「Slackにアプリを追加したいのに、うまくいかない…」
GoogleドライブやZoom、Trelloなど、便利なアプリをSlackに連携させようとしたのに、追加できないことはありませんか?
Slackのアプリ連携は、チームの生産性を大きく向上させる機能ですが、権限やワークスペースの設定によって、追加できない場合があるんです。
この記事では、Slackアプリがワークスペースに追加できない原因と、状況別の具体的な解決方法を詳しく解説していきます。
Slackのアプリとは?

まずは、Slackアプリの基本を理解しておきましょう。
Slackアプリの種類
Slackに追加できるアプリには、いくつかの種類があります。
公式アプリ
- Slack社が提供するアプリ
- Slack Calls、Slackbot など
- 安全性が保証されている
サードパーティアプリ
- 外部企業が開発したアプリ
- Google Drive、Zoom、Trello、GitHub など
- 数千種類のアプリが利用可能
カスタムアプリ
- 自社で開発したアプリ
- Slack API を使って作成
- 企業固有のニーズに対応
ワークフローとボット
- 自動化ツール
- チャットボット
- Workflow Builder で作成
アプリ追加の流れ
通常、アプリは以下の流れで追加されます。
正常な手順
- Slack App Directoryでアプリを探す
- 「Slackに追加」ボタンをクリック
- 権限の確認画面が表示される
- 「許可する」をクリック
- ワークスペースに追加完了
この流れのどこかで問題が起きると、追加できません。
アプリが追加できない主な原因
追加できない原因は、いくつかあります。
原因1:権限が不足している
最も多い原因です。
権限の種類
Slackには、ユーザーの役割が設定されています。
- ワークスペースのオーナー:すべての権限
- ワークスペースの管理者:ほぼすべての権限
- メンバー:制限された権限
- ゲスト:最小限の権限
アプリの追加権限は、ワークスペースの設定によって制御されます。
権限設定のパターン
- 誰でもアプリを追加できる(制限なし)
- 管理者の承認が必要
- 管理者のみ追加可能
企業のワークスペースでは、セキュリティのため制限されていることが多いです。
原因2:ワークスペースの制限
ワークスペース全体でアプリが制限されている場合があります。
制限の種類
- 特定のアプリがブロックされている
- サードパーティアプリが全面禁止
- カスタムアプリのみ許可
- アプリの数に上限がある
特にセキュリティを重視する企業では、厳しく制限されています。
原因3:既に追加済み
既にワークスペースに追加されているアプリは、再度追加できません。
確認方法
- 左サイドバーの「アプリ」を確認
- または、設定から「アプリ管理」で確認
見落としがちなケースです。
原因4:プランの制限
Slackの料金プランによって、機能に制限があります。
無料プラン(フリー)
- アプリ連携:最大10個まで
- 一部の高度な機能は使えない
有料プラン(プロ、ビジネスプラス)
- アプリ連携:無制限
- すべての機能が利用可能
無料プランで上限に達している可能性もあります。
原因5:アプリ側の問題
アプリの提供元に問題がある場合もあります。
よくある問題
- アプリのメンテナンス中
- サービス終了(非推奨)
- Slack APIの仕様変更に未対応
- 地域制限(日本では使えない)
原因6:ネットワークやブラウザの問題
技術的な問題で追加できないこともあります。
技術的な原因
- インターネット接続の不安定
- ブラウザのキャッシュ
- Cookie の設定
- ファイアウォールのブロック
- VPN の干渉
【基本編】まず試すべき対処法

追加できない時に、まず試してみるべき方法です。
対処法1:自分の権限を確認する
まずは、自分がアプリを追加できる権限を持っているか確認しましょう。
確認方法
- ワークスペース名をクリック
- 「設定と管理」→「ワークスペースの設定」を選択
- ブラウザで設定ページが開く
- 「権限」タブを確認
- 「アプリの管理」セクションを見る
表示内容の意味
「メンバーはアプリをリクエストできます」
→ 管理者の承認が必要
「メンバーは制限なしでアプリを追加できます」
→ 自由に追加可能
「管理者のみがアプリを追加できます」
→ 自分では追加不可
権限がない場合は、管理者に連絡が必要です。
対処法2:既に追加されているか確認
確認方法
- 左サイドバーの「アプリ」をクリック
- 追加したいアプリが一覧にないか探す
- または、検索ボックスでアプリ名を入力
既に追加されていれば、設定を開いて使い始められます。
対処法3:管理者に承認をリクエスト
権限がない場合は、管理者に追加をリクエストできます。
リクエスト方法
- アプリのページで「リクエスト」ボタンをクリック
- リクエストの理由を入力
- 送信
管理者にメッセージが届き、承認または却下されます。
リクエスト時のコツ
承認されやすいリクエストの書き方:
【リクエスト内容】
Google Driveアプリの追加
【理由】
チーム内でファイル共有をスムーズにするため。
現在、ファイルを探すのに時間がかかり、
業務効率が低下しています。
【期待される効果】
- ファイル検索時間の短縮
- 共有漏れの防止
- コミュニケーションの円滑化
具体的なメリットを示すと、承認されやすくなります。
対処法4:ブラウザをリフレッシュ
シンプルですが、効果的な方法です。
手順
- ブラウザを完全に閉じる
- もう一度 Slack を開く
- キーボードショートカット(Ctrl+F5 または Command+Shift+R)で強制リロード
- 再度アプリ追加を試す
キャッシュの問題が解決することがあります。
対処法5:別のブラウザで試す
現在使っているブラウザに問題がある可能性もあります。
試すべきブラウザ
- Google Chrome(推奨)
- Microsoft Edge
- Firefox
- Safari(Mac)
特にChromeは、Slackとの相性が最も良いです。
対処法6:デスクトップアプリで試す
ブラウザ版がダメなら、デスクトップアプリを試してみましょう。
手順
- Slack デスクトップアプリをダウンロード
- インストールしてログイン
- アプリ追加を試す
環境が変わると成功することがあります。
【権限編】管理者向けの設定方法
管理者の方は、以下の設定を確認してください。
アプリ追加権限の設定
ワークスペース全体のアプリ権限を管理します。
設定方法
- ワークスペース名→「設定と管理」→「ワークスペースの設定」
- ブラウザで設定ページが開く
- 「権限」タブをクリック
- 「アプリの管理」セクションを見つける
設定オプション
オプション1:制限なし
すべてのメンバーが自由にアプリを追加できます。
メリット:柔軟性が高い
デメリット:セキュリティリスク
オプション2:承認制
メンバーがリクエストし、管理者が承認します。
メリット:バランスが良い
デメリット:承認に時間がかかる
オプション3:管理者のみ
管理者のみがアプリを追加できます。
メリット:最高のセキュリティ
デメリット:柔軟性が低い
組織のセキュリティポリシーに応じて選択してください。
特定のアプリを承認する
リクエストされたアプリを承認する方法です。
手順
- 管理者にメールまたはSlack通知が届く
- 「アプリのリクエストを確認」をクリック
- リクエスト内容を確認
- 「承認」または「却下」を選択
承認前の確認事項
- アプリの提供元は信頼できるか
- 必要な権限は適切か
- 企業のセキュリティポリシーに違反しないか
- 本当に業務に必要か
ブロックされているアプリを解除
特定のアプリがブロックされている場合の解除方法です。
手順
- 「設定と管理」→「ワークスペースの設定」
- 「アプリ管理」タブを開く
- 「制限されているアプリ」セクションを確認
- 解除したいアプリを探す
- 「制限を解除」をクリック
無料プランのアプリ上限対策
無料プランで10個の上限に達している場合の対処法です。
対処法1:使っていないアプリを削除
- 「アプリ管理」ページを開く
- 使用頻度を確認
- 不要なアプリを削除
- 新しいアプリを追加
対処法2:有料プランへアップグレード
- 「設定と管理」→「プランと請求」を開く
- 有料プラン(プロ/ビジネスプラス)を選択
- アップグレード手続き
有料プランでは、アプリを無制限に追加できます。
【アプリ別】よくあるトラブルと解決方法

人気のアプリで起きやすい問題です。
Google Drive / Google Workspace
問題:「Googleにログインできません」
原因
- サードパーティCookieがブロックされている
- Google側の権限設定
解決方法
- ブラウザのCookie設定を確認
- サードパーティCookieを許可
- Googleアカウントで再認証
- Google Workspace管理者に権限を確認
Zoom
問題:「Zoomに接続できません」
原因
- Zoomアカウントの権限不足
- Zoom側でAPI連携が無効
解決方法
- Zoomにログイン
- 「マイアカウント」→「設定」を開く
- 「アプリマーケットプレイス」が有効か確認
- Zoom管理者に連携許可を依頼
GitHub
問題:「リポジトリにアクセスできません」
原因
- GitHub側の権限設定
- Organization の設定
解決方法
- GitHubで「Settings」→「Applications」を開く
- Slackの権限を確認
- 必要なリポジトリへのアクセス権を付与
- Organization の管理者に設定を依頼
Trello
問題:「ボードが表示されません」
原因
- Trello側の権限設定
- ボードの公開設定
解決方法
- Trelloでボードの設定を開く
- 「Power-Ups」を確認
- Slack連携が有効か確認
- ボードをチームメンバーと共有
Microsoft Teams(注意)
問題:「連携できません」
解決方法
実は、SlackとMicrosoft Teamsは直接連携できません。これは競合サービスのためです。
代替案:
- Zapier などの連携ツールを使う
- 両方のサービスを併用する
【トラブルシューティング】それでも解決しない場合
基本的な方法で解決しない時の対処法です。
トラブル1:「エラーが発生しました」と表示される
原因
- 一時的なサーバーエラー
- Slack API の問題
対処法
- 数分待ってから再試行
- Slack Status ページを確認(https://status.slack.com/)
- サービス障害が発生していないか確認
- 数時間後に再度試す
トラブル2:無限ループで追加できない
症状
追加ボタンを押しても、同じ画面に戻ってしまう。
対処法
- ブラウザのキャッシュとCookieを完全削除
- シークレットモード(プライベートブラウジング)で試す
- 別のデバイスで試す
- Slackサポートに問い合わせ
トラブル3:追加したはずなのに表示されない
症状
追加は完了したはずなのに、アプリが見つからない。
対処法
- Slackを完全に再起動
- 「アプリ」セクションを再確認
- 検索機能でアプリを探す
- アプリの設定ページから「ワークスペースに追加」を再実行
トラブル4:権限エラーが消えない
症状
管理者が承認したのに、まだ権限エラーが出る。
対処法
- Slackからログアウト
- ブラウザのキャッシュをクリア
- 再ログイン
- 管理者に再度権限を確認してもらう
トラブル5:特定のチャンネルに追加できない
症状
ワークスペースには追加できたが、特定のチャンネルで使えない。
対処法
- そのチャンネルでアプリを「招待」
- チャンネル内で
/invite @アプリ名と入力 - または、アプリの設定から「チャンネルに追加」
チャンネルごとに追加が必要なアプリもあります。
予防策とベストプラクティス

今後のトラブルを防ぐための対策です。
予防策1:権限を事前に確認
新しいアプリを導入する前に確認しましょう。
確認事項
- 自分に追加権限があるか
- ワークスペースで制限されていないか
- 必要な承認プロセス
事前確認で、スムーズに導入できます。
予防策2:アプリのドキュメントを読む
公式のインストールガイドを確認してください。
確認すべきこと
- 必要な権限
- 前提条件(他のアプリとの依存関係)
- 既知の問題
多くのトラブルは、ドキュメントに解決方法が載っています。
予防策3:段階的に導入
大規模なワークスペースでは、テストを行いましょう。
推奨手順
- 小規模なテストチャンネルで試す
- 問題がないか確認
- 段階的に展開
- フィードバックを収集
いきなり全体に展開すると、問題が大きくなります。
予防策4:定期的な見直し
使っていないアプリは削除しましょう。
見直しのタイミング
- 四半期ごと
- プロジェクト終了時
- メンバーの退職時
セキュリティリスクの低減にもなります。
予防策5:ドキュメント化
アプリの追加手順をドキュメント化しておきましょう。
記載内容
- 承認プロセス
- 必要な権限
- 連絡先
- よくあるトラブルと解決方法
新しいメンバーのオンボーディングにも役立ちます。
管理者への依頼テンプレート
管理者に連絡する際のテンプレートです。
パターン1:アプリ追加の承認依頼
件名:[アプリ名]の追加承認のお願い
お疲れ様です、[あなたの名前]です。
以下のアプリをワークスペースに追加したく、
ご承認をお願いできますでしょうか。
【アプリ名】
Google Drive
【追加理由】
チーム内でのファイル共有を効率化するため
【期待される効果】
・ファイル検索時間の短縮
・リンク共有の簡素化
・バージョン管理の改善
【セキュリティ】
Googleの公式アプリで、多くの企業で利用実績があります。
ご検討のほど、よろしくお願いいたします。
パターン2:権限設定の変更依頼
件名:アプリ追加権限についてのご相談
お疲れ様です、[あなたの名前]です。
現在、アプリの追加ができない設定になっており、
業務に支障が出ております。
可能であれば、以下のいずれかの対応をご検討いただけませんでしょうか。
【希望する対応】
1. メンバーもアプリをリクエストできるようにする
2. 特定のメンバー(私含む)に権限を付与する
【理由】
プロジェクトごとに必要なツールが異なるため、
柔軟な対応が必要です。
もちろん、セキュリティは重要ですので、
承認制での運用を前提としています。
ご検討いただけますと幸いです。
よくある質問
Q: 無料プランでも十分使える?
A: 基本的な連携は可能ですが、10個の制限があります。厳選したアプリのみ追加し、不要なものは削除すれば、十分実用的です。
Q: アプリを追加するとセキュリティリスクはある?
A: 信頼できる提供元のアプリであれば、リスクは低いです。ただし、アプリが要求する権限を必ず確認し、必要最小限の権限のみを許可してください。
Q: 管理者が承認してくれない場合は?
A: ビジネス上の明確なメリットを示すことが重要です。時間の節約、エラーの削減など、具体的な数値や効果を伝えましょう。
Q: 一度削除したアプリは再追加できる?
A: はい、いつでも再追加できます。ただし、設定や履歴は失われる可能性があるので、重要なデータは事前にバックアップしてください。
Q: 外部の開発者が作ったアプリは安全?
A: Slack App Directoryに掲載されているアプリは、Slackの審査を通過しています。ただし、レビューや評価、権限要求を確認し、慎重に判断してください。
まとめ
Slackアプリがワークスペースに追加できない問題について解説しました。
重要なポイントをおさらいしましょう。
- 最も多い原因は権限不足(管理者の承認が必要)
- ワークスペースの設定でアプリが制限されている場合がある
- 無料プランでは10個までの制限あり
- 既に追加済みの可能性も確認する
- ブラウザのキャッシュクリアやリフレッシュで解決することも
- 管理者には具体的なメリットを示して依頼する
- アプリごとに特有の問題がある場合も
多くの場合、権限の問題が原因です。管理者に適切に依頼すれば、解決できます。
この記事を参考に、ぜひ便利なアプリをSlackに追加して、チームの生産性を向上させてください!


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