「Slackでタスクの話をしたのに、Trelloに登録し忘れた…」
「Trelloで作業が完了したのに、チームに報告するの忘れてた…」
こんな経験、ありませんか?
実は、TrelloとSlackを連携させると、こういった「うっかり」がなくなるんです。しかも、設定は思ったよりずっと簡単で、10分もあれば完了します。
この記事では、TrelloとSlackを連携する方法から、実際の活用テクニックまで、画像付きでわかりやすく解説します。プログラミングの知識は一切不要なので、安心して読み進めてください。
TrelloとSlackの連携って何?基本を理解しよう

そもそもTrelloとSlackって?
まず、それぞれのツールについて簡単におさらいしましょう。
Trello(トレロ)とは
Trelloは、カードを使ってタスクを管理するツールです。付箋をホワイトボードに貼って整理するような感覚で使えます。
- ボード:プロジェクト全体を管理する場所(例:「ウェブサイトリニューアル」)
- リスト:作業の段階を表す列(例:「未着手」「作業中」「完了」)
- カード:個別のタスクを表す(例:「トップページのデザイン作成」)
カードをドラッグ&ドロップで移動させるだけで、作業の進捗状況を視覚的に把握できるのが特徴です。
Slack(スラック)とは
Slackは、チームで使うチャットツールです。メールよりも気軽で、リアルタイムにコミュニケーションが取れます。
- ワークスペース:会社やチーム全体の空間
- チャンネル:テーマごとの会話部屋(例:「#営業部」「#開発チーム」)
- ダイレクトメッセージ:個人間のやりとり
LINEのビジネス版と考えるとイメージしやすいかもしれません。
連携すると何が起こるのか
TrelloとSlackを連携すると、次のようなことができるようになります。
1. SlackからTrelloを操作できる
Slackのチャット画面から、わざわざTrelloを開かなくてもカードを追加できます。会話の流れでタスクが生まれたら、その場ですぐにTrelloに登録できるんです。
2. Trelloの更新がSlackに通知される
誰かがTrelloでカードを移動させたり、コメントを追加したりすると、自動的にSlackに通知が届きます。チーム全員が常にTrelloを見ていなくても、大事な更新を見逃しません。
3. 情報の行き来がスムーズに
「Slackで話したこと」と「Trelloのタスク」が直接つながるので、「あれ、この話どこでしたっけ?」という混乱がなくなります。
なぜ連携が必要なのか
多くのチームが、次のような問題を抱えています。
情報が散らばる問題
- Slackで決まったことをTrelloに転記し忘れる
- Trelloで完了したタスクを口頭で報告し忘れる
- 同じ内容を複数の場所に書く手間がかかる
通知を見逃す問題
- Trelloを定期的にチェックしないメンバーがいる
- 重要な更新があっても気づかない
- メールで通知が来ても埋もれてしまう
連携することで、これらの問題が一気に解決します。
連携するメリット:具体的に何が便利になるのか
実際に連携すると、どんな良いことがあるのか、具体的に見ていきましょう。
メリット1:作業時間の短縮
従来のやり方
- Slackで「このタスクやってください」と依頼を受ける
- Trelloを開く
- 適切なボードを探す
- 新しいカードを作成する
- タイトルや説明を入力する
- Slackに戻って「Trelloに登録しました」と報告
これだけで2〜3分かかります。1日に10回やれば30分です。
連携後のやり方
- Slackで依頼を受ける
/trello add タスク名と入力して送信
これで完了。わずか10秒です。
メリット2:報告漏れがなくなる
Trelloで作業を進めるたびに、自動的にSlackに通知が行きます。
自動で通知される例:
- 新しいカードが作成された
- カードが「作業中」に移動した
- カードが「完了」に移動した
- 期限が近づいている
- コメントが追加された
上司や同僚に「これ、どうなってる?」と聞かれる前に、みんなが状況を把握できるんです。
メリット3:コンテキストスイッチが減る
コンテキストスイッチとは、作業を切り替えることで集中力が途切れる現象のことです。
研究によると、人は一度集中が途切れると、元の集中状態に戻るまで平均23分かかると言われています。
TrelloとSlackを行ったり来たりしていると、1日に何度もこの「23分のロス」が発生します。連携すれば、Slackにいながらほぼすべての作業ができるので、集中力を保ったまま仕事を進められます。
メリット4:チーム全体の透明性が上がる
誰が何をしているか、どこまで進んでいるかが、チーム全員に見えるようになります。
透明性が高いチームの特徴:
- メンバーが互いの作業状況を把握している
- 助けが必要な時にすぐ気づける
- 同じ作業を重複してやってしまうミスがない
- 新しく参加したメンバーもすぐに状況がわかる
連携方法1:Trelloアプリを使う(基本編)
それでは、実際の連携方法を見ていきましょう。まずは基本となる「Trelloアプリ」を使った方法から説明します。
事前準備:必要なもの
連携を始める前に、以下を確認してください。
- Trelloアカウント:まだ持っていない場合は、trello.comで無料登録できます
- Slackワークスペース:会社やチームのSlackアカウント
- 権限:Slackで新しいアプリを追加する権限(管理者権限が必要な場合があります)
ステップ1:TrelloワークスペースとSlackワークスペースをリンク
まず、TrelloとSlackの「ワークスペース同士」を接続します。
手順:
- Trelloにログイン
- ブラウザで trello.com にアクセス
- 右上のアカウントアイコンをクリック
- 設定を開く
- 「設定」または「Settings」を選択
- Slack連携を探す
- 左側のメニューから「ワークスペース設定」を選択
- 「Slackワークスペースとのリンク」という項目を見つける
- 「Add to Slack」をクリック
- 青いボタンが表示されているはずです
- Slackでの認証
- 新しいタブまたはウィンドウが開きます
- 複数のSlackワークスペースに参加している場合は、連携したいワークスペースを選択
- 「許可する」または「Authorize」ボタンをクリック
- 完了確認
- 「連携が完了しました」というメッセージが表示されればOK
- Slackに戻ると、Trelloからメッセージが届いているはずです
ステップ2:Slackに Trelloアプリを追加
次に、Slack側の設定を行います。
手順:
- Slackでアプリを探す
- Slackを開く
- 左サイドバーの「アプリ」セクションを見つける
- 「+」マークまたは「アプリを追加する」をクリック
- Trelloを検索
- 検索ボックスに「Trello」と入力
- 検索結果から「Trello」を選択(「Trello Alerts」ではない方)
- インストール
- 「追加」または「Install」ボタンをクリック
- ブラウザでTrelloのページが開く場合があります
- 「Slackに追加」ボタンをクリック
- 権限の確認
- Trelloが必要とする権限の一覧が表示されます
- 内容を確認して「許可する」をクリック
ステップ3:個人アカウントをリンク
ワークスペース同士の連携が完了したら、次は「あなた個人のアカウント同士」を連携します。
手順:
- SlackでTrelloアプリを開く
- Slackの左サイドバーの「アプリ」から「Trello」を選択
- ホームタブに移動
- Trelloアプリが開いたら、上部の「ホーム」タブをクリック
- アカウントをリンク
- 「Link account」または「アカウントをリンク」ボタンをクリック
- Trelloのログイン画面が表示される場合はログインする
- アクセスを許可する
- 完了
- 「アカウントが正常にリンクされました」と表示されればOK
ステップ4:チャンネルにTrelloを招待
実際に使いたいSlackチャンネルに、Trelloアプリを招待します。
手順:
- チャンネルを開く
- Trelloと連携したいSlackチャンネルを開く(例:「#プロジェクトA」)
- Trelloを招待
- チャンネルのメッセージ入力欄に以下を入力して送信:
/invite @Trello
- 確認
- 「TrelloがこのチャンネルにJoinしました」というメッセージが表示されればOK
ステップ5:ボードとチャンネルをリンク
最後に、特定のTrelloボードと、特定のSlackチャンネルを紐付けます。
手順:
- TrelloボードのURLをコピー
- Trelloでリンクしたいボードを開く
- ブラウザのアドレスバーからURLをコピー
- 例:
https://trello.com/b/abc12345/プロジェクトA
- Slackでリンクコマンドを実行
- 連携したいSlackチャンネルで、以下を入力して送信:
/trello link https://trello.com/b/abc12345/プロジェクトA
(URLは実際のボードのものに置き換えてください)
- 確認画面が表示される
- 「Link to Channel」ボタンが表示されるのでクリック
- デフォルトリストの設定
- 「Set Default List」をクリック
- SlackからTrelloにカードを追加する際、どのリストに入れるか選択
- 通常は「未着手」や「To Do」などを選ぶとよいでしょう
- 完了
- 設定が保存されれば完了です
これで基本的な連携が完了しました!
連携方法2:Trello Power-Up(通知編)

Trelloで何か変更があった時にSlackに通知を送りたい場合は、「Slack Power-Up」を使います。
Power-Upとは
Power-Up(パワーアップ)とは、Trelloに追加機能を加えるためのプラグインのようなものです。SlackやGoogle Drive、カレンダーなど、様々な外部サービスと連携できます。
Slack Power-Upの設定手順
手順:
- Trelloボードを開く
- 通知を送りたいボードを開く
- Power-Upメニューを開く
- 画面右上の「Power-Up」アイコン(ロケットのようなマーク)をクリック
- または、ボードメニューから「Power-Up」を選択
- Slackを検索して追加
- Power-Upの一覧から「Slack」を探す
- 「追加」または「Add」ボタンをクリック
- Slackアラートを追加
- Power-Upが追加されたら、もう一度そのアイコンをクリック
- 「Add Slack alert」または「Slackアラートを追加」を選択
- ワークスペースとチャンネルを選択
- 通知を送りたいSlackワークスペースを選択
- 通知を送りたいチャンネルを選択(例:「#プロジェクトA」)
- 通知内容をカスタマイズ
- どの操作をSlackに通知するか選択できます
- チェックボックスで選択: おすすめの通知設定:
- ☑ 新しいカードが作成された
- ☑ カードが別のリストに移動した
- ☑ カードが完了した
- ☑ 期限が設定された
- ☑ 期限が近づいている
- ☑ コメントが追加された
- ☑ メンバーが追加された 最初は全部チェックして使ってみて、邪魔な通知は後から外すのがおすすめです。
- 保存
- 「Save」または「保存」ボタンをクリック
- テストしてみる
- Trelloで何かカードを作成してみましょう
- Slackに通知が届けば成功です!
SlackからTrelloを操作する:便利なコマンド一覧
連携が完了したら、Slackから様々な操作ができるようになります。ここでは、よく使うコマンドを紹介します。
基本コマンドの使い方
Slackのメッセージ入力欄に /trello で始まるコマンドを入力すると、Trelloを操作できます。
よく使うコマンド
1. カードを追加する
/trello add カード名
例:
/trello add ロゴデザインの修正
このコマンドを送ると、リンクしたTrelloボードの指定したリスト(デフォルトリスト)に、新しいカードが追加されます。
詳細を追加したい場合:
コマンドを送った後、Slackにボタンが表示されるので、そこから説明や期限、担当者などを追加できます。
2. カードを検索する
/trello find キーワード
例:
/trello find デザイン
「デザイン」という言葉が含まれるカードを検索して表示します。
3. ボードを表示する
/trello show
現在リンクされているボードの情報を表示します。
4. 自分に割り当てられたカードを見る
/trello mine
あなたが担当になっているカードの一覧が表示されます。「今日何をすればいいんだっけ?」という時に便利です。
5. リンクプレビューのオン/オフ
/trello previews
TrelloのURLをSlackに貼り付けた時に、自動でカードの内容を展開するかどうかを切り替えます。
ボタンを使った操作
コマンドを覚えるのが面倒な人は、ボタンを使うこともできます。
ボタンの表示方法:
- Slackのメッセージ入力欄の左にある「⚡」(稲妻)アイコンをクリック
- 「Trello」を選択
- やりたい操作を選ぶ
これで、コマンドを入力しなくても直感的に操作できます。
Slackメッセージから直接カードを作る
会話の中で「これタスクにしよう」と思ったら、そのメッセージから直接Trelloカードを作れます。
手順:
- カードにしたいメッセージにカーソルを合わせる
- 右側に表示される「…」(その他のアクション)をクリック
- 「Create card from message」または「メッセージからカードを作成」を選択
- Trelloにカードが作成され、元のSlackメッセージへのリンクも自動で添付されます
これなら、「あの会話、どこだっけ?」と探す必要がありません。
Inboxに保存する(あとで処理)
「今は忙しいけど、後でちゃんと対応したい」というメッセージは、Trello Inboxに保存できます。
方法1:絵文字リアクション
- メッセージに
:inbox_tray:の絵文字でリアクション - 自動的にTrello Inboxにカードが作成される
- リアクションは自動で消えます
方法2:後で読む
- Slackの「後で読む」機能を使ってメッセージを保存
- 自動的にTrello Inboxにもコピーされる
通知のカスタマイズ:必要な情報だけ受け取る
最初は全部の通知をオンにすることをおすすめしましたが、使っているうちに「この通知は邪魔だな」と感じるものが出てくるはずです。
通知が多すぎる時の対処法
1. 特定の通知だけをオフにする
Trelloの Power-Up設定に戻って、不要な通知のチェックを外しましょう。
よくオフにされる通知:
- カードにメンバーが追加された(頻繁すぎる場合)
- カードの説明が編集された(細かい変更が多い場合)
- チェックリストが追加された(プロジェクトによっては不要)
2. 特定のチャンネルにだけ通知する
全体に通知する必要がない場合は、限られたチャンネルだけに通知を送ることができます。
例えば:
- 開発チームのカードは「#開発」チャンネルにだけ通知
- 営業チームのカードは「#営業」チャンネルにだけ通知
3. 通知のタイミングを工夫する
Slackには「おやすみモード」があります。集中したい時間帯は通知を止めて、あとでまとめて確認するのも良い方法です。
通知を効果的に使うコツ
重要度で分ける
全ての通知を同じように扱うのではなく、重要度に応じて対応を変えましょう。
すぐに対応が必要:
- 自分にメンションされた
- 自分が担当のカードが期限間近
- 緊急のタグがついた
後で確認すればOK:
- 他の人のカードの進捗
- コメントの追加(自分宛でない場合)
- リストの移動
キーワードで通知を設定
Slackの設定で、特定のキーワードが含まれるメッセージだけ通知するようにできます。
例えば:
- 「緊急」
- 「承認お願いします」
- 自分の名前
これで、本当に重要な通知を見逃さずに済みます。
実践的な活用例:こんな使い方ができる

理論はわかったけど、実際にどう使えばいいの?という疑問にお答えします。
ケース1:カスタマーサポートチーム
課題:
お客様からの問い合わせが、Slackの「#サポート」チャンネルに流れてくるが、対応漏れが発生していた。
解決策:
- 問い合わせがSlackに来たら、そのメッセージから即座にTrelloカードを作成
- カードには自動的に元のSlackメッセージへのリンクが添付される
- 対応が完了したらカードを「完了」リストに移動
- Slackに「対応完了」の通知が自動で流れる
効果:
- 対応漏れゼロ
- 誰がどの問い合わせを担当しているか一目瞭然
- 対応履歴が残るので、同じ問い合わせに複数人が対応してしまうミスがない
ケース2:開発チーム
課題:
バグ報告がSlackの会話に埋もれてしまい、修正されないまま忘れられることがあった。
解決策:
- バグを発見したら、Slackで報告しつつ
/trello add [バグ] ○○が動かないでカードを作成 - Trelloのボードは「報告」「確認中」「修正中」「テスト中」「完了」のリストで構成
- 各段階に移動するたびに、Slackの「#開発」チャンネルに通知
- 週次ミーティングでTrelloボードを見ながら進捗確認
効果:
- バグの見逃しがなくなった
- 各バグの現在の状態が明確
- 誰がどのバグを担当しているか把握できる
ケース3:マーケティングチーム
課題:
複数のキャンペーンが同時進行しており、タスクの優先順位がわからなくなっていた。
解決策:
- キャンペーンごとにTrelloボードを作成
- 各ボードを対応するSlackチャンネル(#キャンペーンA、#キャンペーンB)にリンク
- Slackでアイデアが出たら、その場でTrelloカードに追加
- 毎朝、SlackでTrelloボードの期限が近いカードの通知が来る
効果:
- 情報が散らばらない
- 期限を守れるようになった
- チーム全員が各キャンペーンの進捗を把握できる
ケース4:リモートワークチーム
課題:
メンバーが世界中に散らばっており、誰が今何をしているか見えにくい。
解決策:
- 朝の作業開始時に、今日やることをSlackから
/trello addで追加 - 作業が終わったらカードを「完了」に移動(自動でSlackに通知される)
- 困っていることがあればカードにコメント(Slackに通知される)
- 助けられるメンバーがSlackで反応して協力
効果:
- 時差があっても状況を把握できる
- 孤独感が減り、チームとしての一体感が生まれた
- 進捗報告のための定例ミーティングが不要に
ケース5:イベント運営チーム
課題:
イベント当日までにやるべきタスクが多すぎて、何から手をつけていいかわからない。
解決策:
- Trelloで「3ヶ月前」「1ヶ月前」「1週間前」「当日」などのリストを作成
- 各タスクに期限を設定
- 期限が近づくとSlackに自動通知
- タスクが完了したらSlackで「✨ 会場の予約完了!」などメッセージが流れる
効果:
- タスクの抜け漏れがゼロ
- チーム全員の士気が上がる(完了通知でお互いを称え合える)
- イベント当日に慌てることがなくなった
トラブルシューティング:よくある問題と解決方法
連携を使っていると、時々うまくいかないことがあります。よくある問題と解決方法をまとめました。
問題1:「Unable to load user details」エラーが出る
原因:
TrelloとSlackのワークスペース連携に一時的な不具合が発生している。
解決方法:
- Trelloのワークスペース設定を開く
- Slackとの連携を一度解除する
- 15分ほど待つ
- もう一度連携し直す
ほとんどの場合、これで解決します。
問題2:Slackアラートが届かなくなった
原因:
Power-Upの設定が変わってしまった、または権限の問題。
解決方法:
- Power-Upの設定を確認
- Trelloボードの Power-Up設定を開く
- Slackアラートが正しく設定されているか確認
- 通知先のチャンネルが正しいか確認
- Slackの権限を確認
- TrelloアプリがそのチャンネルにJoinしているか確認
- していない場合は
/invite @Trelloで招待し直す
- Power-Upを削除して追加し直す
- 最後の手段として、一度Slack Power-Upを削除
- もう一度追加して設定し直す
問題3:コマンドが反応しない
症状:/trello add カード名 と入力しても何も起こらない。
原因:
そのチャンネルがTrelloボードとリンクされていない。
解決方法:
/trello link [ボードのURL]
を実行して、チャンネルとボードをリンクし直しましょう。
問題4:通知が多すぎてウザい
症状:
Slackがずっと通知音が鳴りっぱなしで仕事にならない。
解決方法:
- 通知の種類を絞る
- Trelloの Power-Up設定で、不要な通知のチェックを外す
- 最低限必要なもの(カードの完了、期限間近など)だけを残す
- 通知先チャンネルを変える
- メインの作業チャンネルではなく、専用の通知チャンネルを作る
- 例:「#trello-通知」チャンネルを作って、そこに全て流す
- Slackのミュート機能を使う
- そのチャンネル自体をミュートして、時間があるときにまとめてチェック
問題5:個人アカウントのリンクが切れる
症状:
「Trelloアカウントをリンクしてください」と何度も言われる。
原因:
セッションが切れた、またはブラウザのCookieが削除された。
解決方法:
- SlackでTrelloアプリを開く
- 「ホーム」タブから「Link account」をクリック
- もう一度認証する
これで通常は解決します。それでもダメな場合は、ブラウザのキャッシュとCookieをクリアしてから試してみてください。
問題6:Trello側で変更したのにSlackに通知が来ない
チェックポイント:
- Power-Upが有効か
- Trelloボードで Slack Power-Upが追加されているか確認
- 通知設定が正しいか
- その操作(例:カードの移動)が通知対象になっているか確認
- ボードの公開設定
- 非公開のボードの場合、通知が制限されることがある
- ワークスペース内で共有されているボードか確認
- 時間差
- 通知まで少し時間がかかることがある(通常は数秒〜1分以内)
セキュリティと権限管理
便利な連携ですが、セキュリティも気になりますよね。安全に使うための注意点を説明します。
連携で何が共有されるのか
TrelloとSlackを連携すると、以下の情報がやり取りされます。
Slackから見えるTrello情報:
- ワークスペース内で共有されているボードの内容
- カードのタイトル、説明、コメント
- 担当者、期限、チェックリスト
Trelloから見えるSlack情報:
- 連携を許可したチャンネルの情報
- メッセージの内容(カードに変換した場合のみ)
非公開情報の扱い
重要:
TrelloアプリはSlackで「非公開のボード」の詳細を表示しません。
つまり、個人的なタスクや機密プロジェクトのボードは、たとえTrelloのURLをSlackに貼り付けても、内容が展開されることはありません。
権限の管理
Slackでの権限:
- ワークスペース管理者:Trelloアプリの追加・削除ができる
- 一般メンバー:自分のアカウントをリンクできる、コマンドを使える
Trelloでの権限:
- ワークスペース管理者:Slackとのワークスペース連携を設定できる
- ボードメンバー:そのボードに関する通知を受け取れる
安全に使うためのベストプラクティス
1. 最小権限の原則
必要なチャンネルにだけTrelloアプリを招待しましょう。全チャンネルに追加する必要はありません。
2. 機密情報は別管理
本当に機密性の高い情報は、TrelloとSlackの両方で「制限付きボード」や「プライベートチャンネル」を使いましょう。
3. 定期的な見直し
3ヶ月に1回程度、以下を確認すると良いでしょう:
- 退職したメンバーがまだアクセス権を持っていないか
- 使われていないボードや連携がないか
- 権限設定が適切か
4. チーム内でルールを決める
「どの情報をSlackで共有していいか」をチーム内で明確にしておくと、トラブルを防げます。
まとめ
TrelloとSlackの連携は、最初の設定こそ必要ですが、一度セットアップしてしまえば大きな生産性向上が期待できます。
この記事で学んだこと
基本知識:
- TrelloとSlackを連携すると、アプリ間の行き来が不要になる
- 作業時間の短縮、報告漏れの防止、透明性の向上などのメリットがある
設定方法:
- Trelloアプリを使った基本的な連携(SlackからTrelloを操作)
- Slack Power-Upを使った通知設定(TrelloからSlackへの通知)
実践的な使い方:
/trello addなどのコマンドでカードを簡単に追加- メッセージから直接カードを作成
- 通知をカスタマイズして必要な情報だけ受け取る
トラブルシューティング:
- よくある問題とその解決方法
- セキュリティと権限の管理
次のステップ
この記事を読んだら、実際に手を動かしてみましょう。
今日やること:
- TrelloとSlackのワークスペースをリンクする
- 1つのチャンネルで試してみる
- 簡単なテストカードを作ってみる
1週間以内にやること:
- チーム全体に使い方を共有する
- よく使うプロジェクトで本格的に運用開始
- 通知設定を最適化する
1ヶ月後にやること:
- チームで振り返りをする
- もっと効率的な使い方を探る
- 他のツールとの連携も検討してみる
さいごに
TrelloとSlackの連携は、単なる「便利なツール」以上のものです。
チームのコミュニケーションの質を上げ、情報の透明性を高め、みんなが同じゴールに向かって進んでいる実感を得られるようになります。
「タスク管理がうまくいかない」「情報が散らばって困っている」という悩みを持っているなら、ぜひこの連携を試してみてください。
最初の10分の設定が、これからの働き方を大きく変えてくれるはずです。
頑張ってください!

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