VSCode(Visual Studio Code)で新しいファイルを作成したとき、「言語の選択」が表示されない、または言語モードを変更できない状態になっていませんか?
「右下に言語モードが表示されない」「Ctrl+Nで新規ファイルを作っても言語選択が出ない」「コマンドパレットから言語選択ができない」など、様々なケースがあります。
この記事では、VSCodeで言語選択が表示されない・機能しない時の原因と解決方法を、初心者の方にも分かりやすく解説します。
【確認】まず試すべき基本操作

問題を解決する前に、VSCodeで言語モードを変更する基本的な方法を確認しましょう。
方法1:右下のステータスバーから変更
最も簡単な方法です。
- VSCodeでファイルを開く(または新規作成)
- 画面右下を見る
- 「Plain Text」や「JavaScript」などの表示があるはず
- その部分をクリック
- 言語モードの選択画面が表示される
- 使いたい言語を選択
この表示が見当たらない場合: ステータスバーが非表示になっている可能性があります(後述の解決方法を参照)。
方法2:コマンドパレットから変更
- Ctrl + Shift + P(Mac: Cmd + Shift + P)でコマンドパレットを開く
- 「言語モード」または「language mode」と入力
- 「言語モードの変更」を選択
- 使いたい言語を選択
この方法で変更できない場合: 以下の解決方法を順番に試してください。
【原因1】ステータスバーが非表示になっている
右下に何も表示されない場合、ステータスバー自体が非表示になっている可能性があります。
解決方法
方法A:メニューから表示
- メニューバーの「表示」をクリック
- 「ステータス バー」をクリック
- ステータスバー(画面下部の青いバー)が表示される
方法B:設定から表示
- Ctrl + ,(Mac: Cmd + ,)で設定を開く
- 検索欄に「statusbar」と入力
- 「Workbench › Status Bar: Visible」にチェックが入っているか確認
- チェックが外れている場合はチェックを入れる
確認
ステータスバーが表示されたら、右下に「Plain Text」などの言語モード表示が出ているはずです。
【原因2】「言語の選択」メッセージを非表示にしてしまった
新規ファイル作成時に表示される「言語の選択を選択します。入力を開始して無視するか、今後このメッセージが表示されないようにします。」というメッセージを、誤って非表示にしてしまった可能性があります。
解決方法
設定を変更して再表示する:
- Ctrl + ,(Mac: Cmd + ,)で設定を開く
- 検索欄に「untitled hint」と入力
- 「Workbench › Editor › Untitled: Hint」を探す
- 値を「text」に変更(「hidden」になっている場合)
settings.jsonで直接編集する場合:
- Ctrl + Shift + P(Mac: Cmd + Shift + P)でコマンドパレットを開く
- 「settings json」と入力
- 「基本設定: 設定 (JSON) を開く」を選択
- 以下の行を探す:
"workbench.editor.untitled.hint": "hidden"
- 以下のように変更または削除:
"workbench.editor.untitled.hint": "text"
- ファイルを保存(Ctrl + S)
確認
新規ファイルを作成(Ctrl + N)すると、再び「言語の選択」メッセージが表示されます。
【原因3】拡張機能が言語モードを上書きしている
一部の拡張機能が、ファイルの言語モードを自動的に設定してしまうことがあります。
解決方法
Step 1:拡張機能を確認
- 左側のサイドバーから「拡張機能」アイコンをクリック(または Ctrl + Shift + X)
- インストール済みの拡張機能を確認
- 言語関連の拡張機能を一時的に無効化してみる
Step 2:拡張機能を無効化して確認
- 該当する拡張機能の「無効にする」をクリック
- VSCodeを再起動
- 新規ファイルで言語選択ができるか確認
よくある該当拡張機能:
- 特定言語のフォーマッター
- ファイル自動保存系の拡張機能
- プロジェクト管理系の拡張機能
【原因4】設定でデフォルト言語が固定されている
新規ファイルのデフォルト言語が設定されている場合、常にその言語で開かれます。
解決方法
設定を確認・変更:
- Ctrl + ,(Mac: Cmd + ,)で設定を開く
- 検索欄に「default language」と入力
- 「Files: Default Language」を探す
- 値が設定されている場合は空欄にする
settings.jsonで直接編集する場合:
- Ctrl + Shift + P(Mac: Cmd + Shift + P)でコマンドパレットを開く
- 「settings json」と入力
- 「基本設定: 設定 (JSON) を開く」を選択
- 以下のような行があれば削除または空欄に:
"files.defaultLanguage": "python"
↓
"files.defaultLanguage": ""
- ファイルを保存(Ctrl + S)
確認
新規ファイルを作成すると、Plain Textで開かれ、自由に言語モードを変更できるようになります。
【原因5】VSCodeのバージョンが古い・不具合
古いバージョンのVSCodeや、一時的な不具合が原因の場合があります。
解決方法
Step 1:VSCodeのバージョン確認
- メニューバーの「ヘルプ」をクリック
- 「バージョン情報」を選択
- 現在のバージョンを確認
Step 2:VSCodeを更新
- メニューバーの「ヘルプ」をクリック
- 「更新プログラムの確認」を選択
- 更新がある場合はインストール
Step 3:VSCodeを再起動
- VSCodeを完全に終了
- 再度VSCodeを起動
- 問題が解決しているか確認
それでも解決しない場合:再インストール
- VSCodeをアンインストール
- 公式サイトから最新版をダウンロード
- インストール
- 必要な拡張機能を再インストール
言語モードを変更する実践的な方法
基本的な問題が解決したら、実際に言語モードを効率的に使う方法を覚えましょう。
パターン1:新規ファイルで最初から言語を指定
方法A:拡張子付きで保存
- Ctrl + N で新規ファイル作成
- すぐに Ctrl + S で保存
- ファイル名を「index.html」「script.js」「main.py」のように拡張子付きで保存
- 自動的に言語モードが設定される
方法B:言語モードを先に選択
- Ctrl + N で新規ファイル作成
- Ctrl + K → M(KとMを順番に押す)
- 言語を選択
- コードを書く
- 後で保存
パターン2:既存ファイルの言語モードを変更
方法A:右下から変更(推奨)
- ファイルを開く
- 右下の言語表示(例:「JavaScript」)をクリック
- 別の言語を選択
方法B:コマンドパレットから変更
- Ctrl + Shift + P
- 「言語モード」と入力
- 「言語モードの変更」を選択
- 言語を選択
方法C:キーボードショートカット
- Ctrl + K → M(または Cmd + K → M)
- 言語を選択
パターン3:よく使う言語をすばやく選択
最近使った言語から選択:
- 右下の言語表示をクリック
- 上部に「最近使用した言語」が表示される
- そこから選択すると速い
検索して選択:
- 言語選択画面で言語名を入力(例:「java」)
- 候補が絞り込まれる
- Enter で選択
各言語の識別子一覧
デフォルト言語を設定する場合や、settings.jsonで設定する際に必要な「言語識別子」の一覧です。
| 言語 | 識別子 |
|---|---|
| HTML | html |
| CSS | css |
| JavaScript | javascript |
| TypeScript | typescript |
| Python | python |
| Java | java |
| C | c |
| C++ | cpp |
| C# | csharp |
| PHP | php |
| Ruby | ruby |
| Go | go |
| Rust | rust |
| SQL | sql |
| JSON | json |
| Markdown | markdown |
| YAML | yaml |
| XML | xml |
| Shell Script | shellscript |
| PowerShell | powershell |
| VB.NET | vb |
確認方法:
- ファイルを開く
- 右下の言語表示をクリック
- 言語を選択すると、その識別子がstatusbarに表示される
よくある質問(FAQ)

Q1. 言語モードを変更しても色分けされない
原因: 該当言語の拡張機能がインストールされていない
解決方法:
- 左側のサイドバーから「拡張機能」をクリック
- 使いたい言語名を検索(例:「Python」)
- 公式または人気のある拡張機能をインストール
Q2. 保存するとファイル名に拡張子が付かない
原因: ファイル名に拡張子を含めていない
解決方法:
- 保存時に「ファイル名.拡張子」の形式で入力(例:
script.js) - または、言語モードを先に選択してから保存
Q3. 特定のファイルだけ言語モードが変更できない
原因: ファイルの拡張子に言語が自動的に関連付けられている
解決方法:
- 右下の言語表示をクリック
- 「言語モードの構成 ‘[拡張子]’ に基づく…」を選択
- 別の言語を選択
- 次回から同じ拡張子のファイルで適用される
Q4. 毎回同じ言語で新規ファイルを作りたい
解決方法:
- Ctrl + , で設定を開く
- 「default language」と検索
- 「Files: Default Language」に言語識別子を入力(例:
python)
Q5. 言語選択はできるがシンタックスハイライトが効かない
原因: テーマまたは拡張機能の問題
解決方法:
- 別のカラーテーマを試す(Ctrl + K → Ctrl + T)
- 該当言語の拡張機能を再インストール
- VSCodeを再起動
トラブルシューティング手順まとめ
問題が解決しない場合、以下の手順を上から順番に試してください。
ステップ1:基本確認
- [ ] ステータスバーが表示されているか
- [ ] 右下に言語表示があるか
- [ ] コマンドパレットから「言語モードの変更」ができるか
ステップ2:設定確認
- [ ] 「untitled hint」が「hidden」になっていないか
- [ ] 「default language」が固定されていないか
- [ ] ステータスバーの表示設定がオンか
ステップ3:拡張機能確認
- [ ] 言語関連の拡張機能を一時的に無効化
- [ ] 使用頻度の低い拡張機能を無効化
- [ ] VSCodeを再起動して確認
ステップ4:VSCode本体
- [ ] VSCodeのバージョンを確認
- [ ] 最新版に更新
- [ ] VSCodeを再起動
- [ ] それでもダメなら再インストール
ステップ5:クリーンインストール
- VSCodeをアンインストール
- ユーザーフォルダの設定ファイルを削除
- Windows:
%APPDATA%\Codeと%USERPROFILE%\.vscode - Mac:
~/Library/Application Support/Codeと~/.vscode
- VSCodeを再インストール
まとめ
VSCodeで言語選択が出てこない問題の原因と解決方法を解説しました。
主な原因:
- ステータスバーが非表示 → 表示設定をオンに
- メッセージを非表示にした → 「untitled hint」を「text」に変更
- 拡張機能が干渉 → 拡張機能を無効化して確認
- デフォルト言語が固定 → 「default language」を空欄に
- VSCodeの不具合 → 更新または再インストール
解決の基本手順:
- まず右下のステータスバーを確認
- コマンドパレットから「言語モードの変更」を試す
- 設定の「untitled hint」と「default language」を確認
- 拡張機能を一時的に無効化
- VSCodeを最新版に更新
言語モード変更の基本操作:
- 最速: 右下の言語表示をクリック
- 次点: Ctrl + K → M
- 検索: Ctrl + Shift + P → 「言語モード」
ほとんどの場合、上記の原因1〜4のいずれかで解決できます。設定を一つずつ確認していけば、必ず言語選択が使えるようになります。
それでも解決しない場合は、VSCodeの公式ドキュメントやGitHubのIssuesを確認するか、VSCodeの再インストールを試してみてください。

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