「VS Codeでエディタの細かい設定を変えたいけど、settings.jsonはどこにあるの?」
「ユーザー設定とプロジェクト設定の違いがよくわからない」
そんな疑問を持ったことはありませんか?
VS Codeの設定をカスタマイズするには、settings.json
ファイルを編集するのが最も確実で細かい調整ができる方法です。しかし、このファイルの場所や種類について混乱している方も多いのではないでしょうか。
この記事では、VS Codeのsettings.json
の場所と簡単な開き方を、初心者向けにわかりやすく解説します。設定ファイルの違いを理解して、効率的にVS Codeをカスタマイズしましょう。
VS Codeの設定には2種類ある

ユーザー設定(グローバル設定)
VS Code全体に影響する設定ファイルです。どのプロジェクトを開いても共通で適用されます。
こんなときに使います:
- エディタのフォントサイズや色テーマ
- 拡張機能の基本設定
- 個人的な開発環境の設定
ワークスペース設定(プロジェクト設定)
特定のフォルダやプロジェクトにだけ適用される設定です。チーム開発などでプロジェクト固有のフォーマッタやLint設定を入れるときに便利です。
こんなときに使います:
- プロジェクト専用のコードフォーマット設定
- チーム共通のLintルール
- プロジェクト固有の拡張機能設定
設定の優先順位
ワークスペース設定の方がユーザー設定よりも優先されます。つまり、同じ項目の設定がある場合は、プロジェクト設定が有効になります。
settings.jsonの場所
ユーザー設定(全体設定)の場所
Windows
%APPDATA%\Code\User\settings.json
実際のパス例:
C:\Users\[ユーザー名]\AppData\Roaming\Code\User\settings.json
macOS
~/Library/Application Support/Code/User/settings.json
実際のパス例:
/Users/[ユーザー名]/Library/Application Support/Code/User/settings.json
Linux
~/.config/Code/User/settings.json
実際のパス例:
/home/[ユーザー名]/.config/Code/User/settings.json
ワークスペース(フォルダ単位)設定の場所
<プロジェクトフォルダ>/.vscode/settings.json
例:デスクトップの「my-project」フォルダで作業している場合
~/Desktop/my-project/.vscode/settings.json
このファイルを作ると、そのプロジェクト内でだけ有効になります。.vscode
フォルダが存在しない場合は、新しく作成する必要があります。
VS Codeからsettings.jsonを簡単に開く方法

コマンドパレットを使う方法
ユーザー設定を開く
Ctrl + Shift + P
(MacはCmd + Shift + P)を押してコマンドパレットを開くOpen Settings (JSON)
と入力- 候補から選んで実行
これでユーザー設定のsettings.json
が直接開けます。
ワークスペース設定を開く
Ctrl + Shift + P
(MacはCmd + Shift + P)を押してコマンドパレットを開くPreferences: Open Workspace Settings (JSON)
と入力- 候補から選んで実行
プロジェクト直下の.vscode/settings.json
が開きます。ファイルが存在しない場合は、新しく作成されます。
設定画面からJSONファイルを開く方法
Ctrl + ,
(MacはCmd + ,)で設定画面を開く- 右上の「{}」アイコンをクリック
これでもユーザー設定のsettings.json
が開けます。
エクスプローラーから直接開く方法
プロジェクトのワークスペース設定は、VS Codeのエクスプローラーで.vscode
フォルダを展開してsettings.json
をクリックしても開けます。
settings.jsonが見つからない場合
ファイルが存在しない場合
設定ファイルは、最初から存在するとは限りません。以下の場合に自動作成されます:
- 初めて設定を変更したとき
- コマンドパレットから開こうとしたとき
隠しファイルが表示されない場合(Windows)
Windowsでファイルエクスプローラーから直接アクセスする場合:
- エクスプローラーで「表示」タブをクリック
- 「隠しファイル」にチェックを入れる
macOSでライブラリフォルダが見えない場合
- Finderで
Cmd + Shift + G
を押す ~/Library/Application Support/Code/User/
と入力してアクセス
実際の設定例
よく使われるユーザー設定
{
"editor.fontSize": 14,
"editor.tabSize": 2,
"editor.wordWrap": "on",
"files.autoSave": "afterDelay",
"workbench.colorTheme": "Dark+ (default dark)"
}
プロジェクト固有の設定例
{
"editor.tabSize": 4,
"eslint.enable": true,
"prettier.singleQuote": true,
"[javascript]": {
"editor.defaultFormatter": "esbenp.prettier-vscode"
}
}
トラブルシューティング
設定が反映されない場合
- JSONの記法が正しいか確認:カンマやかっこの抜け漏れがないかチェック
- VS Codeを再起動:設定によっては再起動が必要
- 設定の優先順位を確認:ワークスペース設定がユーザー設定を上書きしていないか
settings.jsonが破損した場合
- ファイルをバックアップから復元
- 新しいsettings.jsonを作成して設定をやり直し
- VS Codeの設定をリセット
拡張機能の設定が見つからない場合
拡張機能によっては、独自の設定ファイルを持つ場合があります。拡張機能のドキュメントを確認しましょう。
チーム開発での活用方法
プロジェクト設定をGitで管理
ワークスペース設定(.vscode/settings.json
)をGitリポジトリに含めることで、チーム全体で統一した開発環境を構築できます。
# .gitignoreには含めない(チームで共有する場合)
# .vscode/
個人設定とチーム設定の使い分け
- 個人設定(ユーザー設定):フォントサイズ、テーマ、個人的な好み
- チーム設定(ワークスペース設定):コードフォーマット、Lintルール、拡張機能
まとめ
VS Codeのsettings.json
は以下の2種類があります:
ユーザー設定(全体に効く設定)
- Windows:
%APPDATA%\Code\User\settings.json
- macOS:
~/Library/Application Support/Code/User/settings.json
- Linux:
~/.config/Code/User/settings.json
ワークスペース設定(プロジェクトごとの設定)
<プロジェクト>/.vscode/settings.json
どちらもコマンドパレット(Ctrl + Shift + P
)から「Open Settings (JSON)」で簡単に開けます。
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