VSCode「バックアップの破棄に少し時間がかかっています」が終わらない!原因と解決方法

「バックアップの破棄に少し時間がかかっています…」

VSCodeを閉じようとしたり、リロードしようとしたときに、このメッセージが表示されて、いつまで経っても終わらない…そんな経験ありませんか?

最悪の場合、VSCodeがフリーズして、強制終了するしかなくなってしまいます。

この記事では、VSCodeで「バックアップの破棄に少し時間がかかっています」というメッセージが表示される原因と、その解決方法を初心者の方にもわかりやすく解説します。

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  1. 「バックアップの破棄」ってなに?
  2. 問題が起こる主な原因
    1. 原因1:バックアップフォルダが肥大化している
    2. 原因2:ネットワークドライブで作業している
    3. 原因3:SSH接続やリモート開発をしている
    4. 原因4:拡張機能が干渉している
    5. 原因5:ワークスペースの信頼設定
    6. 原因6:ファイルシステムの問題
  3. すぐに試せる応急処置
    1. 応急処置1:キャンセルして強制終了
    2. 応急処置2:しばらく待つ
  4. 根本的な解決方法
    1. 解決方法1:バックアップフォルダを削除する(最も効果的)
    2. 解決方法2:キャッシュも一緒にクリアする
    3. 解決方法3:自動バックアップを無効化する
    4. 解決方法4:ネットワークドライブを避ける
    5. 解決方法5:ワークスペースを信頼する
    6. 解決方法6:拡張機能を無効化してみる
    7. 解決方法7:state.vscdbファイルを削除する
    8. 解決方法8:ストレージの空き容量を確保する
  5. 予防策:問題を未然に防ぐ方法
    1. 予防策1:定期的にバックアップフォルダを掃除する
    2. 予防策2:こまめに保存する
    3. 予防策3:巨大なファイルは別のエディタで開く
    4. 予防策4:プロジェクトはローカルで作業する
    5. 予防策5:不要な拡張機能をアンインストール
  6. よくある質問
    1. Q1. バックアップフォルダを削除しても大丈夫?
    2. Q2. バックアップを削除したら、設定や拡張機能も消える?
    3. Q3. 何度も同じ問題が起こる
    4. Q4. 自動バックアップを無効にするデメリットは?
    5. Q5. バックアップフォルダの場所がわからない
    6. Q6. 完全にVSCodeをクリーンインストールしたい
  7. まとめ:快適なVSCode環境を取り戻そう!

「バックアップの破棄」ってなに?

まず、このメッセージが何を意味しているのか説明しますね。

VSCodeには、自動バックアップ機能があります。

この機能は、まだ保存していないファイルや、編集中のファイルを自動的にバックアップして、万が一VSCodeがクラッシュしても、作業内容を復元できるようにしてくれる便利な機能です。

でも、この機能のせいで、バックアップファイルが大量に溜まってしまうことがあるんです。

VSCodeを閉じたり、リロードしたりするときに、これらのバックアップファイルを削除(破棄)しようとするのですが、ファイルが多すぎたり、何か問題があると、削除に時間がかかってしまうんですね。

それが「バックアップの破棄に少し時間がかかっています」というメッセージとして表示されるわけです。

問題が起こる主な原因

このメッセージが表示される原因は、いくつかあります。

原因1:バックアップフォルダが肥大化している

長期間VSCodeを使っていると、バックアップファイルがどんどん溜まって、フォルダが巨大化します。

特に、大きなファイルを編集していたり、たくさんのファイルを同時に開いていると、バックアップも大きくなります。

原因2:ネットワークドライブで作業している

ネットワーク上の共有フォルダ(ネットワークドライブ)でプロジェクトを開いている場合、ネットワークの速度やアクセス権限の問題で、バックアップの削除に時間がかかることがあります。

原因3:SSH接続やリモート開発をしている

SSH経由でリモートサーバーに接続して開発している場合も、ネットワーク接続の問題で同様の現象が起こりやすいです。

原因4:拡張機能が干渉している

インストールしている拡張機能が、ファイル操作に干渉して、処理が遅くなることがあります。

特に、ファイル保存時に自動処理を行う拡張機能(PrettierやESLintなど)が原因になることも。

原因5:ワークスペースの信頼設定

VSCodeには「ワークスペースの信頼」という機能があります。

信頼されていないフォルダを開くと、セキュリティのために様々な制限がかかり、ファイル操作が遅くなることがあります。

原因6:ファイルシステムの問題

ストレージの空き容量が少なかったり、ファイルシステムにエラーがあると、ファイルの削除に時間がかかります。

すぐに試せる応急処置

メッセージが表示されて動かなくなったときの応急処置です。

応急処置1:キャンセルして強制終了

手順:

  1. 「バックアップの破棄に少し時間がかかっています」のメッセージで「キャンセル」をクリック
  2. 次に「ウィンドウの再読み込みに少し時間がかかっています」と表示されたら、また「キャンセル」をクリック
  3. それでもVSCodeが反応しない場合は、タスクマネージャー(Windows)やアクティビティモニタ(Mac)からVSCodeを強制終了

Windows:

  • Ctrl + Shift + Esc でタスクマネージャーを開く
  • 「Code.exe」を選択して「タスクの終了」

Mac:

  • Cmd + Option + Esc で強制終了ウィンドウを開く
  • 「Visual Studio Code」を選択して「強制終了」

または、コマンドラインから強制終了することもできます。

Windowsの場合(コマンドプロンプトまたはPowerShell):

taskkill /F /IM Code.exe

Macの場合(ターミナル):

killall "Visual Studio Code"

応急処置2:しばらく待つ

メッセージが表示されても、焦らず5~15分ほど待ってみてください。

バックアップファイルが多い場合、本当に時間がかかっているだけで、待っていれば正常に終了することもあります。

根本的な解決方法

応急処置だけでは、また同じ問題が起こります。根本的に解決する方法を紹介します。

解決方法1:バックアップフォルダを削除する(最も効果的)

溜まったバックアップファイルを手動で削除します。

Windowsの場合:

手順1:VSCodeをすべて閉じる

まず、開いているVSCodeをすべて閉じてください。

手順2:バックアップフォルダを開く

エクスプローラーを開いて、アドレスバーに以下を入力してEnterキーを押します。

%APPDATA%\Code\Backups

または、手動で以下のパスを辿ります。

C:\Users\(ユーザー名)\AppData\Roaming\Code\Backups

手順3:フォルダの中身を削除

Backupsフォルダの中にある、すべてのフォルダを削除します。

フォルダ名は、ハッシュ値やタイムスタンプのような文字列になっています。

手順4:VSCodeを再起動

削除したら、VSCodeを起動して、正常に動作するか確認してください。

Macの場合:

手順1:VSCodeをすべて閉じる

手順2:Finderで「フォルダへ移動」を使う

  1. Finderを開く
  2. メニューバーから「移動」→「フォルダへ移動…」を選択
  3. 以下のパスを入力してEnter
~/Library/Application Support/Code/Backups

手順3:フォルダの中身を削除

Backupsフォルダの中にある、すべてのフォルダをゴミ箱に入れます。

手順4:ゴミ箱を空にしてVSCodeを再起動

Linuxの場合:

ターミナルで以下のコマンドを実行します。

rm -rf ~/.config/Code/Backups/*

または、手動で以下のパスのファイルを削除します。

~/.config/Code/Backups

解決方法2:キャッシュも一緒にクリアする

バックアップだけでなく、キャッシュも削除すると、さらに動作が軽くなります。

Windowsの場合:

以下のフォルダも削除してください。

%APPDATA%\Code\Cache
%APPDATA%\Code\CachedData
%LOCALAPPDATA%\Microsoft\vscode-cpptools

Macの場合:

ターミナルで以下のコマンドを実行します。

rm -rf ~/Library/Application\ Support/Code/Cache/
rm -rf ~/Library/Application\ Support/Code/CachedData/

注意:
キャッシュを削除すると、次回起動時に若干時間がかかることがありますが、その後は快適に動作します。

解決方法3:自動バックアップを無効化する

バックアップ機能そのものを無効にする方法もあります。

ただし、この方法は未保存のファイルが復元できなくなるというデメリットがあるので、慎重に判断してください。

設定方法:

  1. VSCodeを開く
  2. Ctrl + ,(MacはCmd + ,)で設定を開く
  3. 検索ボックスに「hot exit」と入力
  4. Files: Hot Exit」を「off」に変更

または、settings.jsonに以下を追加します。

{
  "files.hotExit": "off"
}

これで、バックアップ機能が無効になります。

ただし、必ずこまめに保存する習慣をつけてください

解決方法4:ネットワークドライブを避ける

ネットワークドライブで作業している場合は、ローカルドライブにプロジェクトをコピーして作業しましょう。

手順:

  1. プロジェクトフォルダをローカルドライブ(CドライブやDドライブ)にコピー
  2. ローカルのフォルダをVSCodeで開く
  3. 作業が終わったら、必要に応じてネットワークドライブに戻す

この方法で、ファイル操作が格段に速くなります。

解決方法5:ワークスペースを信頼する

ワークスペースが信頼されていない場合、VSCodeの動作が遅くなることがあります。

設定方法:

  1. VSCode左下の「制限モード」または「Restricted Mode」をクリック
  2. ワークスペースを信頼」または「Trust Workspace」を選択

これで、そのフォルダが信頼されたワークスペースとして扱われます。

解決方法6:拡張機能を無効化してみる

拡張機能が原因の可能性もあるので、一時的に無効化してみましょう。

手順:

  1. Ctrl + Shift + P(MacはCmd + Shift + P)でコマンドパレットを開く
  2. Disable All Installed Extensions」と入力して実行
  3. VSCodeを再起動して、問題が解決するか確認

問題が解決した場合は、拡張機能が原因です。

拡張機能を一つずつ有効にしていって、どれが原因かを特定してください。

よく原因になる拡張機能:

  • Prettier(自動フォーマット)
  • ESLint(構文チェック)
  • C/C++拡張機能
  • Python拡張機能

これらの拡張機能は便利ですが、大きなプロジェクトでは動作が重くなることがあります。

解決方法7:state.vscdbファイルを削除する

VSCodeの状態を記録しているデータベースファイルが肥大化すると、動作が遅くなります。

Windowsの場合:

以下のファイルを削除してください。

C:\Users\(ユーザー名)\AppData\Roaming\Code\User\globalStorage\state.vscdb

Macの場合:

~/Library/Application Support/Code/User/globalStorage/state.vscdb

このファイルを削除すると、VSCodeが次回起動時に初期設定を少し聞いてきますが、設定や拡張機能は残るので安心してください。

解決方法8:ストレージの空き容量を確保する

ストレージの空き容量が少ないと、ファイルの削除にも時間がかかります。

確認方法:

Windows:
エクスプローラーで「PC」を開いて、各ドライブの空き容量を確認

Mac:
画面左上のAppleメニュー→「このMacについて」→「ストレージ」

目安:
最低でも10GB以上の空き容量を確保しておきましょう。

不要なファイルを削除したり、外付けストレージに移動して、空き容量を増やしてください。

予防策:問題を未然に防ぐ方法

根本的に解決したら、今後同じ問題が起こらないように予防しましょう。

予防策1:定期的にバックアップフォルダを掃除する

月に1回程度、バックアップフォルダを手動で削除する習慣をつけましょう。

予防策2:こまめに保存する

自動保存を有効にして、手動で保存する回数を減らします。

設定方法:

  1. メニューから「ファイル」→「自動保存」をクリック
  2. チェックが入れば有効になります

または、設定で以下を追加します。

{
  "files.autoSave": "afterDelay",
  "files.autoSaveDelay": 1000
}

これで、1秒(1000ミリ秒)ごとに自動保存されます。

予防策3:巨大なファイルは別のエディタで開く

数十MB以上の巨大なファイル(ログファイル、データベースファイルなど)は、VSCodeで開かないようにしましょう。

専用のテキストエディタ(NotePad++、Sublime Text、Vimなど)を使うことをおすすめします。

予防策4:プロジェクトはローカルで作業する

できるだけローカルドライブで作業して、ネットワークドライブは最終的なバックアップ先として使いましょう。

予防策5:不要な拡張機能をアンインストール

使っていない拡張機能は、定期的にアンインストールして、VSCodeを軽くしましょう。

手順:

  1. 左側の拡張機能アイコンをクリック
  2. インストール済みの拡張機能を確認
  3. 使っていないものを「アンインストール」

よくある質問

Q1. バックアップフォルダを削除しても大丈夫?

A: 大丈夫です。

ただし、削除すると、未保存のファイルが復元できなくなります。

削除する前に、開いているファイルをすべて保存してからVSCodeを閉じておきましょう。

Q2. バックアップを削除したら、設定や拡張機能も消える?

A: いいえ、消えません。

バックアップフォルダには、未保存ファイルのデータしか入っていません。

設定ファイル(settings.json)や拡張機能は別の場所に保存されているので、影響ありません。

Q3. 何度も同じ問題が起こる

A: 以下を確認してください。

  • ネットワークドライブで作業していないか
  • ストレージの空き容量は十分か
  • 拡張機能が干渉していないか
  • 巨大なファイルを開いていないか

特に、ネットワークドライブでの作業は、問題が繰り返し起こる原因になります。

Q4. 自動バックアップを無効にするデメリットは?

A: 未保存のファイルが復元できなくなります。

VSCodeがクラッシュしたり、誤って閉じてしまった場合、保存していない作業内容が失われます。

無効にする場合は、自動保存機能を有効にすることを強くおすすめします。

Q5. バックアップフォルダの場所がわからない

A: 以下の方法で開けます。

Windowsの場合:

  1. Windowsキー + R で「ファイル名を指定して実行」を開く
  2. %APPDATA%\Code\Backups」と入力してOK

Macの場合:

  1. Finderで Shift + Cmd + G を押す
  2. ~/Library/Application Support/Code/Backups」と入力してEnter

Q6. 完全にVSCodeをクリーンインストールしたい

A: 以下の手順で完全に削除してから再インストールできます。

Windowsの場合:

  1. VSCodeをアンインストール
  2. 以下のフォルダをすべて削除
  • %APPDATA%\Code
  • %USERPROFILE%\.vscode
  • %LOCALAPPDATA%\Programs\Microsoft VS Code
  1. VSCodeを再インストール

Macの場合:

  1. アプリケーションフォルダからVSCodeをゴミ箱へ
  2. 以下のフォルダを削除
  • ~/Library/Application Support/Code
  • ~/.vscode
  1. VSCodeを再インストール

ただし、設定や拡張機能もすべて消えるので、必要なものは事前にバックアップしておきましょう。

まとめ:快適なVSCode環境を取り戻そう!

「バックアップの破棄に少し時間がかかっています」というメッセージが表示される問題の解決方法をまとめます。

すぐに試せる解決方法:

  1. バックアップフォルダを削除する(最も効果的)
  2. キャッシュもクリアする
  3. state.vscdbファイルを削除する
  4. ワークスペースを信頼する
  5. 拡張機能を無効化してみる
  6. ネットワークドライブを避ける
  7. ストレージの空き容量を確保する

予防策:

  1. 定期的にバックアップフォルダを掃除
  2. 自動保存を有効にする
  3. 巨大なファイルは別のエディタで開く
  4. プロジェクトはローカルで作業
  5. 不要な拡張機能をアンインストール

特に、バックアップフォルダの削除は、ほとんどのケースで効果があります。

定期的にメンテナンスをすることで、VSCodeを快適に使い続けられますよ。

プログラミングに集中できる環境を整えて、ストレスフリーな開発ライフを送りましょう!

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