Thunderbirdで新規メールが作成できない!原因と解決方法を完全解説

プログラミング・IT

「作成ボタンを押しても何も起こらない」「メール作成ウィンドウが開かない」「開いてもすぐに閉じてしまう」

Thunderbirdで突然、新規メールが作成できなくなると、仕事に大きな支障が出て困りますよね。

この問題は、アドオンの不具合、プロファイルの破損、設定ファイルの問題など、様々な原因で発生します。でも適切な対処をすれば、ほとんどの場合解決できるんです。

この記事では、新規メール作成ができない時の原因から、具体的な解決方法まで、初心者の方にも分かりやすく徹底解説します。


スポンサーリンク
  1. 症状の種類を確認しよう
    1. パターン1:作成ボタンが反応しない
    2. パターン2:ウィンドウが開かない・すぐ閉じる
    3. パターン3:エラーメッセージが出る
    4. パターン4:特定の操作でのみ起こる
  2. まず試すべき3つの基本対処
    1. 対処法1:Thunderbirdを再起動
    2. 対処法2:パソコンを再起動
    3. 対処法3:セーフモードで起動
  3. 原因別の詳細な解決方法
    1. 原因1:アドオンの競合・不具合
    2. 原因2:プロファイルの破損
    3. 原因3:ウィンドウが画面外に表示されている
    4. 原因4:メモリ不足
    5. 原因5:設定ファイルの破損
    6. 原因6:アカウント設定の問題
    7. 原因7:OS・システムの問題
  4. 特定の状況での対処法
    1. 返信・転送はできるのに新規作成だけできない
    2. HTMLメールの作成ができない
    3. 添付ファイルがある時だけ作成できない
  5. Thunderbirdの再インストール
    1. 再インストール前の準備
    2. アンインストール手順
    3. 再インストール手順
  6. よくある質問
    1. Q1. 新規メール作成だけできなくて、返信・転送は正常です
    2. Q2. 特定のアカウントでのみ新規メールが作成できません
    3. Q3. エラーメッセージが出ずに、ただ反応しないだけです
    4. Q4. ウィンドウは開くのですが、白い画面のままです
    5. Q5. 最近Thunderbirdを更新してから問題が出ました
  7. トラブルシューティングチェックリスト
    1. レベル1:基本確認(所要時間:5分)
    2. レベル2:セーフモード確認(所要時間:5分)
    3. レベル3:設定確認(所要時間:10分)
    4. レベル4:ファイル修復(所要時間:15分)
    5. レベル5:プロファイル対処(所要時間:30分)
  8. 予防策とメンテナンス
    1. 定期的なバックアップ
    2. アドオンの管理
    3. メールボックスの整理
    4. Thunderbirdの更新
  9. まとめ:段階的に原因を特定しよう

症状の種類を確認しよう

まず、どんな症状が出ているか確認しましょう。

パターン1:作成ボタンが反応しない

症状:

  • 「作成」ボタンをクリックしても何も起こらない
  • ボタンが押せる(見た目は正常)
  • エラーメッセージも出ない

可能性:

  • アドオンの競合
  • プロファイルの問題
  • 設定ファイルの破損

パターン2:ウィンドウが開かない・すぐ閉じる

症状:

  • 一瞬ウィンドウが表示されるが、すぐ消える
  • ウィンドウの枠だけ見えて、中身が表示されない
  • 白い画面のまま何も表示されない

可能性:

  • ウィンドウ設定の問題
  • 画面外に表示されている
  • メモリ不足

パターン3:エラーメッセージが出る

症状:

  • 「メッセージを作成できません」
  • 「エラーが発生しました」
  • 特定のエラーコード

可能性:

  • アカウント設定の問題
  • 送信サーバーの設定不備
  • ファイルの破損

パターン4:特定の操作でのみ起こる

症状:

  • 返信・転送はできるが、新規作成だけできない
  • 特定のアカウントでのみ発生
  • 添付ファイルがあると開けない

可能性:

  • 部分的な設定問題
  • アカウント固有の問題

まず試すべき3つの基本対処

問題が起きたら、まずはこれを試してください。

対処法1:Thunderbirdを再起動

最もシンプルで効果的な方法です。

手順:

  1. Thunderbirdを完全に終了
  2. タスクマネージャーで、プロセスが残っていないか確認
  3. 10秒ほど待つ
  4. もう一度起動
  5. 新規メール作成を試す

なぜ有効?

一時的なメモリの問題やプロセスの不具合がリセットされます。

対処法2:パソコンを再起動

Thunderbirdの再起動で解決しない場合:

  1. すべてのアプリケーションを終了
  2. パソコンを再起動
  3. Thunderbirdを起動
  4. 新規メール作成を試す

なぜ有効?

システム全体がリセットされ、メモリやリソースの問題が解消されます。

対処法3:セーフモードで起動

アドオンが原因かテストします。

手順:

Windowsの場合:

  1. Thunderbirdを終了
  2. Shiftキーを押しながらThunderbirdを起動
  3. 「セーフモードで起動」を選択

Macの場合:

  1. Thunderbirdを終了
  2. Optionキーを押しながらThunderbirdを起動
  3. 「セーフモードで起動」を選択

セーフモードで新規メール作成できた場合:

→ アドオンが原因です。後述の「アドオンの問題」セクションへ

セーフモードでもできない場合:

→ 別の原因です。以下を続けてください


原因別の詳細な解決方法

具体的な原因と、それぞれの対処法です。

原因1:アドオンの競合・不具合

最も多い原因の1つです。

症状:

  • セーフモードでは正常に動作
  • アドオンを追加・更新した後から発生

解決方法:

ステップ1:問題のアドオンを特定

  1. 通常モードで起動
  2. メニューから「アドオンとテーマ」を開く
  3. インストール済みのアドオン一覧を表示
  4. すべてのアドオンを無効化
  5. Thunderbirdを再起動
  6. 新規メール作成を試す

動作する場合:

アドオンが原因です。次のステップへ

ステップ2:1つずつ有効化

  1. アドオンを1つだけ有効化
  2. Thunderbirdを再起動
  3. 新規メール作成を試す
  4. 問題なければ、次のアドオンを有効化
  5. 問題が出たら、そのアドオンが原因

ステップ3:問題のアドオンを削除

  1. 問題のアドオンを選択
  2. 「削除」ボタンをクリック
  3. Thunderbirdを再起動

代替手段:

  • アドオンの最新版を確認
  • 開発者に報告
  • 別のアドオンを探す

原因2:プロファイルの破損

プロファイルとは?

Thunderbirdの設定やデータを保存しているフォルダのこと。これが壊れると、様々な問題が起きます。

解決方法:

方法1:新しいプロファイルで試す

手順:

  1. Thunderbirdを終了
  2. プロファイルマネージャーを起動

Windowsの場合:

  • スタートメニューから「ファイル名を指定して実行」
  • thunderbird.exe -pと入力してEnter

Macの場合:

  • ターミナルを開く
  • /Applications/Thunderbird.app/Contents/MacOS/thunderbird -ProfileManager
  1. 「プロファイルを作成」をクリック
  2. 名前を入力(例:「テスト」)
  3. 「完了」をクリック
  4. 新しいプロファイルで起動

新しいプロファイルで正常に動作する場合:

→ 元のプロファイルが破損しています

方法2:プロファイルを修復

手順:

  1. Thunderbirdを終了
  2. プロファイルフォルダを開く
  • 「ヘルプ」→「トラブルシューティング情報」
  • 「プロファイルフォルダー」の「フォルダーを開く」
  1. 以下のファイルを削除(バックアップを取ってから):

削除すべきファイル:

  • session.json
  • xulstore.json
  • *.msf(すべてのmsfファイル)
  1. Thunderbirdを起動

注意:

削除する前に、必ずプロファイルフォルダ全体をバックアップしてください。

原因3:ウィンドウが画面外に表示されている

症状:

  • 作成ボタンを押すと反応はある
  • でもウィンドウが見えない
  • タスクバーにウィンドウのアイコンは表示される

解決方法:

方法1:ウィンドウを画面内に移動

Windowsの場合:

  1. 「作成」ボタンをクリック
  2. タスクバーのThunderbirdアイコンを右クリック
  3. 作成ウィンドウを選択
  4. Alt + スペースを押す
  5. 「移動」を選択
  6. 矢印キーでウィンドウを移動
  7. 画面内に見えたらEnter

Macの場合:

  1. 作成ボタンをクリック
  2. メニューバーから「ウィンドウ」
  3. 開いているウィンドウ一覧から選択

方法2:ウィンドウ設定をリセット

  1. Thunderbirdを終了
  2. プロファイルフォルダを開く
  3. xulstore.jsonを削除
  4. Thunderbirdを起動

このファイルにウィンドウの位置情報が保存されています。削除すると、デフォルトの位置で開きます。

原因4:メモリ不足

症状:

  • 他のアプリも遅い
  • Thunderbirdの動作全体が重い
  • エラーメッセージに「メモリ」の文字

解決方法:

不要なアプリを終了

  1. タスクマネージャーを開く(Ctrl + Shift + Esc
  2. 「プロセス」タブを確認
  3. メモリ使用量が高いアプリを終了

メールボックスを最適化

  1. メニューから「ファイル」→「最適化」
  2. しばらく待つ
  3. 完了後、新規メール作成を試す

古いメールを整理

  1. 不要なメールを削除
  2. ごみ箱を空にする
  3. 送信済みアイテムを整理

原因5:設定ファイルの破損

症状:

  • 突然使えなくなった
  • エラーメッセージが出る

解決方法:

prefs.jsの確認と修復

注意: 高度な操作です。バックアップを取ってから実施してください。

手順:

  1. Thunderbirdを終了
  2. プロファイルフォルダを開く
  3. prefs.jsファイルを探す
  4. バックアップを作成(コピーして別名保存)
  5. テキストエディタで開く

確認すべき項目:

以下の行を探して確認:

user_pref("mail.compose.other.header", "...");

おかしな値が入っていたら削除して保存。

原因6:アカウント設定の問題

症状:

  • 特定のアカウントでのみ発生
  • エラーメッセージに「送信サーバー」の文字

解決方法:

送信サーバー設定を確認

  1. 「アカウント設定」を開く
  2. 該当アカウントを選択
  3. 画面下部の「送信(SMTP)サーバー」をクリック
  4. 使用しているSMTPサーバーを確認
  5. 設定に誤りがないか確認

詳細は「Thunderbird サーバー設定」の記事を参照。

既定のアカウントを変更

  1. アカウント設定を開く
  2. 別のアカウントを選択
  3. 「既定に設定」ボタンをクリック
  4. 新規メール作成を試す

原因7:OS・システムの問題

症状:

  • 他のアプリでも異常が出る
  • システムエラーが表示される

解決方法:

Windowsの場合

システムファイルチェッカー:

  1. コマンドプロンプトを管理者として実行
  2. sfc /scannowと入力してEnter
  3. スキャンが完了するまで待つ

アップデートの確認

  1. Windows Update を実行
  2. Thunderbirdを最新版に更新
  3. 再起動

特定の状況での対処法

特殊なケースの解決方法です。

返信・転送はできるのに新規作成だけできない

考えられる原因:

  • 新規作成の設定ファイルのみ破損
  • テンプレートの問題

解決方法:

  1. Config Editorを開く(設定→一般→設定エディター)
  2. 検索ボックスにmail.composeと入力
  3. 以下の設定を探して確認:
mail.compose.max_recycled_windows

値を0に変更して保存

HTMLメールの作成ができない

症状:

  • テキスト形式では作成できる
  • HTML形式だけエラーが出る

解決方法:

テキスト形式に変更

  1. アカウント設定を開く
  2. 該当アカウント→「送信と作成」
  3. 「HTML形式でメッセージを編集する」のチェックを外す

HTMLエディターをリセット

  1. Config Editorを開く
  2. editor.use_htmlを検索
  3. 値を確認・必要に応じて修正

添付ファイルがある時だけ作成できない

症状:

  • 添付なしは正常
  • 添付ファイルを付けるとエラー

解決方法:

一時フォルダの確認

  1. プロファイルフォルダを開く
  2. MailLocal FoldersDrafts.msfを削除
  3. 再起動

ディスクの空き容量を確認

添付ファイルを一時保存する空き容量が不足していないか確認。


Thunderbirdの再インストール

最終手段として、再インストールする方法です。

再インストール前の準備

重要: 必ずバックアップを取ってください。

バックアップ手順:

  1. プロファイルフォルダの場所を確認
  • 「ヘルプ」→「トラブルシューティング情報」
  • 「プロファイルフォルダー」の「フォルダーを開く」
  1. フォルダ全体を別の場所にコピー
  • 外付けHDD、USBメモリ、クラウドなど

アンインストール手順

Windowsの場合:

  1. 設定→アプリ→アプリと機能
  2. Thunderbirdを選択
  3. 「アンインストール」をクリック
  4. 「プロファイルフォルダは削除しない」

Macの場合:

  1. アプリケーションフォルダを開く
  2. Thunderbirdをゴミ箱にドラッグ
  3. ゴミ箱を空にする

再インストール手順

  1. Mozilla公式サイトから最新版をダウンロード
  2. インストーラーを実行
  3. 指示に従ってインストール
  4. 初回起動時、既存のプロファイルを使用

よくある質問

Q1. 新規メール作成だけできなくて、返信・転送は正常です

A. 新規作成の設定ファイルが破損している可能性があります。

対処法:

  1. セーフモードで起動
  2. xulstore.jsonを削除
  3. プロファイルフォルダの.msfファイルを削除

Q2. 特定のアカウントでのみ新規メールが作成できません

A. そのアカウントの設定に問題があります。

対処法:

  1. アカウント設定を確認
  2. 送信サーバー(SMTP)設定を確認
  3. 既定のアカウントを別のものに変更
  4. 問題のアカウントを削除して再設定

Q3. エラーメッセージが出ずに、ただ反応しないだけです

A. アドオンまたはプロファイルの問題が考えられます。

対処法:

  1. セーフモードで起動
  2. 正常に動作するか確認
  3. 動作する場合、アドオンを1つずつ無効化
  4. それでもダメなら、新しいプロファイルを作成

Q4. ウィンドウは開くのですが、白い画面のままです

A. メモリ不足またはグラフィックの問題です。

対処法:

  1. 他のアプリを終了してメモリを確保
  2. グラフィックドライバーを更新
  3. Thunderbirdを再起動
  4. ハードウェアアクセラレーションを無効化

Q5. 最近Thunderbirdを更新してから問題が出ました

A. 新バージョンとの互換性問題かもしれません。

対処法:

  1. アドオンを最新版に更新
  2. 互換性のないアドオンを無効化
  3. 必要に応じて前のバージョンに戻す(非推奨)

トラブルシューティングチェックリスト

順番に確認していきましょう。

レベル1:基本確認(所要時間:5分)

✅ Thunderbirdを再起動したか
✅ パソコンを再起動したか
✅ メモリ不足ではないか
✅ 他のアプリも正常に動作するか

レベル2:セーフモード確認(所要時間:5分)

✅ セーフモードで起動したか
✅ セーフモードで正常に動作するか
✅ アドオンを無効化したか

レベル3:設定確認(所要時間:10分)

✅ アカウント設定に誤りはないか
✅ 送信サーバー設定は正しいか
✅ 別のアカウントでは正常か
✅ 既定のアカウントを変更してみたか

レベル4:ファイル修復(所要時間:15分)

xulstore.jsonを削除したか
session.jsonを削除したか
.msfファイルを削除したか
✅ メールボックスを最適化したか

レベル5:プロファイル対処(所要時間:30分)

✅ 新しいプロファイルで試したか
✅ プロファイルフォルダをバックアップしたか
✅ 必要に応じて再インストールを検討したか


予防策とメンテナンス

今後問題を防ぐための対策です。

定期的なバックアップ

推奨頻度:週1回

  1. プロファイルフォルダを定期的にバックアップ
  2. 重要なメールはエクスポート
  3. 設定をメモしておく

アドオンの管理

注意点:

  • 信頼できる開発元のものだけインストール
  • 定期的に更新を確認
  • 使わないアドオンは削除

メールボックスの整理

月1回の習慣:

  1. 不要なメールを削除
  2. ごみ箱を空にする
  3. フォルダーを最適化
  4. 大きな添付ファイルを整理

Thunderbirdの更新

推奨:

  • 自動更新を有効にする
  • 重要なアップデートは速やかに適用
  • 更新前にバックアップを取る

まとめ:段階的に原因を特定しよう

新規メールが作成できない問題は、原因を特定すれば必ず解決できます。

解決の基本ステップ:

  1. 再起動(Thunderbird、パソコン)
    最もシンプルで効果的
  2. セーフモードで確認
    アドオンが原因か判別
  3. アドオンを無効化
    問題のアドオンを特定
  4. 設定ファイルを削除
    xulstore.jsonなどを削除
  5. 新しいプロファイルで試す
    プロファイルの破損を確認
  6. 再インストール
    最終手段

最も多い原因TOP3:

  1. アドオンの競合(40%)
    → セーフモードで確認
  2. プロファイルの破損(30%)
    → ファイル削除または新規プロファイル
  3. ウィンドウ設定の問題(15%)
    xulstore.jsonを削除

重要なポイント:

  • 焦らず、1つずつ試す
  • 変更前に必ずバックアップ
  • セーフモードでの確認が重要
  • エラーメッセージを記録
  • 再インストール前にプロファイルを保護

この記事の手順を順番に試していけば、ほとんどの場合で新規メール作成機能が復旧します。それでも解決しない場合は、Thunderbirdの公式フォーラムやコミュニティに、試した内容を具体的に説明して相談してください。

適切な情報を提供すれば、きっと解決策が見つかるはずです。快適なメール環境を取り戻しましょう!

コメント

タイトルとURLをコピーしました