「Thunderbirdでメールを送受信しようとしたら、何度もパスワードを聞かれる」 「パスワードを入力したのに、保存されない」 「メールのパスワードを変更したら、Thunderbirdでメールが受信できなくなった」
こんな経験はありませんか?
実は、Thunderbirdのパスワード関連のトラブルは本当によくある問題なんです。でも大丈夫!この記事を読めば、パスワードにまつわる問題がすべて解決できます。
初心者の方にも分かりやすく、画像なしでも迷わないように詳しく説明していきますね。
そもそもThunderbirdのパスワードって何?

まず基本から確認しましょう。
Thunderbirdで使うパスワードには、実は2種類あります。
1. メールアカウントのパスワード
これは、メールサービス(Gmail、Yahoo!メール、会社のメールなど)で設定したパスワードのことです。メールを送受信するときに必要になります。
2. マスターパスワード(任意)
Thunderbird自体にかけるパスワードです。これを設定すると、保存されたすべてのパスワードを守ることができます。セキュリティを高めたい人向けの機能ですね。
今回は主に「メールアカウントのパスワード」について解説していきます。
パスワードの初期設定方法【新規アカウント追加時】
手順
【ステップ1】アカウント設定を開く
- Thunderbirdを起動
- 右上の「≡」(ハンバーガーメニュー)をクリック
- 「アカウント設定」を選択
または、メニューバーから「ツール」→「アカウント設定」でもOKです。
【ステップ2】新しいアカウントを追加
- 左下の「アカウント操作」をクリック
- 「メールアカウントを追加」を選択
- 名前、メールアドレス、パスワードを入力
- 「続ける」をクリック
【ステップ3】パスワードの保存設定
ここがポイントです!
設定画面に「パスワードを記憶する」というチェックボックスがあります。
- チェックを入れる → 毎回パスワードを入力しなくて済む(おすすめ)
- チェックを外す → 起動のたびにパスワード入力が必要(セキュリティ重視)
ほとんどの方は、チェックを入れておいた方が便利ですよ。
よくあるトラブル1:パスワードが保存されない問題
症状
- Thunderbirdを起動するたびにパスワードを聞かれる
- 「パスワードを記憶する」にチェックを入れても保存されない
解決方法
【方法1】保存されているパスワードを一度削除する
- メニューから「設定」を開く(Thunderbird 91以降)
- 古いバージョンなら「オプション」や「環境設定」
- 左メニューから「プライバシーとセキュリティ」を選択
- 「パスワード」セクションの「保存されているパスワード」をクリック
- 問題のあるアカウントを選んで「削除」
- Thunderbirdを再起動
- パスワードを再入力して「記憶する」にチェック
【方法2】設定ファイルのリセット
上記で解決しない場合は、設定ファイルに問題がある可能性があります。
- Thunderbirdを完全に終了
- エクスプローラーで以下を入力
%APPDATA%\Thunderbird\Profiles
- 使用中のプロファイルフォルダを開く
- 「logins.json」と「key4.db」を別の場所に移動(バックアップ)
- Thunderbirdを起動して、パスワードを再設定
よくあるトラブル2:メールのパスワードを変更したらエラーになる
症状
- メールプロバイダー側でパスワードを変更した
- Thunderbirdで「認証に失敗しました」と表示される
解決方法
【ステップ1】古いパスワードを削除
保存されている古いパスワードが邪魔をしているので、まず削除します。
- 「設定」→「プライバシーとセキュリティ」
- 「保存されているパスワード」をクリック
- 該当するアカウントのパスワードを削除
【ステップ2】新しいパスワードを設定
- メールの送受信を試みる(受信ボタンをクリック)
- パスワード入力画面が表示される
- 新しいパスワードを入力
- 「パスワードマネージャーにこのパスワードを保存する」にチェック
- 「OK」をクリック
よくあるトラブル3:「セキュリティ例外の追加」が何度も表示される
症状
- パスワードは合っているのに接続できない
- セキュリティの警告が繰り返し表示される
解決方法
この問題は、サーバーの設定が間違っている可能性が高いです。
【確認ポイント】
- 「アカウント設定」を開く
- 問題のアカウントの「サーバー設定」を確認
- 以下の項目をチェック:
- サーバー名:メールプロバイダーの指定通りか
- ポート番号:一般的には受信995(POP3)または993(IMAP)
- 接続の保護:「SSL/TLS」を選択
- 認証方式:「通常のパスワード認証」または「OAuth2」
メールプロバイダーごとの正しい設定値は、各社のサポートページで確認できます。
Gmailなど2段階認証を使っている場合の特別な設定
Gmailの場合
Gmailで2段階認証を有効にしている場合、通常のパスワードでは接続できません。 アプリパスワードという特別なパスワードが必要です。
【アプリパスワードの作成手順】
- Googleアカウントの設定ページにアクセス
- 「セキュリティ」を選択
- 「2段階認証プロセス」の項目を確認
- 「アプリパスワード」を選択
- アプリで「メール」、デバイスで「Windowsパソコン」などを選択
- 生成された16文字のパスワードをコピー
- Thunderbirdでこのパスワードを使用
Yahoo!メールの場合
Yahoo!メールも同様に、アプリパスワードの生成が必要です。
- Yahoo! JAPANにログイン
- 「登録情報」→「セキュリティ」
- 「アプリパスワード」を管理
- 新しいアプリパスワードを生成
パスワードのセキュリティを高める方法
マスターパスワードの設定(推奨)
保存されたパスワードを守るため、マスターパスワードを設定しましょう。
【設定方法】
- 「設定」→「プライバシーとセキュリティ」
- 「マスターパスワードを使用する」にチェック
- パスワードを設定(忘れないように注意!)
これで、Thunderbirdを起動するときに一度だけマスターパスワードを入力すれば、すべてのメールアカウントにアクセスできます。
定期的なパスワード変更
セキュリティのため、3~6ヶ月に一度はパスワードを変更することをおすすめします。
変更する際の流れ:
- メールプロバイダー側でパスワードを変更
- Thunderbirdの保存パスワードを削除
- 新しいパスワードを入力して保存
トラブルシューティング:それでも解決しない場合
チェックリスト
✅ インターネット接続は正常か
- 他のサイトは見られるか確認
✅ ファイアウォールやセキュリティソフトの設定
- Thunderbirdの通信を許可しているか
✅ メールサーバーの状態
- プロバイダーの障害情報を確認
✅ Thunderbirdのバージョン
- 最新版にアップデートしてみる
最終手段:プロファイルの作り直し
どうしても解決しない場合は、新しいプロファイルを作成する方法もあります。
- Thunderbirdを起動時に「Shift」キーを押しながら起動
- 「プロファイルマネージャー」が開く
- 「新しいプロファイルを作成」を選択
- アカウントを一から設定し直す
パスワード管理のベストプラクティス
やってはいけないこと
- 簡単なパスワード(123456、passwordなど)を使う
- すべてのサービスで同じパスワードを使い回す
- パスワードをメモ帳などに平文で保存する
おすすめの管理方法
- パスワードマネージャーを活用する
- 長めのパスフレーズを使う(例:MyFavorite#Coffee2024!)
- サービスごとに異なるパスワードを設定する
まとめ:もうパスワードで悩まない!
Thunderbirdのパスワード設定は、一度理解してしまえば簡単です。
重要なポイントをおさらい:
- パスワードは必ず「記憶する」設定にする(毎回入力は面倒)
- 2段階認証を使っている場合はアプリパスワードが必要
- トラブルが起きたら、まず保存パスワードを削除してリセット
- マスターパスワードでセキュリティを強化
これらのポイントを押さえておけば、快適にThunderbirdを使い続けることができます。
メールは毎日使うものだからこそ、パスワードの問題は早めに解決しておきたいですよね。この記事を参考に、ぜひストレスフリーなメール環境を手に入れてください!
何か分からないことがあれば、メールプロバイダーのサポートに相談するのも良い方法です。皆さんのメールライフがより快適になることを願っています。
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