Thunderbirdで「接続が拒否されました」エラーが出る!原因と確実な解決方法

Thunderbird(サンダーバード)を開いたら、「サーバーへの接続が拒否されました」というエラーメッセージが表示されて、メールの送受信ができない…

そんな困った状況に遭遇していませんか?

昨日まで普通に使えていたのに、突然接続できなくなると本当に焦りますよね。特にビジネスで使っている場合は、すぐに解決しないと仕事に支障が出てしまいます。

でも安心してください。この「接続が拒否されました」エラーは、原因さえ分かれば比較的簡単に解決できることが多いんです。

この記事では、Thunderbirdで接続が拒否される原因を詳しく説明し、それぞれの解決方法を順番に紹介していきます。

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  1. よく出るエラーメッセージ
  2. 接続が拒否される主な原因
    1. 原因1:ファイアウォールやセキュリティソフトのブロック
    2. 原因2:SSL/TLS設定の問題
    3. 原因3:Thunderbird 132以降のKyber設定(重要な新情報)
    4. 原因4:サーバー設定の誤り
    5. 原因5:パスワードの変更
    6. 原因6:プロバイダ側の仕様変更
    7. 原因7:インターネット接続の問題
  3. 【解決方法1】インターネット接続を確認する(基本中の基本)
    1. 確認手順
  4. 【解決方法2】ファイアウォールの設定を確認する(最も多い原因)
    1. Windows 11/10の場合
    2. セキュリティソフトの確認
  5. 【解決方法3】SSL/TLS設定を変更する
    1. 受信サーバーの設定確認
    2. 送信サーバーの設定確認
    3. 古いサーバーの場合の対処
  6. 【解決方法4】Thunderbird 132以降のKyber設定を無効化する(最新版ユーザー向け)
    1. 確認:自分のバージョンを調べる
    2. Kyber設定を無効化する手順
    3. それでもダメな場合:ESR版にダウングレード
  7. 【解決方法5】パスワードを確認・再設定する
    1. 保存されているパスワードを確認
    2. パスワードを更新する
  8. 【解決方法6】サーバー設定を見直す
    1. プロバイダの設定情報を確認
    2. 主要プロバイダの設定例
  9. 【解決方法7】セーフモードで起動する
    1. セーフモードで起動する方法
  10. 【解決方法8】アカウントを再設定する(最終手段)
    1. 重要な注意点
    2. アカウント削除と再設定の手順
  11. よくある質問(Q&A)
    1. Q1:突然接続できなくなりました。何も変更していないのに…
    2. Q2:受信はできるのに、送信だけできません
    3. Q3:会社や学校のネットワークで接続できません
    4. Q4:スマホでは受信できるのに、Thunderbirdだけできません
    5. Q5:エラーメッセージに「タイムアウト」と表示されます
  12. 予防策:今後同じ問題を起こさないために
    1. 自動更新を慎重に管理
    2. プロバイダからの通知をチェック
    3. 定期的なバックアップ
  13. まとめ

よく出るエラーメッセージ

接続が拒否されるとき、こんなメッセージが表示されます。

「サーバー○○○に接続できません。サーバーに接続を拒否されました」

「SMTPサーバ smtp.○○○.com に接続できなかったため、メッセージを送信できませんでした」

「接続がタイムアウトしました」

これらのメッセージが出たら、サーバーとの通信に問題が起きているということです。

接続が拒否される主な原因

接続が拒否される原因は、主に以下の7つです。

原因1:ファイアウォールやセキュリティソフトのブロック

Windowsのファイアウォールやウイルス対策ソフトが、Thunderbirdの通信を「危険」と判断してブロックしていることがあります。

特にWindows起動直後にThunderbirdを起動した場合、ファイアウォールの起動が間に合わず、その後Thunderbirdの通信がブロックされることがあるんです。

原因2:SSL/TLS設定の問題

メールサーバーとの暗号化通信の設定が正しくない場合、接続が拒否されます。

特にThunderbird 78以降では、SSL/TLSの設定が厳しくなったため、古いメールサーバーを使っている場合に接続できなくなることがあります。

原因3:Thunderbird 132以降のKyber設定(重要な新情報)

Thunderbird 132以降では、「Kyber」という新しい暗号化技術がデフォルトで有効になっています。

しかし、この機能が一部のネットワーク環境やメールサーバーと相性が悪く、接続がタイムアウトするケースが報告されています。

原因4:サーバー設定の誤り

受信サーバー(POP/IMAP)や送信サーバー(SMTP)の設定が間違っていると、当然ながら接続できません。

特に以下が間違いやすいポイントです:

  • サーバー名(ホスト名)
  • ポート番号
  • 認証方式

原因5:パスワードの変更

メールアカウント側でパスワードを変更したのに、Thunderbird側の設定を更新していない場合、認証エラーで接続が拒否されます。

原因6:プロバイダ側の仕様変更

メールサービスやプロバイダ側で、セキュリティ強化のためにサーバー設定が変更されることがあります。

事前に通知があることが多いですが、見落としていると突然接続できなくなってしまいます。

原因7:インターネット接続の問題

そもそもインターネットに接続できていなければ、メールサーバーにもアクセスできません。

【解決方法1】インターネット接続を確認する(基本中の基本)

まずは最も基本的なところから確認しましょう。

確認手順

  1. ブラウザ(ChromeやEdgeなど)を開く
  2. 適当なウェブサイトにアクセスできるか試す
  3. アクセスできなければ、インターネット接続に問題がある

インターネット接続に問題がある場合は、以下を確認:

  • Wi-Fiに接続されているか
  • LANケーブルは抜けていないか
  • モデムやルーターの電源は入っているか

【解決方法2】ファイアウォールの設定を確認する(最も多い原因)

Windowsのファイアウォールがブロックしている可能性を確認しましょう。

Windows 11/10の場合

手順:

  1. タスクバーの検索ボックスに「ファイアウォール」と入力
  2. 「ファイアウォールの状態の確認」をクリック
  3. 「Windows Defender ファイアウォールを介したアプリまたは機能を許可」をクリック
  4. 「設定の変更」ボタンをクリック
  5. 一覧から「Thunderbird」を探す
  6. 「プライベート」と「パブリック」の両方にチェックを入れる
  7. 「OK」をクリック

Thunderbirdが一覧にない場合:

  1. 「別のアプリの許可」ボタンをクリック
  2. 「参照」をクリック
  3. 以下の場所からThunderbirdを選択:
   C:\Program Files\Mozilla Thunderbird\thunderbird.exe
  1. 「追加」をクリック
  2. プライベートとパブリックにチェックを入れる

セキュリティソフトの確認

Norton、ウイルスバスター、McAfeeなどのセキュリティソフトを使っている場合は、そちらの設定も確認しましょう。

一時的な確認方法:

  1. セキュリティソフトを一時的に無効化する(5分程度)
  2. Thunderbirdでメールの送受信を試す
  3. 成功したら、セキュリティソフトが原因
  4. 必ずセキュリティソフトを再度有効化する
  5. セキュリティソフトの設定で、Thunderbirdを「許可リスト」に追加

重要:セキュリティソフトを無効化したまま放置しないでください。

【解決方法3】SSL/TLS設定を変更する

サーバーとの暗号化通信の設定を見直しましょう。

受信サーバーの設定確認

手順:

  1. Thunderbirdを開く
  2. 右上の「≡」メニューから「アカウント設定」をクリック
  3. 左側で問題のあるメールアカウントを選択
  4. 「サーバー設定」をクリック
  5. 以下を確認:

一般的な設定例:

POPの場合:

  • ポート:995
  • 接続の保護:SSL/TLS
  • 認証方式:通常のパスワード認証

IMAPの場合:

  • ポート:993
  • 接続の保護:SSL/TLS
  • 認証方式:通常のパスワード認証

送信サーバーの設定確認

  1. 左側メニューで「送信(SMTP)サーバー」をクリック
  2. 該当するサーバーを選択して「編集」をクリック
  3. 以下を確認:

一般的な設定例:

  • ポート:465(または587)
  • 接続の保護:SSL/TLS
  • 認証方式:通常のパスワード認証

古いサーバーの場合の対処

プロバイダが古いシステムを使っている場合、以下の設定が必要なことがあります:

  • 接続の保護:なし(または「STARTTLS」)
  • 認証方式:平文のパスワード(安全ではない)

ただし、この設定はセキュリティ上推奨できないため、一時的な対処として使い、プロバイダにSSL対応を問い合わせることをおすすめします。

【解決方法4】Thunderbird 132以降のKyber設定を無効化する(最新版ユーザー向け)

Thunderbird 132以降を使っている場合、この方法が効果的です。

確認:自分のバージョンを調べる

  1. 右上の「≡」メニューから「ヘルプ」を選択
  2. 「Mozilla Thunderbirdについて」をクリック
  3. バージョン番号を確認

132以上なら、以下の手順を試してください。

Kyber設定を無効化する手順

  1. 右上の「≡」メニューから「設定」をクリック
  2. 画面下部の検索ボックスに「config」と入力
  3. 「設定エディター」ボタンをクリック
  4. 警告が出たら「危険性を承知の上で使用する」をクリック
  5. 検索ボックスに「kyber」と入力
  6. 「security.tls.enable_kyber」という項目を見つける
  7. 値が「true」になっている場合、ダブルクリックして「false」に変更
  8. Thunderbirdを再起動
  9. メール送受信を試す

これでタイムアウトエラーが解消されるはずです。

それでもダメな場合:ESR版にダウングレード

Kyber設定を無効にしても解決しない場合は、安定版(ESR版)にダウングレードすることをおすすめします。

ダウンロード方法:

  1. Thunderbird公式サイトにアクセス
  2. 「ダウンロードオプション」を選択
  3. 「Thunderbird Extended Support Release」を選択
  4. ダウンロードしてインストール

ESR版は企業向けの安定版で、新機能の導入が慎重に行われるため、互換性問題が起きにくくなっています。

【解決方法5】パスワードを確認・再設定する

パスワードが変更されている可能性を確認しましょう。

保存されているパスワードを確認

手順:

  1. 右上の「≡」メニューから「設定」をクリック
  2. 左側メニューの「プライバシーとセキュリティ」をクリック
  3. 「保存されているパスワード」ボタンをクリック
  4. 「パスワードを表示する」をクリック
  5. 該当するメールアドレスのパスワードを確認

パスワードを更新する

もしパスワードが変更されていたら:

  1. 上記の画面で、古いパスワードを削除
  2. Thunderbirdを再起動
  3. メール受信を試すと、パスワード入力画面が表示される
  4. 新しいパスワードを入力
  5. 「パスワードマネージャーにこのパスワードを保存する」にチェック
  6. 「OK」をクリック

【解決方法6】サーバー設定を見直す

プロバイダの設定情報が正しいか確認しましょう。

プロバイダの設定情報を確認

以下の情報をプロバイダの公式サイトやマニュアルで確認してください:

必要な情報:

  • 受信サーバー名(POP/IMAPサーバー)
  • 送信サーバー名(SMTPサーバー)
  • ポート番号(受信・送信それぞれ)
  • SSL/TLS設定
  • 認証方式

主要プロバイダの設定例

Gmail(個人用)の場合:

  • 受信(IMAP):imap.gmail.com、ポート993、SSL/TLS
  • 送信(SMTP):smtp.gmail.com、ポート465、SSL/TLS

Yahooメールの場合:

  • 受信(POP):pop.mail.yahoo.co.jp、ポート995、SSL/TLS
  • 送信(SMTP):smtp.mail.yahoo.co.jp、ポート465、SSL/TLS

注意:プロバイダによって設定が異なるため、必ず公式情報を確認してください。

【解決方法7】セーフモードで起動する

拡張機能やテーマが原因の場合があります。

セーフモードで起動する方法

Windows:

  1. Thunderbirdを完全に終了
  2. 「スタート」メニューから「Mozilla Thunderbird (Safe Mode)」を探して起動

または:

  1. Thunderbirdのショートカットを右クリック
  2. 「プロパティ」をクリック
  3. リンク先の最後に -safe-mode を追加
  4. 起動

Mac:

  1. Optionキーを押しながらThunderbirdを起動

セーフモードで問題が解決した場合は、拡張機能を一つずつ無効化して、原因を特定しましょう。

【解決方法8】アカウントを再設定する(最終手段)

上記の全てを試してもダメな場合は、アカウントを一度削除して再設定しましょう。

重要な注意点

IMAPの場合:

  • メールはサーバーに残っているので、削除しても大丈夫です

POPの場合:

  • 削除する前に必ずバックアップを取ってください
  • 「サーバーにメッセージを残す」設定にしていない場合、受信済みメールが消える可能性があります

アカウント削除と再設定の手順

削除:

  1. メールアカウントを右クリック
  2. 「設定」をクリック
  3. 画面下の「アカウント操作」から「アカウントを削除」をクリック
  4. 確認して削除

再設定:

  1. 右上の「≡」メニューから「アカウント設定」をクリック
  2. 「アカウント操作」から「メールアカウントを追加」をクリック
  3. 必要な情報を入力して設定

よくある質問(Q&A)

Q1:突然接続できなくなりました。何も変更していないのに…

A:以下の可能性があります:

  • Thunderbirdが自動アップデートされた(特にバージョン132以降)
  • プロバイダがサーバー設定を変更した
  • Windowsアップデートでファイアウォール設定が変わった
  • セキュリティソフトが更新された

まずは【解決方法2】のファイアウォール確認と、【解決方法4】のKyber設定を試してください。

Q2:受信はできるのに、送信だけできません

A:送信サーバー(SMTP)の設定に問題がある可能性が高いです。

【解決方法3】の「送信サーバーの設定確認」を重点的にチェックしてください。特にポート番号(465または587)と、SSL/TLS設定を確認しましょう。

Q3:会社や学校のネットワークで接続できません

A:組織のファイアウォールがメールの送受信に使うポートをブロックしている可能性があります。

IT管理部門に問い合わせて、以下のポートを開放してもらう必要があるかもしれません:

  • POP:995
  • IMAP:993
  • SMTP:465または587

Q4:スマホでは受信できるのに、Thunderbirdだけできません

A:Thunderbird固有の問題である可能性が高いです。

特に【解決方法4】のKyber設定か、【解決方法2】のファイアウォールが原因であることが多いです。

Q5:エラーメッセージに「タイムアウト」と表示されます

A:サーバーとの通信が時間内に完了していません。

以下を試してください:

  1. インターネット接続速度を確認
  2. ファイアウォールをチェック
  3. Kyber設定を無効化(バージョン132以降の場合)
  4. サーバーが混雑している可能性があるため、時間を置いて再試行

予防策:今後同じ問題を起こさないために

自動更新を慎重に管理

Thunderbirdの自動更新により問題が起きることがあるため、重要な仕事の前には更新を避けるか、ESR版を使用することをおすすめします。

プロバイダからの通知をチェック

メールサービスやプロバイダから「サーバー設定変更のお知らせ」などが届いたら、必ず確認して対応しましょう。

定期的なバックアップ

万が一に備えて、定期的にThunderbirdのプロファイルをバックアップしておきましょう。

まとめ

Thunderbirdで「接続が拒否されました」エラーが出る主な原因は:

  1. ファイアウォールやセキュリティソフトのブロック(最多)
  2. SSL/TLS設定の問題
  3. Thunderbird 132以降のKyber設定(新しいバージョン)
  4. サーバー設定の誤り
  5. パスワードの変更
  6. プロバイダ側の仕様変更
  7. インターネット接続の問題

解決の優先順位:

  1. インターネット接続を確認
  2. ファイアウォール設定をチェック
  3. バージョンが132以降なら、Kyber設定を無効化
  4. SSL/TLS設定を確認
  5. パスワードを確認
  6. それでもダメなら、アカウント再設定

ほとんどのケースは、ファイアウォール設定かKyber設定の問題で解決できます。

この記事の手順に従って、一つずつ確認していけば、きっと問題を解決できるはずです。どうしても解決しない場合は、プロバイダのサポートに問い合わせることも検討してください。

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