SourceTree(ソースツリー)を起動しようとしたら、ロゴが一瞬表示されるだけで立ち上がらない——そんな経験をしたことはないでしょうか。
突然発生するこのトラブルはWindowsアップデート後に特に多く報告されており、再インストールしても解決しないケースがあります。
本記事では、起動できない原因をOS別に整理し、症状に合った対処法を手順ごとに解説します。
SourceTreeが起動しないときの主な症状

対処法に入る前に、どのような状態に当てはまるかを確認しておきましょう。
- アイコンをダブルクリックしてもロゴが一瞬表示されるだけで消える
- スプラッシュ画面(起動画面)は表示されるが、アプリ本体が開かない
- 「SourceTree has stopped working」というエラーダイアログが表示される
- 「応答なし」のままフリーズして操作できない
- 再インストールしても同じ状態が続く
これらは後述する設定ファイルやキャッシュファイルの破損が原因である場合が多く、Atlassianコミュニティにも多数の解決報告が寄せられています。
SourceTreeが起動しない原因
user.configファイルの破損
Atlassian公式サポートが「最も可能性が高い原因(the most likely reason)」として案内している原因です。
SourceTreeの設定ファイル(user.config)が破損すると、起動時に ConfigurationErrorsException エラーが発生してクラッシュします(Atlassian公式サポート「SourceTree crashes on startup」)。
特に「SourceTree has stopped working」ダイアログが表示されるケースで、この原因が疑われます。
Windowsアップデートによるキャッシュ破損
WindowsのUpdateが適用されると、SourceTreeが使用するキャッシュファイル(Composition.cache、Assemblies.cache)が破損するケースがあります。
2023年6月13日適用のアップデート(KB5027538:.NET Framework 3.5・4.8・4.8.1の累積アップデート)後に特に多く報告されており、Atlassianコミュニティのスレッドでも多数の解決報告が確認されています(Atlassian Community「SourceTree won’t start after Windows Update on June 13, 2023」)。
PCの突然の電源断や強制終了
SourceTree起動中にPCが強制シャットダウンされると、書き込み途中の設定ファイルが破損することがあります。
アンインストール後に残った旧データ
SourceTreeをアンインストールしても、AppDataフォルダ内のAtlassianフォルダは自動では削除されません。
そのため、再インストールしても古い破損データが読み込まれ、同じ問題が繰り返されます。
macOSのGatekeeperによるブロック(Mac)
Macでは、macOSのセキュリティ機能「Gatekeeper(ゲートキーパー)」がアプリの起動を拒否するケースがあります。
この場合、「”SourceTree”はAppleによるチェックを完了できないため開けません(または「開発元を確認できないため開けません」)」というメッセージが表示されます。
対処法【Windows編】
症状に応じて対処法を選んでください。
対処法①:user.configファイルを削除する(公式推奨・エラーダイアログが表示される場合)
「SourceTree has stopped working」ダイアログが表示される場合は、まずこの方法を試してください。
Atlassian公式サポートが「最も可能性が高い原因への対処」として案内しています(Atlassian公式サポート「SourceTree crashes on startup」)。
Windowsのイベントビューアー(「Windowsキー」→「イベントビューアー」で検索)を起動直後に確認し、System.Configuration.ConfigurationErrorsException のエラーが記録されている場合は、この方法で解決できます。
[Windows] + [R]キーを押して「ファイル名を指定して実行」を開く%LocalAppData%と入力してEnterを押すAtlassianフォルダを開くSourceTree.exe_Url_xxxxxxxxxという長い名前のフォルダを開く- バージョン番号のフォルダ(例:
3.4.14.0)を開く user.configファイルを削除する(中身がNULL値で埋まっている場合に破損の確認ができます)- SourceTreeを起動する(
user.configは次回起動時に自動で再生成されます)
対処法②:キャッシュフォルダを削除する(Windowsアップデート後に起動しなくなった場合)
Windowsアップデート後にロゴが一瞬表示されるだけで起動しなくなった場合は、この方法が有効です。
Atlassianコミュニティに多数の解決報告があります。
[Windows] + [R]キーを押して「ファイル名を指定して実行」を開く%LocalAppData%と入力してEnterを押す- 開いたフォルダ内の
Atlassianフォルダを開く Atlassianフォルダ内に以下のようなフォルダが表示される
Atlassian/
├── SourceTree(← このフォルダは削除しない)
└── SourceTree.exe_Url_xxxxxxxxxxxxxxxx(← このフォルダを削除する)
SourceTree.exe_Url_から始まる長い名前のフォルダをすべて削除する
SourceTreeという名前のフォルダは削除しない- 長い名前のフォルダが複数ある場合はすべて削除してOK
- SourceTreeを通常どおり起動する
⚠️ 注意: フォルダを削除する前にバックアップを取っておくことをおすすめします。削除後は設定が初期化され、リポジトリの再追加やSSHキーの再設定が必要になる場合があります。
補足:AppDataフォルダが表示されない場合
AppData フォルダは初期設定で隠しフォルダになっています。
表示されない場合は以下の手順で隠しファイルを表示させましょう。
- エクスプローラーを開く
- 上部メニューの「表示」タブをクリック
- 「隠しファイル」にチェックを入れる
対処法③:特定のキャッシュファイルだけを削除する
フォルダ全体の削除が不安な場合は、ファイル単体を削除する方法も有効です。
%LocalAppData%\Atlassianフォルダを開くSourceTree.exe_Url_xxxxxxxxxという長い名前のフォルダを開く- バージョン番号のフォルダ(例:
3.4.14.0)を開く - 以下の2ファイルを削除する
Composition.cacheAssemblies.cache
- SourceTreeを起動する(ファイルは起動時に自動で再生成されます)
対処法④:アンインストール→AppDataを削除→再インストール
上記の方法で解決しない場合は、完全にクリーンインストールします。
アンインストール前にAppDataを削除することが重要です。 削除しないと再インストール後も旧データが残り、同じ問題が繰り返されます。
- Windowsの「設定」→「アプリ」→「アプリと機能」からSourceTreeをアンインストールする
- PCを再起動する
%LocalAppData%\Atlassianフォルダを開き、SourceTree関連のフォルダをすべて削除する- SourceTree公式サイトから最新版をダウンロードしてインストールする
- 管理者権限(右クリック→「管理者として実行」)でインストーラーを実行する
対処法【Mac編】
対処法①:設定ファイルをリセットする
- Finder(ファインダー)を開く
- メニューバーの「移動」→「フォルダへ移動」をクリック
- 以下のパスを入力して
Enterを押す
~/Library/Application Support/SourceTree
- フォルダ内のファイルをバックアップしてから削除する
- SourceTreeを再起動する
対処法②:Gatekeeperの設定を確認する
macOSのセキュリティ機能によってブロックされている場合の対処法です。
「”SourceTree”はAppleによるチェックを完了できないため開けません」などのメッセージが表示されている場合に試してください。
macOS Ventura(13.0)以降の場合:
- 「システム設定」→「プライバシーとセキュリティ」を開く
- 下部に「”SourceTree”は〜開けません」などのメッセージが表示されている場合は「このまま開く」をクリックする
- 確認ダイアログで「開く」を選択する
macOS Monterey(12.x)以前の場合:
- 「システム環境設定」→「セキュリティとプライバシー」を開く
- 「一般」タブを開き、「このまま開く」が表示されていればクリックする
対処法③:アンインストール→再インストール
- アプリケーションフォルダからSourceTreeをゴミ箱に移動する
- 上記の
~/Library/Application Support/SourceTreeフォルダを削除する - SourceTree公式サイトから最新版をダウンロードしてインストールする
対処後にリポジトリが消えた場合
設定ファイルやキャッシュを削除すると、SourceTree上に表示されていたリポジトリが消えることがあります。
ただし、ローカルのリポジトリデータ自体は削除されていません。
SourceTreeを起動後、「ローカル」タブから「追加」ボタンをクリックして、対象のフォルダを再登録すれば元通り利用できます。
まとめ
SourceTreeが起動しない問題では、症状によって原因と対処法が異なります。
- 「SourceTree has stopped working」ダイアログが出る場合:
user.configの破損が最有力。Atlassian公式が案内する対処法①を試す - Windowsアップデート後にロゴが一瞬表示されるだけで消える場合:
Composition.cacheなどキャッシュファイルの破損が疑われる。対処法②③を試す - 再インストールしても繰り返す場合: AppDataの旧データが原因。対処法④(クリーンインストール)を試す
- Macでブロックされている場合: Gatekeeperの設定を確認する
再インストールだけで解決しないのは、AppData内に古いデータが残るためです。
参考情報源:

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