「Gmailって、ブラウザで見れるのに、なんでわざわざThunderbirdで設定するの?」
そんな疑問を持つ方も多いでしょう。実は、ThunderbirdでGmailを使うと、複数のメールアドレスを一括管理できたり、オフラインでもメールが読めたり、作業効率が格段にアップするんです。
この記事では、2025年最新のThunderbirdでGmailを設定する方法を、つまずきやすいポイントも含めて丁寧に解説していきます。
設定前の重要な準備:これを忘れると設定できません!

Googleアカウントの「アプリパスワード」を取得する
ここが最も重要なポイントです。
最近のGmailは、セキュリティ強化のため、通常のパスワードではThunderbirdなどの外部アプリからアクセスできません。代わりに「アプリパスワード」という特別なパスワードが必要になります。
アプリパスワードの取得手順:
- Googleアカウントにログイン
- Gmailにブラウザでアクセスし、右上のアイコンから「Googleアカウントを管理」をクリック
- 2段階認証を有効にする(まだの場合)
- 左側メニューの「セキュリティ」を選択
- 「2段階認証プロセス」をオンにする
- 画面の指示に従って設定を完了
- アプリパスワードを生成
- セキュリティ画面で「2段階認証プロセス」の下にある「アプリパスワード」をクリック
- 「アプリを選択」で「メール」を選択
- 「デバイスを選択」で「Windowsパソコン」などを選択
- 「生成」をクリック
- 16文字のパスワードをメモ
- 表示された16文字のパスワードを必ずメモしてください
- このパスワードは一度しか表示されません!
Thunderbirdの設定手順:画像付きで分かりやすく解説
ステップ1:Thunderbirdを起動して新規アカウントを追加
- Thunderbirdを起動します
- 初回起動の場合は自動的にアカウント設定画面が開きます
- すでに使用中の場合は、右上の「≡」メニューから「アカウント設定」→「アカウント操作」→「メールアカウントを追加」を選択
ステップ2:基本情報の入力
設定画面が開いたら、以下の情報を入力します:
- あなたのお名前: メール送信時に相手に表示される名前
- メールアドレス: あなたのGmailアドレス(○○○@gmail.com)
- パスワード: 先ほど取得したアプリパスワード(通常のGmailパスワードではありません!)
「続ける」をクリックすると、Thunderbirdが自動的にサーバー設定を検索します。
ステップ3:サーバー設定の確認
多くの場合、Thunderbirdが自動的に以下の設定を見つけてくれます:
受信サーバー(IMAP)の設定:
- プロトコル: IMAP
- ホスト名: imap.gmail.com
- ポート番号: 993
- SSL: SSL/TLS
- 認証方式: OAuth2
送信サーバー(SMTP)の設定:
- ホスト名: smtp.gmail.com
- ポート番号: 587
- SSL: STARTTLS
- 認証方式: OAuth2
これらの設定が表示されたら「完了」をクリックします。
よくあるトラブルと解決方法
「認証に失敗しました」と表示される場合
原因と対処法:
- アプリパスワードの入力ミス
- 16文字のアプリパスワードを正確に入力していますか?
- スペースは入力不要です
- 通常のGmailパスワードを入力している
- 必ずアプリパスワードを使用してください
- 2段階認証が無効になっている
- Googleアカウントの設定を再確認してください
メールの同期が遅い、または一部のメールが表示されない
解決方法:
- アカウント設定から「同期とストレージ」を開く
- 「メッセージの同期」で「すべてのメッセージを同期」を選択
- フォルダーごとの設定も確認
送信はできるが受信ができない(またはその逆)
チェックポイント:
- ファイアウォールやセキュリティソフトがThunderbirdの通信をブロックしていないか確認
- ポート番号が正しく設定されているか再確認
- プロトコル(IMAPまたはPOP3)の選択が適切か確認
知っておくと便利な設定とカスタマイズ
複数のGmailアカウントを管理する
Thunderbirdの強みは、複数のメールアカウントを一元管理できることです。
追加方法:
- 同じ手順で別のGmailアカウントを追加
- アカウントごとに色分けやフォルダー分けが可能
- 統合受信トレイで全メールを一覧表示もできます
Gmailのラベルをフォルダーとして活用
GmailのラベルはThunderbirdではフォルダーとして表示されます。
活用のコツ:
- 重要なラベルは購読設定でThunderbirdに同期
- 不要なラベルは非表示にして画面をスッキリ
- フィルター機能で自動振り分けも可能
オフラインでもメールを読む設定
設定方法:
- アカウント設定の「同期とストレージ」を開く
- 「このアカウントのメッセージをこのコンピューターに保存する」にチェック
- 保存期間や容量を必要に応じて調整
セキュリティを高める追加設定
暗号化の確認
送受信の暗号化が有効になっているか、以下を確認しましょう:
- 受信サーバー: SSL/TLS(ポート993)
- 送信サーバー: STARTTLS(ポート587)
定期的なパスワード変更
アプリパスワードも定期的に更新することをおすすめします。古いパスワードを削除し、新しいものを生成して設定し直しましょう。
IMAPとPOP3、どちらを選ぶべき?
多くの方が迷うポイントです。
IMAP(推奨)を選ぶべき人
- 複数のデバイスでメールを確認する
- メールをサーバーに残しておきたい
- フォルダー分けや既読状態を同期したい
POP3を選ぶべき人
- 1台のパソコンでのみメールを管理する
- サーバーの容量を節約したい
- メールをローカルに保存して管理したい
ほとんどの場合、IMAPの方が便利で使いやすいでしょう。
まとめ:Thunderbirdで快適なメール環境を手に入れよう
ThunderbirdでGmailを設定する際のポイントをおさらいします:
- 必ずアプリパスワードを使用する(これが最重要!)
- 2段階認証を有効にしておく
- IMAPプロトコルを選択する(特別な理由がない限り)
- サーバー設定は基本的に自動検出でOK
- トラブルが起きたら、まずパスワードを確認
設定が完了すれば、複数のメールアカウントを効率的に管理でき、オフラインでもメールが確認できるようになります。最初の設定は少し手間ですが、一度設定してしまえば、ブラウザでGmailを使うよりもずっと便利になりますよ。
もし設定でつまずいた場合は、この記事を見返しながら、一つずつ確認していってください。特にアプリパスワードの取得は忘れがちなので、注意してくださいね。
快適なメールライフを楽しんでください!
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