「Slackアカウントが乗っ取られていないか心配…」
見覚えのないデバイスから自分のアカウントにアクセスされていないか、不安になることはありませんか?
Slackには、ログイン履歴を確認できる機能があります。この機能を使えば、いつ、どこから、どのデバイスでログインしたかを確認できるんです。
この記事では、Slackのログイン履歴の確認方法と、不正アクセスを防ぐためのセキュリティ対策について詳しく解説していきます。
Slackのログイン履歴とは?

まずは、ログイン履歴機能について理解しておきましょう。
ログイン履歴で分かること
Slackのログイン履歴を確認すると、以下の情報が表示されます。
確認できる情報
- ログインした日時
- 使用したデバイスの種類(パソコン、スマホなど)
- アクセス元のIPアドレス
- 使用しているブラウザやアプリ
- アクセス元の大まかな地域
これらの情報から、不正なアクセスがないか判断できます。
なぜログイン履歴の確認が重要なのか
アカウントのセキュリティを守るためには、定期的なチェックが欠かせません。
重要な理由
- 不正アクセスの早期発見
- パスワード漏洩の検知
- 使っていないセッションの削除
- セキュリティ意識の向上
特にビジネスで使っている場合、重要な情報が漏れる可能性もあるため、注意が必要です。
【基本編】ログイン履歴の確認方法
それでは、実際にログイン履歴を確認する手順を見ていきましょう。
パソコン(デスクトップアプリ・ブラウザ)での確認方法
手順
- Slackを開く
- 左上のワークスペース名をクリック
- 「設定と管理」→「アカウント設定」を選択
- ブラウザでSlackのアカウントページが開く
- 左側のメニューから「セキュリティ」をクリック
- 「アクティブなセッション」セクションを確認
ここに、現在ログインしているすべてのデバイスとセッションが表示されます。
スマートフォンアプリでの確認方法
iPhone/Androidの手順
- Slackアプリを開く
- 右下の「あなた」タブをタップ
- 「設定」をタップ
- 「アカウント設定」をタップ
- ブラウザが開くので、「セキュリティ」をタップ
- 「アクティブなセッション」を確認
スマホの場合も、最終的にはブラウザでの確認になります。
セッション情報の見方
各セッションには、以下の情報が表示されます。
表示される項目
- デバイス名:使用しているデバイスの種類
- 場所:アクセス元の地域(大まかな位置)
- IPアドレス:インターネット上の住所
- 最終アクセス日時:最後にアクセスした日時
- ブラウザ/アプリ:使用しているソフトウェア
これらの情報を見て、自分の使っているデバイスかどうか確認してください。
不正アクセスの見つけ方
ログイン履歴から、不正なアクセスを見抜く方法です。
チェックポイント1:知らないデバイスがないか
自分が使っていないデバイスからのアクセスがないか確認しましょう。
確認すべき項目
- 見覚えのないデバイス名
- 使ったことのないブラウザ
- 所有していないOSのデバイス
例えば、Windowsしか使っていないのにMacからのアクセスがあれば、それは不正アクセスの可能性があります。
チェックポイント2:知らない地域からのアクセス
アクセス元の地域が、自分の行動範囲外でないか確認してください。
要注意なケース
- 海外からのアクセス(旅行していない場合)
- 行ったことのない都市からのアクセス
- 複数の地域から同時にアクセス
ただし、VPNを使用している場合は、実際の場所と異なる地域が表示されることがあります。
チェックポイント3:不自然なアクセス時間
自分が寝ている時間や、仕事をしていない時間のアクセスに注意しましょう。
確認すべき時間帯
- 深夜のアクセス(自分が寝ている時間)
- 仕事時間外のアクセス(休日など)
- 海外にいるはずの時間
ただし、自動同期やバックグラウンド処理でアクセスが記録されることもあります。
チェックポイント4:同時に複数の場所からアクセス
物理的に不可能な状況でのアクセスがないか確認してください。
不自然な例
- 東京とニューヨークから同時にアクセス
- 自宅と会社から同時にアクセス(移動が不可能な時間差)
これは明らかに不正アクセスの兆候です。
不正アクセスを発見した時の対処法

もし不正なアクセスを見つけた場合は、すぐに対処しましょう。
対処法1:すぐにセッションを終了させる
不審なセッションは、即座に終了させてください。
手順
- セキュリティページの「アクティブなセッション」を開く
- 不審なセッションを見つける
- 「サインアウト」ボタンをクリック
- 確認画面で「サインアウト」を実行
これで、そのデバイスからのアクセスが切断されます。
対処法2:すべてのデバイスからサインアウトする
どのセッションが不正か分からない場合は、すべてサインアウトしましょう。
手順
- セキュリティページを開く
- 「すべてのセッションからサインアウト」をクリック
- 確認画面で実行
自分のデバイスも含めて、すべてのセッションが終了します。
対処法3:パスワードを直ちに変更する
不正アクセスがあった場合、パスワードが漏れている可能性が高いです。
パスワード変更手順
- セキュリティページを開く
- 「パスワードを変更」をクリック
- 現在のパスワードを入力
- 新しいパスワードを2回入力
- 「パスワードを変更」をクリック
強力なパスワードの条件
- 12文字以上
- 大文字・小文字・数字・記号を組み合わせる
- 他のサービスと同じパスワードは使わない
- 推測されやすい単語は避ける
対処法4:二段階認証を有効にする
二段階認証を設定すれば、パスワードが漏れても不正アクセスを防げます。
設定方法
- セキュリティページを開く
- 「二段階認証」セクションを見つける
- 「設定する」をクリック
- 認証アプリ(Google Authenticatorなど)を設定
- バックアップコードを保存
これで、ログイン時にパスワード+認証コードの入力が必要になります。
対処法5:ワークスペースの管理者に報告する
会社のSlackで不正アクセスがあった場合は、すぐに管理者に報告してください。
報告すべき内容
- いつ不正アクセスを発見したか
- どのデバイス/地域からのアクセスか
- 対処した内容(パスワード変更など)
- 情報漏洩の可能性
組織のセキュリティに関わるため、迅速な報告が重要です。
ワークスペース管理者向けの機能
ワークスペースの管理者は、より詳細なログイン情報を確認できます。
メンバーのログイン履歴を確認する方法
管理者権限があれば、すべてのメンバーのログイン履歴を確認できます。
確認方法(有料プランのみ)
- ワークスペース名をクリック
- 「設定と管理」→「ワークスペースの設定」を選択
- 「ログ」タブをクリック
- 「アクセスログ」を確認
ここで、すべてのメンバーのログイン状況が確認できます。
アクセスログの活用方法
アクセスログには、以下の情報が記録されています。
記録される情報
- メンバーのログイン/ログアウト
- ファイルのダウンロード
- 権限の変更
- メンバーの追加/削除
セキュリティ監査や、問題が起きた時の調査に活用できます。
セキュリティポリシーの設定
管理者は、ワークスペース全体のセキュリティポリシーを設定できます。
設定できる項目
- 二段階認証の必須化
- パスワードの強度要件
- セッションの有効期限
- IPアドレスによるアクセス制限
組織のセキュリティレベルに応じて設定しましょう。
セキュリティを強化するための対策
日頃からできる、セキュリティ対策を紹介します。
対策1:定期的にログイン履歴を確認する
少なくとも月に1回は、ログイン履歴をチェックする習慣をつけましょう。
確認のタイミング
- 月初めの確認日を決める
- 長期休暇の前後
- 重要なプロジェクトの前
- 不審な動きを感じた時
定期的なチェックで、早期発見につながります。
対策2:使わないセッションは削除する
古いデバイスや使っていないブラウザのセッションは、削除しておきましょう。
削除すべきセッション
- 売却した/譲渡したデバイス
- 使わなくなったパソコンやスマホ
- 長期間アクセスがないセッション
定期的な整理で、セキュリティリスクを減らせます。
対策3:パスワードを定期的に変更する
3〜6ヶ月に一度、パスワードを変更するのが理想的です。
変更時の注意点
- 以前のパスワードと大きく変える
- 他のサービスと同じものは使わない
- パスワード管理ツールを活用する
面倒ですが、セキュリティのためには重要です。
対策4:公共Wi-Fiでの使用を避ける
カフェや空港などの公共Wi-Fiは、セキュリティリスクが高いです。
安全な使い方
- 重要な作業は自宅やオフィスで
- 公共Wi-Fiを使う場合はVPNを使用
- ログイン情報の入力は避ける
どうしても使う必要がある場合は、慎重に行動してください。
対策5:怪しいリンクはクリックしない
フィッシング詐欺に注意しましょう。
注意すべきメッセージ
- 「アカウントが停止されます」という警告
- 「パスワードをリセットしてください」という指示
- 見覚えのない送信元からのリンク
公式サイトから直接アクセスするのが安全です。
モバイルアプリのセキュリティ設定

スマートフォンでSlackを使う際の追加設定です。
アプリロックの設定
Slackアプリにロックをかけることができます。
設定方法(iOS)
- Slackアプリを開く
- 「あなた」タブ→「設定」をタップ
- 「プライバシーとセキュリティ」をタップ
- 「Face ID/Touch IDを使用」をオンに
設定方法(Android)
- Slackアプリを開く
- 「あなた」タブ→「設定」をタップ
- 「プライバシー」をタップ
- 「アプリのロック」をオンに
これで、アプリを開く際に認証が必要になります。
通知のプライバシー設定
ロック画面に表示される通知の内容を制限できます。
設定方法
- スマホの「設定」を開く
- 「通知」または「アプリと通知」を選択
- Slackを選択
- 「ロック画面に表示」を「通知の内容を隠す」に設定
メッセージの内容が他人に見られるリスクを減らせます。
よくある質問
Q: ログイン履歴はどれくらい遡って確認できる?
A: アクティブなセッション(現在ログイン中)のみ確認できます。過去のログイン履歴は、管理者権限がある有料プランのワークスペースでのみ確認可能です。
Q: 自分のIPアドレスが表示されているけど、これは安全?
A: はい、安全です。IPアドレスは、インターネット接続時に必ず割り当てられる識別番号で、ログインするために必要な情報です。
Q: VPN使用時のログイン履歴はどう表示される?
A: VPNサーバーの場所が表示されます。例えば、日本からアメリカのVPNサーバー経由でアクセスすると、アメリカからのアクセスとして記録されます。
Q: 家族や同僚と同じアカウントを共有しても大丈夫?
A: いいえ、推奨されません。アカウントは個人で管理すべきです。共有すると、誰がどの操作をしたか分からなくなり、セキュリティリスクが高まります。
Q: 会社のSlackで自分のログイン履歴は管理者に見られる?
A: はい、有料プランでは管理者がすべてのメンバーのログイン履歴を確認できます。業務用アカウントでは、プライバシーよりもセキュリティが優先されます。
セキュリティインシデント発生時のチェックリスト
不正アクセスを発見した時に、すぐに実行すべきことをまとめました。
緊急対応チェックリスト
即座に実行すること
□ すべてのセッションからサインアウト
□ パスワードを変更
□ 二段階認証を有効化
□ 他のサービスのパスワードも確認(同じパスワードを使っている場合は変更)
□ ワークスペース管理者に報告(会社のSlackの場合)
その後の対応
□ クレジットカード情報などの個人情報が漏れていないか確認
□ Slackで送受信した機密情報をリストアップ
□ 関係者に通知(必要に応じて)
□ セキュリティ対策の見直し
迅速な対応が、被害を最小限に抑えます。
まとめ
Slackのログイン履歴の確認方法とセキュリティ対策について解説しました。
重要なポイントをおさらいしましょう。
- ログイン履歴はアカウント設定の「セキュリティ」から確認できる
- 不審なデバイス、地域、時間帯からのアクセスに注意
- 不正アクセスを発見したらすぐにセッション終了とパスワード変更
- 二段階認証の設定が最も効果的な対策
- 定期的なログイン履歴の確認が重要
ビジネスツールとして多くの重要情報がやり取りされるSlackだからこそ、セキュリティには十分な注意が必要です。
定期的にログイン履歴を確認して、安全にSlackを使いましょう!

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