「新しく作ったチャンネルに、ワークスペースの全員を招待したい」「でも1人ずつ追加するのは大変…」そんな悩みはありませんか?
Slackには全員を一括で招待する機能がありますが、実は簡単には見つからない場合が多いのです。ワークスペースの規模や設定によって、使える方法が異なります。
この記事では、Slackでチャンネルに全員を招待する5つの方法と、それぞれの手順、制限事項、そしてトラブルシューティングまで、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。
Slackの全員招待機能の基本

まず、基本的な仕組みを理解しましょう。
「全員招待」とは
全員招待とは、ワークスペースの全メンバー、または特定のチャンネルの全メンバーを、別のチャンネルに一度に追加する機能のことです。
2つの種類:
- ワークスペース全体の全員をチャンネルに招待
- 新しいプロジェクトチャンネルを作成したとき
- 全社アナウンス用のチャンネルを作成したとき
- 既存のチャンネルAの全員を、チャンネルBに招待
- プロジェクトチームを別のチャンネルにも参加させたいとき
- チームの再編成時
重要な制限事項
全員招待を使う前に知っておくべきこと:
制限1:一度に最大1,000人まで
- 1回の操作で追加できるのは最大1,000人
- それ以上の場合は複数回に分けて実行
制限2:メールアドレスの表示設定
- メンバーのプロフィールでメールアドレスが非表示の場合、メールアドレスでの招待は不可
制限3:権限が必要
- チャンネルによっては、オーナーや管理者のみが招待できる
制限4:ゲストは除外される場合がある
- デフォルトチャンネルにゲストは自動追加されない
【方法1】「全員を追加」オプションを使う(最も簡単)
条件が合えば、これが最も簡単な方法です。
この方法が使える条件
小規模ワークスペースのみで表示されます。
- ワークスペースのメンバー数が少ない場合
- 具体的な人数は公表されていないが、数十人程度まで
手順
ステップ1:チャンネルのメンバー追加画面を開く
- 全員を招待したいチャンネルを開く
- 画面右上のプロフィール写真の集まりアイコンをクリック
- 「メンバーを追加」をクリック
ステップ2:「全員を追加」を選択
- 検索ボックスの下に選択肢が表示される
- 「{ワークスペース名}のメンバーをすべて追加する」を選択
- 「追加」をクリック
これで完了です!
この方法のメリット・デメリット
メリット:
- ✅ 最も簡単で速い
- ✅ クリック数回で完了
- ✅ エラーが起きにくい
デメリット:
- ❌ 大規模ワークスペースでは表示されない
- ❌ いつ表示されなくなるか不明
【方法2】/who コマンドを使う(中規模向け)
general チャンネルなど、全員が参加しているチャンネルからメンバーリストをコピーする方法です。
手順
ステップ1:全員が参加しているチャンネルを開く
- #general チャンネルを開く
- デフォルトで全員が参加しているチャンネル
- このチャンネルから退出はできない仕様
ステップ2:/who コマンドを実行
- メッセージ入力欄に
/whoと入力 - Enterキーを押して送信
- Slackbotからメンバーリストが返信される(あなたにしか見えません)
ステップ3:メンバーリストをコピー
- Slackbotのメッセージに表示されたメンバーリストを全選択
Ctrl + C(Windows)または⌘ + C(Mac)でコピー
ステップ4:新しいチャンネルに貼り付け
- 全員を招待したいチャンネルを開く
- 画面右上のプロフィール写真の集まりアイコンをクリック
- 「メンバーを追加」をクリック
- 検索ボックスに
Ctrl + V(Windows)または⌘ + V(Mac)で貼り付け - 「追加」をクリック
この方法のメリット・デメリット
メリット:
- ✅ どのプランでも使える
- ✅ 特別な権限不要
- ✅ 追加コストなし
デメリット:
- ❌ 手順がやや複雑
- ❌ 1,000人を超える場合は使えない
- ❌ /who コマンドの結果が公開メッセージとして残る
【方法3】メンバー名をコピーする(有料プラン)
有料プランでは、チャンネルのメンバー名を簡単にコピーできます。
手順
ステップ1:コピー元のチャンネルを開く
- 全員が参加しているチャンネル(#general など)を開く
ステップ2:チャンネル詳細を開く
- チャンネル名をクリック
- 「設定」タブを選択
ステップ3:メンバー名をコピー
- 「メンバー名をコピー」(Copy member names)をクリック
- メンバー名がクリップボードにコピーされる
ステップ4:新しいチャンネルに貼り付け
- 全員を招待したいチャンネルを開く
- 画面右上のプロフィール写真の集まりアイコンをクリック
- 「メンバーを追加」をクリック
- 検索ボックスに貼り付け
- 「追加」をクリック
この方法のメリット・デメリット
メリット:
- ✅ 公式機能なので安全
- ✅ 操作が簡単
- ✅ メッセージが残らない
デメリット:
- ❌ 有料プランのみ
- ❌ 1,000人を超える場合は複数回に分ける必要
【方法4】CSV エクスポートを使う(大規模向け)
管理者権限があれば、メンバー一覧をCSVでエクスポートできます。
手順
ステップ1:管理画面を開く
- デスクトップのサイドバーで「管理者」をクリック
- 「ワークスペースの設定」を選択
ステップ2:メンバーリストをエクスポート
- 「メンバーを管理」セクションを開く
- 「メンバーをエクスポート」をクリック
- CSVファイルがダウンロードされる
ステップ3:メールアドレスを抽出
- ダウンロードしたCSVファイルを開く(ExcelまたはGoogleスプレッドシート)
- メールアドレスの列をコピー
ステップ4:チャンネルに貼り付け
- 全員を招待したいチャンネルを開く
- 画面右上のプロフィール写真の集まりアイコンをクリック
- 「メンバーを追加」をクリック
- 検索ボックスにメールアドレスのリストを貼り付け
- 「追加」をクリック
重要な注意事項
個人情報の取り扱い:
- メールアドレスは個人情報に該当する可能性があります
- 使用後はCSVファイルを削除しましょう
- セキュリティに配慮してください
この方法のメリット・デメリット
メリット:
- ✅ 大規模ワークスペースでも対応可能
- ✅ 正確なメンバーリスト
- ✅ オフライン作業が可能
デメリット:
- ❌ 管理者権限が必要
- ❌ 手順が複雑
- ❌ セキュリティリスクがある
【方法5】サードパーティアプリを使う(最も強力)
Slack App Directoryから専用アプリをインストールする方法です。
おすすめアプリ:Channel Tools
Channel Toolsは、全員招待を簡単にするアプリです。
主な機能:
/invite_allコマンドで全員招待/invite_channelコマンドで他のチャンネルのメンバーを招待- 1,000人以上でも対応可能
インストール手順
ステップ1:Slack App Directoryを開く
- Slack App Directoryにアクセス:https://slack.com/apps
- 「Channel Tools」を検索
- 「Slackに追加」をクリック
ステップ2:権限を承認
- アプリが要求する権限を確認
- 「許可する」をクリック
- インストール完了
使い方
全ワークスペースメンバーを招待:
/invite_all
現在のチャンネルに、ワークスペースの全メンバーが招待されます。
他のチャンネルのメンバーを招待:
/invite_channel #チャンネル名
指定したチャンネルの全メンバーが、現在のチャンネルに招待されます。
この方法のメリット・デメリット
メリット:
- ✅ 最も簡単(コマンド1つ)
- ✅ 1,000人以上でも対応可能
- ✅ 複数のチャンネル間での移動も簡単
デメリット:
- ❌ サードパーティアプリのインストールが必要
- ❌ 管理者の承認が必要な場合がある
- ❌ セキュリティポリシーによっては使用不可
デフォルトチャンネルを設定する(管理者向け)

新メンバーが自動的に参加するチャンネルを設定できます。
デフォルトチャンネルとは
デフォルトチャンネルは、新しいメンバーがワークスペースに参加したときに、自動的に追加されるチャンネルです。
自動的に設定されているもの:
- #general チャンネル(すべてのメンバー)
追加で設定できるもの:
- #お知らせ
- #質問・相談
- #雑談
- など
設定手順(ワークスペースオーナー・管理者)
ステップ1:管理画面を開く
- デスクトップのサイドバーで「管理者」をクリック
- 「ワークスペースの設定」を選択
ステップ2:デフォルトチャンネルを設定
- 「デフォルトのチャンネル」の横の「開く」をクリック
- 「チャンネルを追加」をクリック
- 追加したいチャンネルを選択
- 「保存」をクリック
重要な注意事項
既存メンバーには影響しない:
- デフォルトチャンネルを設定しても、既存のメンバーは自動追加されません
- 既存メンバーを追加したい場合は、別途招待が必要
Enterprise Grid プランの場合:
新しいOrg全体のデフォルトチャンネルを作成すると、Orgの全メンバーが自動的に追加されます。
ワークスペースに新規メンバーを招待する方法
チャンネルではなく、ワークスペース自体に新しい人を招待する方法です。
基本的な招待手順
ステップ1:招待画面を開く
- 画面左上のワークスペース名をクリック
- 「メンバーを招待する」を選択
ステップ2:メールアドレスを入力
- 招待したい人のメールアドレスを入力
- 複数人の場合はカンマまたはスペースで区切る
ステップ3:招待をカスタマイズ(オプション)
- 「招待をカスタマイズ」をクリック
- 追加するデフォルトチャンネルを選択
ステップ4:送信
- 「送信」をクリック
- 招待メールが送信される
招待の有効期限
30日間有効:
- 招待メールは送信後30日間有効
- 期限切れの場合は再送信が必要
再送信の方法:
- 管理画面 > 招待を管理
- 保留中の招待を確認
- 「再送信」をクリック
パブリックチャンネルとプライベートチャンネルの違い
招待の挙動が異なります。
パブリックチャンネル
特徴:
- 誰でも検索して参加できる
- メンバーが自由に他のメンバーを招待できる
招待方法:
- 通常の招待手順で問題なし
プライベートチャンネル
特徴:
- 招待されないと参加できない
- 一度退出すると再参加できない
重要な注意点:
退出後は再招待が必要:
- プライベートチャンネルから退出したメンバーは、自分で再参加できません
- 必ず既存メンバーから再招待してもらう必要があります
招待の制限:
- 管理者が設定を変更している場合、一般メンバーは招待できないことがあります
全員招待がうまくいかないときの対処法
トラブルシューティングを解説します。
問題1:「全員を追加」オプションが表示されない
原因:
- ワークスペースのメンバー数が多すぎる
- 表示される閾値を超えている
解決策:
対処法1:/who コマンドを使う
- 方法2の手順に従う
対処法2:CSVエクスポートを使う
- 方法4の手順に従う
対処法3:サードパーティアプリを使う
- Channel Tools などをインストール
問題2:招待できる人数が1,000人を超える
原因:
- Slackの制限により、一度に招待できるのは最大1,000人
解決策:
対処法1:複数回に分けて招待
- 最初の1,000人を招待
- 数分待つ
- 残りのメンバーを招待
対処法2:サードパーティアプリを使う
- Channel Tools は1,000人以上でも対応可能
対処法3:デフォルトチャンネルに設定
- 新メンバーが自動的に参加するようにする
- 既存メンバーは別途招待
問題3:特定のメンバーだけ招待できない
原因:
原因1:メールアドレスが非表示
- プロフィール設定でメールアドレスを非表示にしている
原因2:ゲストユーザー
- ゲストは一部のチャンネルにのみ参加可能
原因3:退出済み(プライベートチャンネル)
- 過去にそのチャンネルから退出している
解決策:
対処法1:Slack表示名で招待
- メールアドレスではなく、Slack上の表示名で検索
対処法2:ユーザーグループを使う
- 有料プランでユーザーグループを作成
- グループごと招待
対処法3:個別に招待
- 問題のあるメンバーは個別に対応
問題4:招待の権限がない
原因:
- チャンネルの設定で、招待権限が制限されている
- 管理者のみが招待できる設定になっている
解決策:
対処法1:管理者に依頼
- ワークスペースオーナーまたは管理者に招待を依頼
対処法2:権限設定を確認
- チャンネル名をクリック
- 「設定」タブを選択
- 「メンバー権限」を確認
対処法3:パブリックチャンネルに変更
- プライベートチャンネルをパブリックに変更(可能な場合)
問題5:招待メールが届かない
原因:
- メールアドレスが間違っている
- スパムフォルダに入っている
- ドメイン制限がかかっている
解決策:
対処法1:メールアドレスを確認
- タイプミスがないか確認
- 正しいメールアドレスで再送信
対処法2:スパムフォルダを確認してもらう
- 招待された側にスパムフォルダを確認してもらう
対処法3:招待を再送信
- 管理画面 > 招待を管理
- 保留中の招待から該当者を探す
- 「再送信」をクリック
よくある質問(FAQ)
Q1. チャンネルに全員を強制的に参加させることはできますか?
A. 一般的なチャンネルでは強制参加はできません。
ただし、以下の例外があります:
#general チャンネル:
- すべてのメンバーが自動的に参加
- 退出できない
Enterprise Grid の Org 全体のデフォルトチャンネル:
- 新規作成時に全メンバーが自動追加される
その他のチャンネル:
- 招待が必要
- メンバーは招待を承諾する必要がある
Q2. 一度に何人まで招待できますか?
A. 最大1,000人までです。
公式の制限:
- Slack API: 1〜1,000人まで
- UI操作: 同様に1,000人まで
1,000人を超える場合:
- 複数回に分けて招待
- サードパーティアプリ(Channel Tools)を使用
Q3. ゲストユーザーも全員招待に含まれますか?
A. 含まれる場合と含まれない場合があります。
含まれるケース:
- 招待元のチャンネルにゲストが参加している場合
- そのゲストも一緒に招待される
含まれないケース:
- デフォルトチャンネルの設定ではゲストは自動追加されない
- ゲストは参加可能なチャンネルが制限されている
Q4. プライベートチャンネルに全員を招待できますか?
A. はい、できます。
ただし、以下の条件があります:
条件1:招待権限が必要
- チャンネルのメンバーである必要がある
- 設定によっては管理者のみ
条件2:招待方法は同じ
- パブリックチャンネルと同じ手順
重要な注意点:
- 一度退出したメンバーは再参加できない
- 必ず再招待が必要
Q5. /who コマンドの結果は他の人にも見えますか?
A. いいえ、あなたにしか見えません。
/whoコマンドの結果はSlackbotからの個人的な返信- 他のメンバーには表示されません
- チャンネルの履歴にも残りません
Q6. Channel Tools は無料ですか?
A. 基本機能は無料です。
無料機能:
/invite_allコマンド/invite_channelコマンド/random_userコマンド
将来的に:
- プレミアム機能が追加される可能性がある
- 既存ユーザーには優遇価格が提供される予定
Q7. CSVファイルのメールアドレスを一括で貼り付けるには?
A. 以下の手順で貼り付けできます:
ステップ1:CSVファイルを開く
- ExcelまたはGoogleスプレッドシートで開く
ステップ2:メールアドレス列をコピー
- メールアドレスの列全体を選択
Ctrl + C(Windows)または⌘ + C(Mac)
ステップ3:Slackに貼り付け
- チャンネルのメンバー追加画面を開く
- 検索ボックスに
Ctrl + Vまたは⌘ + V - スペースまたはカンマで区切られていることを確認
Q8. 招待したメンバーに通知は届きますか?
A. はい、通知が届きます。
通知の種類:
- デスクトップ通知
- モバイル通知(設定による)
- メール通知(設定による)
通知の内容:
{あなたの名前} さんが {チャンネル名} にあなたを追加しました
Q9. 既存のチャンネルAの全員をチャンネルBに移動させることはできますか?
A. 「移動」はできませんが、「コピー」は可能です。
できること:
- チャンネルAの全員をチャンネルBに招待
- 両方のチャンネルに参加した状態になる
できないこと:
- チャンネルAから自動的に退出させる
- 一括で「移動」させる
手動で移動する場合:
- チャンネルAの全員をチャンネルBに招待
- メンバーに個別にチャンネルAから退出してもらう
Q10. 全員招待の履歴は確認できますか?
A. 直接的な履歴はありませんが、間接的に確認できます。
確認方法1:チャンネルの履歴
- チャンネルで「{名前} さんが {人数} 人のメンバーを追加しました」というメッセージが表示される
確認方法2:メンバーリスト
- チャンネルのメンバーリストを確認
- 追加日時は表示されない
確認方法3:監査ログ(Enterprise Grid)
- 管理者は監査ログで詳細を確認可能
まとめ:最適な方法を選んで効率的に全員招待
Slackで全員を招待する方法について詳しく解説してきました。
この記事の重要ポイント:
5つの招待方法の比較
| 方法 | 難易度 | 対応人数 | プラン | おすすめ度 |
|---|---|---|---|---|
| 1. 全員を追加オプション | ★☆☆☆☆ | 小規模のみ | すべて | ★★★★★ |
| 2. /who コマンド | ★★☆☆☆ | 〜1,000人 | すべて | ★★★★☆ |
| 3. メンバー名コピー | ★☆☆☆☆ | 〜1,000人 | 有料 | ★★★★☆ |
| 4. CSV エクスポート | ★★★☆☆ | 制限なし | すべて | ★★★☆☆ |
| 5. サードパーティアプリ | ★☆☆☆☆ | 制限なし | すべて | ★★★★★ |
状況別のおすすめ方法
小規模ワークスペース(〜50人):
→ 方法1:全員を追加オプション
中規模ワークスペース(50〜1,000人):
→ 方法2:/who コマンド または 方法3:メンバー名コピー
大規模ワークスペース(1,000人〜):
→ 方法5:サードパーティアプリ
管理者権限あり:
→ デフォルトチャンネル設定 + 個別招待
重要な注意事項
1. 制限を理解する
- 一度に最大1,000人
- メールアドレス非表示は招待不可
- 権限が必要な場合がある
2. プライバシーに配慮
- CSVファイルは使用後削除
- 個人情報の取り扱いに注意
3. 通知の配慮
- 大量の招待は通知が多く発生
- 事前にアナウンスすると親切
4. 代替手段も検討
- 本当に全員必要か再検討
- ユーザーグループの活用
- パブリックチャンネルで自主参加を促す
最後に:
全員招待は便利な機能ですが、「できる」からといって「すべき」とは限りません。
本当に全員が参加すべきチャンネルなのか、一度考えてみましょう。
- 全社アナウンス → 全員招待が適切
- プロジェクト関係者 → 関係者のみ招待
- 雑談・趣味 → パブリックチャンネルで自主参加
適切な方法を選んで、効率的なSlack運用を実現してください!


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