「UTMをアンインストールしたい」「でも、本当に完全に削除できているか心配」そんな悩みはありませんか?
Macアプリのアンインストールは、一見ゴミ箱に入れるだけで簡単そうですが、実は設定ファイルや仮想マシンのデータが残ってしまうことがあります。特にUTMの場合、仮想マシンのデータは数十GBになることもあり、削除し忘れると大量のディスク容量を無駄に使ってしまうんです。
また、「完全に削除したいのか」「再インストールする予定があるのか」によって、削除する範囲も変わってきます。
この記事では、UTMの基本的なアンインストール方法から、設定ファイルや仮想マシンデータまで含めた完全削除の手順まで、段階的に詳しく解説していきます。
アンインストール前に確認すべきこと

UTMを削除する前に、いくつか確認しておくべき重要なポイントがあります。
仮想マシンのデータをバックアップするか決める
UTMには、仮想マシン(Windows、Linuxなど)のデータが保存されています。
確認すべきこと:
- 仮想マシン内に重要なファイルがないか
- 再度同じ仮想マシンを使う予定はないか
- 仮想マシンの設定を保存しておきたいか
もし必要なデータがある場合は、先にバックアップを取っておきましょう。アンインストール後は復元できません。
ディスク容量の確認
UTMと仮想マシンのデータを削除すると、どれくらいの容量が空くか確認しておくと良いでしょう。
確認方法:
- Finderで「移動」メニュー→「フォルダへ移動」を選択
- 以下のパスを入力:
~/Library/Containers/com.utmapp.UTM/Data/Documents/
- 表示されたフォルダを選択
- 右クリック→「情報を見る」
- 「サイズ」の項目を確認
これが仮想マシンデータの合計容量です。場合によっては50GB以上になることもあります。
再インストールの予定があるか
「今は使わないけど、また使うかもしれない」という場合は、完全削除ではなく、アプリだけを削除する方法もあります。
設定ファイルや仮想マシンを残しておけば、再インストール時にすぐ使い始められます。
アンインストール方法(3段階)
UTMのアンインストールには、削除の深さによって3つのレベルがあります。
レベル1:アプリ本体のみを削除(基本)
最もシンプルな削除方法です。アプリだけを削除して、設定や仮想マシンは残します。
こんな人におすすめ:
- また使う予定がある
- 仮想マシンのデータは残しておきたい
- アプリだけを再インストールしたい
レベル2:設定ファイルも削除(中程度)
アプリと設定ファイルを削除しますが、仮想マシンのデータは残します。
こんな人におすすめ:
- 設定をリセットしたい
- 仮想マシンのデータは別途バックアップ済み
- ある程度クリーンに削除したい
レベル3:完全削除(すべて削除)
アプリ、設定、仮想マシンデータ、すべてを完全に削除します。
こんな人におすすめ:
- もうUTMを使わない
- ディスク容量を最大限確保したい
- 完全にクリーンな状態にしたい
それぞれの手順を詳しく見ていきましょう。
レベル1:アプリ本体のみを削除
最も基本的な削除方法です。
公式サイト版の削除
公式サイトからダウンロードした場合の手順です。
削除手順:
- UTMアプリを完全に終了します
- メニューバーで「UTM」→「Quit UTM」を選択
- または、Cmd + Q を押す
- Finderを開きます
- 左側のメニューから「アプリケーション」をクリック
- 「UTM」アイコンを見つけます
- 「UTM」アイコンをゴミ箱にドラッグ&ドロップ
- または、「UTM」を右クリック→「ゴミ箱に入れる」を選択
- ゴミ箱を空にします
- ゴミ箱を開く→「ゴミ箱を空にする」をクリック
- または、ゴミ箱アイコンを右クリック→「ゴミ箱を空にする」
これで、UTMアプリ本体が削除されます。
App Store版の削除
App Storeからインストールした場合の手順です。
削除手順(方法1):Launchpadから削除
- Launchpadを開きます(Dockのロケットアイコン)
- UTMアイコンを見つけます
- アイコンを長押しまたはOptionキーを押す
- アイコンが揺れ始め、左上に「×」マークが表示されます
- 「×」マークをクリック
- 確認ダイアログで「削除」をクリック
削除手順(方法2):アプリケーションフォルダから削除
公式サイト版と同じ手順でも削除できます。Finderのアプリケーションフォルダからゴミ箱に入れてください。
App Store版も、この段階では設定や仮想マシンデータは残ります。
レベル2:設定ファイルも削除
アプリ本体に加えて、設定ファイルやキャッシュも削除します。
削除する設定ファイルの場所
UTMの設定ファイルは、以下の場所に保存されています。
設定ファイルの場所:
~/Library/Preferences/com.utmapp.UTM.plist
キャッシュファイルの場所:
~/Library/Caches/com.utmapp.UTM/
アプリケーションサポートの場所:
~/Library/Application Support/com.utmapp.UTM/
これらを手動で削除します。
設定ファイルの削除手順
手順:
- Finderを開きます
- メニューバーで「移動」→「フォルダへ移動」を選択
- 以下のパスを1つずつ入力して、各フォルダ/ファイルを削除します
Preferencesの削除:
~/Library/Preferences/
- このフォルダ内で「com.utmapp.UTM.plist」を探す
- 見つけたらゴミ箱に入れる
Cachesの削除:
~/Library/Caches/
- このフォルダ内で「com.utmapp.UTM」フォルダを探す
- 見つけたらフォルダごとゴミ箱に入れる
Application Supportの削除:
~/Library/Application Support/
- このフォルダ内で「com.utmapp.UTM」フォルダを探す
- 見つけたらフォルダごとゴミ箱に入れる
- すべて削除したら、ゴミ箱を空にします
これで、UTMの設定ファイルとキャッシュがすべて削除されます。
Libraryフォルダが見つからない場合
「Library」フォルダは、通常は非表示になっています。
表示方法:
一時的に表示:
- Finderで「移動」メニューを開く
- Optionキーを押したまま
- 「ライブラリ」という項目が表示されるのでクリック
常に表示させる:
- ターミナル.appを開く
- 以下のコマンドを入力:
chflags nohidden ~/Library/
- Enterキーを押す
これで、Libraryフォルダが常に表示されるようになります。
レベル3:完全削除(仮想マシンデータも削除)
UTMに関連するすべてのファイルを削除して、完全にクリーンな状態にします。
仮想マシンデータの場所と容量
仮想マシンのデータは、以下の場所に保存されています。
仮想マシンデータの場所:
~/Library/Containers/com.utmapp.UTM/Data/Documents/
このフォルダ内に、作成したすべての仮想マシンが保存されています。
容量の確認:
- 上記のパスに移動
- フォルダを右クリック→「情報を見る」
- 「サイズ」の項目を確認
1つの仮想マシンで20GB〜50GB、複数あれば100GBを超えることもあります。
仮想マシンデータの削除手順
重要な注意:
この操作を実行すると、すべての仮想マシンとその中のデータが完全に失われます。必要なファイルは事前にバックアップしてください。
削除手順:
- Finderで「移動」→「フォルダへ移動」を選択
- 以下のパスを入力:
~/Library/Containers/com.utmapp.UTM/Data/Documents/
- このフォルダ内に、仮想マシンのファイル(.utmという拡張子)があります
- すべての仮想マシンファイルを選択
- ゴミ箱にドラッグ&ドロップ
- または、フォルダごと削除したい場合は、一つ上の階層に戻って「Documents」フォルダ全体を削除
これで、仮想マシンのデータがすべて削除されます。
Containersフォルダ全体の削除
さらに徹底的に削除したい場合は、Containersフォルダ全体を削除できます。
削除手順:
- Finderで「移動」→「フォルダへ移動」を選択
- 以下のパスを入力:
~/Library/Containers/
- このフォルダ内で「com.utmapp.UTM」フォルダを探す
- フォルダ全体をゴミ箱に入れる
- ゴミ箱を空にする
これで、UTMに関連するすべてのデータが削除されます。
削除確認とディスク容量の回復
削除が完了したら、本当にすべて消えたか確認しましょう。
削除されたことの確認
確認手順:
- Finderで「アプリケーション」フォルダを開く
- 「UTM」アイコンがないことを確認
- Spotlightで「UTM」を検索
- 何も表示されなければ正常に削除されています
- 前述のLibraryフォルダ内の各場所を確認
- 関連ファイルがすべて消えていることを確認
ディスク容量の確認
削除後、どれくらい容量が回復したか確認してみましょう。
確認方法:
- Appleメニュー→「このMacについて」
- 「ストレージ」タブをクリック
- 空き容量が増えていることを確認
大きな仮想マシンを削除した場合、数十GB〜100GB以上の容量が回復することもあります。
ゴミ箱を確実に空にする
削除したファイルは、ゴミ箱を空にするまでディスク容量を占有し続けます。
ゴミ箱を空にする:
- ゴミ箱アイコン(Dock右端)を右クリック
- 「ゴミ箱を空にする」を選択
- 確認ダイアログで「空にする」をクリック
または:
- ゴミ箱を開く
- 右上の「空にする」ボタンをクリック
これで、完全に削除が完了します。
仮想マシンデータのバックアップ方法
完全削除する前に、仮想マシンを保存しておきたい場合の方法です。
仮想マシンファイルのコピー
仮想マシン全体をバックアップできます。
バックアップ手順:
- Finderで以下のパスに移動:
~/Library/Containers/com.utmapp.UTM/Data/Documents/
- バックアップしたい仮想マシンファイル(.utm)を選択
- 右クリック→「複製」、または別の場所(外付けHDD、クラウドストレージなど)にコピー
- コピーが完了したことを確認
仮想マシンファイルは大きいので、コピーには時間がかかります。
仮想マシン内のファイルだけを取り出す
仮想マシン全体ではなく、中のファイルだけを保存したい場合です。
方法1:仮想マシンを起動して手動コピー
- UTMで仮想マシンを起動
- 仮想マシン内で必要なファイルをUSBメモリやクラウドストレージにコピー
- または、ネットワーク経由でMacにファイル転送
方法2:共有フォルダ機能を使う
- UTMの設定で共有フォルダを設定
- 仮想マシン内からMacのフォルダにアクセス
- 必要なファイルをコピー
仮想マシン全体ではなく、必要なファイルだけを保存すれば、容量を大幅に節約できます。
再インストールする場合の注意点
UTMをアンインストールした後、再度インストールする場合の注意点です。
設定ファイルを残した場合
レベル1のアンインストール(アプリ本体のみ削除)だった場合、設定や仮想マシンは残っています。
再インストール後:
- 以前の設定がそのまま引き継がれます
- 仮想マシンもそのまま使えます
- 追加の設定は不要
これは「クリーンインストール」ではないので、問題が再発する可能性もあります。
完全削除後の再インストール
レベル3の完全削除を行った場合、完全にクリーンな状態から始まります。
再インストール後:
- 初回起動時の設定からやり直し
- 仮想マシンは一から作り直す必要がある
- 以前の問題はリセットされる
バックアップした仮想マシンファイルがあれば、それを戻すことで復元できます。
バックアップした仮想マシンの復元
復元手順:
- UTMを再インストール
- バックアップした.utmファイルを、以下の場所にコピー:
~/Library/Containers/com.utmapp.UTM/Data/Documents/
- UTMを起動
- 仮想マシンが自動的にリストに表示されます
これで、以前の仮想マシンが復元されます。
アンインストール時のトラブルシューティング
削除時によくある問題と解決方法です。
「使用中のため削除できません」エラー
UTMが起動中だと、削除できません。
対処法:
- UTMを完全に終了(Cmd + Q)
- アクティビティモニタを開く(アプリケーション→ユーティリティ)
- 「UTM」というプロセスを探す
- 見つかったら選択して「×」ボタンで強制終了
- 再度アンインストールを試す
ファイルが削除できない
一部のファイルが「使用中」や「権限がない」と表示されて削除できない場合です。
対処法:
- Macを再起動
- ログイン直後、他のアプリを開く前にアンインストール
- それでも削除できない場合は、ターミナルから削除:
sudo rm -rf /Applications/UTM.app
sudo rm -rf ~/Library/Containers/com.utmapp.UTM
(パスワードの入力が必要)
ターミナルコマンドは強力なので、慎重に使ってください。
ディスク容量が回復しない
仮想マシンを削除したのに、ディスク容量が増えない場合です。
確認ポイント:
- ゴミ箱を確実に空にしたか確認
- Time Machine(Macのバックアップ機能)に古いバックアップが残っていないか確認
- 「ストレージを管理」でシステムキャッシュをクリア
- Appleメニュー→「このMacについて」→「ストレージ」→「管理」
それでも解決しない場合は、Macを再起動してみてください。
削除したのにアイコンが残っている
アプリは削除したのに、Dock やLaunchpadにアイコンが残っている場合です。
対処法:
Dockの場合:
- Dockのアイコンを右クリック
- 「オプション」→「Dockから削除」を選択
Launchpadの場合:
- Macを再起動
- Launchpadのデータベースがリフレッシュされ、アイコンが消えます
アンインストール後の代替手段
UTMを削除した後、他の選択肢を検討している方へ。
無料の代替ソフト
VirtualBox:
- 無料の仮想化ソフト
- 注意:Apple Silicon非対応(Intel Macのみ)
- Windows、Linuxに対応
- UTMより多機能だが、やや複雑
Apple Silicon Macでは、無料の選択肢はUTM以外にほとんどありません。
有料の代替ソフト
Parallels Desktop:
- 最も人気のある商用ソフト
- 年間約10,000円〜12,000円
- 高速で使いやすい
- Apple Silicon完全対応
VMware Fusion:
- 企業向けの仮想化ソフト
- 買い切り約15,000円
- ビジネス機能が充実
Parallels Desktop(Pro/Business版):
- より高度な機能
- 年間約15,000円〜
本格的に仮想化を使いたい場合は、有料ソフトへの投資も検討する価値があります。
よくある質問
アンインストールに関する、よくある疑問にお答えします。
Q1:アンインストールしたら仮想マシンも消える?
A: アプリ本体だけを削除した場合、仮想マシンデータは残ります。
完全に削除したい場合は、レベル3の手順で仮想マシンデータも削除してください。
Q2:再インストールしたら以前の設定は戻る?
A: レベル1のアンインストールなら戻ります。完全削除した場合は、一から設定が必要です。
Q3:バックアップなしで削除してしまった。復元できる?
A: 非常に難しいです。
ゴミ箱を空にする前なら、ゴミ箱から戻せます。ゴミ箱を空にした後は、専門的なデータ復旧ソフトが必要ですが、成功率は低いです。Time Machineでバックアップを取っていた場合のみ、そこから復元できます。
Q4:App Store版と公式サイト版、アンインストール方法は違う?
A: 基本的には同じです。
App Store版はLaunchpadから簡単に削除できますが、完全削除の手順は同じです。
Q5:一部の仮想マシンだけを削除したい
A: できます。
仮想マシンのデータフォルダ(~/Library/Containers/com.utmapp.UTM/Data/Documents/)を開いて、削除したい仮想マシンの.utmファイルだけをゴミ箱に入れてください。
まとめ
UTM(Mac用仮想化アプリ)のアンインストールは、目的に応じて3段階の削除方法があります。
この記事のポイント:
- アンインストールには3つのレベルがある
- レベル1:アプリのみ削除(再利用時に便利)
- レベル2:設定ファイルも削除(中程度のクリーン化)
- レベル3:完全削除(すべてのデータを削除)
- 仮想マシンデータは数十GB以上になることもある
- 完全削除前に必要なデータはバックアップ
- 削除後はゴミ箱を空にして容量を回復
- 再インストール時は、バックアップから復元可能
- Apple Silicon Macでは無料代替ソフトが少ない
UTMを削除する理由や、今後の予定に応じて、適切な削除方法を選んでください。
特に仮想マシンデータは大容量なので、不要なら必ず削除してディスク容量を確保しましょう。この記事を参考に、安全かつ確実にアンインストールを完了させてくださいね!

