「使わなくなったSlackワークスペースから退出したいけど、どうすればいいの?」
「ワークスペースを抜けたら、過去のメッセージはどうなる?」
転職や プロジェクト終了でSlackワークスペースから抜けたい場面、ありますよね。でも、具体的な手順がわからなかったり、データの扱いが心配だったりする方も多いのではないでしょうか。
この記事では、Slackワークスペースから抜ける方法を、デスクトップ・モバイル別に詳しく解説!退出前の注意点、データの扱い、再参加の方法まで、わかりやすくお伝えします。
Slackワークスペースから「抜ける」とは

Slackでワークスペースから抜けることを、公式には「アカウントを解除する(deactivate account)」と呼びます。
「抜ける」と「サインアウト」の違い
混同しやすい2つの操作ですが、意味が全く異なります。
| 操作 | 意味 | 効果 |
|---|---|---|
| サインアウト | 一時的にログアウト | いつでも再ログイン可能 |
| アカウント解除(抜ける) | ワークスペースから完全に退出 | 管理者の承認なしでは再参加できない |
サインアウト:
- デバイスからログアウトするだけ
- ワークスペースのメンバーとして残る
- いつでも再ログイン可能
アカウント解除(抜ける):
- ワークスペースのメンバーではなくなる
- 自分からは再参加できない
- 管理者の招待が必要
ワークスペースを抜けるとどうなる?
1. アクセス権の喪失
- すべてのチャンネルが見られなくなる
- ダイレクトメッセージも読めなくなる
- ファイルにアクセスできなくなる
2. メッセージとファイルの保存
- 自分が送ったメッセージは削除されない
- アップロードしたファイルも残る
- 他のメンバーは引き続き閲覧可能
3. プロフィール情報
- プロフィールは「解除済みアカウント」として表示
- 完全削除は別途、プライマリーオーナーに依頼が必要
4. ワークスペースアイコンの削除
- Slackアプリからワークスペースアイコンが消える
- 通知も届かなくなる
5. インストールしたアプリ
- 自分がインストールしたアプリが無効化される可能性
- ワークスペースのオーナーが再有効化可能
退出前の確認事項と準備
ワークスペースを抜ける前に、必ず確認しておくべきことがあります。
1. 重要なメッセージやファイルをバックアップ
退出後はアクセスできなくなる:
- 重要な会話のスクリーンショット
- 必要なファイルのダウンロード
- 連絡先情報の保存
バックアップ方法:
- スクリーンショットを撮る
- ファイルをローカルに保存
- Google DriveやDropboxに退避
2. 担当業務や役割の引き継ぎ
確認すべきこと:
- 自分が管理しているチャンネルはないか
- 未完了のタスクはないか
- 引き継ぎが必要なプロジェクトはないか
3. メンバーへの連絡
礼儀として、関係者に退出を伝えましょう。
連絡すべき人:
- チームメンバー
- プロジェクト関係者
- 管理者
4. 削除したいメッセージの確認
退出前であれば、自分のメッセージを削除できます(ワークスペース設定による)。
5. プライマリーオーナーの場合は権限譲渡
重要:
プライマリーオーナー(ワークスペース作成者)は、そのままでは退出できません。
必要な手順:
- 他のメンバーにプライマリーオーナー権限を譲渡
- 譲渡後、自分のアカウントを解除
ワークスペースから抜ける方法(デスクトップ版)
デスクトップから退出する詳しい手順を解説します。
ステップ1:ワークスペースを開く
複数のワークスペースに参加している場合:
- サイドバーの左側にあるワークスペースアイコンをクリック
- 抜けたいワークスペースを選択
ステップ2:アカウント設定を開く
方法1:プロフィールから
- 画面右上の自分のプロフィール画像をクリック
- 「プロフィール」を選択
- 表示されたプロフィール画面で「・・・」(3点メニュー)をクリック
- 「アカウント設定」を選択
方法2:直接リンク
ブラウザで以下のURLにアクセス:
https://my.slack.com/account
または
https://[ワークスペース名].slack.com/account/settings
ステップ3:アカウント解除セクションを確認
アカウント設定ページが開いたら:
- 下にスクロール
- 「アカウントを解除する」セクションを見つける
ステップ4:解除内容を確認
「アカウントを解除する」セクションには、以下の重要な情報が表示されます。
確認事項:
- メッセージとファイルは削除されない
- プロフィール情報は残る
- 再参加には管理者の承認が必要
- インストールしたアプリが無効化される可能性
ステップ5:アカウントを解除
- 「アカウントを解除する」ボタンをクリック
- パスワードを入力
- 「パスワードの確定」をクリック
- 「はい、アカウントを解除します」をクリック
ステップ6:完了確認
「アカウントが解除されました」というメッセージが表示されたら完了です。
ワークスペースアイコンがSlackアプリから消えます。
ワークスペースから抜ける方法(モバイル版)
重要な注意点:
モバイルアプリから直接ワークスペースを抜けることはできません。
モバイルでの退出方法
モバイルデバイスから退出したい場合は、ブラウザを使用します。
iPhone/Androidの手順:
ステップ1:ブラウザを開く
Safari(iPhone)またはChrome(Android)などのブラウザを起動
ステップ2:Slackにアクセス
以下のURLにアクセス:
https://my.slack.com/account
ステップ3:ログイン
ワークスペースにログインしていない場合はログイン
ステップ4:デスクトップ版と同じ手順
- 下にスクロールして「アカウントを解除する」を見つける
- 「アカウントを解除する」をクリック
- パスワードを入力
- 確認して解除
モバイルアプリでできること
モバイルアプリからできるのは「サインアウト」のみです。
サインアウト手順(参考):
iOS:
- 「ホーム」タブで右にスワイプ
- ワークスペース名の横の「・・・」をタップ
- 「サインアウト」を選択
Android:
- 画面左上のメニューアイコンをタップ
- 「設定」を選択
- 「サインアウト」をタップ
注意:
サインアウトは一時的なログアウトであり、ワークスペースからの退出ではありません。
Enterprise Gridでの退出方法
Enterprise Grid組織に所属している場合、退出方法が異なります。
通常のワークスペースの場合
Enterprise Gridでは、「ワークスペースへの参加または退会」メニューから簡単に退出できます。
手順:
- サイドバーのワークスペース名をクリック
- 「ワークスペースへの参加または退会」を選択
- 退出したいワークスペースを選択
- 「このワークスペースから退会する」をクリック
デフォルトワークスペースの場合
注意:
デフォルトワークスペース(組織の主要ワークスペース)からは、自分で退出できません。
対処方法:
- ワークスペースのオーナーまたは管理者に連絡
- 退出のサポートを依頼
ゲストアカウントの場合
ゲストとして参加している場合も、自分で退出できないことがあります。
対処方法:
- ワークスペース管理者に連絡
- アカウント削除を依頼
プライマリーオーナーが退出する方法

ワークスペースを作成したプライマリーオーナーは、特別な手順が必要です。
なぜプライマリーオーナーは退出できないのか
プライマリーオーナーは、ワークスペースの最高権限者です。
権限内容:
- ワークスペースの削除
- メンバーの管理
- 支払い情報の管理
- 重要な設定の変更
この重要な役割を放棄すると、ワークスペースが管理不能になるため、退出前に権限を譲渡する必要があります。
権限譲渡の手順
ステップ1:譲渡先を決める
信頼できるメンバーを選びます。
条件:
- ワークスペースの正規メンバー
- ゲストやシングルチャンネルゲストは不可
ステップ2:オーナー権限の譲渡ページを開く
ブラウザで以下にアクセス:
https://[ワークスペース名].slack.com/admin/workspace/owners
ステップ3:新しいプライマリーオーナーを選択
- 「オーナーの権限の譲渡」ページで新しいオーナーを検索
- メンバーを選択
ステップ4:パスワード入力と確認
- 自分のパスワードを入力
- 「ワークスペースのオーナーの権限の譲渡」をクリック
- ポップアップで再度確認
- もう一度「ワークスペースのオーナーの権限の譲渡」をクリック
ステップ5:アカウント解除
権限譲渡が完了したら、通常の手順でアカウントを解除できます。
退出後のデータと通知
ワークスペースを抜けた後、何が起こるか詳しく見ていきましょう。
送信したメッセージ
結果:
すべてのメッセージは削除されずに残ります。
他のメンバーからの見え方:
- メッセージ内容はそのまま表示
- 投稿者名は「解除済みアカウント」と表示(グレーアウト)
- プロフィール画像も薄く表示
削除したい場合:
退出前にメッセージを削除する必要があります(ワークスペース設定で許可されている場合)。
アップロードしたファイル
結果:
ファイルも削除されずに残ります。
アクセス:
- 他のメンバーは引き続きファイルにアクセス可能
- ファイルのアップロード者として名前が表示される
プロフィール情報
退出直後:
プロフィール情報は残ります。
表示される情報:
- 氏名
- 表示名
- プロフィール写真
- メールアドレス
- 役職
- カスタムフィールド
完全削除したい場合:
プライマリーオーナーに削除を依頼する必要があります。
プロフィール削除の依頼方法
方法1:プライマリーオーナーに依頼
アカウント解除後、プライマリーオーナーに連絡して削除を依頼
方法2:Slackサポートに連絡
プライマリーオーナーがSlackサポート(feedback@slack.com)に依頼
削除できる情報:
- 表示名
- 氏名
- プロフィール写真
- メールアドレス
- 役職
- カスタムプロフィールフィールド
削除できない情報:
- 送信したメッセージ
- 作成したCanvasやファイル
通知
退出直後から:
Slackからの通知はすべて停止します。
停止される通知:
- メンション通知
- DM通知
- チャンネル通知
- メール通知
注意:
複数デバイスでログインしている場合は、すべてのデバイスからサインアウトしてください。
他のメンバーへの通知
退出時:
ワークスペースメンバーに「○○さんが退出しました」という通知は送られません。
他のメンバーの気づき方:
- メンバーリストから名前が消える
- プロフィールが「解除済み」になる
- メンションしようとすると選択肢に出てこない
再参加の方法と制限
一度退出したワークスペースに、再び参加する方法です。
再参加は可能?
結論:可能です。ただし、自分からは参加できません。
再参加の手順
ステップ1:ワークスペース管理者に連絡
オーナーまたは管理者に再参加したい旨を伝えます。
ステップ2:管理者がアカウントを再開
管理者が以下を実行:
- 管理画面を開く
- 「解除されたメンバー」リストを表示
- 該当アカウントを探す
- 「再開」をクリック
ステップ3:招待を受け取る
メールで招待が届くので、リンクをクリックして再参加
再参加時の注意点
過去のデータ:
- 自分が送ったメッセージは残っている
- 過去のDMも引き続き閲覧可能
- ファイルもそのまま
チャンネル参加:
- 自動的には元のチャンネルに戻らない
- 必要なチャンネルに再度参加する必要がある
設定:
- 通知設定などはリセットされる
- 再度設定が必要
複数ワークスペースに参加している場合
複数のワークスペースメンバーの場合、特別な注意点があります。
個別に退出が必要
重要:
複数ワークスペースに参加している場合、それぞれ個別にアカウント解除する必要があります。
例:
3つのワークスペースに参加している場合:
- ワークスペースA:アカウント解除
- ワークスペースB:アカウント解除
- ワークスペースC:アカウント解除
他のワークスペースへの影響
結論:影響なし
1つのワークスペースを抜けても、他のワークスペースには影響しません。
例:
- ワークスペースAを退出
- ワークスペースBとCはそのまま利用可能
効率的な管理方法
不要なワークスペースの整理:
- 現在参加しているワークスペースを確認
- 使っていないワークスペースをリストアップ
- 順番に退出処理を実行
よくあるトラブルと解決方法

ワークスペース退出時によくある問題と対処法です。
Q1: 「アカウントを解除する」ボタンが表示されない
原因1:Enterprise Gridのデフォルトワークスペース
デフォルトワークスペースは自分で退出できません。
解決方法:
ワークスペース管理者に連絡して退出を依頼
原因2:必須メンバーシップが設定されている
組織の方針で、メンバーシップが必須になっている場合があります。
解決方法:
管理者に相談
原因3:ゲストアカウント
ゲストとして参加している場合、自分で退出できません。
解決方法:
管理者に削除を依頼
Q2: モバイルアプリから退出できない
原因:
モバイルアプリには退出機能がありません。
解決方法:
スマートフォンのブラウザから以下にアクセス:
https://my.slack.com/account
Q3: 退出後も通知が届く
原因:
- 他のデバイスでログインしたまま
- 完全にサインアウトしていない
解決方法:
- https://my.slack.com/account にアクセス
- 「すべてのセッションからサインアウト」をクリック
- すべてのデバイスで確認
Q4: プライマリーオーナーで退出できない
原因:
権限を譲渡していない
解決方法:
- 他のメンバーにプライマリーオーナー権限を譲渡
- 譲渡後、アカウントを解除
Q5: 誤って退出してしまった
解決方法:
すぐに管理者に連絡して再開を依頼しましょう。
データは残っているため、再参加後も問題なく使えます。
Q6: メッセージを削除してから退出したい
手順:
- 削除したいメッセージを個別に削除
- すべて削除完了後、アカウントを解除
注意:
ワークスペース設定によっては、メッセージ削除が制限されている場合があります。
Q7: プロフィール情報を完全に削除したい
手順:
- アカウント解除
- プライマリーオーナーに連絡
- プロフィール削除を依頼
または
- プライマリーオーナーがSlackサポートに連絡
- 削除サポートをリクエスト
ワークスペース削除との違い
「退出」と「削除」は全く異なる操作です。
ワークスペース退出(アカウント解除)
対象:
自分のアカウント
権限:
すべてのメンバー(条件による)
結果:
- 自分だけがワークスペースから抜ける
- ワークスペース自体は存続
- 他のメンバーは影響を受けない
ワークスペース削除
対象:
ワークスペース全体
権限:
プライマリーオーナーのみ
結果:
- ワークスペースが完全に削除される
- すべてのメンバーがアクセス不可
- すべてのデータが削除される(復元不可)
チャンネルから抜ける方法(補足)
ワークスペース全体ではなく、特定のチャンネルだけ抜けたい場合の方法です。
チャンネル退出の手順
デスクトップ:
- チャンネルを開く
- チャンネル名をクリック
- 「チャンネルから退出」を選択
- 確認して退出
モバイル:
- チャンネルを開く
- 上部のチャンネル名をタップ
- 「チャンネルから退出」をタップ
チャンネル退出の注意点
#generalチャンネル:
デフォルトの#generalチャンネルからは退出できません。
プライベートチャンネル:
退出すると、再参加には他のメンバーからの招待が必要です。
まとめ:安全にワークスペースを退出する
Slackワークスペースからの退出は、正しい手順を踏めば簡単に行えます。
この記事のポイントまとめ:
退出の基本:
- ワークスペースを抜ける = アカウント解除
- サインアウトとは異なる
- デスクトップまたはブラウザから実行
退出前の準備:
- 重要なデータをバックアップ
- 担当業務の引き継ぎ
- メンバーへの連絡
- 削除したいメッセージの処理
- プライマリーオーナーは権限譲渡
デスクトップでの手順:
- プロフィール → アカウント設定
- 「アカウントを解除する」をクリック
- パスワード入力して確認
- 解除を確定
モバイルでの対応:
- アプリからは直接退出不可
- ブラウザで https://my.slack.com/account にアクセス
- デスクトップ版と同じ手順
退出後の状況:
- メッセージとファイルは残る
- プロフィールは「解除済み」表示
- 通知は停止
- 再参加には管理者の承認が必要
特殊なケース:
- Enterprise Grid:別メニューから退出
- プライマリーオーナー:権限譲渡が必須
- ゲスト:管理者に依頼
- 複数ワークスペース:個別に処理
完全削除:
- プロフィール削除は別途依頼が必要
- プライマリーオーナーまたはSlackサポートに連絡
ワークスペースを抜ける前に、必要な情報をバックアップし、関係者に連絡することを忘れずに。正しい手順で退出すれば、トラブルなくスムーズにワークスペースから離れることができます。
退職や転職、プロジェクト終了など、さまざまな理由でワークスペースを離れることがありますが、この記事を参考に安全に退出してくださいね!


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