「家のWi-FiではVPNが使えるのに、外出して4G回線に切り替わると全く繋がらない…」
こんな経験ありませんか?せっかくVPNを設定したのに、肝心の外出先で使えなかったら意味がないですよね。
実はこの問題、多くのスマホユーザーが遭遇しているトラブルなんです。特にAndroidスマホで頻繁に報告されています。
この記事では、VPNが4G回線(LTE回線やモバイルデータ通信)で繋がらない原因と、その解決方法を分かりやすく解説していきます。
VPNって何?簡単におさらい

解決方法の前に、VPNについて簡単におさらいしておきましょう。
VPN(Virtual Private Network)は、インターネット上に仮想の専用回線を作る技術です。
主な役割:
- 通信内容を暗号化してセキュリティを高める
- 外出先から会社や自宅のネットワークに安全にアクセスできる
- プライバシーを保護する
フリーWi-Fiを使う時や、会社のファイルに外からアクセスする時などに重宝します。
VPNが4G回線で繋がらない主な原因
Wi-Fiでは正常に動くのに、4G回線だと繋がらない場合、いくつかの原因が考えられます。
原因1: APN設定がIPv6になっている
これが最も多い原因です。
APNとは「アクセスポイント名」のことで、スマホがモバイル通信をする時の設定です。
最近の携帯電話会社は、IPv6という新しい通信方式に移行しています。しかし、多くのVPNサービスはまだIPv4にしか対応していません。
そのため、APN設定がIPv6になっていると、VPNが4G回線で機能しないのです。
原因2: 通信プロトコルの問題
VPNには「UDP」と「TCP」という2種類の通信方式があります。
一部の携帯電話会社(特にT-MobileやドコモなどのLTE回線)は、UDPという通信方式をブロックしていることがあります。
多くのVPNアプリは初期設定でUDPを使うため、これがブロックされると接続できません。
原因3: 携帯電話会社によるVPN制限
一部の携帯電話会社は、ネットワーク負荷を減らすためにVPN通信を制限している場合があります。
特に格安SIMやMVNO(仮想移動体通信事業者)では、こうした制限が設けられていることも。
原因4: VPN設定の誤り
手動でVPNを設定している場合、以下のような設定ミスが考えられます:
- サーバーアドレスの入力ミス
- ログイン情報の誤り
- プロトコルタイプの選択ミス
原因5: 電波の弱さや不安定さ
VPNは安定した通信環境を必要とします。
4G回線の電波が弱い場所や、移動中で電波が不安定な状況では、VPN接続が切れたり、そもそも繋がらないことがあります。
原因6: スマホのOS不具合
特定のAndroidバージョンやiOSバージョンで、VPN接続に関するバグが報告されることがあります。
Samsung Galaxy S20、S21、A71などの機種では、Android 10や11でVPNが4G回線で繋がらない問題が多数報告されています。
解決方法1: APN設定をIPv4に変更する【最も効果的】
これが一番効果的な解決方法です。多くの人がこの方法で問題を解決しています。
Androidスマホでの設定方法
- 設定アプリを開く
- 「ネットワークとインターネット」または「接続」をタップ
(機種によって表示名が異なります) - 「モバイルネットワーク」をタップ
- 「アクセスポイント名(APN)」をタップ
- 現在使用しているAPNを確認
チェックマークが付いているAPNが現在使用中のものです - 新しいAPNを作成する
- 画面右上の「+」または「追加」をタップ
- 現在のAPNと同じ設定を全てコピー
- 「APNプロトコル」の項目だけ「IPv4」に変更
- その他の設定(名前、APN、ユーザー名、パスワードなど)は元のAPNと同じにする
- 保存してスマホを再起動
- 新しく作成したAPNを選択
再起動後、設定画面に戻って新しいAPNにチェックを入れます - VPN接続を試す
主な携帯電話会社のAPN情報
ドコモ
- APN: spmode.ne.jp または mopera.net
- APNプロトコル: IPv4
au
- APN: uno.au-net.ne.jp
- APNプロトコル: IPv4
ソフトバンク
- APN: plus.4g または jpspir
- APNプロトコル: IPv4
楽天モバイル
- APN: rakuten.jp
- APNプロトコル: IPv4
注意: APNプロトコル以外の設定を間違えると、モバイル通信自体ができなくなる可能性があります。必ず元のAPNと同じ設定をコピーしてください。
解決方法2: VPNプロトコルをTCPに変更する

UDPがブロックされている場合、TCPに切り替えると接続できることがあります。
VPNアプリでの設定変更方法
多くのVPNアプリには、プロトコルを切り替える設定があります。
一般的な手順:
- VPNアプリを開く
- 設定またはメニューを開く
- 「接続設定」「プロトコル」などの項目を探す
- 「UDP」から「TCP」に変更
- VPNに再接続
主なVPNアプリでの設定場所:
- OpenVPN: 設定 → VPN Protocol → TCP
- NordVPN: 設定 → Auto-connect → Choose a VPN protocol → TCP
- ExpressVPN: オプション → Protocol → OpenVPN TCP
iPhoneの手動VPN設定で変更する場合
- 設定アプリを開く
- 「一般」→「VPNとデバイス管理」→「VPN」
- 使用しているVPN設定の「i」マークをタップ
- 「タイプ」でプロトコルを選択
- PPTP → 使用しない(セキュリティが弱い)
- L2TP → 試してみる価値あり
- IKEv2 → おすすめ
- IPsec → 試してみる価値あり
解決方法3: VPN設定を削除して再設定する
設定が壊れている可能性もあるので、一度削除して再設定してみましょう。
iPhoneでの手順
- 設定 → 一般 → VPNとデバイス管理 → VPN
- 接続できないVPN名の横の「i」マークをタップ
- 「VPNを削除」をタップ
- 「VPN構成を追加」から再設定
Androidでの手順
- 設定 → ネットワークとインターネット → VPN
- 接続できないVPNをタップ
- 「削除」または「忘れる」を選択
- 再度VPNを追加
解決方法4: スマホとVPNアプリを再起動する
シンプルですが意外と効果的な方法です。
- VPNアプリを完全に終了
アプリを開いてからスワイプして終了させます - スマホを再起動
電源ボタンを長押しして「再起動」を選択 - 機内モードのオン・オフ
再起動後、機内モードを一度オンにしてからオフにすることで、モバイル通信がリセットされます - VPNアプリを起動して再接続
解決方法5: 別のVPNサーバーに接続してみる
使用しているVPNサーバーに問題がある可能性もあります。
VPNアプリで別の国や地域のサーバーを選択してみましょう。
特に以下のサーバーがおすすめ:
- 地理的に近いサーバー(日本在住なら日本、韓国、シンガポールなど)
- ユーザー数が少ない(混雑していない)サーバー
解決方法6: OSをアップデートする
古いバージョンのOSには、VPN関連のバグがある可能性があります。
iPhoneの場合
- 設定 → 一般 → ソフトウェアアップデート
- 最新バージョンがあればインストール
Androidの場合
- 設定 → システム → システムアップデート
- 最新バージョンがあればインストール
解決方法7: VPNアプリを最新版に更新する
VPNアプリ自体が古い場合も接続できないことがあります。
- Google Play StoreまたはApp Storeを開く
- VPNアプリを検索
- 「更新」ボタンがあればタップ
それでも繋がらない時のチェックポイント
上記の方法を試しても解決しない場合、以下を確認してください。
1. モバイルデータ通信がオンになっているか
設定 → モバイルデータ または データ使用量 で、モバイルデータ通信がオンになっているか確認しましょう。
2. VPNアプリにモバイルデータの許可があるか
設定 → アプリ → VPNアプリ → モバイルデータとWi-Fi で、「バックグラウンドデータ」と「データ制限なし」がオンになっているか確認してください。
3. データ通信量の上限に達していないか
月のデータ通信量を使い切っていると、速度制限がかかってVPNが使えないことがあります。
4. ファイアウォールやセキュリティアプリの影響
セキュリティアプリがVPN通信をブロックしている可能性があります。
一時的にセキュリティアプリを無効化して、VPNが接続できるか試してみましょう。接続できた場合は、VPNアプリを許可リストに追加してください。
5. 携帯電話会社のサポートに問い合わせる
上記すべてを試しても解決しない場合、携帯電話会社側でVPNをブロックしている可能性があります。
サポートに連絡して、VPN通信が制限されていないか確認しましょう。
機種別の既知の問題
特定の機種では、VPNが4G回線で繋がらない問題が多く報告されています。
Samsung Galaxyシリーズ
問題が報告されている機種:
- Galaxy S20 / S20 FE
- Galaxy S21 / S21 Ultra
- Galaxy A71
主な原因: Android 10、11、13のファームウェアの不具合
解決方法: 上記の「APN設定をIPv4に変更」が最も効果的です。一部のユーザーは、ソフトウェアアップデートで改善されたと報告しています。
iPhoneシリーズ
問題が報告されている機種: 特定機種ではなく、iOS全体で稀に発生
主な原因: iOS側の一時的な不具合
解決方法: iOSのアップデート、VPN設定の削除と再設定が効果的です。
VPNを4G回線で快適に使うためのコツ
問題を解決した後、VPNを快適に使うためのコツをご紹介します。
1. 自動接続機能を活用する
多くのVPNアプリには、モバイルデータ通信時に自動でVPNに接続する機能があります。この機能をオンにしておけば、接続し忘れる心配がありません。
2. データ使用量に注意
VPNを使用すると、暗号化の処理により通常より5〜15%多くデータを消費します。
データ通信量に制限がある場合は注意しましょう。
3. スプリットトンネリング機能を使う
一部のVPNアプリには「スプリットトンネリング」という機能があります。
これは、特定のアプリだけVPNを通さない設定です。動画視聴アプリなどをVPNから除外することで、データ使用量を節約できます。
4. 軽量なVPNプロトコルを選ぶ
WireGuardやIKEv2などの新しいプロトコルは、従来のものより高速で軽量です。
VPNアプリの設定で変更できる場合があります。
まとめ
VPNが4G回線で繋がらない問題、いかがでしたか?
この記事で紹介した解決方法をまとめると:
- APN設定をIPv4に変更する(最も効果的)
- VPNプロトコルをUDPからTCPに変更する
- VPN設定を削除して再設定する
- スマホとVPNアプリを再起動する
- 別のVPNサーバーに接続する
- OSとVPNアプリを最新版に更新する
- モバイルデータの許可やファイアウォール設定を確認する
特にAPN設定の変更は、多くのユーザーがこれで解決できたと報告している方法です。まずはこれを試してみてください。
それでも解決しない場合は、携帯電話会社やVPNサービスのサポートに問い合わせることをおすすめします。
外出先でもVPNを使って、安全で快適なインターネット生活を楽しんでくださいね!

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