「家のWi-Fiって本当に必要なの?」
「スマホの通信だけじゃダメなの?」
こんな疑問を持ったことはありませんか?
今や家庭やカフェ、オフィスなど、あらゆる場所でWi-Fi(ワイファイ)が使われています。
でも、実際にどんなメリットがあるのか、ちゃんと理解している人は意外と少ないかもしれません。
この記事では、Wi-Fiを使うメリットを分かりやすく解説します。
同時に、デメリットや注意点も正直にお伝えするので、Wi-Fi導入を検討している方はぜひ参考にしてください。
そもそもWi-Fiって何?

Wi-Fiの基本
Wi-Fi(ワイファイ)は、電波を使ってインターネットに接続する技術のことです。
正式には:
- 国際標準規格「IEEE 802.11」に準拠した無線LAN
- 「Wireless Fidelity」の略ではない(よくある誤解)
- Wi-Fi Allianceという団体の認証を受けた製品だけが「Wi-Fi」を名乗れる
簡単に言うと:
ケーブルを使わずに、スマホやパソコンをインターネットにつなぐ仕組みです。
Wi-Fiと有線LANの違い
インターネットに接続する方法には、大きく分けて2種類あります。
有線LAN:
- LANケーブルで物理的に接続
- 例:デスクトップパソコンにケーブルを挿す
無線LAN(Wi-Fi):
- 電波で無線接続
- 例:スマホやタブレットをケーブルなしで接続
違いの例:
テレビのリモコンを想像してください。
昔のテレビはリモコンとテレビをケーブルでつないでいましたが(有線)、今は電波で操作できますよね(無線)。
Wi-Fiも同じようなイメージです。
Wi-Fiの7つのメリット
それでは、Wi-Fiを使うメリットを具体的に見ていきましょう。
メリット1:ケーブル不要でどこでも使える
最大のメリットは、何と言っても自由度の高さです。
有線の場合:
- LANケーブルが届く範囲でしか使えない
- パソコンをケーブルにつなぎっぱなし
- 移動するたびにケーブルを抜き差し
Wi-Fiの場合:
- 家中どこでもインターネットが使える
- リビング、寝室、トイレ、ベランダでもOK
- ケーブルを気にせず自由に移動
こんな使い方ができます:
- ソファでくつろぎながらスマホで動画鑑賞
- ベッドで寝転がってタブレットで読書
- キッチンでレシピを見ながら料理
- お風呂で防水タブレットを使う
- 庭やベランダでノートパソコンで作業
電波が届く範囲なら、家のどこにいてもインターネットが使えるのは本当に便利です。
メリット2:複数のデバイスを同時に接続できる
Wi-Fiなら、1つのルーターで何台でも接続できます。
接続できるデバイスの例:
- スマートフォン(家族全員分)
- タブレット
- ノートパソコン
- デスクトップパソコン
- ゲーム機(PlayStation、Nintendo Switch)
- スマートテレビ
- スマートスピーカー(Amazon Echo、Google Home)
- スマート家電(エアコン、冷蔵庫、照明)
- プリンター
- Webカメラ
- ロボット掃除機
有線LANの場合:
接続したい台数分のLAN端子が必要です。
5台つなぎたければ5つの端子、10台なら10個必要になります。
Wi-Fiの場合:
1台のWi-Fiルーターで、一般的に10〜20台以上を同時接続できます。
機種によっては50台以上対応しているものも。
現代の家庭では:
- お父さんのスマホ
- お母さんのスマホ
- 子どものスマホ×2台
- タブレット×2台
- ノートパソコン×2台
- ゲーム機×2台
- スマートテレビ
- スマートスピーカー
なんてことになると、軽く10台以上になります。
これを全部有線でつなぐのは現実的ではありませんよね。
メリット3:配線工事が不要
Wi-Fiなら、面倒な工事がいりません。
有線LANの場合:
- 壁に穴を開けてケーブルを通す
- 床下や天井裏にケーブルを這わせる
- 各部屋にLAN端子を設置
- 工事費用が数万円〜十数万円
- 工事に数日〜数週間かかる
Wi-Fiの場合:
- Wi-Fiルーターを買う
- 電源をつなぐ
- インターネット回線に接続
- 初期設定をする(5〜10分)
- すぐに使える!
特に以下のような場所では、配線工事が難しいことがあります:
賃貸物件:
- 壁に穴を開けられない
- 退去時に原状回復が必要
歴史的建造物:
- 文化財なので改修不可
複雑な間取り:
- ケーブルを引くのが物理的に困難
2階建て・3階建て:
- 階をまたいだ配線が大変
こういった場所でも、Wi-Fiなら簡単に導入できます。
メリット4:スマホのデータ通信量を節約できる
これは知らない人もいますが、超重要なメリットです!
スマホの通信には2種類あります:
モバイルデータ通信(4G/5G):
- 携帯会社の電波を使う
- データ容量に制限がある
- 制限を超えると速度が遅くなる
- 追加購入すると料金が高い
Wi-Fi通信:
- 自宅のインターネット回線を使う
- データ容量は無制限
- 速度制限なし
- 追加料金なし
実際の例:
Wi-Fiなしの場合:
- スマホプラン:月20GB 6,000円
- 動画をたくさん見る → 月末に速度制限
- 1GB追加購入 1,000円
- 合計 7,000円
Wi-Fiありの場合:
- スマホプラン:月3GB 3,000円
- 家ではWi-Fi使用 → 速度制限なし
- 追加購入不要
- 合計 3,000円
年間で48,000円の節約!
特にこんな人には超お得:
- YouTubeやNetflixをよく見る
- オンラインゲームをする
- ZoomやTeamsで会議をする
- 大容量ファイルをダウンロードする
- 音楽ストリーミングをよく使う
これらをモバイルデータで行うと、あっという間に通信制限がかかります。
Wi-Fiなら気にせず使い放題です。
メリット5:設置・設定が簡単
Wi-Fiルーターの設定は、初心者でも10分程度でできます。
基本的な手順:
ステップ1:機器をつなぐ
- Wi-Fiルーターをコンセントに挿す
- インターネット回線(光回線など)と接続
ステップ2:初期設定
- スマホやパソコンでWi-Fi設定画面を開く
- ルーターに書いてあるSSID(ネットワーク名)を選択
- パスワードを入力
ステップ3:完了!
- すぐにインターネットが使える
最近のルーターはもっと簡単:
- QRコードを読み取るだけで接続できる機種も
- スマホアプリで自動設定してくれるものも
- WPSボタンを押すだけで接続できる機種も
業者を呼ぶ必要なし:
有線LANの配線工事だと、専門業者に来てもらう必要がありますが、Wi-Fiなら自分で全部できます。
メリット6:コストが比較的安い
Wi-Fi導入は、有線LANと比べて圧倒的にコストが低いです。
初期費用の比較:
有線LAN(配線工事あり):
- 工事費用:30,000円〜150,000円
- LANケーブル代:1,000円〜5,000円
- スイッチングハブ:3,000円〜10,000円
- 合計:35,000円〜165,000円
Wi-Fi:
- Wi-Fiルーター:3,000円〜20,000円
- 設定費用:0円(自分でやる)
- 合計:3,000円〜20,000円
ランニングコスト:
電気代(年間):
- Wi-Fiルーター:約1,000円〜2,000円
- 24時間つけっぱなしでもこのくらい
メンテナンス:
- 基本的に不要
- 故障したらルーターを買い替えるだけ
トータルで見ると:
Wi-Fiの方が圧倒的にお得です。
メリット7:拡張が簡単
新しい機器を追加するのが超簡単です。
スマホを買い替えた場合:
- 新しいスマホのWi-Fi設定を開く
- ネットワーク名(SSID)を選択
- パスワードを入力
- 完了!(30秒)
家族が増えた場合:
- 追加工事不要
- 追加費用不要
- パスワードを教えるだけ
IoT家電を導入する場合:
最近はインターネットにつながる家電が増えています:
- スマート照明
- スマートロック
- ネットワークカメラ
- スマート体重計
これらも、Wi-Fiがあれば簡単に追加できます。
有線LANの場合:
新しい機器を追加するたびに:
- ケーブルを引く
- 端子を増設する
- 場合によっては工事が必要
Wi-Fiなら、そんな手間は一切不要です。
Wi-Fiのデメリットも知っておこう

メリットばかり紹介しましたが、デメリットも正直にお伝えします。
デメリット1:セキュリティのリスク
Wi-Fiは電波なので、悪意のある第三者に盗聴される可能性があります。
リスク:
- パスワードを破られて不正アクセス
- 通信内容を盗み見される
- 個人情報の漏洩
対策:
✅ 強力なパスワードを設定
✅ 暗号化方式をWPA3またはWPA2にする
✅ ルーターのファームウェアを最新に保つ
✅ ゲストネットワークを活用
✅ 不要な時はWi-Fiをオフにする
有線LANとの違い:
有線LANは物理的にケーブルをつながないとアクセスできないため、比較的安全です。
Wi-Fiは電波が届く範囲なら誰でもアクセスを試みることができます。
デメリット2:接続が不安定になることがある
Wi-Fiは電波なので、障害物や干渉に弱いです。
電波が弱くなる原因:
- 壁や床などの障害物
- 電子レンジの電磁波
- 他のWi-Fi機器との干渉
- ルーターとの距離
症状:
- 動画が途切れる
- Webページの読み込みが遅い
- オンラインゲームでラグが発生
- ビデオ会議が切断される
対策:
✅ ルーターの設置場所を工夫する
✅ 中継機を使う
✅ メッシュWi-Fiを導入する
✅ 5GHz帯を使う(干渉が少ない)
有線LANとの違い:
有線LANは安定性が抜群です。
速度も途切れることもほとんどありません。
デメリット3:通信速度が有線より遅い場合がある
理論上、Wi-Fiは有線LANより遅くなりがちです。
速度の比較例:
有線LAN:
- 最大1Gbps(1000Mbps)
- 実測:800〜950Mbps
Wi-Fi:
- 最大1.3Gbps(理論値)
- 実測:200〜600Mbps
ただし:
- 最新のWi-Fi 6やWi-Fi 6Eは高速
- 普通の使い方なら速度差は気にならない
速度が必要な場面:
- 大容量ファイルの転送
- 4K/8K動画の編集
- オンラインゲーム(対戦型)
- 株取引やFXなど
こういった用途では、有線LANの方が安心です。
デメリット4:電波の届く範囲に限界がある
Wi-Fiの電波は、永遠に届くわけではありません。
一般的な到達距離:
- 屋内:50〜100メートル
- 屋外:100〜300メートル
ただし:
実際は障害物があるので、もっと短くなります。
電波が届きにくい場所:
- 鉄筋コンクリートの建物
- 地下室
- 壁が厚い部屋
- 階が違う場所(2階建て、3階建て)
対策:
- 中継機を設置
- メッシュWi-Fiシステムを導入
- ルーターを複数台設置
Wi-Fiが特におすすめな人
メリット・デメリットを踏まえて、どんな人にWi-Fiがおすすめか整理しましょう。
こんな人にWi-Fiは必須
✅ スマホのデータ通信量を節約したい人
月末の速度制限から解放されます。
✅ 家族みんながスマホ・タブレットを使う人
1台のルーターで家族全員がネット接続できます。
✅ 動画をたくさん見る人
YouTube、Netflix、Amazonプライムビデオが見放題。
✅ 在宅勤務・テレワークをする人
Zoom会議もデータ容量を気にせず参加できます。
✅ オンラインゲームをする人
ゲームのダウンロードやアップデートが快適に。
✅ スマホ以外でネットワーク通信が必要なデバイスがある人
テレビ、パソコン、スマート家電などでネットに繋ぐ必要がある場合は、Wi-Fiが便利。
✅ 賃貸住宅に住んでいる人
配線工事なしで導入できます。
✅ 引っ越しが多い人
持ち運びが簡単なので、引っ越し先でもすぐ使えます。
✅ IoT家電を使いたい人
スマートホーム化には必須です。
有線LANの方がいい人
一方で、こんな人は有線LANも検討すべきです。
⚠️ 超高速・超安定を求める人
- プロゲーマー
- 動画編集者
- デイトレーダー
⚠️ 最高レベルのセキュリティが必要な人
- 機密情報を扱う仕事
- 金融系の業務
⚠️ 固定された場所でしか使わない人
- デスクトップパソコンのみ
- 移動する予定がない
こういった人は、有線LANとWi-Fiを併用するのもアリです。
Wi-Fiを選ぶ時のポイント
「じゃあ、Wi-Fiルーターを買おう!」となった時のポイントを簡単に紹介します。
ポイント1:部屋の広さに合ったものを選ぶ
1K〜1LDK(〜40㎡):
- エントリーモデルでOK
- 価格:3,000円〜8,000円
2LDK〜3LDK(40〜80㎡):
- ミドルレンジモデル
- 価格:8,000円〜15,000円
4LDK以上・2階建て(80㎡〜):
- ハイエンドモデルまたはメッシュWi-Fi
- 価格:15,000円〜30,000円
ポイント2:接続台数を考える
同時接続台数の目安:
- 一人暮らし:5〜10台
- 2〜3人家族:10〜20台
- 4人以上・IoT家電多数:20〜50台
ポイント3:Wi-Fiの規格をチェック
最新の規格:
- Wi-Fi 6(802.11ax):高速・安定、おすすめ
- Wi-Fi 6E:さらに高速、最新
- Wi-Fi 5(802.11ac):十分速い、コスパ良し
- Wi-Fi 4(802.11n):古い、非推奨
2025年現在なら:
Wi-Fi 6以上を選ぶのがおすすめです。
ポイント4:セキュリティ機能
必須の機能:
- WPA3対応(最新の暗号化)
- ファームウェア自動更新
- ゲストネットワーク機能
よくある質問(FAQ)
Q1:Wi-Fiとインターネットは違うの?
A:はい、違います。
インターネット:
世界中のコンピューターがつながった巨大なネットワーク
Wi-Fi:
インターネットに接続するための「手段」の1つ
例えるなら:
- インターネット = 目的地
- Wi-Fi = 目的地に行く方法(車、電車、飛行機みたいなもの)
Q2:Wi-Fiがあればスマホの契約は不要?
A:いいえ、必要です。
Wi-Fiは家の中でしか使えません。
外出先では、スマホのモバイルデータ通信(4G/5G)が必要です。
ただし、Wi-Fiを使えばデータ容量を節約できるので、安いプランに変更できる可能性があります。
Q3:Wi-Fiルーターは買い切り?月額料金がかかる?
A:買い切りです。
Wi-Fiルーター本体は一度買えば、月額料金はかかりません。
ただし、インターネット回線(光回線など)には月額料金がかかります。
Q4:マンションの無料Wi-Fiって遅い?
A:物件によります。
マンション全体で1つの回線を共有している場合、夜など混雑時に遅くなることがあります。
快適に使いたいなら、個別に光回線を契約するのがおすすめです。
Q5:Wi-Fiルーターは何年使える?
A:一般的に3〜5年程度です。
寿命のサイン:
- 頻繁に切断される
- 速度が明らかに遅くなった
- 発熱がひどい
技術の進化も早いので、5年に1回くらいは買い替えを検討しましょう。
まとめ
Wi-Fiのメリットとデメリットを改めて整理します。
Wi-Fiの7つのメリット:
✅ ケーブル不要で家中どこでも使える
✅ 複数のデバイスを同時接続できる
✅ 配線工事が不要で導入が簡単
✅ スマホのデータ通信量を大幅に節約
✅ 設置・設定が簡単で初心者でもOK
✅ 有線LANより圧倒的にコストが安い
✅ 新しい機器の追加が簡単
主なデメリット:
⚠️ セキュリティに注意が必要
⚠️ 接続が不安定になることがある
⚠️ 有線LANより速度が遅い場合がある
⚠️ 電波の届く範囲に限界がある
結論:
現代の生活では、Wi-Fiはもはや必需品と言っても過言ではありません。
特にスマホやタブレットを使う人、在宅勤務をする人、家族で暮らしている人には絶対におすすめです。
デメリットもありますが、適切な対策をすれば十分に快適に使えます。
「まだWi-Fiを導入していない」という方は、ぜひこの機会に検討してみてください。
月々のスマホ代が大幅に節約できて、生活の快適さも格段にアップしますよ!

コメント