「VSCodeを開いたら、いつものソース管理アイコンがない!」 「Gitは入ってるはずなのに、なぜか認識されない」 「昨日まで使えてたのに、急に表示されなくなった」
VSCode(Visual Studio Code)でプログラミングしている時、突然ソース管理(Git)が表示されなくなると、本当に困りますよね。
実はこの問題、原因が10個以上もあるんです。でも安心してください。今回は、考えられる原因を一つずつ確認して、確実に解決する方法をご紹介します。
5分後には、きっとあなたのVSCodeでもGitが使えるようになっているはずです!
🔍 まず確認!どんな症状ですか?

症状パターンを特定しよう
あなたの症状はどれに当てはまりますか?
パターン1:ソース管理アイコンが消えた
- サイドバーにGitアイコンがない
- アクティビティバーから消えた
パターン2:「リポジトリが見つかりません」と表示
- アイコンはあるが機能しない
- フォルダを開いても認識されない
パターン3:一部の機能だけ使えない
- コミットはできるがプッシュできない
- 変更は見えるが履歴が見えない
パターン4:特定のプロジェクトだけ表示されない
- 他のプロジェクトでは正常
- 新規プロジェクトで発生
それぞれのパターンで原因が違うので、順番に解決方法を見ていきましょう。
⚡ 今すぐ試す!クイック解決法
30秒で試せる基本対処
まずはこれを試してみてください。意外とこれだけで解決することも多いんです。
1. VSCodeを再起動
Ctrl + Shift + P (Mac: Cmd + Shift + P)
→ 「Developer: Reload Window」を実行
2. ソース管理パネルを手動で表示
表示メニュー → SCM(ソース管理)
または
Ctrl + Shift + G (Mac: Cmd + Shift + G)
3. Gitが認識されているか確認
Ctrl + Shift + P → 「Git: Show Git Output」
エラーメッセージを確認
これで解決しない場合は、次の詳細な解決方法へ進みましょう。
🛠️ 原因別の詳細解決法
原因1:Gitがインストールされていない
確認方法: ターミナルで以下を実行
git --version
解決方法:
Windows:
- Git for Windowsをダウンロード
- インストール時は全てデフォルト設定でOK
- VSCodeを再起動
Mac:
# Homebrewがある場合
brew install git
# または Xcodeコマンドラインツール
xcode-select --install
Linux:
# Ubuntu/Debian
sudo apt-get install git
# CentOS/RHEL
sudo yum install git
原因2:VSCodeがGitを見つけられない
確認方法: 設定でgit.pathを確認
解決方法:
- 設定を開く
Ctrl + ,
(Mac:Cmd + ,
)
- git.pathを設定
- 検索欄に「git.path」と入力
- Gitの実行ファイルパスを指定
Windows の例:
"git.path": "C:\\Program Files\\Git\\bin\\git.exe"
Mac/Linux の例:
"git.path": "/usr/bin/git"
Gitのパスを調べる方法:
# Windows (Git Bash)
where git
# Mac/Linux
which git
原因3:.gitフォルダがない/認識されない
確認方法: プロジェクトフォルダに.git
フォルダがあるか確認
解決方法:
新規でGit初期化する場合:
# ターミナルでプロジェクトフォルダに移動
cd /path/to/your/project
# Git初期化
git init
既存リポジトリの場合:
# リポジトリを再クローン
git clone https://github.com/username/repository.git
隠しファイルが見えない場合:
Windows:
- エクスプローラー → 表示 → 隠しファイルにチェック
Mac:
- Finder →
Cmd + Shift + .
原因4:ワークスペースの信頼設定
VSCode 1.57以降、セキュリティ機能で制限されることがあります。
解決方法:
- ワークスペースを信頼
- 上部の警告バナーで「信頼する」をクリック
- または
Ctrl + K → Ctrl + T
で信頼管理を開く
- 特定フォルダを信頼リストに追加
// settings.json "security.workspace.trust.untrustedFiles": "open", "security.workspace.trust.enabled": true
原因5:拡張機能の競合や不具合
確認方法: 拡張機能を無効にして確認
解決方法:
- セーフモードで起動
code --disable-extensions
- Git関連の拡張機能を確認
- GitLens
- Git History
- Git Graph
- 拡張機能のリセット
- 問題のある拡張機能をアンインストール
- VSCode再起動後、再インストール
原因6:権限の問題
症状:
- Permission deniedエラー
- リポジトリの読み込みに失敗
解決方法:
Windows:
- VSCodeを管理者権限で実行
- 右クリック → 「管理者として実行」
Mac/Linux:
# .gitフォルダの権限を修正
sudo chown -R $(whoami) .git
# または権限を適切に設定
chmod -R 755 .git
原因7:Git設定の問題
グローバル設定が未設定:
# ユーザー名とメールを設定
git config --global user.name "Your Name"
git config --global user.email "you@example.com"
Safe Directoryの問題(Git 2.35.2以降):
# 特定のディレクトリを安全として追加
git config --global --add safe.directory /path/to/repository
# または全てのディレクトリを許可(推奨しない)
git config --global --add safe.directory '*'
🔧 VSCode設定の最適化
推奨設定(settings.json)
{
// Git設定
"git.enabled": true,
"git.path": "自動検出またはパスを指定",
"git.autofetch": true,
"git.confirmSync": false,
// ソース管理の表示設定
"scm.alwaysShowActions": true,
"scm.alwaysShowRepositories": true,
"scm.defaultViewMode": "tree",
// 自動保存(Gitと相性良好)
"files.autoSave": "afterDelay",
"files.autoSaveDelay": 1000
}
便利なショートカット
Ctrl + Shift + G
:ソース管理パネルCtrl + Enter
:コミットCtrl + Shift + P → Git
:Git コマンド一覧
🚨 特殊なケースと対処法
WSL(Windows Subsystem for Linux)を使用している場合
問題: WindowsとWSLでGitの場所が違う
解決方法:
// WSL用の設定
"git.path": "/usr/bin/git",
"terminal.integrated.shell.windows": "C:\\Windows\\System32\\wsl.exe"
リモート開発(SSH、Container)の場合
解決方法:
- リモート環境にGitをインストール
- Remote-SSH拡張機能を最新版に更新
- リモート側でGit設定を行う
モノレポ(Monorepo)の場合
問題: 複数の.gitフォルダで混乱
解決方法:
"git.scanRepositories": [
"**/repos/**",
"packages/*"
]
✅ トラブルシューティングチェックリスト
問題解決のための確認リスト:
基本確認:
- [ ] Gitはインストールされている?
- [ ] VSCodeは最新版?
- [ ] .gitフォルダは存在する?
- [ ] フォルダを信頼している?
設定確認:
- [ ] git.pathは正しい?
- [ ] git.enabledはtrue?
- [ ] user.nameとuser.emailは設定済み?
権限確認:
- [ ] .gitフォルダの権限は適切?
- [ ] safe.directoryの設定は?
- [ ] 管理者権限で実行してみた?
拡張機能確認:
- [ ] Git関連の拡張機能を無効化してみた?
- [ ] セーフモードで起動してみた?
🎯 今後のトラブルを防ぐための予防策
定期メンテナンス
- VSCodeの更新
- 月1回は更新確認
- 拡張機能も最新版に
- Git設定のバックアップ
# 設定をエクスポート git config --list > git-config-backup.txt
- プロジェクトテンプレート作成
- .gitignore
- .vscode/settings.json
- README.md
ベストプラクティス
- プロジェクトごとに適切な.gitignoreを設定
- 大きなファイルはGit LFSを使用
- 定期的にgit gcでリポジトリを最適化
- チーム開発では設定を共有
📊 まとめ:VSCodeのソース管理を完璧に使いこなそう
VSCodeのソース管理が表示されない問題は、原因を順番に確認していけば必ず解決できます。
解決の優先順位:
- Gitのインストール確認(最も多い原因)
- VSCodeの設定確認(git.path)
- 権限とセキュリティ設定
- 拡張機能の競合確認
ほとんどの場合、最初の2つで解決します。
もし解決しない場合は、エラーメッセージを詳しく確認して、該当する解決方法を試してください。VSCodeとGitの組み合わせは、一度設定すれば非常に強力な開発環境になります。
トラブルを乗り越えて、快適なコーディングライフを送りましょう!
🔗 参考リンク
それでも解決しない場合は、エラーメッセージと一緒にコメントください!
コメント