VSCodeのMarkdown拡張機能おすすめ10選|文書作成が劇的に快適になるツール厳選

プログラミング・IT

「VSCodeでMarkdownを書いているけど、もっと効率的に作業したい」
「プレビューや表の作成が面倒…」

そんな悩みを解決してくれるのが、VSCodeの拡張機能です。

VSCode(Visual Studio Code)には、Markdown編集を劇的に快適にする拡張機能が数多く公開されています。

今回は、実際に多くの開発者やライターが使っている、おすすめのMarkdown拡張機能を厳選して紹介します。

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VSCodeでMarkdownを書く前に知っておきたいこと

拡張機能を紹介する前に、基本を確認しておきましょう。

VSCodeの標準機能だけでもMarkdownは書ける

実は、VSCodeには最初からMarkdown対応機能が組み込まれています。

標準機能でできること:

  • シンタックスハイライト(色付け)
  • プレビュー表示(Ctrl + Shift + V
  • サイドバイサイドプレビュー(Ctrl + K → V
  • アウトライン表示(見出し構造の確認)

これだけでも基本的な作業はできますが、拡張機能を追加することで、もっと便利になります。

拡張機能のインストール方法

VSCodeの拡張機能は、以下の手順で簡単にインストールできます。

インストール手順:

  1. VSCodeの左側にある「拡張機能」アイコンをクリック(またはCtrl + Shift + X
  2. 検索ボックスに拡張機能の名前を入力
  3. 目的の拡張機能が見つかったら「インストール」ボタンをクリック
  4. インストール完了後、必要に応じてVSCodeを再起動

それでは、おすすめの拡張機能を見ていきましょう。

【必須】まず入れたい定番拡張機能3選

Markdown作業をするなら、まずこの3つは入れておきたいという定番の拡張機能です。

1. Markdown All in One

これ一つでMarkdown作業が完結する万能拡張機能

Markdown All in Oneは、その名の通り「オールインワン」な拡張機能です。

主な機能:

  • キーボードショートカット
  • Ctrl + B:太字
  • Ctrl + I:斜体
  • Alt + S:打ち消し線
  • Alt + C:チェックボックス
  • 自動補完機能
  • リストの自動継続(Enterで次の項目が自動生成)
  • テーブルのフォーマット整形
  • 見出しの番号付け
  • 目次の自動生成
  • Ctrl + Shift + P → 「Create Table of Contents」で自動生成
  • ドキュメント内の見出しを自動収集
  • 数式のサポート
  • LaTeX形式の数式を記述可能

使いどころ:

Markdownを書く人なら、まず最初にインストールすべき拡張機能です。

ショートカットキーで素早く書式を適用できるので、執筆スピードが段違いに向上します。

インストール方法:

拡張機能で「Markdown All in One」と検索してインストール

2. markdownlint

Markdownの書き方をチェックしてくれる構文チェッカー

markdownlintは、Markdownの構文エラーや一貫性のない書き方を指摘してくれるリンターです。

主な機能:

  • リアルタイムで構文チェック
  • 問題箇所に波線で警告表示
  • 自動修正機能(保存時に自動整形)
  • カスタマイズ可能なルール

チェックされる項目の例:

  • 見出しの前後に空行がない
  • リストの書き方が不統一
  • 行末に余計なスペース
  • コードブロックの言語指定がない
  • 見出しレベルのスキップ(h1の次にh3など)

使いどころ:

複数人でドキュメントを管理する場合や、統一されたスタイルで書きたい場合に必須です。

一人で書く場合でも、きれいなMarkdownを維持できます。

設定のコツ:

厳しすぎるルールは無効化できます。

例えば、引用ブロックの改行ルール(MD027、MD028)は実用的でないので、設定で無効化する人が多いです。

"markdownlint.config": {
  "MD027": false,
  "MD028": false
}

インストール方法:

拡張機能で「markdownlint」と検索してインストール

3. Markdown Preview Enhanced

超高機能なプレビュー拡張機能

Markdown Preview Enhancedは、VSCodeのプレビュー機能を大幅に強化します。

主な機能:

  • 数式表示(KaTeX/MathJax対応)
  • 図表の描画
  • Mermaid(フローチャート、シーケンス図)
  • PlantUML(UML図)
  • Graphviz(グラフ描画)
  • 多彩なエクスポート機能
  • PDF出力
  • HTML出力
  • PNG/JPEG画像出力
  • eBook形式(ePub)
  • プレゼンテーション機能
  • Markdownからスライド作成
  • コードブロックの実行
  • JavaScript、Python、Bashなどのコード実行

使いどころ:

技術文書や論文、プレゼン資料を作る人に最適です。

特に、図表を多用する場合や、数式を含む文書を書く場合は必須級です。

インストール方法:

拡張機能で「Markdown Preview Enhanced」と検索してインストール

【効率化】作業がサクサク進む便利系拡張機能4選

次に、作業効率を大幅にアップしてくれる拡張機能を紹介します。

4. Markdown Table

テーブルの作成・編集が楽になる

Markdown Tableは、面倒なテーブル編集を劇的に簡単にしてくれます。

主な機能:

  • テーブルの自動フォーマット
  • Tabキーでセル間を移動
  • Enterキーで行を追加
  • 列の追加・削除が簡単
  • CSVからのテーブル作成

使用例:

普通にテーブルを書くと、こんな感じになりがちです:

| 項目 | 説明 | 価格 |
|---|---|---|
| りんご | 赤くて甘い | 100円 |
| バナナ | 黄色い | 80円 |

Markdown Tableを使うと、自動的に整形されて読みやすくなります:

| 項目     | 説明         | 価格   |
| -------- | ------------ | ------ |
| りんご   | 赤くて甘い   | 100円  |
| バナナ   | 黄色い       | 80円   |

使いどころ:

表を頻繁に使う技術文書やデータをまとめる際に便利です。

手動で整形する手間が省けます。

注意点:

日本語を含むテーブルを整形する場合、VSCodeのフォントを等幅フォント(例:BIZ UDゴシック)に設定しておくと、表示がズレません。

インストール方法:

拡張機能で「Markdown Table」と検索してインストール

5. Excel to Markdown table

ExcelやGoogleスプレッドシートの表をMarkdownに変換

Excel to Markdown tableは、表計算ソフトの表を一瞬でMarkdown形式に変換できます。

主な機能:

  • Excelの表をコピー → VSCodeに貼り付け → 自動でMarkdown形式に変換
  • Googleスプレッドシートにも対応
  • 列の整形も自動

使い方:

  1. ExcelやGoogleスプレッドシートで表を選択してコピー
  2. VSCodeでCtrl + Shift + Pを押す
  3. 「Markdown Table: Paste as Markdown Table」を選択
  4. 自動的にMarkdown形式の表に変換される

使いどころ:

データをExcelで整理してから、Markdownドキュメントに移す場合に超便利です。

手作業で表を作り直す必要がなくなります。

インストール方法:

拡張機能で「Excel to Markdown table」と検索してインストール

6. Paste Image(または標準機能)

画像を簡単に貼り付ける

重要な情報:

VSCode 1.79以降では、画像の貼り付け機能が標準搭載されました。

そのため、新しいバージョンのVSCodeを使っている場合、拡張機能は不要です。

標準機能の使い方:

  1. クリップボードに画像をコピー(スクリーンショットなど)
  2. MarkdownファイルでCtrl + Vで貼り付け
  3. 自動的に画像ファイルが保存され、Markdown形式のリンクが挿入される

保存先の設定:

settings.jsonで保存先フォルダを指定できます。

"markdown.copyFiles.destination": {
  "*": "images/${documentBaseName}/"
}

これで、ドキュメント名のフォルダ内のimagesフォルダに画像が保存されます。

古いVSCodeを使っている場合:

Paste Image拡張機能をインストールしてください。

機能は標準機能とほぼ同じです。

使いどころ:

スクリーンショットを多用する技術文書やブログ記事の執筆に必須です。

7. :emojisense:

絵文字を簡単に入力

:emojisense:は、Markdownに絵文字を簡単に挿入できる拡張機能です。

主な機能:

  • :コロンで絵文字の入力補完
  • キーワードで絵文字を検索
  • Ctrl + I(MacはCommand + I)で絵文字ピッカーを表示

使い方:

  1. :smileと入力
  2. 候補に😄が表示される
  3. Enterで確定

使いどころ:

ブログ記事やREADMEファイルなど、読みやすさを重視する文書で活躍します。

絵文字を使うと、見出しが目立ったり、文章が親しみやすくなります。

インストール方法:

拡張機能で「emojisense」と検索してインストール

【見た目】プレビューをカスタマイズする拡張機能2選

プレビューの見た目を変えたい場合におすすめの拡張機能です。

8. Markdown Preview Github Styling

GitHubと同じスタイルでプレビュー

Markdown Preview Github Stylingは、プレビューをGitHubのスタイルで表示します。

主な機能:

  • GitHubと同じレンダリング
  • README作成時に便利
  • GitHubにアップロード前の確認に最適

使いどころ:

GitHubでREADMEやドキュメントを公開する予定がある場合、この拡張機能でプレビューを確認しておけば、アップロード後の見た目がわかります。

インストール方法:

拡張機能で「Markdown Preview Github Styling」と検索してインストール

9. Markdown PDF

MarkdownをPDFに変換

Markdown PDFは、Markdownファイルを簡単にPDF形式に変換できます。

主な機能:

  • ワンクリックでPDF出力
  • HTML、PNG、JPEGにも変換可能
  • カスタムCSSでスタイル調整可能

使い方:

  1. Markdownファイルを開く
  2. Ctrl + Shift + Pでコマンドパレットを開く
  3. 「Markdown PDF: Export (pdf)」を選択
  4. 同じフォルダにPDFファイルが生成される

使いどころ:

  • ドキュメントを配布する場合
  • 印刷用のファイルが必要な場合
  • MarkdownをスライドのようにPDF化したい場合

注意点:

内部でChromiumを使用するため、初回インストール時にダウンロードが必要です。

うまく動作しない場合は、設定で別途インストールしたChromeやChromiumのパスを指定できます。

インストール方法:

拡張機能で「Markdown PDF」と検索してインストール

【上級者向け】さらなる機能強化の拡張機能

最後に、特定の用途に特化した上級者向けの拡張機能を紹介します。

10. Marp for VS Code

Markdownでプレゼンテーション資料を作成

Marp for VS Codeは、Markdownをスライド形式に変換できる拡張機能です。

主な機能:

  • Markdownからスライド作成
  • リアルタイムプレビュー
  • PDF、HTML、PNGにエクスポート
  • カスタムテーマ対応

使い方:

Markdownファイルの先頭に以下を追加:

---
marp: true
---

# スライドタイトル

内容を書く

---

# 次のスライド

次の内容

---で区切ることで、新しいスライドになります。

使いどころ:

  • 社内プレゼン資料
  • 勉強会のスライド
  • 技術解説資料

PowerPointを使わずに、テキストベースでスライドを作成できるのが魅力です。

バージョン管理もしやすくなります。

インストール方法:

拡張機能で「Marp for VS Code」と検索してインストール

番外編:文章校正の拡張機能

Markdown本体ではありませんが、日本語文章を書く場合に便利な拡張機能も紹介します。

vscode-textlint

日本語の文章校正ツール

vscode-textlintは、textlintをVSCode内で使えるようにした拡張機能です。

主な機能:

  • 日本語の表記ゆれチェック
  • 「ですます調」と「である調」の混在チェック
  • 冗長な表現の指摘
  • 難しい漢字の検出

注意点:

textlintのルール設定が必要なため、少し設定が複雑です。

初心者向けではありませんが、本格的に日本語文章を書く場合は非常に便利です。

Markdown Character Count

文字数をカウント

Markdown Character Countは、Markdownの文字数をリアルタイムで表示します。

主な機能:

  • ステータスバーに文字数表示
  • Markdown構文(見出し記号など)を除外してカウント
  • 選択範囲の文字数も表示

使いどころ:

ブログ記事や原稿を書く際に、文字数制限がある場合に便利です。

拡張機能の組み合わせ例

最後に、用途別のおすすめ拡張機能の組み合わせを紹介します。

【パターン1】ブログ記事を書く場合

  1. Markdown All in One:基本機能
  2. markdownlint:構文チェック
  3. Paste Image(または標準機能):スクリーンショット挿入
  4. :emojisense::絵文字挿入
  5. Markdown Character Count:文字数カウント

この組み合わせで、読みやすいブログ記事を効率的に執筆できます。

【パターン2】技術文書を書く場合

  1. Markdown All in One:基本機能
  2. markdownlint:構文チェック
  3. Markdown Preview Enhanced:数式・図表対応
  4. Markdown Table:表の編集
  5. Excel to Markdown table:データの取り込み
  6. Markdown PDF:PDF出力

技術文書に必要な機能が全て揃います。

【パターン3】GitHub用READMEを書く場合

  1. Markdown All in One:基本機能
  2. markdownlint:構文チェック
  3. Markdown Preview Github Styling:GitHubスタイル確認
  4. :emojisense::絵文字挿入

GitHubでの見た目を確認しながら執筆できます。

【パターン4】プレゼン資料を作る場合

  1. Markdown All in One:基本機能
  2. Marp for VS Code:スライド作成
  3. Paste Image(または標準機能):画像挿入

Markdownでプレゼン資料を作成できます。

拡張機能を入れすぎた時の対処法

便利だからといって、拡張機能を入れすぎると、VSCodeの動作が重くなることがあります。

対処法:

【方法1】使わない拡張機能を無効化

一時的に使わない拡張機能は無効化しましょう。

  1. 拡張機能のアイコンをクリック
  2. インストール済みの拡張機能一覧から無効化したいものを選択
  3. 「無効にする」をクリック

【方法2】ワークスペース単位で拡張機能を管理

プロジェクトごとに必要な拡張機能だけを有効にできます。

拡張機能の設定で「ワークスペースで無効にする」を選択すれば、特定のプロジェクトでのみ無効化できます。

【方法3】競合する拡張機能を避ける

例えば、Markdown Preview EnhancedとMarkdown PDFは、どちらもPDF出力機能を持っています。

用途に応じて、どちらか一つだけインストールすれば十分です。

トラブルシューティング

拡張機能がうまく動かない時の対処法をいくつか紹介します。

プレビューが表示されない

対処法:

  1. ファイルの拡張子が.mdであることを確認
  2. VSCodeを再起動
  3. 拡張機能を再インストール
  4. 他の拡張機能との競合を確認(一時的に無効化してテスト)

markdownlintの警告が多すぎる

対処法:

厳しすぎるルールは設定で無効化できます。

settings.jsonを開いて、以下のように設定:

"markdownlint.config": {
  "MD013": false,  // 行の長さ制限を無効化
  "MD033": false,  // HTMLタグ使用を許可
  "MD041": false   // 最初の行が見出しでなくてもOK
}

画像の貼り付けができない

対処法:

  1. VSCodeのバージョンを確認(1.79以降なら標準機能あり)
  2. settings.jsonで保存先を確認
  3. 保存先フォルダの権限を確認
  4. 別の形式(PNGなど)で試してみる

まとめ:最初に入れるべき拡張機能はこれ

VSCodeのMarkdown拡張機能について、いかがでしたか?

最後に、初心者がまず最初に入れるべき拡張機能をまとめます。

まず最初にインストールすべき3つ:

  1. Markdown All in One
  • 基本的な編集機能が全て揃う
  • ショートカットキーで作業効率アップ
  • 目次の自動生成も便利
  1. markdownlint
  • きれいなMarkdownを書ける
  • 複数人での作業に必須
  • 自動修正機能が便利
  1. Paste Image(またはVSCode 1.79以降なら標準機能)
  • スクリーンショットを簡単に挿入
  • 技術文書やブログ記事に必須

用途に応じて追加:

  • 技術文書 → Markdown Preview EnhancedMarkdown Table
  • ブログ記事 → :emojisense:Markdown Character Count
  • GitHub → Markdown Preview Github Styling
  • プレゼン → Marp for VS Code
  • PDF出力 → Markdown PDF

拡張機能を上手に使えば、VSCodeは最高のMarkdownエディターになります。

まずは定番の3つから始めて、必要に応じて追加していくのがおすすめです。

あなたもVSCodeとMarkdown拡張機能を使いこなして、快適な執筆環境を手に入れましょう!

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