転職や退職、プロジェクト終了などで、Slackのワークスペースから退会したい。でも、どうやって辞めればいいのかわからない──。
「アカウント削除ってどこから?」
「退会したら今までのメッセージはどうなる?」
「本当に個人情報は消えるの?」
実は、Slackには「解除」と「削除」という2つの概念があり、それぞれ意味が大きく異なります。間違った方法で退会すると、個人情報が残り続けてしまう可能性もあるんです。
この記事では、Slackアカウントの解除・削除の違いから、具体的な手順、注意点まで完全に解説します。安心して退会できるよう、しっかりサポートします。
【重要】Slackの「解除」と「削除」の違い

まず最初に理解しておくべきなのが、Slackにおける「解除(Deactivate)」と「削除(Delete)」の違いです。
アカウント解除(Deactivate)とは
ワークスペースからログアウトし、アクセスできなくする操作です。
特徴
- 自分で実行できる
- ワークスペースにアクセスできなくなる
- プロフィール情報は残る
- 送信したメッセージやファイルも残る
- 管理者による再開が可能
イメージ:会社を退職して、社員証を返却した状態。建物には入れなくなるが、過去の業務記録は会社に残っている。
プロフィール削除(Delete)とは
プロフィール情報(名前、写真、メールアドレスなど)を完全に削除する操作です。
特徴
- プライマリーオーナーまたはSlackへの依頼が必要
- プロフィール情報が完全に消える
- 送信したメッセージやファイルは残る(発信者名が「@deactivateduser」と表示される)
- 復元不可能
イメージ:社員名簿から氏名や連絡先を完全に削除。ただし、過去の業務報告書などには「退職者」として記録が残る。
サインアウト(Sign Out)との違い
サインアウトは一時的にログアウトするだけで、いつでも再ログインできます。アカウント自体は有効なままです。
| 操作 | 再ログイン | プロフィール情報 | メッセージ・ファイル |
|---|---|---|---|
| サインアウト | いつでも可能 | 残る | 残る |
| アカウント解除 | 管理者の再開が必要 | 残る | 残る |
| プロフィール削除 | 不可(新規作成が必要) | 消える | 残る(発信者名は非表示) |
【PC版】自分でアカウントを解除する方法
一般メンバーが自分でできるのは「アカウント解除」までです。以下の手順で実行できます。
手順
ステップ1:アカウント設定にアクセス
- Slackのデスクトップアプリまたはブラウザ版を開く
- 画面左上のワークスペース名をクリック
- 「プロフィールを表示する」を選択
ステップ2:アカウント設定を開く
- 右側に表示されるプロフィール画面で「…」(その他)をクリック
- 「アカウント設定」を選択
- 新しいタブでアカウント設定ページが開く
別の方法:直接 https://my.slack.com/account にアクセスすることもできます。
ステップ3:アカウント解除を実行
- ページを下にスクロール
- 「アカウントを解除する」ボタンをクリック
- パスワードを入力
- 「パスワードの確定」をクリック
- 最終確認で「はい、アカウントを解除します」をクリック
完了:アカウントが即座に解除され、ワークスペースにアクセスできなくなります。
【重要】アカウント解除前に必ず確認すること
アカウント解除を実行する前に、以下の点を必ず確認してください。
1. 削除したいメッセージやファイルがないか
アカウント解除後も、あなたが投稿したメッセージやアップロードしたファイルはワークスペースに残り続けます。
削除したい場合
- ワークスペースの設定で許可されていれば、解除前に自分で削除できます
- メッセージにカーソルを合わせ→「…」→「メッセージを削除」
- ファイルも同様に削除可能
2. 管理者への連絡
アカウント解除後にプロフィール情報も削除したい場合は、事前に管理者(プライマリーオーナー)に相談しておきましょう。
また、業務の引き継ぎ事項がある場合は、メールなど別の連絡手段を確保しておくことも重要です。
3. 複数のワークスペースに参加していないか
複数のワークスペースに参加している場合、各ワークスペースで個別にアカウント解除が必要です。
確認方法
- 画面左上のワークスペース名をクリック
- 参加している他のワークスペースが表示される
- それぞれのワークスペースで同じ手順を繰り返す
4. 重要な情報のバックアップ
必要な会話履歴やファイルがあれば、スクリーンショットを撮るか、別の場所に保存しておきましょう。
プライマリーオーナーの場合の注意点
ワークスペースを作成したプライマリーオーナーは、そのままではアカウント解除ができません。
プライマリーオーナー権限を譲渡する方法
手順
- 画面左上のワークスペース名をクリック
- 「設定と管理」→「ワークスペースの設定」を選択
- 「権限」タブを開く
- 「プライマリーオーナー」の横にある「権限を譲渡する」をクリック
- 譲渡先のメンバーを選択
- 確認して譲渡を実行
権限譲渡後、あなたのステータスが「オーナー」に変更されます。その後、通常のメンバーと同じ手順でアカウント解除が可能になります。
ワークスペース全体を削除する場合
今後誰もそのワークスペースを使わない場合は、ワークスペースごと削除することもできます。
手順
- 「設定と管理」→「ワークスペースの設定」
- 「設定」タブを開く
- 下にスクロールして「ワークスペースを削除する」をクリック
- 確認メッセージに従って削除を実行
注意:ワークスペースを削除すると、すべてのメッセージ、ファイル、設定が完全に削除され、復元できません。
プロフィール情報を完全に削除する方法
アカウント解除だけでは、プロフィール情報(名前、写真、メールアドレスなど)は残ります。これらも削除したい場合は、以下の手順が必要です。
一般メンバーの場合
- アカウントを解除(前述の手順で実行)
- プライマリーオーナーに連絡
- ワークスペース設定ページでプライマリーオーナーの連絡先を確認
- プロフィール情報の削除を依頼
- プライマリーオーナーが削除を実行
- または、プライマリーオーナーがSlack(feedback@slack.com)に削除を依頼
プライマリーオーナーがメンバーのプロフィールを削除する方法
手順
- 画面左上のワークスペース名をクリック
- 「ツールと設定」→「メンバー管理」を選択
- 削除したいメンバー(解除済み)の横にある「…」をクリック
- 「プロフィールを削除する」を選択
- 確認ボックスにチェックを入れ、「プロフィールを削除する」をクリック
注意:プロフィール削除後は復元できません。
スマホアプリからの退会方法
実は、スマホアプリからは直接アカウント解除ができません。
スマホで退会する方法
方法1:スマホのブラウザを使う
- スマホのブラウザ(Safari、Chromeなど)でSlackにアクセス
- https://my.slack.com/account にアクセス
- PC版と同じ手順でアカウント解除
方法2:PCを使う
パソコンがある環境なら、PC版で解除するのが最も確実です。
スマホアプリからサインアウトする方法
退会ではなく一時的にサインアウトしたい場合:
- Slackアプリを開く
- 画面下部の「ホーム」タブをタップ
- 画面右上のプロフィール写真をタップ
- 「設定」をタップ
- 下にスクロールして「(ワークスペース名)からサインアウト」をタップ
管理者がメンバーのアカウントを解除する方法
ワークスペースの管理者やオーナーは、メンバーのアカウントを解除できます。
フリー・プロ・ビジネスプラスプランの場合
手順
- デスクトップのサイドバーで「管理者」をクリック
- 「ワークスペースの設定」→「メンバー」を選択
- 解除したいメンバーの横にある「…」をクリック
- 「アカウントを解除する」を選択
- 確認して実行
Enterprise Gridの場合
オーガナイゼーションレベルでの解除
- オーガナイゼーション名をクリック
- 「ツールと設定」→「オーガナイゼーションの設定」
- 「メンバーディレクトリ」→「メンバー」
- 解除するメンバーにチェック
- 「解除する」をクリック
注意:解除されたメンバーには通知が送られません。
解除したアカウントを復活させる方法

「やっぱりもう一度使いたい」となった場合、アカウントの再開は可能ですか?
再開の条件
自分ではできません。ワークスペースのオーナーまたは管理者に依頼する必要があります。
管理者による再開手順
- 「設定と管理」→「メンバー管理」
- 「解除済み」タブを選択
- 再開したいメンバーを見つける
- 「アカウントを再開する」をクリック
再開できない場合
プロフィール情報が削除されている場合は、再開ではなく新規アカウントとして招待する必要があります。
アカウント解除・削除に関するよくある質問(FAQ)
Q:アカウント解除後、送信したメッセージはどうなりますか?
A:ワークスペースに残ります。メッセージ自体は削除されず、他のメンバーが引き続き閲覧できます。ただし、プロフィール情報を削除した場合、発信者名は「@deactivateduser」と表示されます。
Q:複数のワークスペースに参加していますが、まとめて解除できますか?
A:できません。各ワークスペースで個別にアカウント解除の手続きが必要です。
Q:アカウント解除とプロフィール削除、どちらをすべきですか?
A:一般的には「アカウント解除」で十分です。個人情報保護やコンプライアンス、セキュリティ上の理由がある場合のみ、プロフィール削除を検討しましょう。Slack公式も、管理目的でのプロフィール削除は推奨していません。
Q:無料プランでもアカウント解除できますか?
A:はい、できます。プランに関係なく、同じ手順でアカウント解除が可能です。
Q:解除後、同じメールアドレスで新しいアカウントを作れますか?
A:はい、可能です。同じワークスペースに再度招待されれば、同じメールアドレスで参加できます。
Q:プライベートチャンネルのメッセージも残りますか?
A:はい、残ります。アカウント解除やプロフィール削除を行っても、プライベートチャンネルを含むすべてのメッセージが保持されます。
Q:解除されたことは他のメンバーに通知されますか?
A:いいえ、通知は送られません。ただし、あなたのアカウントが「解除済み」と表示されるようになるため、他のメンバーは気づくことができます。
Q:アカウント解除ができない場合はどうすればいいですか?
A:以下を確認してください。
- プライマリーオーナーの場合、先に権限を譲渡する必要がある
- スマホアプリではなくPC版を使用する
- Enterprise Gridで必須メンバーシップが設定されている場合は、管理者に相談
Q:退職後もしばらくワークスペースに情報が残るのは問題ないですか?
A:基本的には問題ありません。業務上のやりとりは会社の資産として残ることが一般的です。ただし、個人的な内容や機密情報がある場合は、解除前に削除しておくことをおすすめします。
有料プランを解約したい場合
アカウント解除とは別に、有料プランを解約したい場合の方法も紹介します。
プランをダウングレードする方法
手順
- デスクトップで「設定と管理」→「プランと請求」を開く
- 「プランと請求の詳細を表示する」をクリック
- 「プランを変更する」を選択
- 無料プランを選択
- 確認して変更を実行
注意:無料プランでは、メッセージ履歴が過去90日分までに制限されます。
アカウント解除時のトラブルシューティング
トラブル1:「アカウントを解除する」ボタンが表示されない
原因と対処法
- プライマリーオーナーの場合:先に権限を譲渡する
- Enterprise Gridの必須メンバーの場合:オーナーや管理者に相談
- ゲストの場合:管理者に解除を依頼
トラブル2:スマホアプリで解除オプションが見つからない
対処法
- スマホのブラウザ(Safari、Chromeなど)でSlackにアクセス
- または、PCから操作する
トラブル3:パスワードを忘れた
対処法
- ログイン画面で「パスワードを忘れた場合」をクリック
- 登録メールアドレスを入力
- 送信されたリセットリンクから新しいパスワードを設定
- 再度アカウント解除の手順を実行
トラブル4:管理者に連絡が取れない
対処法
- Slackサポート(feedback@slack.com)に連絡
- ワークスペースURL、メールアドレス、状況を説明
- Slackが代わりにプライマリーオーナーに転送
まとめ:安全にSlackを退会するために
Slackからの退会は、正しい手順を踏めば簡単に実行できます。
基本の流れ
- 削除したいメッセージやファイルを事前に削除
- 管理者への連絡や引き継ぎを済ませる
- アカウント設定から「アカウントを解除する」を実行
- 必要に応じてプライマリーオーナーにプロフィール削除を依頼
覚えておくべき重要ポイント
- 「解除」と「削除」は異なる操作
- 送信したメッセージやファイルは残る
- スマホアプリからは直接解除できない(PC版が必要)
- 複数ワークスペースの場合は個別に解除が必要
- プライマリーオーナーは権限譲渡が先
- 再開は管理者への依頼が必要
プロフィール削除が必要なケース
- 個人情報保護の観点から完全削除したい
- コンプライアンス上の理由
- セキュリティ上の懸念がある
ただし、一般的な退職や異動の場合は、アカウント解除だけで十分です。過度な削除は、ワークスペースの使い勝手を損なう可能性があるため、Slack公式も推奨していません。
この記事の手順に従って、安心してSlackを退会してください。不明点があれば、まずはワークスペースの管理者に相談することをおすすめします!

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