「Slackで検索した履歴って、他の人に見られてない?」「検索履歴を消す方法はあるの?」そんな不安を感じたことはありませんか?
仕事で毎日使うSlackだからこそ、何を検索したかプライバシーが気になりますよね。検索履歴が上司や同僚に見られているのでは、と心配になる気持ちはよく分かります。
この記事では、Slackの検索履歴の仕組みから、プライバシー設定、そして履歴管理の方法まで、すべて詳しく解説していきます。
Slackの検索履歴の仕組み

検索履歴は個人に紐づいている
まず安心してください。Slackの検索履歴は、あなたのアカウントにのみ紐づいており、他のユーザーから見ることはできません。
保存される場所:
- 各ユーザーの個人アカウント内
- ローカルとクラウドの両方に保存
- 他のメンバーとは完全に分離
検索履歴に含まれる情報
Slackで検索すると、以下の情報が履歴として保存されます:
- 検索したキーワード
- 検索した日時
- 検索結果(あなたがクリックしたもの)
他の人に見られる可能性は?
結論:通常は見られません。
ただし、以下の特殊なケースを除きます:
例外的なケース:
- 画面共有中 – 会議で画面を共有している時、検索している様子が見える
- デバイスの共有 – 同じPCやタブレットを他の人が使う場合
- 法的要請 – 裁判所命令など、極めて特殊な状況
検索履歴を直接削除できるか
公式の削除機能は存在しない
重要: 2025年12月現在、Slackには検索履歴を直接削除する公式機能は提供されていません。
これは多くのユーザーが驚く事実ですが、以下の理由があります:
- 検索履歴は個人のものでプライバシーが保護されている
- ワークスペース全体の機能性を保つため
- 検索の利便性を向上させるため
検索候補として表示される
検索バーをクリックすると、過去の検索キーワードが「最近の検索」として表示されます。
表示される場所:
- デスクトップアプリの検索バー
- Webブラウザ版の検索バー
- モバイルアプリの検索バー
プライバシーを守る方法
方法1:シークレットモード・プライベートブラウジング
Slackをブラウザで使用している場合、シークレットモードが有効です。
Chrome(シークレットモード):
- Ctrl + Shift + N(Windows)
- Command + Shift + N(Mac)
- Slack.comにアクセスしてログイン
この方法の利点:
- ブラウザ側の検索履歴が残らない
- セッション終了時にデータがクリア
注意点:
- Slackサーバー側には検索履歴が残る
- 毎回ログインが必要
方法2:ログアウトと再ログイン
共有デバイスを使用する場合、必ず以下を実行:
手順:
- Slack使用後、必ずログアウト
- ブラウザの履歴とキャッシュをクリア
- 次回使用時に新しくログイン
方法3:デバイスのロック
最も基本的で重要な対策です。
実施すべきこと:
- PCには必ずパスワードを設定
- 離席時は画面をロック(Windows: Win + L、Mac: Control + Command + Q)
- スマートフォンには顔認証・指紋認証を設定
方法4:専用デバイスの使用
可能であれば、仕事用とプライベート用でデバイスを分けます。
メリット:
- プライバシーが完全に保護される
- セキュリティリスクが低減
- 仕事とプライベートの切り分けができる
メッセージ履歴の削除方法
検索履歴は削除できませんが、検索対象となるメッセージ自体は削除できます。
個別のメッセージを削除
デスクトップ版:
ステップ1:メッセージにカーソルを合わせる
削除したいメッセージの上にマウスを移動します。
ステップ2:メニューを開く
右側に表示される「…」(その他のアクション)をクリックします。
ステップ3:削除を選択
「メッセージを削除」をクリックします。
ステップ4:確認
「削除」をクリックして確定します。
スマートフォン版:
- 削除したいメッセージを長押し
- 「メッセージを削除」をタップ
- 「削除」をタップして確定
削除したメッセージの扱い
重要な注意点:
- 削除は全員に適用される – あなたが削除すると、他のメンバーからも見えなくなります
- 復元はできない – 一度削除すると元に戻せません
- 削除の通知 – 「メッセージが削除されました」と表示されます
- 管理者のエクスポート – 組織によっては、削除前のデータがバックアップされている可能性があります
チャンネル全体をアーカイブ
メッセージを一括で非表示にしたい場合、チャンネルをアーカイブできます。
手順:
ステップ1:チャンネル設定を開く
- アーカイブしたいチャンネルを開く
- チャンネル名をクリック
ステップ2:アーカイブを選択
- 「設定」タブをクリック
- 「チャンネルをアーカイブする」をクリック
ステップ3:確認
「アーカイブ」をクリックして確定します。
アーカイブの特徴:
- メッセージ履歴は保存される
- 検索には引き続き表示される
- 新しいメッセージは投稿できなくなる
- いつでも復元できる
注意: #generalチャンネルはアーカイブできません。
管理者の権限について
管理者が見られるもの
ワークスペースオーナーと管理者は、以下にアクセスできます:
通常の権限:
- 公開チャンネルのメッセージ履歴
- チャンネルの作成・削除
- メンバーの追加・削除
- ワークスペース全体の設定
拡張権限(エクスポート機能有効時):
- プライベートチャンネルのメッセージ
- ダイレクトメッセージ
- 削除されたメッセージ(バックアップがある場合)
管理者でも見られないもの
重要: 管理者であっても、以下は見ることができません:
- 個人の検索履歴
- 検索したキーワード
- どのメッセージをクリックしたか
- 個人の閲覧履歴
コンプライアンスエクスポート
Enterprise GridプランやBusiness+プランでは、「コンプライアンスエクスポート」機能があります。
この機能でできること:
- すべてのメッセージのエクスポート
- プライベートチャンネルを含む
- ダイレクトメッセージを含む
- ファイルを含む
ただし:
- 検索履歴はエクスポートされない
- 法的な理由や監査目的に限定
- Slack社の厳格な審査が必要
- 裁判所命令が必要な場合もある
検索機能のプライバシー設定

検索環境設定
Slackには検索の動作をカスタマイズする設定があります。
アクセス方法:
- デスクトップで、自分の名前をクリック
- 「環境設定」を選択
- 「検索」セクションを確認
設定できる項目
検索時のメッセージプレビュー:
- オン:検索結果にメッセージの一部が表示される
- オフ:タイトルのみが表示される
この設定の効果:
画面共有中や肩越しに画面を見られている時、プレビューをオフにしておくとプライバシーが保護されます。
よくある質問
Q1:検索したキーワードは同僚に見られますか?
いいえ、見られません。検索履歴は完全に個人のものです。ただし、画面共有中は画面が見えるので注意してください。
Q2:上司や管理者は私の検索履歴を確認できますか?
通常はできません。Slack社でも、検索履歴は厳重に保護されています。裁判所命令など極めて特殊な状況を除き、他人が見ることはできません。
Q3:検索候補を非表示にできますか?
公式機能としては提供されていません。シークレットモードやログアウト・再ログインで対応してください。
Q4:削除したメッセージは検索に表示されますか?
いいえ、削除したメッセージは検索結果に表示されなくなります。ただし、組織のバックアップには残っている可能性があります。
Q5:プライベートチャンネルの内容は他人に見られますか?
プライベートチャンネルのメンバーのみが見ることができます。ただし、コンプライアンスエクスポートが有効な組織では、管理者がアクセスできる場合があります。
Q6:過去のメッセージを一括削除する方法はありますか?
公式機能としては提供されていません。Chrome拡張機能やAPIを使った方法がありますが、組織のポリシーに違反する可能性があるため、管理者に相談してください。
サードパーティツールによる削除
Chrome拡張機能
注意: サードパーティツールの使用は組織のポリシーに違反する可能性があります。使用前に必ず管理者に確認してください。
代表的なツール:
Message Deleter for Slack:
- メッセージの一括削除
- 日付範囲の指定
- キーワード検索による削除
Slack Cleaner:
- Pythonスクリプト
- APIを使用
- 高度なカスタマイズ可能
APIを使った削除
プログラミング知識がある場合、Slack APIを使用できます。
必要なもの:
- Slackアプリの作成
- OAuth トークンの取得
- 適切な権限(スコープ)の設定
注意点:
- 組織のセキュリティポリシーを確認
- 誤削除のリスク
- 削除は取り消せない
プライバシーのベストプラクティス
日常的に気をつけること
1. 検索する前に考える
機密性の高い情報を検索する時は、検索ワードを工夫しましょう。
2. 画面共有に注意
会議で画面共有する際は:
- 検索バーを表示しない
- 関連のないタブを閉じる
- 通知をオフにする
3. デバイスのセキュリティ
- 画面ロックを必ず設定
- 共有PCでは毎回ログアウト
- 自動ログインを無効化
組織として対策すべきこと
管理者が実施できる対策:
1. メッセージ保持ポリシーの設定
一定期間後にメッセージを自動削除するよう設定できます。
2. ゲストアクセスの制限
外部ユーザーのアクセスを適切に管理します。
3. 二要素認証の強制
セキュリティを強化するため、全メンバーに2FAを要求します。
まとめ
Slackの検索履歴とプライバシーについて解説しました。
重要なポイント:
- 検索履歴は個人のもの – 他のユーザーや管理者から見えない
- 直接削除する機能はない – 公式には検索履歴を削除する方法は提供されていない
- メッセージは削除できる – 検索対象となるメッセージ自体は削除可能
- 画面共有に注意 – 検索している様子は画面共有で見える
- デバイスのセキュリティが重要 – ロックとログアウトを徹底
プライバシーを守る方法:
- 基本対策
- デバイスにロックをかける
- 共有PCでは必ずログアウト
- 画面共有時は検索バーを表示しない
- ブラウザ対策
- シークレットモードを使用
- 定期的にキャッシュをクリア
- プライベートブラウジングを活用
- メッセージ管理
- 不要なメッセージは削除
- プライベートな内容はDMで
- 機密情報は別のツールを使用
- 組織レベル
- 保持ポリシーを設定
- 二要素認証を有効化
- セキュリティ研修を実施
検索履歴について心配しすぎる必要はありません。 Slackは個人のプライバシーを保護する設計になっています。
ただし、画面共有やデバイスの共有には注意が必要です。基本的なセキュリティ対策を実施することで、安心してSlackを使用できます。

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