「海外のチームメンバーと連絡を取りたいけど、今って相手は何時なんだろう?」
リモートワークやグローバルな働き方が当たり前になった今、違うタイムゾーンで働く人とSlackでやり取りする機会も増えていますよね。相手の現地時間が分からないと、「今メッセージを送っても大丈夫かな?」「この時間帯に会議を設定していいのかな?」と迷ってしまうことも多いはずです。
でも大丈夫。Slackには、自分の現地時間を設定したり、チームメンバーの現地時間を確認したりする機能がちゃんと用意されています。
この記事では、Slackでタイムゾーンを設定する方法から、メンバーの現地時間を確認する方法、さらにグローバルチームで役立つ便利な機能まで、わかりやすく解説していきます。
Slackのタイムゾーン設定とは

まず基本から理解しておきましょう。
Slackのタイムゾーン設定は、あなたの現地時間をSlack上で正しく表示するための機能です。この設定をきちんとしておくと、次のようなメリットがあります。
タイムゾーン設定のメリット:
- リマインダーや通知が正しい時間に届く
- メッセージのタイムスタンプが自分の時間で表示される
- チームメンバーがあなたの現地時間を確認できる
- おやすみモード(後で詳しく説明します)が正しく機能する
逆に、タイムゾーンが間違っていると、「午前9時にリマインダーを設定したはずなのに、真夜中に通知が来た!」なんてことになってしまいます。
【基本】自分のタイムゾーンを設定する方法
それでは、実際に自分のタイムゾーンを設定してみましょう。デスクトップ版とモバイル版、それぞれの手順を紹介します。
デスクトップ版(PC・Mac)での設定方法
- 画面右上のプロフィール写真をクリック
- メニューから「環境設定」を選択
- 左側のメニューから「言語&地域」をクリック
- 「タイムゾーン」のドロップダウンメニューをクリック
- リストから自分の都市やタイムゾーンを選択(例:東京、大阪など)
- 設定は自動的に保存されます
タイムゾーンの探し方のコツ:
もし自分の都市が見つからない場合は、同じタイムゾーンの主要都市を選べばOKです。たとえば、日本全国どこにいても「東京」を選べば日本標準時(JST)が設定されます。
モバイル版(スマートフォン)での設定方法
- Slackアプリを開く
- 画面右下の「あなた」タブをタップ
- 右上の歯車アイコン(設定)をタップ
- 「詳細設定」を選択
- 「タイムゾーン」をタップ
- リストから自分のタイムゾーンを選択
モバイルでもデスクトップ版と同じように、設定は自動的に保存されます。
自動タイムゾーン設定を使う
「出張が多くて、いちいち設定を変えるのが面倒……」という方には、自動タイムゾーン設定がおすすめです。
自動設定の有効化方法
- 「環境設定」→「言語&地域」を開く
- 「タイムゾーンを自動で設定する」の横にあるチェックボックスをオンにする
この設定をオンにしておくと、Slackはあなたのデバイスの位置情報に基づいて、自動的にタイムゾーンを更新してくれます。海外出張や旅行先でも、現地に到着すれば自動で現地時間に切り替わるので便利です。
注意点:
自動設定を使用する場合、Slackアプリに位置情報へのアクセス許可を与える必要があります。プライバシーが気になる場合は、手動で設定を変更する方法を選びましょう。
チームメンバーの現地時間を確認する方法
自分のタイムゾーン設定が終わったら、次はチームメンバーの現地時間を確認する方法を覚えておきましょう。
プロフィールから確認する方法
一番簡単なのは、相手のプロフィールを見る方法です。
- チャンネルやダイレクトメッセージで、確認したいメンバーの名前をクリック
- 表示されるプロフィールポップアップを確認
- 名前の下に「現地時刻:午後3時30分」のように表示されます
この表示を見れば、「あ、今は相手の現地では夜中だから、メッセージは明日まで待とう」といった判断ができますね。
メッセージのタイムスタンプで確認する方法
メッセージにカーソルを合わせると、そのメッセージが送信された時刻が表示されます。この時刻は、あなたの現地時間で自動的に表示されるようになっています。
たとえば、ニューヨークにいるメンバーが午前10時(ニューヨーク時間)に送信したメッセージは、日本にいるあなたには「午後11時」と表示されます。これにより、時差を計算する手間が省けます。
おやすみモード(DND)で勤務時間外の通知を防ぐ
タイムゾーン設定と合わせて活用したいのが、「おやすみモード」(Do Not Disturb、略してDND)機能です。
おやすみモードとは
おやすみモードをオンにすると、Slackからの通知が一時的に停止されます。勤務時間外や休憩中に通知が来ないようにできるので、ワークライフバランスを保つのに役立ちます。
おやすみモードの設定方法
手動でオン/オフする場合:
- 画面右上のプロフィール写真をクリック
- 「おやすみモードにする」を選択
- 停止する時間を選択(30分、1時間、2時間、カスタムなど)
定期スケジュールを設定する場合:
- 「環境設定」→「通知」を開く
- 「おやすみモードのスケジュール」セクションを探す
- 「時間を設定」をクリック
- 曜日と時間帯を設定(例:平日の午後6時から午前9時まで)
たとえば、勤務時間が午前9時から午後6時の場合、午後6時01分から午前8時59分までをおやすみモードに設定しておけば、夕食や睡眠、朝のコーヒータイムを邪魔されることがありません。
タイムゾーンとおやすみモードの連携
タイムゾーンを正しく設定しておくことで、おやすみモードも正確に機能します。海外出張中でも、現地のタイムゾーンに合わせて自動的におやすみモードが働いてくれるので安心です。
グローバルチームで役立つ便利機能
複数のタイムゾーンにまたがるチームで働いている場合、以下の機能も活用してみましょう。
1. メッセージのスケジュール送信
相手の勤務時間に合わせてメッセージを送りたい時に便利な機能です。
使い方:
- メッセージを入力
- 送信ボタンの横にある小さな矢印をクリック
- 「後で送信」を選択
- 送信したい日時を指定
たとえば、ニューヨークのチームメンバーに午前9時(相手の現地時間)にメッセージを届けたい場合、その時刻に合わせてスケジュール設定しておけば、自分が夜中に起きている必要はありません。
2. カスタムプロフィールフィールドの活用
有料プランでは、ワークスペースのオーナーや管理者がカスタムプロフィールフィールドを作成できます。これを活用して、次のような情報を追加できます。
- オフィスの所在地
- 勤務時間(例:午前9時〜午後6時 JST)
- 稼働可能な曜日
- 緊急連絡先(国コード付き)
こうした情報をプロフィールに追加しておくと、チームメンバーが「いつ連絡を取れば良いか」を簡単に把握できます。
3. チャンネル名で時間帯を明示する
地域別のチャンネルを作る場合、チャンネル名に時間帯情報を含めると便利です。
例:
- #tokyo-team(JST)
- #newyork-team(EST)
- #london-team(GMT)
このようにしておけば、どのチャンネルがどのタイムゾーンを基準にしているか一目で分かります。
タイムゾーン管理に役立つSlackアプリ
基本機能だけでも十分便利ですが、さらに高度なタイムゾーン管理が必要な場合は、専用のアプリを使うのもおすすめです。
Team TimeZone
チーム全体のタイムゾーンを可視化できるアプリです。
主な機能:
- チーム全員の現地時間をダッシュボードで一覧表示
- 各メンバーの勤務時間が色分けで確認できる
/tz @メンバー名コマンドでメンバーの現地時間を素早く確認- チャンネルに参加している全メンバーの現地時間をバナー表示
使い方:
- Slack App Directoryで「Team TimeZone」を検索
- 「Slackに追加」をクリック
/tz setupコマンドでタイムゾーンを自動検出/tzコマンドでチーム全体の時間を確認
Spacetime
視覚的にチームの位置とタイムゾーンを把握できるアプリです。
主な機能:
- 世界地図上にチームメンバーの位置を表示
- 時刻の言及を自動的に各ユーザーの現地時間に変換
- 勤務時間を色分けで表示(サマータイム対応)
- 会議に最適な時間帯を提案
Time Zone Ninja
ミーティングスケジュールに特化したアプリです。
主な機能:
- メンションに自動的に現地時間情報を追加
- 全員の都合が良い会議時間を自動提案
- 中断が最小限になる時間帯を推奨
よくある質問とトラブルシューティング
Q: タイムゾーンを変更したのに、時刻が正しく表示されません
次の点を確認してみてください。
- デバイスの時刻設定が正しいか確認する
- Slackアプリを一度終了して再起動する
- Slackアプリが最新版か確認し、必要ならアップデートする
- デスクトップ版とモバイル版で設定が同期されているか確認
Slackのタイムゾーン設定を変更しても、メッセージのタイムスタンプは常にコンピューターやデバイスの時刻に基づいて表示されます。そのため、デバイス自体の時刻設定が間違っていると、Slack上でも正しく表示されません。
Q: 海外出張中にタイムゾーンを変更すると、同僚にバレますか?
はい、プロフィールを見られると現地時間が表示されるので、どこにいるか推測されてしまう可能性があります。
もしプライバシーを守りたい場合は、「タイムゾーンを自動で設定する」のチェックを外し、元のタイムゾーン(例:東京)のまま手動で維持することもできます。ただし、この場合は通知やリマインダーの時刻がずれるので注意が必要です。
Q: チームメンバーに自分の勤務時間を知らせたい
プロフィールのステータスメッセージに勤務時間を書き込むのが簡単です。
例:「営業時間:9:00-18:00 (JST) | 不在時はメールでご連絡ください」
または、有料プランを使っている場合は、カスタムプロフィールフィールドに勤務時間を追加できます。
タイムゾーンを活用したコミュニケーションのコツ
最後に、グローバルチームで円滑にコミュニケーションを取るためのコツをいくつか紹介します。
1. 相手の時間帯を意識する
メッセージを送る前に、相手のプロフィールをチェックする習慣をつけましょう。相手が深夜や早朝の時間帯なら、緊急でない限り、メッセージのスケジュール送信を使うのがマナーです。
2. 時刻を書く時はタイムゾーンも明記する
「明日の午後3時に会議」と書くだけでなく、「明日の午後3時(JST)に会議」のようにタイムゾーンを明記しましょう。誤解を防げます。
3. 会議時間は公平に分散させる
グローバルチームでミーティングを設定する場合、毎回同じタイムゾーンに合わせると、特定のメンバーだけが深夜や早朝の会議を強いられることになります。
週ごとや月ごとに会議時間を変更して、負担を公平に分散させるようにしましょう。
4. 非同期コミュニケーションを活用する
タイムゾーンが大きく異なる場合、リアルタイムでのやり取りは難しいこともあります。そんな時は、スレッド機能を活用して詳細な情報を残したり、録画した画面共有を送ったりするなど、非同期でもスムーズに進められる工夫をしましょう。
まとめ:タイムゾーン設定でグローバルチームとの連携を快適に
Slackのタイムゾーン機能を正しく設定することで、グローバルなチームとの連携がぐっと楽になります。
この記事のポイントまとめ:
- 自分のタイムゾーンを正しく設定する(自動設定も便利)
- プロフィールからメンバーの現地時間を確認できる
- おやすみモード(DND)で勤務時間外の通知を防ぐ
- メッセージのスケジュール送信で相手の時間に配慮する
- 専用アプリ(Team TimeZone、Spacetimeなど)でさらに便利に
タイムゾーンを意識したコミュニケーションは、相手への思いやりでもあります。「この人、自分の時間帯をちゃんと考えてくれている」と感じてもらえれば、チームの信頼関係も深まります。
まずは自分のタイムゾーン設定を確認することから始めて、グローバルチームとの快適なコミュニケーションを実現しましょう!

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