「Windows 11をダークモードに設定したのに、エクスプローラー(フォルダ画面)が黒くならない…」
こんな悩みを持っていませんか?
ダークモードは以下のような多くのメリットがある便利な機能です。
- 目の負担軽減:長時間の作業でも疲れにくい
- 省電力効果:有機ELディスプレイでバッテリー持続時間向上
- 集中力向上:余計な明るさがなく作業に集中できる
- 夜間作業:暗い環境でも眩しくない
- 見た目の統一感:全体的にスタイリッシュな外観
でも、設定をオンにしたはずなのに、エクスプローラーだけ白いままだとがっかりしますよね。実は、この問題は多くのWindows 11ユーザーが遭遇する一般的なトラブルです。
この記事では、以下の内容をわかりやすく解説します。
- Windows 11でエクスプローラーが黒くならない主な原因
- 段階的に確認できる設定ポイント
- それでも直らない場合の詳細な対処法
- 関連アプリも含めた包括的なダークモード設定
- よくある質問と追加のトラブルシューティング
これを読めば、エクスプローラーも含めてしっかりとした統一感のあるダークモード環境を実現できます。
Windows 11のダークモード設定の仕組みを理解しよう
ダークモード設定は2つに分かれている
Windows 11では、ダークモードに関する設定が実は2つの独立した項目に分かれています。
1. Windowsモード
- 対象:タスクバー、スタートメニュー、設定画面、通知センター
- 役割:システム全体のインターフェース色を制御
2. アプリモード
- 対象:エクスプローラー、Microsoft Store、多くのUWPアプリ
- 役割:アプリケーション内部のインターフェース色を制御
よくある誤解と問題の原因
多くの人が行う設定
- 設定 → 個人用設定 → 色
- 「モードを選択する」で**「ダーク」**を選択
この操作は両方を一括でダークにしますが、何らかの理由で設定が**「カスタム」**になっている場合、それぞれが個別の状態になっている可能性があります。
問題が起きるパターン
- Windowsモード:ダーク(タスクバーが黒)
- アプリモード:ライト(エクスプローラーが白)
この状態だと、「ダークモードにしたはずなのにエクスプローラーが白い」という現象が発生します。
設定の確認方法
現在の設定状態を確認
- 設定を開く(Windowsキー + I)
- **「個人用設定」**をクリック
- **「色」**をクリック
- **「モードを選択する」**の項目を確認
- 「ライト」:すべてが明るいテーマ
- 「ダーク」:すべてが暗いテーマ
- 「カスタム」:Windowsモードとアプリモードが個別設定
エクスプローラーを確実に黒くする設定方法
基本的な設定手順
手順1:設定画面を開く
- Windowsキー + Iで設定を開く
- **「個人用設定」**をクリック
- **「色」**をクリック
手順2:カスタムモードで個別設定
- **「モードを選択する」で「カスタム」**を選択
- 以下の2つの設定が表示される:
- 「既定のWindowsモードを選ぶ」
- 「既定のアプリモードを選ぶ」
手順3:アプリモードをダークに設定
- **「既定のアプリモードを選ぶ」で「ダーク」**を選択
- 変更は即座に反映される
推奨設定パターン
パターン1:完全ダークモード
- Windowsモード:ダーク
- アプリモード:ダーク
- 結果:すべてが黒いテーマで統一
パターン2:ハイブリッドモード
- Windowsモード:ライト
- アプリモード:ダーク
- 結果:タスクバーは白、エクスプローラーは黒
パターン3:作業環境特化
- 日中:すべてライト
- 夜間:すべてダーク
- 結果:時間帯に応じて切り替え
設定変更後の確認ポイント
即座に確認できる項目
- エクスプローラー:フォルダを開いて背景色を確認
- Microsoft Store:アプリを開いて色合いを確認
- 設定画面:背景色の変化を確認
変更が反映されない場合
- 数秒待つ(システムの処理時間)
- エクスプローラーを再起動(タスクマネージャーで「エクスプローラー」を再開)
- ログアウト・ログイン
- PC再起動
それでも黒くならない場合の詳細対処法
対処法1:Windows テーマの確認と変更
問題の原因 カスタムテーマや古いテーマを使用していると、ダークモード設定が正しく適用されない場合があります。
解決手順
- 設定 → 個人用設定 → テーマ
- **「現在のテーマ」**を確認
- 以下のいずれかを選択:
- 「Windows(ダーク)」
- 「Windows(ライト)」
- 「Windows(自動)」
カスタムテーマを使用している場合
- 一時的に標準テーマに変更
- ダークモード設定を再度確認
- 必要に応じてカスタムテーマをダークモード対応版に更新
対処法2:レジストリ設定の確認と修正
注意事項 レジストリ編集は上級者向けです。必ずバックアップを作成してから実行してください。
手順
- Windowsキー + Rで「regedit」を実行
- 以下のパスに移動:
HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Themes\Personalize
- 以下の値を確認・修正:
- AppsUseLightTheme:0(ダーク)、1(ライト)
- SystemUsesLightTheme:0(ダーク)、1(ライト)
PowerShellでの自動修正
# 管理者権限で実行
# アプリモードをダークに設定
Set-ItemProperty -Path "HKCU:\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Themes\Personalize" -Name "AppsUseLightTheme" -Value 0
# システムモードをダークに設定
Set-ItemProperty -Path "HKCU:\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Themes\Personalize" -Name "SystemUsesLightTheme" -Value 0
# エクスプローラーを再起動
Stop-Process -Name explorer -Force
Start-Process explorer
対処法3:Windowsエクスプローラーの完全リセット
手順1:エクスプローラーのプロセス終了
- Ctrl + Shift + Escでタスクマネージャーを開く
- **「エクスプローラー」**を右クリック
- **「タスクの終了」**をクリック
手順2:エクスプローラーの再起動
- タスクマネージャーで**「ファイル」** → 「新しいタスクの実行」
- **「explorer.exe」**と入力してOK
手順3:設定の再適用
- ダークモード設定を一度ライトに変更
- 数秒待つ
- 再度ダークに変更
対処法4:ユーザープロファイルの問題解決
新しいユーザーアカウントでのテスト
- 設定 → アカウント → 家族とその他のユーザー
- 「その他のユーザーを追加」
- 新しいアカウントでダークモードをテスト
- 正常に動作する場合は、プロファイルの問題
プロファイル修復手順
- 重要なデータをバックアップ
- システムファイルチェッカーを実行:
sfc /scannowDISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
- ユーザープロファイルの再構築を検討
関連アプリのダークモード設定
Microsoft Office アプリケーション
設定方法
- Word、Excel、PowerPointのいずれかを開く
- 「ファイル」 → 「アカウント」
- **「Officeテーマ」で「黒」または「濃い灰色」**を選択
注意点
- Officeアプリは独自のテーマ設定を持っている
- Windowsのダークモード設定とは別途設定が必要
- すべてのOfficeアプリで統一される
Microsoft Edge ブラウザ
設定方法
- Edgeを開く
- 「…」 → 「設定」
- **「外観」**をクリック
- **「テーマ」で「ダーク」**を選択
強制ダークモード
- アドレスバーに
edge://flags/
と入力 - **「Force Dark Mode for Web Contents」**を検索
- **「Enabled」**に設定
Visual Studio Code
設定方法
- Ctrl + Shift + Pでコマンドパレットを開く
- **「Preferences: Color Theme」**と入力
- **「Dark+」**または他のダークテーマを選択
自動同期設定
- 設定 → 「Window: Auto Detect Color Scheme」
- 有効にするとシステムテーマに自動追従
Google Chrome
設定方法
- Chromeを開く
- 「…」 → 「設定」
- **「外観」**をクリック
- **「テーマ」で「ダーク」**を選択
拡張機能での強制ダークモード
- **「Dark Reader」**拡張機能をインストール
- すべてのWebサイトを強制的にダークモードで表示
よくある質問と追加トラブルシューティング
Q: 一部のフォルダだけ白いまま
A: フォルダオプションの確認
- エクスプローラーで**「表示」**タブ
- **「オプション」**をクリック
- **「表示」タブで「フォルダーとデスクトップの項目にファイル情報のヒントを表示する」**のチェック状態を確認
対処法
1. 問題のフォルダを右クリック
2. 「プロパティ」→「カスタマイズ」
3. 「フォルダーの種類」を「全般」に変更
4. 「このテンプレートをすべてのサブフォルダーに適用する」にチェック
Q: 夜間モードとダークモードの違い
夜間モード(ブルーライト軽減)
- 目的:ブルーライトをカットして目の疲れを軽減
- 効果:画面がオレンジ色っぽくなる
- 設定場所:設定 → システム → ディスプレイ
ダークモード
- 目的:インターフェースを暗くして眩しさを軽減
- 効果:背景が黒や濃いグレーになる
- 設定場所:設定 → 個人用設定 → 色
併用方法 両方を同時に有効にすることで、より目に優しい環境を作れます。
Q: ダークモードで見にくいアプリがある
対処法1:アプリ個別設定
- アプリ内のテーマ設定を確認
- ライトモードに個別変更
対処法2:ハイコントラストモード
- 設定 → アクセシビリティ → コントラストテーマ
- 見やすいテーマを選択
対処法3:表示倍率調整
- 設定 → システム → ディスプレイ
- 拡大縮小とレイアウトで倍率を調整
Q: 特定のアプリケーションが対応していない
確認方法
- アプリがUWP(ユニバーサルWindowsプラットフォーム)か従来のWin32アプリかを確認
- Microsoft Storeからインストールしたアプリは対応している可能性が高い
代替手段
- Dark Reader(ブラウザ拡張機能)
- Windows Auto Dark Mode(サードパーティツール)
- アプリの代替ソフトを検討
予防策と長期的な管理
定期的なメンテナンス
月次チェック項目
- [ ] Windows Updateの適用状況
- [ ] ダークモード設定の確認
- [ ] 新しくインストールしたアプリのテーマ設定
- [ ] カスタムテーマの更新状況
自動化設定
PowerShellスクリプトでの一括設定
# ダークモード一括設定スクリプト
# 管理者権限で実行推奨
# Windowsダークモード設定
Set-ItemProperty -Path "HKCU:\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Themes\Personalize" -Name "SystemUsesLightTheme" -Value 0
# アプリダークモード設定
Set-ItemProperty -Path "HKCU:\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Themes\Personalize" -Name "AppsUseLightTheme" -Value 0
# タスクバーの透明度設定
Set-ItemProperty -Path "HKCU:\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Themes\Personalize" -Name "EnableTransparency" -Value 1
# エクスプローラー再起動
Stop-Process -Name explorer -Force
Start-Sleep -Seconds 2
Start-Process explorer
Write-Host "ダークモード設定が完了しました。"
タスクスケジューラーでの自動適用
- 時間帯別の自動切り替え設定
- ログイン時の設定確認スクリプト実行
- Windows Update後の再設定自動化
まとめ:統一感のあるダークモード環境を実現しよう
Windows 11でエクスプローラーがダークモードにならない問題は、多くの場合設定の理解不足が原因です。
主な解決方法
- 「カスタム」設定で**アプリモードを「ダーク」**に変更
- 標準テーマの使用
- エクスプローラーの再起動
- レジストリ設定の確認
設定のポイント
- Windowsモードとアプリモードは独立している
- 個別アプリケーションの設定も確認が必要
- 定期的なメンテナンスで設定を維持
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