「このファイル、インデントがタブかスペースかわからない…」 「
余計な空白が入ってないか確認したい」
「チームメンバーとのコード統一がうまくいかない」
そんなときに便利なのが、Visual Studio Code(VS Code)で空白やタブを可視化する機能です。
この記事では、VS Codeで空白文字(スペースやタブ、改行記号)を見えるように設定する方法を、初心者にもわかりやすく紹介します。
1. 空白を表示する設定

GUIで設定する方法
- 設定画面を開く
- 左下の歯車(⚙)アイコン → 「設定」をクリック
- または
Ctrl + ,
(Windows/Linux)/Cmd + ,
(Mac)
- 空白表示の設定を変更
- 検索窓に
render whitespace
と入力 - 「Render Whitespace(空白を表示)」の設定を選択
- 検索窓に
- 表示レベルを選択
all
– すべての空白を表示(推奨)boundary
– 行頭・行末やタブだけ表示selection
– 選択した範囲のみ表示trailing
– 行末の余計な空白のみ表示none
– 非表示
settings.jsonで設定
settings.json
を直接編集する場合は以下のように書きます:
{
"editor.renderWhitespace": "all"
}
2. 表示される記号の例
記号 | 意味 | 説明 |
---|---|---|
· | スペース | 半角空白1文字 |
→ | タブ | タブ文字 |
¶ | 改行 | 行末の改行文字 |
◦ | 全角スペース | 全角空白(拡張機能使用時) |
実際の表示例:
function··hello()··{
→→console.log("Hello··World!");
}¶
3. よくあるトラブルと対処法
文字が表示されない場合
チェックポイント:
- 設定が
none
になっていないか確認 - ターミナル上では表示されません(エディタ内のみ対応)
- 一時的に表示を切り替えたい場合は、
Ctrl + Shift + P
(Windows/Linux)/Cmd + Shift + P
(Mac)で「View: Toggle Render Whitespace」を実行
タブ幅が大きすぎる場合
タブの幅は以下で調整できます:
{
"editor.tabSize": 4,
"editor.insertSpaces": true
}
editor.tabSize
: タブの表示幅editor.insertSpaces
:true
でスペース挿入、false
でタブ挿入
4. 実用的な活用シーン
コードレビュー時の確認
// 問題のあるコード例
function example() {
··if (condition) {
→→→return true;··
··}
}
このように空白を可視化することで、インデントの不整合や余計な空白をすぐに発見できます。
チーム開発での統一
プロジェクトの.vscode/settings.json
に以下を追加:
{
"editor.renderWhitespace": "all",
"editor.tabSize": 2,
"editor.insertSpaces": true,
"files.trimTrailingWhitespace": true
}
5. 便利な関連設定
行末の余計な空白を自動削除
{
"files.trimTrailingWhitespace": true
}
全角スペースをハイライト
拡張機能「Zenkaku」をインストールすると、全角スペースを色付きで表示できます:
- 拡張機能パネルで「Zenkaku」を検索
- インストール後、全角スペースが背景色付きで表示される
インデントガイドラインの表示
{
"editor.renderIndentGuides": true,
"editor.highlightActiveIndentGuide": true
}
6. ショートカットキー
操作 | Windows/Linux | Mac |
---|---|---|
空白表示の切り替え | Ctrl + Shift + P → “Toggle Render Whitespace” | Cmd + Shift + P → “Toggle Render Whitespace” |
設定画面を開く | Ctrl + , | Cmd + , |
コマンドパレット | Ctrl + Shift + P | Cmd + Shift + P |
7. まとめ
VS Codeで空白やタブを表示するには:
- ✅ 設定画面で:
Render Whitespace
をall
に設定 - ✅ settings.jsonで:
"editor.renderWhitespace": "all"
と記述 - ✅ チーム開発では:プロジェクト共通の設定ファイルを作成
この設定により、インデントの不整合や余計な空白を見逃さずに、より品質の高いコードが書けるようになります。
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