートカットを追加します。
これらのアプリケーションは、ユーザーの利便性を考慮して自動追加を行いますが、不要な場合もあります。
Windows のデフォルト設定
Windowsは「便利にするため」にこれらの自動表示機能を有効にしています。
しかし、プライバシーを重視するユーザーや、自分で整理したいユーザーにとっては、かえって不便に感じることがあります。
勝手に追加されないようにする設定方法
クイックアクセスへの自動追加を無効にする方法を、Windows 10とWindows 11それぞれで解説します。
Windows 11での設定方法
Windows 11で自動追加を無効にする手順は以下の通りです。
ステップ1: エクスプローラーを開く
- タスクバーのエクスプローラーアイコンをクリックします。
- または、キーボードの「Windows キー + E」を押します。
ステップ2: オプションを開く
- エクスプローラー上部の「…」(その他のオプション)アイコンをクリックします。
- メニューから「オプション」を選択します。
または、以下の方法でも開けます。
- クイックアクセスを右クリックします。
- メニューから「オプション」を選択します。
ステップ3: プライバシー設定を変更
「フォルダーオプション」ウィンドウが開きます。
- 「全般」タブが選択されていることを確認します。
- 下部の「プライバシー」セクションを見つけます。
- 以下のチェックボックスをオフにします。
- 最近使用したファイルを表示する
- 頻繁に使用されるフォルダーを表示する
- 「OK」ボタンをクリックします。
これで、クイックアクセスへの自動追加が無効になります。
Windows 10での設定方法
Windows 10でも基本的な手順は同じですが、メニューの表示が若干異なります。
ステップ1: エクスプローラーを開く
- タスクバーのエクスプローラーアイコンをクリックします。
- または、キーボードの「Windows キー + E」を押します。
ステップ2: オプションを開く
- エクスプローラー上部の「表示」タブをクリックします。
- 「オプション」をクリックします。
または、以下の方法でも開けます。
- エクスプローラー上部の「ファイル」タブをクリックします。
- 「フォルダーと検索のオプションの変更」を選択します。
ステップ3: プライバシー設定を変更
「フォルダーオプション」ウィンドウが開きます。
- 「全般」タブが選択されていることを確認します。
- 下部の「プライバシー」セクションを見つけます。
- 以下のチェックボックスをオフにします。
- 最近使ったファイルをクイックアクセスに表示する
- よく使うフォルダーをクイックアクセスに表示する
- 「OK」ボタンをクリックします。
これで、クイックアクセスへの自動追加が無効になります。
既に表示されているフォルダを削除する方法
設定を変更しても、既にクイックアクセスに表示されているフォルダは残ります。
これらを削除する方法を解説します。
個別に削除する方法
特定のフォルダだけを削除したい場合は、以下の手順で行います。
- エクスプローラーを開きます。
- クイックアクセスに表示されている削除したいフォルダを右クリックします。
- メニューから以下のいずれかを選択します。
- 「クイックアクセスから削除」(Windows 11)
- 「クイックアクセスからピン留めを外す」(ピン留めされている場合)
この操作でフォルダが削除されますが、フォルダ自体は削除されません。
クイックアクセスから見えなくなるだけです。
履歴を一括でクリアする方法
すべての履歴を一度に削除したい場合は、以下の手順で行います。
- エクスプローラーを開きます。
- 「オプション」を開きます(前述の方法)。
- 「全般」タブの「プライバシー」セクションにある「クリア」ボタンをクリックします。
- 「OK」ボタンをクリックします。
これにより、最近使用したファイルとよく使うフォルダの履歴がすべて削除されます。
ただし、手動でピン留めしたフォルダは残ります。
手動でフォルダをクイックアクセスに追加する方法
自動追加を無効にした後、必要なフォルダだけを手動で追加できます。
ピン留めの方法
- エクスプローラーで、クイックアクセスに追加したいフォルダを見つけます。
- フォルダを右クリックします。
- メニューから「クイックアクセスにピン留めする」を選択します。
これで、選択したフォルダがクイックアクセスに追加されます。
手動でピン留めしたフォルダは、設定を変更しても残り続けます。
ドラッグアンドドロップで追加
別の方法として、ドラッグアンドドロップでも追加できます。
- エクスプローラーで、追加したいフォルダを見つけます。
- フォルダを左側のナビゲーションペインの「クイックアクセス」にドラッグします。
- マウスボタンを離すと、フォルダがピン留めされます。
ピン留めを外す方法
手動で追加したフォルダを削除する場合は、以下の手順で行います。
- クイックアクセスに表示されているフォルダを右クリックします。
- 「クイックアクセスからピン留めを外す」を選択します。
エクスプローラーの起動時の表示を変更する方法
デフォルトでは、エクスプローラーを開くとクイックアクセスが表示されます。
これを「PC」(ドライブ一覧)に変更することができます。
起動時にPCを表示する設定
- エクスプローラーを開きます。
- 「オプション」を開きます(前述の方法)。
- 「全般」タブの「エクスプローラーで開く」を見つけます。
- ドロップダウンメニューから「PC」を選択します。
- 「OK」ボタンをクリックします。
これで、エクスプローラーを開いたときに、従来のWindows 7のように「PC」が表示されるようになります。
それぞれの違い
- クイックアクセス: 最近使ったファイルやピン留めしたフォルダが表示されます。
- PC: ドライブ(Cドライブ、Dドライブなど)とデフォルトフォルダ(ドキュメント、ピクチャなど)が表示されます。
どちらを選ぶかは、個人の好みによります。
従来のWindowsに慣れている方は「PC」を選ぶことが多いようです。
プライバシーとセキュリティの観点

クイックアクセスの自動表示機能には、プライバシーとセキュリティ上の懸念があります。
プライバシーリスク
最近使用したファイルや頻繁にアクセスするフォルダが表示されることで、以下のリスクがあります。
- 家族や同僚がPCを使用した際に、閲覧履歴が見られる
- プライベートなファイルやフォルダが表示される
- 仕事用と個人用のファイルが混在して表示される
特に、共有PCや職場のPCでは、この機能をオフにすることをお勧めします。
セキュリティリスク
クイックアクセスに重要なファイルやフォルダが表示されることで、以下のリスクがあります。
- 第三者が重要なファイルを簡単に発見できる
- 機密情報を含むフォルダが一目でわかる
- 不正アクセスの標的になりやすい
セキュリティを重視する場合は、クイックアクセスの自動表示機能をオフにし、必要なフォルダだけを手動でピン留めしましょう。
クイックアクセスを完全に無効にする方法(上級者向け)
クイックアクセス機能自体を完全に無効にしたい場合は、レジストリを編集する必要があります。
注意事項
レジストリの編集は、Windowsの動作に影響を与える可能性があります。
必ずバックアップを取り、自己責任で実行してください。
初心者の方にはお勧めしません。
手順
ステップ1: エクスプローラーの起動時設定を変更
まず、エクスプローラーで「PC」が開くように設定してください(前述の方法)。
ステップ2: レジストリエディタを開く
- 「Windows キー + R」を押して「ファイル名を指定して実行」を開きます。
- 「regedit」と入力して「OK」をクリックします。
- ユーザーアカウント制御の警告が表示されたら「はい」をクリックします。
ステップ3: レジストリキーを見つける
- 以下のパスに移動します。
HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID\{679f85cb-0220-4080-b29b-5540cc05aab6}
- 左側のツリーで上記のキーを展開します。
- 「ShellFolder」を見つけます。
ステップ4: アクセス許可を変更
- 「ShellFolder」を右クリックして「アクセス許可」を選択します。
- 「詳細設定」ボタンをクリックします。
- 「所有者」の横にある「変更」をクリックします。
- 「詳細設定」をクリックします。
- 「検索」ボタンをクリックします。
- 検索結果から「Administrators」を選択します。
- すべてのダイアログで「OK」をクリックします。
ステップ5: 属性値を変更
- レジストリエディタに戻ります。
- 「ShellFolder」内の「Attributes」をダブルクリックします。
- 「値のデータ」を「a0600000」に変更します。
- 「OK」をクリックします。
ステップ6: 再起動
- レジストリエディタを閉じます。
- PCを再起動します。
再起動後、エクスプローラーからクイックアクセスが完全に削除されます。
元に戻す方法
レジストリの変更を元に戻したい場合は、「Attributes」の値を元の値(通常は「a0100000」)に戻してください。
アプリケーションによる自動追加を防ぐ方法
Google Drive File StreamやDropboxなどのアプリケーションが勝手にクイックアクセスにフォルダを追加する場合があります。
対処法
残念ながら、アプリケーションによる自動追加を完全に防ぐ設定はありません。
以下の方法で対処できます。
手動で削除する
- クイックアクセスに追加されたフォルダを右クリックします。
- 「クイックアクセスからピン留めを外す」を選択します。
ただし、アプリケーションが定期的に再追加する場合があります。
アプリケーションの設定を確認
一部のアプリケーションには、クイックアクセスへの自動追加を無効にする設定がある場合があります。
アプリケーションの設定画面で確認してください。
レジストリで制限をかける(上級者向け)
一部のユーザーは、レジストリのアクセス許可を変更することで、アプリケーションによる追加を防いでいますが、これは推奨されません。
システムの動作に影響を与える可能性があります。
クイックアクセスを便利に使うコツ
自動追加を無効にした後、クイックアクセスを効果的に活用する方法を紹介します。
よく使うフォルダだけをピン留め
自分が本当によく使うフォルダだけをピン留めしましょう。
- プロジェクトフォルダ
- よく使うドキュメントフォルダ
- スクリーンショット保存用フォルダ
- ダウンロードフォルダ
ピン留めするフォルダは5〜10個程度に絞ると、見やすく管理しやすくなります。
フォルダの順序を変更
ピン留めしたフォルダの順序は、ドラッグアンドドロップで変更できます。
- クイックアクセス内のフォルダをドラッグします。
- 希望の位置でドロップします。
よく使うフォルダを上部に配置すると、さらにアクセスしやすくなります。
定期的に整理
定期的にクイックアクセスを見直し、不要になったフォルダは削除しましょう。
プロジェクトが終了したフォルダなどは、ピン留めを外しておくと、クイックアクセスがすっきりします。
トラブルシューティング
クイックアクセスに関する一般的な問題と解決方法を紹介します。
設定を変更しても自動追加される
設定を変更したのに、まだ自動追加される場合は、以下を確認してください。
- エクスプローラーを再起動します。
- PCを再起動します。
- フォルダーオプションで設定が正しく保存されているか確認します。
ピン留めしたフォルダが消える
ピン留めしたフォルダが勝手に消える場合、以下の原因が考えられます。
- フォルダが移動または削除された
- フォルダへのアクセス権限が変更された
- Windowsアップデート後に設定がリセットされた
フォルダが存在し、アクセス可能であることを確認してから、再度ピン留めしてください。
クイックアクセスが表示されない
クイックアクセスが完全に表示されない場合は、以下を試してください。
- エクスプローラーの起動時設定を「クイックアクセス」に変更します。
- レジストリ編集で無効化した場合は、元に戻します。
- ナビゲーションペインが非表示になっている場合は、表示設定を確認します。
フォルダオプションが開けない
フォルダオプションが開けない場合は、以下の方法を試してください。
- コントロールパネルから開く:
- 「Windows キー + R」を押します。
- 「control folders」と入力してEnterキーを押します。
- 管理者権限で実行する:
- エクスプローラーを管理者として実行してから、再度試します。
まとめ
Windowsのクイックアクセスに勝手にフォルダが追加される問題は、デフォルト設定が原因です。
「最近使用したファイル」と「よく使うフォルダ」の自動表示機能をオフにすることで、この問題を解決できます。
プライバシーとセキュリティを重視する場合は、自動表示機能をオフにし、必要なフォルダだけを手動でピン留めすることをお勧めします。
これにより、クイックアクセスを自分好みにカスタマイズでき、効率的にファイルにアクセスできます。
設定変更は簡単で、数分で完了します。
この記事の手順に従って、快適なファイル管理環境を構築してください。
上級者の方は、レジストリ編集でクイックアクセスを完全に無効化することもできますが、初心者の方には推奨しません。
まずは、フォルダーオプションでの設定変更から始めてみましょう。
定期的にクイックアクセスを整理し、本当に必要なフォルダだけを表示させることで、作業効率が向上します。


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