新しいパソコンを買った時、「Thunderbirdの設定をまた一から?」と途方に暮れた経験はありませんか?
実は、Thunderbirdにはメール設定をまるごと保存して、別のパソコンに移す便利な方法があるんです。メールアカウントの設定、アドレス帳、過去のメール、さらにはフィルター設定まで、すべて簡単に引っ越しできます。
この記事では、初心者の方でも迷わずできるエクスポート方法を、順番に説明していきますね。
なぜメール設定のエクスポートが必要なの?

こんな時に役立ちます
パソコンの買い替え時 新しいパソコンでも、今までと同じ環境でメールを使いたいですよね。
バックアップとして パソコンが突然壊れても、メールデータを失わないための保険になります。
複数のパソコンで同じ設定を使いたい時 職場と自宅で、同じメール環境を再現できるんです。
方法1:プロファイルフォルダーをまるごとコピー(一番確実!)
プロファイルって何?
プロファイルとは、Thunderbirdの設定やメールデータがすべて保存されている**「宝箱」のようなフォルダー**のことです。このフォルダーをコピーすれば、設定もメールもすべて移行できます。
手順を詳しく説明します
ステップ1:プロファイルフォルダーを見つける
- Thunderbirdを起動します
- メニューボタン(三本線)をクリック
- 「ヘルプ」→「他のトラブルシューティング情報」を選択 ※古いバージョンでは「トラブルシューティング情報」という名前の場合もあります
- 「プロファイルフォルダー」の横にある「フォルダーを開く」をクリック
これで、あなたのプロファイルフォルダーが表示されました!
ステップ2:Thunderbirdを完全に終了する
重要: コピーする前に、必ずThunderbirdを終了してください。 起動したままだと、ファイルが正しくコピーされない可能性があります。
ステップ3:プロファイルフォルダーをコピー
- 一つ上の階層に移動 開いたフォルダーの上部にあるアドレスバーで、一つ上のフォルダーに戻ります
- 「○○○.default」というフォルダーを見つける これがあなたのプロファイルフォルダーです
- フォルダーを右クリック→「コピー」
- USBメモリや外付けハードディスクに貼り付け
保存容量の目安
メールの量によりますが、一般的には1GB~10GB程度の容量が必要です。 長年使っている方は、それ以上になることも。事前に容量を確認しておくと安心ですね。
方法2:ImportExportToolsを使う(部分的なエクスポートに便利)
どんな時に使うの?
- 特定のメールフォルダーだけをエクスポートしたい
- メールをPDF形式で保存したい
- アドレス帳だけを移行したい
このような部分的なバックアップには、ImportExportToolsという追加機能(アドオン)が便利です。
インストール方法
- Thunderbirdのメニューから「アドオンとテーマ」を開く
- 「ImportExportTools NG」を検索 ※「NG」はNew Generationの略で、最新版という意味です
- 「Thunderbirdへ追加」をクリック
- Thunderbirdを再起動
使い方
メールフォルダーのエクスポート
- エクスポートしたいフォルダーを右クリック
- 「ImportExportTools NG」→「フォルダーをエクスポート」を選択
- 保存形式を選ぶ
- EML形式:他のメールソフトでも読める形式
- HTML形式:ブラウザで見られる形式
- PDF形式:印刷用に最適
- 保存先を指定して「OK」
方法3:アカウント設定だけをエクスポート
メール本文は不要で、設定だけ移したい場合
新しいパソコンで、過去のメールは不要だけどアカウント設定だけは引き継ぎたいという場合の方法です。
手動でメモする内容
以下の情報をメモ帳などに記録しておきます:
受信サーバー情報
- サーバーの種類(IMAP/POP3)
- サーバー名(例:mail.example.com)
- ポート番号(例:993)
- セキュリティ設定(SSL/TLS)
送信サーバー情報
- SMTPサーバー名
- ポート番号(例:587)
- 認証方式
これらの情報は、**「アカウント設定」**から確認できます。
新しいパソコンへのインポート方法
プロファイルフォルダーを使った復元
- 新しいパソコンにThunderbirdをインストール ただし、まだ起動しないでください
- プロファイルフォルダーを所定の場所にコピー Windows:
C:\Users\ユーザー名\AppData\Roaming\Thunderbird\Profiles\
Mac:~/Library/Thunderbird/Profiles/
- Thunderbirdを起動 自動的に設定が読み込まれます!
よくあるトラブルと解決方法
Q: コピーしたのに設定が反映されない
A: プロファイルマネージャーを使って、プロファイルを指定する必要があります。
- Windowsキー + R で「ファイル名を指定して実行」を開く
thunderbird.exe -p
と入力- 新しいプロファイルを作成し、コピーしたフォルダーを選択
Q: メールパスワードが保存されていない
A: セキュリティのため、パスワードは別管理になっています。 新しいパソコンで初回起動時に、パスワードの再入力が必要です。
Q: 一部のアドオンが動かない
A: アドオンは別途インストールが必要な場合があります。 使用していたアドオンのリストを控えておくと便利ですよ。
エクスポート前の注意点
必ず確認しておきたいこと
1. 十分な保存容量があるか プロファイルフォルダーのサイズを事前にチェック!
2. Thunderbirdのバージョン 移行先と同じか、より新しいバージョンにしておくと安心です。
3. ウイルス対策ソフトの設定 大量のメールファイルをコピーする際、ウイルス対策ソフトが誤検知することがあります。一時的に除外設定をすることも検討しましょう。
定期的なバックアップのすすめ
自動バックアップの設定
月に一度は、プロファイルフォルダーをバックアップすることをおすすめします。
簡単な自動化方法:
- Windowsの「タスクスケジューラー」
- バックアップソフトの活用
- クラウドストレージへの同期
大切なメールを失ってから後悔しないよう、今すぐバックアップを始めましょう!
まとめ:あなたに最適な方法は?
Thunderbirdのメール設定エクスポートには、主に3つの方法があることが分かりましたね。
完全移行したい方 → プロファイルフォルダーのコピーが最も確実です
部分的にエクスポートしたい方 → ImportExportTools NGが便利です
設定だけ移行したい方 → アカウント情報を手動でメモして再設定
どの方法を選んでも、事前のバックアップとThunderbirdの終了は忘れずに!
新しいパソコンでも、今まで通りの快適なメール環境を楽しんでくださいね。データの引っ越しは思っているより簡単ですから、ぜひチャレンジしてみてください。
もし途中で分からないことがあれば、この記事を見返しながら、一つずつ確実に進めていけば大丈夫です。あなたの大切なメールデータを、しっかり守っていきましょう!
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