「Slackのハドルミーティングで背景を変更したい…」
「Zoomみたいにバーチャル背景は使えるの?」
在宅勤務が増えて、ビデオ会議で自宅の様子を映したくない場面って増えましたよね。
今回は、Slackハドルの背景機能について、できること・できないこと、そして具体的な設定方法まで、徹底的に解説します。
Slackハドルの背景機能:結論から言うと制限あり

まず最初に重要なポイントをお伝えします。
Slackハドルで利用できるのは「背景ぼかし」機能のみです。
ZoomやMicrosoft Teamsのような、好きな画像に背景を変更する「バーチャル背景」や「カスタム背景」機能は、現時点では提供されていません。
できること
- ✅ 背景をぼかす(ブラー効果)
- ✅ ぼかしの有効/無効を切り替える
できないこと
- ❌ 背景画像を自由に設定する
- ❌ バーチャル背景を選ぶ
- ❌ 背景をプリセット画像から選択する
- ❌ 企業ロゴ入り背景を設定する
この制限を理解した上で、利用可能な背景ぼかし機能を最大限活用しましょう。
そもそもSlackハドルとは?
背景設定の話に入る前に、Slackハドルについて簡単におさらいしましょう。
ハドルミーティングの特徴
ハドルミーティングは、Slackチャンネルやダイレクトメッセージから、ワンクリックで始められる音声・ビデオ通話機能です。
2021年7月に音声のみの機能として登場し、2022年秋にビデオ機能が追加されました。
主な特徴:
- 事前予約不要で即座に開始できる
- 音声ファーストの設計(デフォルトは音声のみ)
- ビデオはオプションで有効化
- 画面共有が可能(複数人同時共有も可)
- 会話内容が自動的にスレッドとして保存される
ハドルの人数制限
プランによって参加可能な人数が異なります:
- 無料プラン:1対1のみ(2人まで)
- 有料プラン:最大50人まで
オフィスでの立ち話のような手軽さを、オンラインで再現するのがハドルの目的です。
背景ぼかし機能の設定方法【デスクトップ版】
それでは、背景ぼかし機能を有効にする方法を見ていきましょう。
事前設定:環境設定で有効化
ハドルに参加する前に、環境設定で背景ぼかしを有効にしておくことができます。
ステップ1:プロフィールメニューを開く
サイドバーにある自分のプロフィール写真をクリックします。
ステップ2:環境設定を選択
メニューから「環境設定」を選択しましょう。
ステップ3:音声とビデオを開く
左側のメニューから「音声とビデオ」をクリック。
ステップ4:背景ぼかしを有効化
「ハドルミーティングへの参加時」セクション内にある「カメラがオンの状態で参加している時にビデオの背景をぼかす」のチェックボックスをオンにします。
この設定を有効にすると、カメラをオンにした状態でハドルに参加した際、自動的に背景がぼかされます。
ハドル中の設定:その場で切り替え
ハドルミーティングに参加した後でも、背景ぼかしのオン/オフを切り替えられます。
ステップ1:ハドル画面を全画面表示
ハドル参加中に、画面下部または右下にある矢印アイコン(拡張ボタン)をクリックして、ハドルを全画面表示にします。
ステップ2:その他のオプションを開く
画面右下または下部にある「…」(3つのドットアイコン)をクリックし、「その他のオプション」を開きます。
ステップ3:背景ぼかしを切り替え
メニューから「背景をぼかす」を選択して、オン/オフを切り替えましょう。
リアルタイムで即座に反映されるので、必要に応じて柔軟に使い分けられます。
背景ぼかし機能の設定方法【モバイル版】
スマホやタブレットでもハドルミーティングを利用できますが、背景ぼかし機能の利用には制限があります。
iOS(iPhone・iPad)の場合
モバイル版Slackでは、デスクトップ版ほど詳細な設定オプションが用意されていません。
基本的に、環境設定で背景ぼかしを有効にした状態を引き継ぐ形になります。
Androidの場合
Android版も同様に、背景ぼかし機能は限定的です。
モバイルデバイスでの背景管理を重視する場合は、デスクトップ版の利用をおすすめします。
背景ぼかし機能のメリットとデメリット

実際に使ってみて分かる、背景ぼかし機能の良い点と注意点をまとめます。
メリット
1. プライバシーの保護
自宅の様子を映したくない時に、背景をぼかすことで個人情報を守れます。散らかった部屋や家族の写真なども見えにくくなります。
2. 相手の集中を保つ
背景がごちゃごちゃしていると、そちらに注意が向いてしまいがち。ぼかすことで、話している内容に集中してもらえます。
3. プロフェッショナルな印象
背景がすっきりすることで、ビジネス会議でも好印象を与えられます。
4. 軽量で動作が安定
バーチャル背景と比べて処理が軽いため、低スペックのPCでも快適に使えます。
デメリット・制限
1. カスタマイズ性が低い
背景画像を自由に設定できないため、企業ロゴ入り背景や、おしゃれな画像を使うことはできません。
2. ぼかしの強度調整ができない
ぼかしの強さを調整するオプションがないため、「もう少し強くぼかしたい」といった細かい要望には対応できません。
3. 完全に背景を隠せない
ぼかしはあくまで「ぼかす」だけなので、背景の形状や色はうっすら見えます。完全に背景を隠したい場合には不向きです。
4. 端の検出が不完全な場合がある
髪の毛の細かい部分や、複雑な輪郭の場合、ぼかしの境界が不自然になることがあります。
背景ぼかしがうまく機能しない時の対処法
背景ぼかしを有効にしても、うまく機能しない場合があります。
原因1:カメラがオンになっていない
背景ぼかしは、カメラがオンの状態でのみ機能します。
対処法:
ハドル画面でカメラアイコンをクリックして、ビデオをオンにしましょう。音声のみの参加では背景ぼかしは適用されません。
原因2:環境設定が有効になっていない
事前設定で背景ぼかしのチェックボックスがオフになっている可能性があります。
対処法:
プロフィール → 環境設定 → 音声とビデオ から、「カメラがオンの状態で参加している時にビデオの背景をぼかす」がオンになっているか確認しましょう。
原因3:照明が不十分
暗い環境では、Slackが人物と背景を正確に区別できず、ぼかしがうまく機能しないことがあります。
対処法:
- 明るい場所で使用する
- デスクライトなどで顔を照らす
- 窓際など自然光がある場所を選ぶ
原因4:PCのスペック不足
背景ぼかしは、リアルタイムで映像処理を行うため、一定のCPU性能が必要です。
対処法:
- 他のアプリを閉じてリソースを確保する
- ブラウザのタブを減らす
- PCを再起動してメモリをクリアする
原因5:Slackアプリが古い
古いバージョンのSlackアプリでは、背景ぼかし機能が正常に動作しないことがあります。
対処法:
Slackアプリを最新バージョンにアップデートしましょう。デスクトップアプリの場合、設定メニューから更新を確認できます。
ZoomやTeamsとの比較:背景機能の違い
他の主要なビデオ会議ツールと比較して、Slackハドルの背景機能はどうなのでしょうか?
Zoom
できること:
- 背景ぼかし
- バーチャル背景(カスタム画像設定可能)
- プリセット背景画像の選択
- 背景ビデオの設定
- ぼかしの強度調整
Zoomは背景機能が非常に充実しており、企業ロゴ入り背景など、細かいカスタマイズが可能です。
Microsoft Teams
できること:
- 背景ぼかし
- バーチャル背景(カスタム画像設定可能)
- プリセット背景画像の選択
- ぼかしの強度調整(弱・強)
Teamsも豊富な背景オプションを提供しており、ビジネスシーンでの利用に適しています。
Slackハドル
できること:
- 背景ぼかし(オン/オフのみ)
できないこと:
- カスタム背景画像
- プリセット背景
- 強度調整
Slackハドルは、背景機能に関しては最もシンプルです。その代わり、Slack内での手軽な通話開始や、会話の自動保存など、他の面で優位性があります。
バーチャル背景が欲しい場合の代替案
「どうしてもSlackでバーチャル背景を使いたい!」という方向けに、いくつかの代替案をご紹介します。
代替案1:サードパーティアプリを利用
FilteronmeやXSplit VCamなどのサードパーティアプリを使えば、仮想カメラ経由でカスタム背景を適用できます。
仕組み:
- サードパーティアプリで背景を設定
- アプリが「仮想カメラ」として動作
- Slackで仮想カメラを選択
注意点:
- 追加ソフトのインストールが必要
- 有料のアプリが多い
- PCの負荷が高くなる可能性
代替案2:物理的な背景を用意
アナログな方法ですが、実際に背景に何かを置くのも効果的です。
具体例:
- グリーンスクリーン(クロマキー合成用)を設置
- ロールスクリーンやパーテーション
- きれいに整理された本棚や壁を背景に
物理的な解決策なので、Slackに限らずどのツールでも使えるメリットがあります。
代替案3:Zoom連携を活用
どうしてもバーチャル背景が必要な場合は、Zoomなどの外部ツールを使用し、Slackでリンクを共有するという方法もあります。
手順:
- Zoomで会議を作成(背景設定可能)
- ZoomリンクをSlackチャンネルで共有
- メンバーがZoomに参加
ただし、これではハドルの「手軽さ」というメリットが失われてしまいます。
Slackハドルを快適に使うためのその他の設定
背景以外にも、ハドルを快適に使うための設定がいくつかあります。
カメラとマイクの選択
複数のカメラやマイクが接続されている場合、使用するデバイスを選択できます。
設定方法:
プロフィール → 環境設定 → 音声とビデオ
ここで、使いたいカメラとマイクをドロップダウンメニューから選びましょう。
ノイズ抑制機能
周囲の雑音を自動的に低減してくれる便利な機能です。
設定方法:
環境設定 → 音声とビデオ → 「ノイズ抑制を有効にし、背景雑音を除去する」にチェック
カフェや自宅など、静かでない環境でも、クリアな音声を相手に届けられます。
入力レベル自動調整
マイクの音量を自動的に調整してくれる機能です。
設定方法:
環境設定 → 音声とビデオ → 「入力レベル自動調整を有効にし、通話中に相手に聞こえる音量を一定のレベルに保つ」にチェック
声が小さすぎたり大きすぎたりするのを防げます。
ハドル参加時のステータス設定
ハドル参加中に、自分のステータスを「ハドルミーティング中」に自動設定できます。
設定方法:
環境設定 → 音声とビデオ → 「ハドルミーティング参加中はステータスを『ハドルミーティング中』に設定する」にチェック
他のメンバーに、今すぐ返信できないことを知らせられます。
よくある質問
Q1. 背景ぼかしを使うと相手の動作が重くなる?
いいえ、背景ぼかしの処理はあなたのPCで行われ、相手に送信される前に適用されます。そのため、相手のPCには影響しません。
ただし、あなた自身のPCが低スペックの場合、映像がカクカクすることはあります。
Q2. 背景ぼかしは有料プラン限定?
いいえ、背景ぼかし機能は無料プランでも利用できます。
ただし、無料プランでは1対1のハドルしかできないという制限があります。
Q3. スマホでも背景ぼかしは使える?
モバイル版Slackでも背景ぼかし機能は利用できますが、デスクトップ版に比べて設定オプションが限られています。
デバイスの性能によっては、処理が重くなる可能性もあります。
Q4. ハドル以外のSlack通話でも背景ぼかしは使える?
背景ぼかし機能は、主にハドルミーティングで利用される機能です。
Slackの従来のビデオ通話機能(1対1通話)でも、同様の設定が適用される場合がありますが、ハドルの方が推奨されています。
Q5. 今後、バーチャル背景機能は追加される?
現時点では公式発表されていませんが、ユーザーからの要望は多く寄せられています。
Slackは継続的に機能改善を行っているため、将来的に追加される可能性はあります。最新情報は公式ブログをチェックしましょう。
Q6. 背景ぼかしで顔の認識がうまくいかない
照明条件や背景の複雑さによって、顔の認識精度が変わります。
改善策:
- 明るい環境で使用する
- 背景と自分の服の色にコントラストをつける
- カメラの位置を調整する
- シンプルな背景の前に座る
まとめ:Slackハドルの背景機能を理解して活用しよう
Slackハドルの背景機能についてまとめます:
利用可能な機能:
- 背景ぼかし(オン/オフ切り替え)
利用できない機能:
- カスタム背景画像の設定
- バーチャル背景
- ぼかし強度の調整
設定方法:
- 環境設定 → 音声とビデオ
- 「カメラがオンの状態で参加している時にビデオの背景をぼかす」をオン
- ハドル中でも「…」メニューから切り替え可能
覚えておきたいポイント:
- ZoomやTeamsと比べて機能は限定的
- 無料プランでも利用可能
- デスクトップ版が最も使いやすい
- プライバシー保護には十分効果的
Slackハドルは、背景機能こそシンプルですが、「手軽にすぐ話せる」という本来の目的に特化した設計になっています。
バーチャル背景が必要な公式なミーティングはZoom、気軽なチーム内の打ち合わせはハドル、といった使い分けをすることで、それぞれのツールの良さを最大限活用できますよ。
背景が気になる方は、ぜひ背景ぼかし機能を有効にして、安心してハドルミーティングを楽しんでください!

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