「このソフトを使うにはVisual C++ 2015以降が必要です」というメッセージが表示されたとき、「自分のパソコンにインストールされているのか?」と気になりますよね。
また、複数のバージョンがインストールされていて、「本当に必要なバージョンが入っているのか確認したい」という場合もあります。
この記事では、Visual C++ 再頒布可能パッケージのインストール状況を確認する5つの方法を、初心者にもわかりやすく解説します。
確認方法1:コントロールパネルで確認(最も簡単)

最も簡単で確実な方法
コントロールパネルの「プログラムと機能」から、インストール済みのVisual C++を一覧で確認できます。
手順:Windows 10/11の場合
Win + Rキーを同時に押す- 「ファイル名を指定して実行」ダイアログが開くので、「appwiz.cpl」と入力
Enterキーを押す- 「プログラムと機能」ウィンドウが開く
- 一覧をスクロールして「Microsoft Visual C++」を探す
- キーボードで「m」を押すと、「M」から始まるプログラムにジャンプします
別の開き方(Windows 10)
- デスクトップ左下の検索ボックスに「コントロールパネル」と入力
- 検索結果から「コントロールパネル」をクリック
- 「プログラム」→「プログラムのアンインストール」をクリック
別の開き方(Windows 11)
Win + Iで「設定」を開く- 「アプリ」→「インストールされているアプリ」をクリック
- 検索ボックスに「Visual C++」と入力
表示される情報の見方
一覧には以下のような名前で表示されます。
Microsoft Visual C++ 2010 Redistributable - x86 (10.0.40219)
Microsoft Visual C++ 2010 Redistributable - x64 (10.0.40219)
Microsoft Visual C++ 2013 Redistributable (x86) - 12.0.30501
Microsoft Visual C++ 2013 Redistributable (x64) - 12.0.30501
Microsoft Visual C++ 2015-2022 Redistributable (x86) - 14.40.33810
Microsoft Visual C++ 2015-2022 Redistributable (x64) - 14.40.33810
名前の読み方
| 部分 | 意味 |
|---|---|
| 2010, 2013, 2015-2022 | Visual Studioのバージョン |
| (x86) | 32ビット版 |
| (x64) | 64ビット版 |
| 10.0.40219 | 詳細バージョン番号 |
x86とx64の両方が必要
64ビット版のWindowsでも、32ビットソフトを動かすために「x86版」と「x64版」の両方がインストールされている必要があります。
確認のポイント
- 複数バージョンがあるのは正常:異なるバージョンで開発されたソフトが混在しているため
- 2015-2022が統合版:2015、2017、2019、2022は同じランタイムを共有
- 削除は慎重に:必要なバージョンを削除すると、そのバージョンで開発されたソフトが動かなくなります
確認方法2:設定アプリで確認(Windows 10/11)
Windows 10/11ならこちらの方が簡単
設定アプリから、より見やすい形でインストール済みプログラムを確認できます。
手順:Windows 10の場合
Win + Iキーで「設定」を開く- 「アプリ」をクリック
- 「アプリと機能」をクリック
- 検索ボックスに「Visual」または「Microsoft Visual C++」と入力
- インストール済みのVisual C++パッケージが表示される
手順:Windows 11の場合
Win + Iキーで「設定」を開く- 「アプリ」→「インストールされているアプリ」をクリック
- 検索ボックスに「Visual」と入力
- フィルターされたリストが表示される
表示される情報
- 名前:Microsoft Visual C++ 20XX Redistributable
- バージョン:14.40.33810など
- サイズ:インストール容量
各項目をクリックすると、「変更」や「アンインストール」のオプションが表示されます。
確認方法3:レジストリで確認(詳細情報)
プログラム的に確認したい場合
レジストリを確認すると、より詳細なバージョン情報を取得できます。
手順:レジストリエディタを開く
Win + Rで「regedit」と入力Enterキーを押す- ユーザーアカウント制御が表示されたら「はい」をクリック
Visual C++ 2015~2022の確認場所
以下のレジストリキーを確認します。
64ビット版ランタイム
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\VisualStudio\14.0\VC\Runtimes\x64
32ビット版ランタイム(64ビットOS上)
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\WOW6432Node\Microsoft\VisualStudio\14.0\VC\Runtimes\x86
32ビット版ランタイム(32ビットOS上)
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\VisualStudio\14.0\VC\Runtimes\x86
確認できる値
レジストリキーを開くと、以下の値が表示されます(すべてDWORD値)。
| 値の名前 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| Installed | インストール済みか | 1(インストール済み) |
| Major | メジャーバージョン | 14 |
| Minor | マイナーバージョン | 40 |
| Bld | ビルド番号 | 33810 |
Installedが1なら、そのバージョンはインストール済みです。
アンインストール情報の確認
より包括的な情報は、以下の場所にあります。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Uninstall
このキー配下に、各Visual C++パッケージの情報が格納されています。
注意点
64ビットOSでのリダイレクト
64ビット版Windows上で32ビットアプリケーションからレジストリを確認する場合、SOFTWAREの代わりにSOFTWARE\WOW6432Nodeにリダイレクトされます。
この挙動を理解していないと、「64ビット版がインストールされているのに見つからない」という状況になることがあります。
確認方法4:PowerShellで確認(コマンドライン)
一覧を素早く取得したい場合
PowerShellを使うと、インストール済みのVisual C++パッケージを一括で確認できます。
手順:基本的なコマンド
Win + Xキーで「Windows PowerShell」を選択
- または検索ボックスに「PowerShell」と入力
- 以下のコマンドを実行:
Get-ItemProperty HKLM:\Software\Wow6432Node\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Uninstall\* |
Where-Object {$_.DisplayName -like "*Visual C++*"} |
Select-Object DisplayName, DisplayVersion
出力例
DisplayName DisplayVersion
----------- --------------
Microsoft Visual C++ 2010 Redistributable - x86 10.0.40219
Microsoft Visual C++ 2010 Redistributable - x64 10.0.40219
Microsoft Visual C++ 2013 Redistributable (x86) - 12.0.30501 12.0.30501.0
Microsoft Visual C++ 2013 Redistributable (x64) - 12.0.30501 12.0.30501.0
Microsoft Visual C++ 2015-2022 Redistributable (x86) 14.40.33810.0
Microsoft Visual C++ 2015-2022 Redistributable (x64) 14.40.33810.0
より詳細な情報を取得
以下のコマンドで、インストール日やパブリッシャーなども確認できます。
Get-ItemProperty HKLM:\Software\Wow6432Node\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Uninstall\* |
Where-Object {$_.DisplayName -like "*Visual C++*"} |
Select-Object DisplayName, DisplayVersion, Publisher, InstallDate |
Format-Table -AutoSize
特定バージョンの確認
特定のバージョンだけを確認したい場合:
# 2015-2022のみ
Get-ItemProperty HKLM:\Software\Wow6432Node\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Uninstall\* |
Where-Object {$_.DisplayName -like "*Visual C++ 2015*"}
レジストリから直接確認
Visual C++ 2015-2022のランタイムバージョンを確認:
# 64ビット版
Get-ItemProperty "HKLM:\SOFTWARE\Microsoft\VisualStudio\14.0\VC\Runtimes\x64"
# 32ビット版
Get-ItemProperty "HKLM:\SOFTWARE\WOW6432Node\Microsoft\VisualStudio\14.0\VC\Runtimes\x86"
PowerShellスクリプトで自動チェック
以下のスクリプトで、必要なバージョンがインストールされているか自動チェックできます。
function Check-VCRedist {
param(
[string]$MinVersion = "14.0"
)
$installed = Get-ItemProperty HKLM:\Software\Wow6432Node\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Uninstall\* |
Where-Object {$_.DisplayName -like "*Visual C++*"}
if ($installed) {
Write-Host "以下のVisual C++パッケージがインストールされています:" -ForegroundColor Green
$installed | ForEach-Object {
Write-Host " - $($_.DisplayName) [$($_.DisplayVersion)]"
}
} else {
Write-Host "Visual C++パッケージがインストールされていません。" -ForegroundColor Red
}
}
Check-VCRedist
確認方法5:DLLファイルで直接確認

システムフォルダから直接確認する方法
Visual C++ランタイムは、実際にはDLLファイルとしてシステムフォルダに配置されています。
手順:エクスプローラーで確認
- エクスプローラーを開く
- 以下のフォルダに移動:
64ビット版DLL
C:\Windows\System32\
32ビット版DLL
C:\Windows\SysWOW64\
- 検索ボックスに以下のファイル名を入力して検索:
msvcr*.dllmsvcp*.dllvcruntime*.dll
主なDLLファイルとバージョン
| DLLファイル名 | Visual Studioバージョン |
|---|---|
| msvcr80.dll, msvcp80.dll | Visual Studio 2005 |
| msvcr90.dll, msvcp90.dll | Visual Studio 2008 |
| msvcr100.dll, msvcp100.dll | Visual Studio 2010 |
| msvcr110.dll, msvcp110.dll | Visual Studio 2012 |
| msvcr120.dll, msvcp120.dll | Visual Studio 2013 |
| vcruntime140.dll, msvcp140.dll | Visual Studio 2015-2022 |
DLLのバージョン確認方法
- DLLファイルを右クリック
- 「プロパティ」を選択
- 「詳細」タブをクリック
- 「ファイルバージョン」を確認
WinSxSフォルダの確認
すべてのバージョンが保管されている場所:
C:\Windows\WinSxS\
このフォルダには、Side-by-Side(サイドバイサイド)の仕組みで、すべてのバージョンのランタイムが個別に保存されています。
ただし、このフォルダは非常に複雑な構造なので、通常は確認する必要はありません。
バージョン番号の読み方
Visual C++のバージョン表記は複雑
Visual C++には複数のバージョン番号があり、理解が難しいです。
バージョンの種類
| バージョンの種類 | 説明 | 例 |
|---|---|---|
| 製品バージョン | Visual Studioのリリース年 | 2010, 2015, 2022 |
| 内部バージョン | コンパイラの内部番号 | 10.0, 14.0 |
| ファイルバージョン | DLLのバージョン | 14.40.33810 |
バージョン対応表
| Visual Studio | 内部バージョン | DLLバージョン | ランタイムDLL |
|---|---|---|---|
| 2005 | 8.0 | 8.x | msvcr80.dll |
| 2008 | 9.0 | 9.x | msvcr90.dll |
| 2010 | 10.0 | 10.x | msvcr100.dll |
| 2012 | 11.0 | 11.x | msvcr110.dll |
| 2013 | 12.0 | 12.x | msvcr120.dll |
| 2015 | 14.0 | 14.x | vcruntime140.dll |
| 2017 | 14.1 | 14.1x | vcruntime140.dll |
| 2019 | 14.2 | 14.2x | vcruntime140.dll |
| 2022 | 14.3 | 14.3x | vcruntime140.dll |
2015以降の統合
Visual Studio 2015、2017、2019、2022は、すべて内部バージョン「14.x」で統合されています。
そのため、「Microsoft Visual C++ 2015-2022 Redistributable」として1つのパッケージになっています。
特定バージョンがインストールされているか確認
「このソフトにはVC++ 2015以降が必要」と言われたら
ソフトウェアのエラーメッセージで「Visual C++ 2015 Redistributableが必要」と表示された場合の確認方法です。
ケース1:Visual C++ 2015以降が必要
確認すべきパッケージ:
Microsoft Visual C++ 2015-2022 Redistributable (x86)
Microsoft Visual C++ 2015-2022 Redistributable (x64)
このパッケージがあれば、2015、2017、2019、2022のいずれかで開発されたソフトも動作します。
ケース2:Visual C++ 2013が必要
確認すべきパッケージ:
Microsoft Visual C++ 2013 Redistributable (x86) - 12.x.xxxxx
Microsoft Visual C++ 2013 Redistributable (x64) - 12.x.xxxxx
ケース3:Visual C++ 2010が必要
確認すべきパッケージ:
Microsoft Visual C++ 2010 Redistributable - x86 (10.x.xxxxx)
Microsoft Visual C++ 2010 Redistributable - x64 (10.x.xxxxx)
x86とx64のどちらが必要?
基本的には両方必要
- 32ビットソフト:x86版が必要
- 64ビットソフト:x64版が必要
ソフトがどちらで開発されているかは外見からはわからないため、両方インストールしておくのが安全です。
インストールされていない場合の対処法
必要なバージョンがない場合
確認した結果、必要なバージョンがインストールされていなかった場合、以下の手順でインストールします。
手順:Microsoft公式サイトからダウンロード
- Microsoft公式ダウンロードページにアクセス
- 必要なバージョンのダウンロードリンクをクリック
- x86版とx64版の両方をダウンロード
- ダウンロードしたファイルをダブルクリックして実行
- インストールウィザードに従って進める
- インストール完了後、PCを再起動
最新版をすべてインストールする
どのバージョンが必要かわからない場合、以下を全部インストールしておくと安心です。
- Visual C++ 2015-2022 Redistributable (x86)
- Visual C++ 2015-2022 Redistributable (x64)
- Visual C++ 2013 Redistributable (x86)
- Visual C++ 2013 Redistributable (x64)
- Visual C++ 2010 Redistributable (x86)
- Visual C++ 2010 Redistributable (x64)
合計容量は100~200MB程度なので、現代のパソコンなら問題ありません。
よくある質問(FAQ)
Q1. 複数のバージョンがインストールされていますが、これは正常ですか?
正常です。異なるバージョンで開発されたソフトが混在している証拠です。それぞれ独立しているので、すべて残しておいてください。
Q2. 古いバージョンを削除しても大丈夫ですか?
削除しない方が良いです。古いバージョンで開発されたソフトが動かなくなります。容量もわずかなので、残しておくことをおすすめします。
Q3. 「2015-2022」という表記は何ですか?
Visual Studio 2015、2017、2019、2022は同じランタイムを共有しているため、1つのパッケージに統合されています。このパッケージをインストールすれば、2015年以降のすべてのバージョンに対応できます。
Q4. x86とx64の違いは何ですか?
- x86:32ビットアプリ用
- x64:64ビットアプリ用
64ビット版Windowsでも、32ビットソフトを動かすためにx86版が必要になることがあります。両方インストールしておくのが安全です。
Q5. Visual Studioがインストールされていないのに、Visual C++がたくさんあります。
Visual C++「再頒布可能パッケージ」は、Visual Studioとは別物です。ソフトを開発するためのVisual Studioがなくても、ソフトを実行するためのランタイムは必要です。
Q6. レジストリのInstalledが1なのに、プログラムと機能に表示されません。
Visual Studioの開発環境がインストールされている場合、レジストリにはランタイム情報が残りますが、プログラムと機能には表示されないことがあります。
Q7. WinSxSフォルダに大量のファイルがあります。削除できますか?
削除してはいけません。WinSxSフォルダは、Windowsのシステムファイルやランタイムを保存する重要なフォルダです。このフォルダを削除すると、Windowsが起動しなくなる可能性があります。
Q8. 最新版をインストールすれば、古いバージョンは不要になりますか?
いいえ。各バージョンは独立しているため、古いバージョンで開発されたソフトは、そのバージョンのランタイムが必要です。最新版だけでは動かないソフトもあります。
Q9. インストールされているはずなのに、ソフトが「DLLが見つかりません」とエラーを出します。
ランタイムが破損している可能性があります。以下を試してください。
- コントロールパネルからVisual C++パッケージを「修復」
- それでもダメなら、アンインストールして再インストール
- PCを再起動
Q10. PowerShellのコマンドが動きません。
PowerShellを「管理者として実行」してみてください。また、レジストリのパスが間違っていないか確認してください。
まとめ:Visual C++のインストール確認は簡単
Visual C++ 再頒布可能パッケージのインストール状況は、コントロールパネルから簡単に確認できます。
この記事のポイント
- 最も簡単:コントロールパネルの「プログラムと機能」で確認
- Windows 10/11:設定アプリの「アプリと機能」で確認
- 詳細確認:レジストリやPowerShellで確認
- 複数バージョンは正常:それぞれ独立しているので全部必要
- x86とx64の両方が必要:32ビットソフトと64ビットソフトのため
確認手順のおすすめ
- まずコントロールパネルで簡単確認
- 必要なバージョンがなければMicrosoft公式からダウンロード
- x86版とx64版の両方をインストール
- インストール後はPCを再起動
重要な注意点
- 古いバージョンも削除しない
- 「2015-2022」は最新の統合版
- エラーが出たら、該当バージョンを修復または再インストール
Visual C++のバージョン管理は少し複雑に見えますが、基本的には「全部残しておく」という方針で問題ありません。容量も小さいので、削除するメリットはほとんどありませんよ!

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