「OCNメールの設定値が分からない…」 「設定したはずなのにメールが送受信できない」 「OCNの仕様変更で設定が変わった?」 「セキュリティ設定はどうすればいいの?」
OCNメールをThunderbirdで使おうとして、設定に苦戦していませんか?
実は、OCNメールは2021年以降、セキュリティ強化のため設定方法が大きく変更されているんです。 特に認証方式やポート番号など、古い情報では接続できないことも。
今回は、ThunderbirdでOCNメールを確実に設定する方法を、最新情報を基に詳しく解説します。 この記事を読めば、スムーズにメールの送受信ができるようになりますよ!
OCNメールの正しい設定値

重要:OCNメールアドレスの種類を確認
OCNには複数のメールアドレス形式があります:
アドレス形式 | 例 | サーバー設定 |
---|---|---|
@ocn.ne.jp | yamada@ocn.ne.jp | 標準設定 |
@*.ocn.ne.jp** | tanaka@sky.ocn.ne.jp | 標準設定 |
独自ドメイン | info@company.com | 別途設定 |
受信サーバー設定(推奨:IMAP)
項目 | 設定値 |
---|---|
プロトコル | IMAP |
サーバー名 | imap.ocn.ne.jp |
ポート番号 | 993 |
接続の保護 | SSL/TLS |
認証方式 | 通常のパスワード認証 |
ユーザー名 | メールアドレス全体 |
受信サーバー設定(POP3)
項目 | 設定値 |
---|---|
プロトコル | POP3 |
サーバー名 | pop.ocn.ne.jp |
ポート番号 | 995 |
接続の保護 | SSL/TLS |
認証方式 | 通常のパスワード認証 |
ユーザー名 | メールアドレス全体 |
送信サーバー設定(SMTP)
項目 | 設定値 |
---|---|
サーバー名 | smtp.ocn.ne.jp |
ポート番号 | 465 |
接続の保護 | SSL/TLS |
認証方式 | 通常のパスワード認証 |
ユーザー名 | メールアドレス全体 |
注意: 2021年10月以降、ポート25と587は非推奨。必ず465を使用!
【図解】Thunderbirdの新規設定手順
ステップ1:アカウント追加の開始
- Thunderbirdを起動
- 初回起動の場合:
- 「新しいメールアドレスを使いたい方」の下の「既存のメールアドレスを使う」
- 既存設定がある場合:
- メニュー(≡)→「アカウント設定」
- 「アカウント操作」→「メールアカウントを追加」
ステップ2:基本情報の入力
あなたのお名前: [表示したい名前]
メールアドレス: [あなたのOCNメールアドレス]
パスワード: [OCNメールパスワード]
□ パスワードを記憶する ← チェック推奨
ステップ3:手動設定(重要!)
自動設定では失敗することが多いので、手動設定を推奨:
- 「手動設定」ボタンをクリック
- 以下の値を入力:
受信サーバー(IMAP推奨):
プロトコル: IMAP
サーバー: imap.ocn.ne.jp
ポート: 993
SSL: SSL/TLS
認証方式: 通常のパスワード認証
ユーザー名: [メールアドレス全体]
送信サーバー:
サーバー: smtp.ocn.ne.jp
ポート: 465
SSL: SSL/TLS
認証方式: 通常のパスワード認証
ユーザー名: [メールアドレス全体]
ステップ4:設定の確認とテスト
- 「再テスト」ボタンをクリック
- 「次のアカウント設定が見つかりました」と表示されたら成功
- 「完了」をクリック
よくあるエラーと確実な解決方法
エラー1:「ユーザ名またはパスワードが間違っています」
原因A:メールパスワードとOCN IDパスワードの混同
解決方法: OCNには2種類のパスワードがあります:
パスワード種類 | 用途 | 確認方法 |
---|---|---|
OCN IDパスワード | マイページログイン | ❌メールには使わない |
メールパスワード | メール送受信 | ✅これを使う |
メールパスワードの確認・変更:
- OCNマイページにログイン
- 「メール」→「メール設定」
- 「メールパスワードの変更」
原因B:ユーザー名の入力形式
❌ 間違い例:
ユーザー名: yamada
ユーザー名: yamada@ocn
✅ 正しい例:
ユーザー名: yamada@ocn.ne.jp
ユーザー名: tanaka@sky.ocn.ne.jp
エラー2:「サーバーへの接続がタイムアウトしました」
解決方法1:ポート番号の確認
受信(IMAP): 993(必須)
受信(POP3): 995(必須)
送信(SMTP): 465(必須)
※587や25は現在使用不可
解決方法2:セキュリティソフトの設定
Windows セキュリティ:
- Windows セキュリティ → ファイアウォールとネットワーク保護
- ファイアウォールによるアプリの許可
- Thunderbirdにチェック
ウイルス対策ソフト:
- メールスキャン機能を一時無効化してテスト
- Thunderbirdを例外設定に追加
エラー3:「認証に失敗しました」
最新の認証方式に対応
2021年10月以降の変更点:
- SMTP認証が必須に
- ポート25の廃止
- 暗号化が必須に
確認手順:
- アカウント設定 → 送信(SMTP)サーバー
- 該当サーバーを編集
- 「認証方式」が「通常のパスワード認証」になっているか確認
- 「接続の保護」が「SSL/TLS」になっているか確認
OCN特有の設定と注意点
IMAPとPOP3、どちらを選ぶ?
比較項目 | IMAP(推奨) | POP3 |
---|---|---|
複数端末での利用 | ◎同期される | ×同期されない |
サーバー容量 | 要注意(10GB) | 影響なし |
フォルダ管理 | ◎サーバーと同期 | ×ローカルのみ |
既読管理 | ◎全端末で共有 | ×端末ごと |
おすすめ: スマホでも見るならIMAP、PCだけならPOP3
OCNメールの容量制限
項目 | 制限値 |
---|---|
メールボックス容量 | 10GB |
1通あたりの最大サイズ | 100MB(添付ファイル含む) |
送信数制限 | 1日1000通まで |
Webメールとの併用時の注意
IMAPで設定した場合:
- Webメールでの削除 → Thunderbirdからも消える
- フォルダ作成 → 両方に反映
POP3で設定した場合:
- 「サーバーにメッセージを残す」設定が重要
- Webメールとの独立性が保たれる
既存設定の移行・修正方法
古い設定からの移行(ポート587→465)
- 現在の設定を確認:
アカウント設定 → 送信(SMTP)サーバー
- ポート番号を変更:
- 587 → 465に変更
- 接続の保護:「STARTTLS」→「SSL/TLS」に変更
- 認証を確認:
- 認証方式:「通常のパスワード認証」
- ユーザー名:メールアドレス全体
設定のバックアップ
移行前に必ずバックアップ:
プロファイルフォルダ:
Windows: %APPDATA%\Thunderbird\Profiles\
Mac: ~/Library/Thunderbird/Profiles/
高度な設定とカスタマイズ
IMAPフォルダの同期設定
容量を節約したい場合:
- アカウント設定 → 同期とディスク領域
- 以下を設定:
□ このアカウントのメッセージをこのコンピューターに保存する→ 同期するフォルダを選択□ 次の期間のメッセージのみ同期する→ 30日間
迷惑メールフィルタの調整
OCNの迷惑メールフィルタと併用:
- OCN側の設定:
- マイページ → メール設定 → 迷惑メールフィルタ
- レベル設定:「標準」推奨
- Thunderbird側の設定:
- アカウント設定 → 迷惑メール
- 「迷惑メールフィルタを有効にする」
署名の設定
アカウント設定 → [アカウント名]
署名編集:
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
山田 太郎
株式会社○○ 営業部
Email: yamada@ocn.ne.jp
Tel: 03-xxxx-xxxx
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
トラブルシューティング(上級編)
接続診断ツールの活用
Windowsでの診断
# DNSの確認
nslookup smtp.ocn.ne.jp
# ポートの疎通確認
telnet smtp.ocn.ne.jp 465
# トレースルート
tracert smtp.ocn.ne.jp
エラーログの確認
- Thunderbirdのエラーコンソール:
ツール → 開発ツール → エラーコンソール
- 詳細ログを有効化:
- about:config で設定
mailnews.smtp.loglevel
→All
よくあるトラブルQ&A
Q:送信だけできない A:送信ポートを465、SSL/TLSに確認
Q:受信が遅い A:同期フォルダ数を減らす、または期間を短縮
Q:文字化けする A:エンコーディングをUTF-8に設定
OCNサポート情報
問い合わせ前の準備
□ OCN会員登録証(お客様番号)
□ メールアドレス
□ エラーメッセージのスクリーンショット
□ Thunderbirdのバージョン
□ OSの種類とバージョン
□ いつから問題が発生したか
OCNサポート連絡先
OCNテクニカルサポート:
- 電話:0120-047-860(9:00-18:00)
- チャット:マイページから(24時間)
- メール:マイページから問い合わせ
公式情報源
まとめ:OCNメール設定は正しい値を知れば簡単!
ThunderbirdでのOCNメール設定について、詳しく解説してきました。
設定成功への3つのポイント:
- ✅ 最新の設定値を使う(特にポート465)
- ✅ メールアドレス全体をユーザー名に
- ✅ SSL/TLS暗号化は必須
つまずきやすいポイント:
- OCN IDパスワードとメールパスワードの違い
- ポート587から465への変更(2021年10月以降)
- ユーザー名にメールアドレス全体を入力
OCNメールの設定は、セキュリティ強化により以前より少し複雑になりましたが、この記事の手順通りに進めれば必ず設定できます。
設定が完了したら、定期的にThunderbirdとOCNメールの更新情報をチェックすることも忘れずに。
快適なメール環境で、効率的なコミュニケーションを楽しんでください!
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