「新しいパソコンを買ったけど、Thunderbirdのメールってどうやって移すの?」 「何年分ものメールが消えたらどうしよう…」 「アカウント設定を一からやり直すのは面倒だな」
そんな不安、すごくよく分かります!
でも大丈夫。Thunderbirdの移行は、正しい手順さえ知っていれば意外と簡単なんです。 メール本文はもちろん、アドレス帳、アカウント設定、さらには細かいカスタマイズまで、すべて新しいPCに引き継げます。
今回は、Thunderbirdの移行方法を、失敗しないための注意点も含めて分かりやすく解説していきます。 この記事を読み終わる頃には、安心して移行作業ができるようになっているはずですよ!
Thunderbirdの移行で引き継げるもの・引き継げないもの

完璧に引き継げるデータ
まず安心してください。以下のデータは100%完全に移行可能です:
✅ メール関連
- 受信メール(添付ファイル含む)
- 送信済みメール
- 下書き
- ゴミ箱の中身
- フォルダ構成(自分で作ったフォルダも)
- メールフィルター(振り分けルール)
✅ 設定関連
- メールアカウント情報(複数アカウントもOK)
- パスワード(マスターパスワードも)
- 署名設定
- 表示設定(フォント、レイアウトなど)
✅ その他のデータ
- アドレス帳(連絡先)
- カレンダー(Lightning使用時)
- アドオン(拡張機能)
- タグ(ラベル)設定
注意が必要なもの
⚠️ アドオンの一部 古いバージョンのアドオンは、新しいThunderbirdで動作しない場合があります。
⚠️ OSをまたぐ移行 Windows→MacやLinux→Windowsなど、OS間の移行は追加手順が必要な場合があります。
移行方法は3つ!あなたに合った方法を選ぼう
方法1:プロファイルフォルダをまるごとコピー(最も確実!)
こんな人におすすめ:
- すべての設定を完璧に移行したい
- 時間をかけてでも確実に移行したい
- USBメモリや外付けHDDが使える
メリット:
- 100%完全な移行が可能
- 手順がシンプル
デメリット:
- ファイルサイズが大きい(数GB以上の場合も)
方法2:インポート/エクスポート機能を使う
こんな人におすすめ:
- 必要なデータだけ選んで移行したい
- ファイルサイズを小さくしたい
メリット:
- データを選択できる
- ファイルが軽い
デメリット:
- 一部の設定は移行されない
- 手順が少し複雑
方法3:同期サービスを使う
こんな人におすすめ:
- 複数のPCで同じ環境を使いたい
- クラウドサービスに抵抗がない
メリット:
- 自動同期で楽
- バックアップにもなる
デメリット:
- プライバシーの懸念
- 設定が必要
今回は、最も確実な「方法1」を中心に解説していきます!
【完全版】プロファイルフォルダ移行の手順
ステップ1:移行元PCでプロファイルフォルダを見つける
Windows 11/10/8/7の場合
方法A:Thunderbirdから開く(簡単!)
- Thunderbirdを起動
- 右上メニュー(≡)→「ヘルプ」
- 「トラブルシューティング情報」をクリック
- 「プロファイルフォルダー」の横の「フォルダーを開く」をクリック
方法B:直接アクセス
- Windowsキー + R
- 以下を入力してEnter:
%APPDATA%\Thunderbird\Profiles
Macの場合
- Finderを開く
- メニューバー「移動」→「フォルダへ移動」
- 以下を入力:
~/Library/Thunderbird/Profiles/
Linuxの場合
ターミナルで以下のパスを開く:
~/.thunderbird/
ステップ2:プロファイルフォルダをバックアップ
見つけたプロファイルフォルダ(「xxxxxxxx.default」のような名前)をまるごとコピーします。
重要なポイント:
- フォルダ名は「8文字のランダム文字列.default」または「.default-release」という形式
- 複数ある場合は、容量が大きい方が通常使用中のプロファイル
- 必ずThunderbirdを終了してからコピーする
コピー先の例:
- USBメモリ
- 外付けHDD/SSD
- クラウドストレージ(圧縮推奨)
- ネットワークドライブ
ステップ3:新しいPCにThunderbirdをインストール
- 公式サイトから最新版をダウンロード
- インストーラーを実行
- 重要:初回起動時の設定はスキップ!
ステップ4:新しいPCでプロファイルマネージャーを起動
Windowsの場合
- Windowsキー + R
- 以下を入力:
thunderbird.exe -P
Mac/Linuxの場合
ターミナルで以下を実行:
thunderbird -ProfileManager
ステップ5:新しいプロファイルを作成
- 「新しいプロファイルを作成」をクリック
- 任意の名前を付ける(例:「移行データ」)
- 「フォルダを選択」をクリック
- コピーしてきたプロファイルフォルダを選択
- 「完了」をクリック
ステップ6:移行完了!
新しいプロファイルを選択して「Thunderbirdを起動」をクリック。 すべてのデータが完璧に復元されているはずです!
トラブルシューティング:よくある問題と解決法
問題1:「プロファイルが見つかりません」エラー
原因: プロファイルのパスが正しく設定されていない
解決法:
- profiles.ini ファイルを編集
- パスを手動で修正
- またはプロファイルマネージャーで再設定
問題2:パスワードが保存されていない
原因: key4.db と logins.json ファイルがコピーされていない
解決法: 旧PCから以下のファイルを再コピー:
- key4.db
- logins.json
- cert9.db
問題3:アドオンが動作しない
原因: Thunderbirdのバージョン違いによる非互換
解決法:
- アドオンマネージャーを開く
- 各アドオンの「更新を確認」
- 非対応の場合は代替アドオンを探す
問題4:メールの送受信ができない
原因: セキュリティソフトのブロック
解決法:
- セキュリティソフトの例外設定にThunderbirdを追加
- Windowsファイアウォールの設定確認
- 必要に応じてポート番号を確認(SMTP: 587, IMAP: 993, POP3: 995)
もっと簡単に!便利な移行ツール
ImportExportTools NG(アドオン)
メールボックスの個別エクスポート/インポートが可能:
使い方:
- アドオンをインストール
- フォルダ右クリック→「ImportExportTools NG」
- エクスポート形式を選択(mbox推奨)
- 新PCでインポート
MozBackup(Windowsのみ)※開発終了
古いですが、まだ使えます:
- 自動でバックアップ/リストア
- 設定項目を選択可能
- 日本語対応
プロが教える!失敗しないための重要ポイント
移行前のチェックリスト
☐ Thunderbirdのバージョンを確認 移行元と移行先で大きく違わないか確認
☐ メールサーバーの設定をメモ 万が一のために以下をメモ:
- SMTPサーバー
- IMAP/POPサーバー
- ポート番号
- セキュリティ設定
☐ 重要メールの別途バックアップ 超重要なメールはPDF保存も検討
☐ アドレス帳のエクスポート CSVファイルでも保存しておく
移行のベストタイミング
おすすめ:
- 週末や連休前(トラブル対応の時間確保)
- メールが少ない時期
- 重要な締切直後
避けるべき:
- 月末月初の繁忙期
- 重要なメールを待っているとき
- Thunderbirdの大型アップデート直後
OS別の注意点:Windows・Mac・Linux
Windows → Mac移行の注意点
パスの区切り文字の違い:
- Windows:バックスラッシュ(\)
- Mac:スラッシュ(/)
自動で変換されますが、添付ファイルのパスで問題が出る場合があります。
32bit → 64bit移行
基本的に問題ありませんが、古いアドオンが動作しない可能性があります。
文字コードの問題
Linux系からWindowsへの移行時、日本語フォルダ名が文字化けする場合:
- 移行前にフォルダ名を英数字に変更
- 移行後に日本語に戻す
定期的なバックアップも忘れずに!
自動バックアップの設定
Windowsの場合:
- タスクスケジューラーでスクリプト実行
- プロファイルフォルダを定期コピー
バックアップスクリプト例(バッチファイル):
@echo off
set SOURCE=%APPDATA%\Thunderbird\Profiles
set DEST=D:\Backup\Thunderbird_%date%
xcopy "%SOURCE%" "%DEST%" /E /I /Y
クラウド同期の活用
OneDriveやGoogle Driveにプロファイルフォルダをバックアップ:
- 定期的に手動コピー
- または同期フォルダにシンボリックリンク
注意: リアルタイム同期は破損の原因になるので避けましょう。
まとめ:Thunderbirdの移行は怖くない!準備と手順が成功のカギ
Thunderbirdの移行について、詳しく解説してきました。
覚えておきたい重要ポイント:
✅ プロファイルフォルダをまるごとコピーが最も確実
✅ 移行前に必ずThunderbirdを終了する
✅ プロファイルマネージャーを使えば簡単
✅ パスワード関連ファイルも忘れずにコピー
✅ 定期的なバックアップで次回はもっと楽に
最初は難しそうに見えるかもしれませんが、実際にやってみると意外とシンプルです。
大切なのは焦らず、順番通りに進めること。 この記事を見ながら一つずつ確実に作業すれば、必ず成功します。
移行が完了したら、新しいPCでも今まで通りのメール環境が使えます。 何年分ものメールも、細かい設定も、すべてそのまま!
さあ、準備ができたら移行作業を始めましょう。 きっと「思ったより簡単だった!」と感じるはずですよ。
移行が成功したら、この記事を必要としている友人にもシェアしてあげてくださいね!
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