「プロファイルをコピーしたのに、新しいPCで開けない…」 「手順通りにやったはずなのに、メールが表示されない」 「エラーが出て、何が原因か分からない」
Thunderbirdの移行で困っているあなた、その気持ちよく分かります!
実は、移行がうまくいかない原因はだいたいパターンが決まっているんです。 この記事では、よくある失敗原因を一つずつ潰していき、確実に移行を成功させる方法を解説します。
もう大丈夫。この記事を読み終わる頃には、必ず移行が完了しているはずです。 順番に確認していきましょう!
まず確認!移行失敗の8大原因チェックリスト

すぐ確認すべき項目
移行がうまくいかない場合、以下の順番で確認してください:
- ☐ Thunderbirdのバージョンが大きく違う(新旧で10以上差がある)
- ☐ プロファイルのコピーが不完全(隠しファイルが含まれていない)
- ☐ ファイルパスに日本語が含まれている
- ☐ セキュリティソフトがブロックしている
- ☐ 管理者権限で実行していない
- ☐ プロファイル名が正しくない(特殊文字やスペース)
- ☐ OSが違う(Windows→Mac等)
- ☐ 容量不足(新PCのディスク空き容量)
これらのどれかに該当する場合、次のセクションで詳しい解決方法を説明します!
症状別トラブルシューティング
症状1:「プロファイルが見つかりません」エラー
エラーメッセージ例
Thunderbirdはプロファイルを読み込めませんでした。
存在しないかアクセスできない可能性があります。
原因と解決法
原因A:プロファイルのパスが正しく認識されていない
解決法:profiles.iniを手動編集
- 以下のパスでprofiles.iniを探す:
- Windows:
%APPDATA%\Thunderbird\
- Mac:
~/Library/Thunderbird/
- Linux:
~/.thunderbird/
- Windows:
- メモ帳などで開いて以下を確認:
[Profile0]
Name=default
IsRelative=1
Path=Profiles/xxxxxxxx.default
- Pathを実際のプロファイルフォルダ名に修正
原因B:プロファイルフォルダの場所が違う
解決法:正しい場所にコピー
新PCの正しいプロファイル保存場所:
Windows: C:\Users\ユーザー名\AppData\Roaming\Thunderbird\Profiles\
Mac: /Users/ユーザー名/Library/Thunderbird/Profiles/
Linux: /home/ユーザー名/.thunderbird/
症状2:起動はするがメールが表示されない
原因と解決法
原因A:必要なファイルがコピーされていない
確認すべき重要ファイル:
✅ prefs.js(設定ファイル)
✅ abook.sqlite(アドレス帳)
✅ key4.db(パスワード)
✅ cert9.db(証明書)
✅ Mailフォルダ全体(メールデータ)
✅ ImapMailフォルダ(IMAP使用時)
解決法:
- 旧PCで上記ファイルを再確認
- 隠しファイルも表示する設定にする
- フォルダごと再コピー
原因B:メールアカウント情報が消えている
解決法:アカウントを手動で再設定
- 「ファイル」→「新規」→「既存のメールアカウント」
- メールアドレスとパスワードを入力
- 手動設定で以前と同じサーバー情報を入力
症状3:パスワードが保存されていない
原因と解決法
原因:セキュリティ関連ファイルの不足
必須ファイル:
key4.db
logins.json
cert9.db
解決法:
- 旧PCのプロファイルフォルダから上記3ファイルを探す
- 新PCの同じ場所に上書きコピー
- Thunderbirdを再起動
それでもダメな場合: パスワードを手動で再入力:
- 「ツール」→「設定」
- 「プライバシーとセキュリティ」
- 「保存されたパスワード」で再設定
バージョン違いによる移行問題と解決策
大幅なバージョンアップ時の問題
Thunderbird 68以前 → 91以降への移行
問題点:
- プロファイル構造の変更
- アドオンの非互換
- 設定ファイルの形式変更
解決策:段階的移行
- まず旧PCを中間バージョン(78)にアップデート
- プロファイルを一度変換
- その後、最新版に移行
32bit版 → 64bit版への移行
基本的に問題ありませんが、以下を確認:
- Program Filesのパスが変わる場合がある
- レジストリ情報が異なる
- 一部のアドオンが非対応
解決法: 新規インストール後、プロファイルのみコピー
OS間移行の特殊な問題
Windows → Mac移行
問題1:パス区切り文字の違い
症状: 添付ファイルや署名画像が表示されない
解決法:
- prefs.jsをテキストエディタで開く
- パス区切りを置換:
C:\\Users\\
→/Users/
- バックスラッシュ → スラッシュ
問題2:文字エンコーディング
症状: 日本語フォルダ名が文字化け
解決法:
- 移行前にフォルダ名を英数字に変更
- 移行後に日本語に戻す
Mac → Windows移行
問題:隠しファイルが見えない
解決法: Macで隠しファイルを表示:
Command + Shift + .
Windowsで隠しファイルを表示:
- エクスプローラーの「表示」タブ
- 「隠しファイル」にチェック
プロファイルマネージャーが起動しない場合
強制的にプロファイルを指定する方法
Windows
- ショートカットを作成
- プロパティを開く
- リンク先に追加:
"C:\Program Files\Mozilla Thunderbird\thunderbird.exe" -profile "D:\ThunderbirdProfile"
Mac/Linux
ターミナルで実行:
thunderbird -profile /path/to/profile
新しいプロファイルを作って手動移行
- 新規プロファイル作成:
thunderbird -P
- 新プロファイルのフォルダを開く
- 旧プロファイルから必要なファイルを選択コピー:
Mail
フォルダ(ローカルメール)ImapMail
フォルダ(IMAPメール)abook.sqlite
(アドレス帳)prefs.js
(設定)
セキュリティソフトが原因の場合
よくあるブロックパターン
Windows Defender
症状: プロファイルフォルダへのアクセス拒否
解決法:
- Windows セキュリティを開く
- 「ウイルスと脅威の防止」
- 「除外の追加」でThunderbirdフォルダを指定
ウイルス対策ソフト全般
除外設定すべきフォルダ:
C:\Program Files\Mozilla Thunderbird\
C:\Users\ユーザー名\AppData\Roaming\Thunderbird\
ファイアウォールの設定
メール送受信ができない場合:
許可すべきポート:
- SMTP: 25, 465, 587
- POP3: 110, 995
- IMAP: 143, 993
データが破損している場合の修復方法
インデックスの再構築
症状: メールの検索ができない、表示がおかしい
解決法:
- 問題のフォルダを右クリック
- 「プロパティ」
- 「フォルダの修復」をクリック
グローバルデータベースの再構築
- Thunderbirdを終了
- プロファイルフォルダの
global-messages-db.sqlite
を削除 - Thunderbird再起動(自動で再作成される)
プロファイルの部分修復
破損が疑われる場合の最終手段:
- 新規プロファイルを作成
- 旧プロファイルから以下を個別にコピー:
- メールフォルダ(Mail/ImapMail)のみ
- アドレス帳(abook.sqlite)のみ
- アカウント設定は手動で再設定
移行ツールを使う場合の注意点
MozBackup(Windows)
注意: 開発終了しているが使用は可能
よくある問題:
- 最新版Thunderbirdに非対応
- 復元時にエラーが出る
解決法: バックアップファイル(.pcv)を解凍して手動で取り出す
ImportExportTools NG
インストール方法:
- アドオンマネージャーを開く
- 「ImportExportTools NG」を検索
- インストール後、再起動
使い方:
- エクスポート:フォルダ右クリック→エクスポート
- インポート:ローカルフォルダ右クリック→インポート
それでも解決しない場合の最終手段
クリーンインストールからの手動移行
ステップ1:完全アンインストール
Windows:
- コントロールパネルでアンインストール
%APPDATA%\Thunderbird
フォルダを削除- レジストリのクリーンアップ
ステップ2:最新版インストール
公式サイトから最新版をダウンロード
ステップ3:最小限のデータから移行
優先順位:
- メールデータ(Mailフォルダ)
- アドレス帳
- アカウント設定
- その他の設定
プロファイルの分割移行
大量のメールがある場合:
- アカウントごとに分けて移行
- 期間を区切って移行(例:1年分ずつ)
- 重要なフォルダから優先的に
サポートを受ける前の準備
用意する情報:
- Thunderbirdのバージョン(新旧両方)
- OS情報(新旧両方)
- エラーメッセージのスクリーンショット
- プロファイルサイズ
- 試した解決方法のリスト
まとめ:必ず移行は成功します!諦めないで
Thunderbirdの移行がうまくいかない問題について、原因と解決方法を詳しく解説してきました。
移行成功への道筋:
✅ まず8大原因をチェック
✅ 症状に合わせた解決法を試す
✅ バージョン違いは段階的移行で対応
✅ OS間移行は文字コードとパスに注意
✅ セキュリティソフトの除外設定を忘れずに
✅ 最悪の場合は部分的な手動移行
移行がうまくいかないときは、焦らず一つずつ原因を潰していくことが大切です。
9割以上の移行失敗は:
- プロファイルのコピー不足
- パスの設定ミス
- セキュリティソフトのブロック
この3つが原因です。まずはこれらを確認してみてください。
データは必ず救出できます。この記事を参考に、落ち着いて作業を進めてくださいね。
移行が成功したら、同じように困っている人にこの記事をシェアしてあげてください。 きっと多くの人の役に立つはずです!
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