Slackのワークスペースを削除したいけど、どうやってやるの?そんな疑問を持っている方も多いでしょう。
プロジェクトが終了したり、別のツールに移行したりと、ワークスペースを削除する場面は意外とあります。でも、削除する前に知っておくべきことがたくさんあるんです。この記事では、Slackワークスペースの削除方法から注意点まで、わかりやすく解説していきます。
まず大切なのは、ワークスペースの削除は取り消せないということ。慎重に進めていきましょう。
ワークスペース削除の前に知っておくべきこと

削除できるのはプライマリーオーナーだけ
Slackのワークスペースを削除できるのは、プライマリーオーナーという特別な権限を持つ人だけです。
プライマリーオーナーとは、ワークスペースを最初に作成した人のこと。つまり、通常のメンバーや管理者では削除できません。自分がプライマリーオーナーかどうかわからない場合は、ワークスペースの管理設定から確認できますよ。
削除すると起こること
ワークスペースを削除すると、以下のものが完全に失われます。
- すべてのメッセージ履歴
- 共有されたファイル(ファイル本体)
- チャンネル情報
- メンバー情報
- カスタム絵文字や設定
一度削除してしまうと、これらのデータは二度と復元できません。「あのメッセージ、やっぱり必要だった…」なんてことにならないよう、削除前のバックアップは必須です。
削除とアカウント解除の違い
「ワークスペースから抜けたい」という場合、実は2つの選択肢があります。
アカウント解除(退会)は、自分だけがワークスペースから抜けること。ワークスペース自体は残ります。一方、ワークスペース削除は、ワークスペースそのものを消してしまう操作です。
自分だけ抜けたいなら「アカウント解除」、ワークスペース全体をなくしたいなら「削除」を選びましょう。
削除前の準備:データをバックアップしよう
データエクスポートの方法
大切なデータを失わないために、まずはエクスポート(バックアップ)を行いましょう。
エクスポートできる範囲はプランによって異なります。
- フリープラン:パブリックチャンネルのメッセージとファイルへのリンク(過去90日分)
- プロプラン:パブリックチャンネルの全メッセージとファイルへのリンク
- ビジネスプラス/エンタープライズプラン:すべてのチャンネル(プライベートチャンネルやDMを含む)
具体的なエクスポート手順
デスクトップアプリまたはブラウザ版から、以下の手順で進めます。
- ワークスペース名をクリック
- 「設定と管理」→「ワークスペースの設定」を選択
- ブラウザで設定画面が開く
- 「データのインポート/エクスポート」をクリック
- 「エクスポート」タブを選択
- エクスポートする日付範囲を指定
- 「エクスポートを開始する」をクリック
エクスポートが完了すると、Slackbotから通知が届きます。登録しているメールアドレスにもダウンロードリンクが送られてきますよ。
エクスポートデータの保存
ダウンロードしたファイルはZIP形式で提供されます。中には各チャンネルのフォルダと、JSON形式のメッセージデータが含まれています。
重要なデータは、GoogleドライブやDropboxなど、別の場所にも保存しておくと安心です。ファイルへのリンクも含まれているので、必要なファイルは個別にダウンロードしておきましょう。
Slackワークスペースの削除手順
準備するもの
ワークスペースを削除するには、Slackアカウントのパスワードが必要です。
Googleアカウントなどでログインしている場合、パスワードを設定していないこともあります。その場合は、先にパスワードをリセット(設定)しておきましょう。
パソコンから削除する方法
スマートフォンやタブレットからは削除できません。必ずパソコン(デスクトップアプリまたはブラウザ)から操作してください。
- デスクトップ版Slackを開く
- 画面左上のワークスペース名をクリック
- 「設定と管理」を選択
- 「ワークスペースの設定」をクリック
- ブラウザで設定ページが開く
- 一番下までスクロール
- 「ワークスペースを削除する」をクリック
削除の確認と実行
削除ページが表示されたら、以下の手順で進めます。
- 「ワークスペースのメッセージとファイルがすべて削除されることを承知しました」にチェックを入れる
- 「Slackパスワード」欄に自分のパスワードを入力
- 「はい、ワークスペースを削除します」ボタンをクリック
これで削除が実行されます。確認画面が出たら、もう一度内容を確認してOKをクリックしましょう。
パスワードを忘れた場合の対処法
パスワードリセットの手順
削除画面で「Slackパスワードの作成やリセットが必要ですか?」というリンクをクリックすると、パスワードリセットができます。
登録したメールアドレスにリセット用のリンクが送られてくるので、そこから新しいパスワードを設定できますよ。
デスクトップアプリからのリセット方法
デスクトップアプリからもパスワードリセットが可能です。
- 自分のアイコンをクリック
- 「プロフィールを表示する」を選択
- 「その他」→「アカウント設定」をクリック
- ブラウザでアカウント設定ページが開く
- 「パスワード」の右側にある「開く」をクリック
- 「メールでパスワードをリセットする」を選択
メールが届いたら、指示に従って新しいパスワードを設定しましょう。
プライマリーオーナー権限について
プライマリーオーナーとは
プライマリーオーナーは、Slackワークスペースで最も強力な権限を持つ人です。
ワークスペースには1人だけしか存在できません。主な権限は以下の通りです。
- ワークスペースの削除
- オーナーや管理者の任命
- 支払い情報の管理
- セキュリティ設定の変更
- プライマリーオーナー権限の譲渡
権限を譲渡する方法
退職や担当変更などで、プライマリーオーナー権限を他の人に譲りたい場合があります。
権限譲渡は以下の手順で行います。
- ブラウザで「https://my.slack.com/admin/transfer」にアクセス
- 新しいプライマリーオーナーにしたいメンバーを選択
- 自分のSlackパスワードを入力
- 「ワークスペースのオーナーの権限の譲渡」をクリック
- 確認画面で「オーナーの権限の譲渡」をクリック
権限を譲渡すると、自分は自動的に「オーナー」に降格されます。一度譲渡すると取り消せないので、慎重に行ってください。
よくある質問と回答
Q. 削除したワークスペースは復元できる?
A. いいえ、できません。削除は完全に永久的なものです。
一度削除すると、メッセージもファイルもすべて失われます。「やっぱり必要だった」と後悔しないよう、削除前に必ずバックアップを取りましょう。
Q. フリープランでもすべてのデータをエクスポートできる?
A. フリープランでは、パブリックチャンネルの過去90日分のデータのみエクスポートできます。
プライベートチャンネルやダイレクトメッセージのデータをエクスポートするには、ビジネスプラス以上のプランが必要です。必要に応じて、一時的にプランをアップグレードするのも一つの方法ですよ。
Q. プライマリーオーナーが退職してしまった場合は?
A. Slackのサポートチームに連絡することで対応してもらえます。
「feedback@slack.com」にメールを送り、状況を説明しましょう。ワークスペースのURLやメンバー情報を提供すれば、サポートチームが権限の譲渡を手伝ってくれます。
Q. 削除前に確認すべきことは?
A. 以下の点を必ずチェックしてください。
- すべての重要なデータをエクスポートしたか
- チームメンバーに削除を通知したか
- 他のツールに移行する場合、準備は整っているか
- 本当に削除する必要があるか(休眠させる選択肢もある)
Q. スマホアプリから削除できない?
A. ワークスペースの削除は、モバイルアプリからはできません。
パソコンのデスクトップアプリか、ブラウザ版のSlackを使って削除してください。セキュリティ上の理由から、重要な操作はパソコンからのみ可能になっています。
まとめ
Slackワークスペースの削除は、以下のポイントを押さえれば安全に行えます。
削除前に必ず行うこと
- データのエクスポート(バックアップ)
- チームメンバーへの通知
- 本当に削除が必要か再確認
削除の手順
- プライマリーオーナーとしてログイン
- パソコンから操作
- ワークスペース設定→削除を選択
- パスワードを入力して実行
覚えておきたいこと
- 削除は取り消せない
- プライマリーオーナーのみが削除可能
- モバイルからは削除できない
- パスワードが必要
ワークスペースの削除は慎重に進める必要がありますが、この記事の手順に従えば安全に実行できます。大切なのは、削除する前にしっかりとバックアップを取ること。データは失ったら取り戻せないので、念には念を入れて準備しましょう。
何か困ったことがあれば、Slackのサポートチーム(feedback@slack.com)に相談することもできます。安心して作業を進めてくださいね。

コメント