Thunderbirdで保存していた大切なメールが突然見れなくなった経験はありませんか?
- メール一覧は表示されるのに、本文をクリックしても空白
- 保存していたメールが開けない
- 検索結果でメールは見つかるが、開くと真っ白
- emlファイルをダブルクリックしても何も表示されない
- プレビューペインが真っ白のまま
- メールのヘッダー(件名・差出人)は見えるが本文が表示されない
このような状況は非常に困りますし、大切なビジネスメールや個人的な連絡が見れないと焦りますよね。
しかし安心してください。多くの場合、メール本体は残っており、適切な対処を行えば復旧できます。この記事では、Thunderbirdで保存したメールが見れない問題について、原因と段階的な解決方法を詳しく解説します。
この記事で解決できる問題:
- メール本文が空白で表示される
- 古いメールが検索で見つからない
- emlファイルが開けない
- プレビューペインが機能しない
- メールの一部だけが表示されない
第1章:問題のパターンを特定する

まず、あなたが直面している問題がどのパターンに当てはまるか確認しましょう。
パターン1:メール一覧は見えるが本文が空白
症状:
- 受信トレイにメールの件名・差出人・日時は表示される
- メールをクリックすると、プレビューペイン(本文表示エリア)が真っ白
- または「メッセージをダウンロード中」と表示されたまま止まる
よくある原因:
- インデックスファイル(.msf)の破損
- IMAPの同期問題
- フォルダの容量オーバー(4GB制限)
パターン2:検索結果のメールが開けない
症状:
- グローバル検索でメールは見つかる
- 検索結果のメールをクリックすると真っ白
- フォルダから直接開くと正常に表示される
よくある原因:
- グローバル検索データベース(global-messages-db.sqlite)の破損
パターン3:emlファイルが開けない
症状:
- 保存したemlファイルをダブルクリックしても何も表示されない
- Thunderbirdが起動するが空白のウィンドウが開く
よくある原因:
- Thunderbirdのバグ(特定バージョン)
- ファイルの関連付けの問題
パターン4:特定のフォルダだけメールが見れない
症状:
- 受信トレイは正常だが、特定のフォルダのメールが開けない
- または特定のフォルダだけメール一覧が表示されない
よくある原因:
- そのフォルダのインデックスファイルの破損
- フォルダの容量問題
パターン5:プレビューペインが機能しない
症状:
- プレビューペインは表示されているが、常に空白
- 別ウィンドウで開くと正常に表示される
よくある原因:
- プレビューペイン設定の問題
- アドオンの競合
第2章:すぐに試せる簡単な解決方法
問題を特定したら、以下の簡単な方法から試してください。
解決方法1:別ウィンドウで開く
プレビューペインで表示されない場合、別ウィンドウなら開ける可能性があります。
手順:
- 開けないメールをダブルクリック
- または、メールを右クリック → 「新しいウィンドウで開く」
別ウィンドウで開ける場合:
- プレビューペインに問題があります
- 「解決方法2」のプレビューペイン設定を確認してください
解決方法2:プレビューペイン設定の確認
プレビューペインの設定を確認・リセットします。
手順:
- メニューバーから「表示」をクリック(表示されていない場合はAltキーを押す)
- 「レイアウト」を選択
- 「メッセージペイン」にチェックが入っているか確認
- 一度チェックを外し、再度チェックを入れる
または:
- 「表示」→「レイアウト」→「メッセージペイン」
- 「下」「右」「広い画面」のいずれかを選択し直す
解決方法3:フォルダの修復【最重要】
最も効果的な方法の一つです。フォルダのインデックスを再構築します。
手順:
- 問題が発生しているフォルダ(例:受信トレイ)を右クリック
- 「プロパティ」を選択
- 「全般情報」タブを開く
- 「フォルダーを修復」ボタンをクリック
- しばらく待つ(メール数によっては数分かかる)
注意事項:
- 修復中はThunderbirdを操作しないでください
- メール数が多いフォルダは時間がかかります
- 完了後、メールが表示されるか確認
この方法で解決する問題:
- インデックスの破損
- メール一覧と実際の内容の不一致
- 空白表示されるメール
解決方法4:Thunderbirdを再起動
シンプルですが意外と効果的です。
手順:
- Thunderbirdを完全に終了
- タスクマネージャーで「thunderbird.exe」が残っていないか確認
- Thunderbirdを再起動
解決方法5:メールフィルターの確認
意図しないフィルターが設定されている可能性があります。
手順:
- 受信トレイを選択
- 画面上部の検索バー近くを確認
- 「すべて」「未読」「タグあり」などのフィルターボタンを探す
- 「すべて」が選択されているか確認
- 検索バーに文字が入力されていないか確認
第3章:インデックスファイルの再構築
上記の方法で解決しない場合、インデックスファイルを手動で削除して再構築します。
.msfファイルとは
Thunderbirdは、メールを高速に表示するために.msf(Mail Summary File)という拡張子のインデックスファイルを使用しています。このファイルが破損すると、メールが正常に表示されなくなります。
解決方法6:.msfファイルの手動削除
インデックスファイルを削除して、Thunderbirdに再生成させます。
準備:隠しファイルを表示
Windowsの場合:
- エクスプローラーを開く
- 「表示」タブをクリック
- 「隠しファイル」にチェックを入れる
手順:
1. プロファイルフォルダにアクセス
方法A(推奨):
- Thunderbirdを起動
- ヘルプ → トラブルシューティング情報
- 「プロファイルフォルダー」の「フォルダーを開く」をクリック
方法B(直接パス):
C:\Users\ユーザー名\AppData\Roaming\Thunderbird\Profiles\xxxxx.default
2. メールフォルダに移動
- POPアカウント:
Mail\アカウント名\ - IMAPアカウント:
ImapMail\アカウント名\ - ローカルフォルダ:
Mail\Local Folders\
3. .msfファイルを削除
問題のあるフォルダに対応する.msfファイルを削除します。
例:受信トレイの場合
Inbox.msfを削除(○)Inboxは削除しない(×)
重要な注意事項:
✗ 絶対に削除してはいけないファイル:
- 拡張子のないファイル(例:
Inbox、Sent) - これらはメール本体が保存されているMBOXファイルです
- 削除するとメールが本当に消えます
○ 削除してもOKなファイル:
.msfファイル- これらはインデックスファイルで、自動的に再生成されます
4. Thunderbirdを再起動
Thunderbirdを起動すると、.msfファイルが自動的に再生成され、メールが正常に表示されるようになります。
削除の例:
受信トレイの場合:
○ Inbox.msf(削除してOK)
× Inbox(絶対に削除しない)
送信済みの場合:
○ Sent.msf(削除してOK)
× Sent(絶対に削除しない)
下書きの場合:
○ Drafts.msf(削除してOK)
× Drafts(絶対に削除しない)
解決方法7:すべての.msfファイルを削除
すべてのフォルダで問題が発生している場合、まとめて削除します。
手順:
- Thunderbirdを終了
- プロファイルフォルダを開く
MailフォルダとImapMailフォルダを開く- すべての
.msfファイルを検索して削除
- エクスプローラーの検索ボックスに「*.msf」と入力
- 検索結果のすべてを選択して削除
- Thunderbirdを起動
注意:
- 拡張子のないファイルは絶対に削除しないでください
- .msfファイルのみを削除してください
第4章:グローバル検索データベースの再構築

検索機能で見つけたメールが開けない場合、グローバル検索データベースの問題です。
global-messages-db.sqliteとは
Thunderbirdは、メール全体を検索するためにglobal-messages-db.sqliteというデータベースファイルを使用しています。このファイルが破損または肥大化すると、以下の問題が発生します:
- 古いメールが検索で見つからない
- 検索結果のメールをクリックしても空白
- Thunderbirdの動作が重くなる
解決方法8:global-messages-db.sqliteの削除と再構築【推奨】
症状:
- 検索結果のメールが開けない
- 古いメールが検索に表示されない
- Thunderbirdが重い・遅い
手順:
1. Thunderbirdを起動したまま、プロファイルフォルダを開く
- Thunderbirdのメニューから「ヘルプ」→「トラブルシューティング情報」
- 「プロファイルフォルダー」の「フォルダーを開く」をクリック
2. Thunderbirdを終了
プロファイルフォルダが開いたら、Thunderbirdを完全に終了します。
3. global-messages-db.sqliteを削除
- プロファイルフォルダ内で
global-messages-db.sqliteファイルを探す - このファイルを削除(または別の場所に移動してバックアップ)
ファイルサイズの確認:
- 正常: 数MB〜数十MB
- 問題あり: 数百MB〜1GB以上
1GB以上になっている場合、確実に問題の原因です。
4. Thunderbirdを起動
Thunderbirdを起動すると、自動的に新しいglobal-messages-db.sqliteが作成され、メールの再インデックスが開始されます。
5. 再構築の進捗を確認
- Thunderbirdのメニューから「ツール」→「イベントログの管理」
- 「メッセージの索引を作成します」というログを確認
- このログが出なくなれば再構築完了
再構築にかかる時間:
- メール数が少ない: 数分
- メール数が多い(数万通): 30分〜1時間以上
注意事項:
- 再構築中は検索機能が使えません
- 再構築が完了するまで待ちましょう
- Thunderbirdは使用できますが、検索は完了後に
効果:
- 検索結果のメールが正常に開ける
- 古いメールが検索で見つかる
- Thunderbirdの動作が速くなる
第5章:フォルダ容量の問題
Thunderbirdには1フォルダあたり4GBの制限があります。
解決方法9:フォルダ容量の確認と対策
Thunderbirdの容量制限:
- 1フォルダあたり約4GBが上限
- 4GBを超えると不具合が発生しやすい
- メールの表示、送受信、保存に問題が出る
容量の確認方法:
- 問題のあるフォルダ(例:受信トレイ)を右クリック
- 「プロパティ」を選択
- 「ディスク上のサイズ」を確認
容量が大きい場合(3GB以上)の対処:
対処法1:メールを別フォルダに移動
- 年度別や月別のフォルダを作成
- 古いメールを新しいフォルダに移動
- 受信トレイの容量を減らす
対処法2:不要なメールを削除
- 添付ファイルの大きいメールを検索
- 検索バーで「容量の大きいメール」を検索
- 不要なメールを削除
- ゴミ箱を空にする
対処法3:フォルダの最適化
削除したメールの領域を解放します。
- フォルダを右クリック
- 「最適化」を選択
フォルダ最適化の効果:
- 削除したメールの領域が解放される
- ファイルサイズが小さくなる
- フォルダのパフォーマンスが向上
定期的なメンテナンス:
月に1回程度、以下を実行しましょう:
- 不要なメールの削除
- ゴミ箱を空にする
- すべてのフォルダを最適化
- 「ファイル」→「すべてのフォルダーを最適化」
第6章:IMAPアカウントの同期問題
IMAPアカウントで本文が表示されない場合、サーバーとの同期に問題があります。
解決方法10:IMAP同期設定の確認
IMAPの仕組み:
- メールはサーバーに保存される
- Thunderbirdはメールをダウンロードして表示
- 同期設定が正しくないと本文がダウンロードされない
手順:
- ツール → アカウント設定
- 該当するアカウントを選択
- 「同期とディスク領域」をクリック
- 「このアカウントのメッセージをこのコンピューター上に保持する」にチェック
- 「詳細」ボタンをクリック
- 「すべてのメッセージをダウンロードする」を選択
- 「OK」をクリック
この設定の効果:
- メール本文がローカルにダウンロードされる
- オフラインでもメールが読める
- メールの表示が速くなる
解決方法11:フォルダの再同期
特定のフォルダだけ問題がある場合、フォルダを再同期します。
手順:
- 問題のあるフォルダを右クリック
- 「プロパティ」を選択
- 「このフォルダをオフラインで使用する」にチェック
- 「ダウンロード」ボタンをクリック
- 再同期が完了するまで待つ
第7章:アドオンの競合
アドオン(拡張機能)が原因で表示されないことがあります。
解決方法12:セーフモードで起動
アドオンを無効化した状態でThunderbirdを起動します。
手順:
Windowsの場合:
- Thunderbirdを終了
- Shiftキーを押しながらThunderbirdのショートカットをダブルクリック
- 「セーフモードで続ける」をクリック
Macの場合:
- ターミナルを開く
thunderbird -safe-modeと入力して実行
Linuxの場合:
- ターミナルを開く
thunderbird -safe-modeと入力して実行
セーフモードで表示される場合:
アドオンが原因です。以下の手順で問題のアドオンを特定します。
問題のアドオンを特定:
- 通常モードでThunderbirdを起動
- ツール → アドオンとテーマ
- 「拡張機能」タブを選択
- すべてのアドオンを無効化
- Thunderbirdを再起動
- メールが表示されるか確認
- アドオンを1つずつ有効化して問題のあるアドオンを特定
よく問題を起こすアドオン:
- 古いバージョンのThunderbird Conversations
- 古い検索・フィルター関連のアドオン
- 非公式のテーマ
解決方法13:アドオンのアップデート
特定のアドオンが原因の場合、アップデートで解決することがあります。
手順:
- ツール → アドオンとテーマ
- 「拡張機能」タブを選択
- 各アドオンの「更新を確認」をクリック
- 利用可能な更新があればインストール
- Thunderbirdを再起動
第8章:emlファイルが開けない問題
保存したemlファイルが開けない場合の対処法です。
解決方法14:emlファイルの関連付け確認
emlファイルが正しくThunderbirdに関連付けられているか確認します。
Windowsの場合:
- emlファイルを右クリック
- 「プログラムから開く」→「別のプログラムを選択」
- 「Mozilla Thunderbird」を選択
- 「常にこのアプリを使って.emlファイルを開く」にチェック
- 「OK」をクリック
解決方法15:Thunderbirdの再インストール(emlファイル問題)
特定のバージョン(128.10.1 esr)でemlファイルが開けないバグが報告されています。
症状:
- emlファイルをダブルクリックしても何も表示されない
- Thunderbirdは起動するが空白のウィンドウ
対処法:
まずアップデートを試す:
- ヘルプ → Thunderbirdについて
- 最新バージョンへのアップデートを確認
- アップデートがあればインストール
アップデートで解決しない場合、再インストール:
バックアップを取る:
- アカウント設定のスクリーンショット
- プロファイルフォルダをバックアップ
再インストール手順:
- コントロールパネル → プログラムと機能
- 「Mozilla Thunderbird」を右クリック → アンインストール
- 公式サイトから最新版をダウンロード
- インストール実行
- 初回起動時、既存のプロファイルが自動的に読み込まれる
解決方法16:Thunderbirdにドラッグ&ドロップ
emlファイルをダブルクリックで開けない場合でも、ドラッグ&ドロップなら開けることがあります。
手順:
- Thunderbirdを起動
- emlファイルをThunderbirdのウィンドウにドラッグ&ドロップ
- フォルダに直接ドロップするとそのフォルダにインポートされる
第9章:その他の原因と対処法

上記で解決しない場合の追加の対処法です。
解決方法17:キャッシュのクリア
Thunderbirdのキャッシュをクリアします。
手順:
- ツール → 設定 → プライバシーとセキュリティ
- 「Cookie とサイトデータ」の「データを消去…」をクリック
- 「キャッシュ」にチェックを入れる
- 「消去」をクリック
- Thunderbirdを再起動
解決方法18:プロファイルの作成
プロファイルが深刻に破損している場合、新しいプロファイルを作成します。
手順:
- Thunderbirdを終了
- Windows: Windowsキー + R → 「thunderbird.exe -p」と入力
- Mac/Linux: ターミナルで「thunderbird -ProfileManager」と実行
- 「プロファイルを作成」をクリック
- 新しいプロファイル名を入力
- 「完了」をクリック
- 新しいプロファイルでThunderbirdを起動
- メールアカウントを再設定
注意:
- 新しいプロファイルは空の状態から始まります
- 古いメールを移行する必要があります
解決方法19:セキュリティソフトの確認
セキュリティソフトがThunderbirdの動作を妨げている可能性があります。
対処法:
- セキュリティソフトを一時的に無効化
- Thunderbirdでメールが表示されるか確認
- 表示される場合、セキュリティソフトの除外設定にThunderbirdを追加
除外設定に追加するフォルダ:
C:\Program Files\Mozilla Thunderbird\
C:\Users\ユーザー名\AppData\Roaming\Thunderbird\
よくある質問(FAQ)
Q1. メールは削除されていませんか?
A1. ほとんどの場合、メール本体は残っています。「見れない」のは表示の問題で、データは失われていません。この記事の方法で復旧できる可能性が高いです。
Q2. .msfファイルを削除しても大丈夫ですか?
A2. はい、.msfファイルは単なるインデックスファイルなので、削除しても問題ありません。Thunderbirdが自動的に再生成します。ただし、拡張子のないファイル(例:Inbox)は絶対に削除しないでください。
Q3. global-messages-db.sqliteを削除したら検索履歴は消えますか?
A3. 検索機能は影響を受けますが、メール本体は残ります。削除後、Thunderbirdが自動的に再インデックスを行い、すべてのメールが再度検索可能になります。時間はかかりますが、データは失われません。
Q4. フォルダの修復を実行したら、メールが消えることはありますか?
A4. 正常に実行されれば、メールが消えることはありません。ただし、念のため、重要なフォルダは事前にバックアップを取ることをお勧めします。
Q5. IMAPとPOP、どちらが安全ですか?
A5. IMAPの方が安全です。メールはサーバーに保存されるため、Thunderbirdに問題が起きても、サーバー側にデータが残っています。POPの場合、ローカルにのみ保存されるため、バックアップが必須です。
Q6. メールが重複して表示されるようになりました
A6. インデックスの再構築時によく起こります。以下を試してください:
- フォルダの修復を再度実行
- .msfファイルを削除して再起動
- 重複メールを削除(手動またはアドオンを使用)
Q7. 再構築にどれくらい時間がかかりますか?
A7. メール数によって異なります:
- 1,000通以下: 数分
- 10,000通程度: 10〜30分
- 50,000通以上: 1時間以上
メール数が多い場合は、時間に余裕のあるときに実行してください。
Q8. すべての方法を試しましたが解決しません
A8. 以下の可能性があります:
- プロファイルの深刻な破損 → 新しいプロファイルを作成
- ストレージ(HDD/SSD)の物理的な障害 → データ復旧専門業者に相談
- メールファイル本体の破損 → バックアップからの復元を検討
トラブルシューティングフローチャート
以下の順序で試してください:
1. 別ウィンドウで開く(パターン確認)
↓ 解決しない
2. フォルダの修復
↓ 解決しない
3. .msfファイルの削除
↓ 解決しない
4. global-messages-db.sqliteの削除(検索関連の問題の場合)
↓ 解決しない
5. フォルダ容量の確認・最適化
↓ 解決しない
6. IMAP同期設定の確認(IMAPの場合)
↓ 解決しない
7. セーフモードで起動(アドオン確認)
↓ 解決しない
8. キャッシュのクリア
↓ 解決しない
9. 新しいプロファイルを作成
↓ 解決しない
10. 専門家に相談
予防策とベストプラクティス
問題の再発を防ぐための対策です。
定期的なメンテナンス
月1回実行:
- 不要なメールの削除
- ゴミ箱を空にする
- すべてのフォルダを最適化
3ヶ月に1回実行:
- .msfファイルを削除して再構築
- フォルダ容量の確認
- 大きなフォルダはメールを分散
バックアップの習慣
プロファイル全体のバックアップ:
- 頻度: 週1回
- 保存先: 外付けHDD、クラウドストレージ
- バックアップ対象: プロファイルフォルダ全体
プロファイルフォルダの場所:
C:\Users\ユーザー名\AppData\Roaming\Thunderbird\Profiles\
バックアップ方法:
- Thunderbirdを終了
- プロファイルフォルダをコピー
- 外付けHDDまたはクラウドに保存
フォルダ管理のベストプラクティス
容量管理:
- 1フォルダは3GB以下に保つ
- 年度別・月別にフォルダを分ける
- 添付ファイルの大きいメールは別フォルダへ
整理のコツ:
- 重要なメールにタグを付ける
- 定期的にアーカイブする
- 不要なメールはすぐに削除
IMAPの推奨設定
安全な設定:
- 「このアカウントのメッセージをこのコンピューター上に保持する」を有効
- 「すべてのメッセージをダウンロードする」を選択
- サーバー側にもメールを残す設定
この設定により、ローカルとサーバーの両方にメールが保存されます。
まとめ
Thunderbirdで保存したメールが見れない問題について、原因と解決方法をまとめます。
最も多い原因:
- インデックスファイル(.msf)の破損
- 解決: フォルダの修復、または.msfファイルの削除
- グローバル検索データベースの破損
- 解決: global-messages-db.sqliteの削除と再構築
- フォルダ容量オーバー(4GB制限)
- 解決: メールの分散、不要メールの削除、フォルダの最適化
- IMAPの同期問題
- 解決: 同期設定の確認、フォルダの再同期
- アドオンの競合
- 解決: セーフモードで起動、問題のアドオンを無効化
まず試すべき方法:
- フォルダの修復(右クリック → プロパティ → フォルダーを修復)
- .msfファイルの削除
- global-messages-db.sqliteの削除(検索問題の場合)
重要なポイント:
✓ ほとんどの場合、メール本体は残っている
✓ .msfファイルは削除してもOK(自動再生成される)
✓ 拡張子のないファイル(MBOX)は絶対に削除しない
✓ バックアップは必須
予防策:
✓ 定期的なフォルダの最適化
✓ 1フォルダは3GB以下に保つ
✓ 週1回のプロファイルバックアップ
✓ IMAPを使用してサーバーにもメールを保存
それでも解決しない場合:
- 新しいプロファイルを作成
- Thunderbirdの再インストール
- データ復旧専門業者への相談
この記事の方法を順番に試すことで、ほとんどの「メールが見れない」問題は解決できます。焦らず、一つずつ確認していきましょう。
大切なメールを守るため、定期的なバックアップを忘れずに!

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