「急にSlackのワークスペースに入れなくなった…」
仕事で使っているSlackに突然アクセスできなくなると、焦りますよね。チームとの連絡が取れないし、重要なメッセージを見逃してしまうかもしれません。
でも大丈夫です。Slackのワークスペースに入れない問題は、原因さえ分かれば多くの場合、自分で解決できます。今回は、よくある原因とその対処法を分かりやすく解説していきます。
Slackワークスペースに入れない主な原因

まず、どんな原因でワークスペースにアクセスできなくなるのか、全体像を把握しましょう。
原因は大きく4つに分類される
1. ログイン・認証の問題
- パスワードを忘れた
- メールアドレスが間違っている
- 確認コードが届かない
- 2段階認証でつまずいている
2. 接続・ネットワークの問題
- インターネット接続が不安定
- ファイアウォールがブロックしている
- VPNが干渉している
- 会社のセキュリティ設定の影響
3. アカウント・権限の問題
- アカウントが無効化されている
- ワークスペースから削除された
- 招待メールの期限切れ
- メールドメインが承認されていない
4. アプリ・ブラウザの問題
- アプリのバージョンが古い
- ブラウザのキャッシュが原因
- ブラウザ拡張機能の干渉
- アプリの不具合
それでは、それぞれの原因と解決方法を詳しく見ていきましょう。
ログイン・認証の問題と解決方法
最も多いのが、ログインや認証に関するトラブルです。
問題1:パスワードが分からない・忘れた
解決方法:パスワードレスログインを使う
Slackは、パスワードなしでログインできる「マジックコード」機能を提供しています。
- https://slack.com/signin にアクセス
- メールアドレスを入力
- 「メールで続ける」をクリック
- 届いた確認コードを入力
- ログイン完了
これで、パスワードを覚えていなくてもログインできます。
解決方法:パスワードをリセットする
もし今後のためにパスワードを設定したい場合:
- ログイン後、右上のプロフィール写真をクリック
- 「プロフィールを表示する」を選択
- 「その他」→「アカウント設定」をクリック
- ブラウザで設定画面が開く
- 「パスワード」の項目で「開く」をクリック
- 「メールでパスワードをリセットする」をクリック
- 届いたメールのリンクから新しいパスワードを設定
問題2:メールアドレスが間違っている
ワークスペースごとに異なるメールアドレスを使っている場合、混乱しがちです。
解決方法
- https://slack.com/signin/find にアクセス
- 可能性のあるメールアドレスを全て試す
- 各メールアドレスで参加しているワークスペースの一覧が表示される
仕事用とプライベート用でメールアドレスを分けている場合は、両方試してみましょう。
問題3:確認コードが届かない
原因と解決方法
迷惑メールフォルダを確認
Slackからのメールが迷惑メールに振り分けられている可能性があります。
メールの受信設定を確認
会社のメールシステムで、@slack.com と @slack-mail.com からのメールがブロックされていないか、IT部門に確認してください。
別のメールアドレスを試す
複数のメールアドレスを登録している場合、別のアドレスでログインを試してみましょう。
問題4:2段階認証(2FA)でつまずいている
解決方法:バックアップコードを使う
2段階認証を設定した際に保存したバックアップコードがあれば、それを使ってログインできます。
解決方法:一時的に無効化してもらう
バックアップコードがない場合、ワークスペースのオーナーまたは管理者に連絡して、一時的に2段階認証を無効にしてもらいましょう。
接続・ネットワークの問題と解決方法
ログイン情報は正しいのにアクセスできない場合、ネットワークが原因かもしれません。
問題1:インターネット接続が不安定
解決方法
- 他のウェブサイトが開けるか確認
- Wi-Fiを切って有線接続に変える、またはその逆を試す
- ルーターを再起動する
- 別のネットワークに接続してみる(スマホのテザリングなど)
別のネットワークでSlackが開ければ、元のネットワークに問題があります。
問題2:ファイアウォールやVPNの干渉
会社のネットワークでは、セキュリティ設定がSlackをブロックしていることがあります。
確認方法
https://my.slack.com/help/test にアクセスして、接続テストを実行します。
WebSocketsのセクションで以下を確認
- WebSocket(Flannel [Primary])
- WebSocket(Flannel [Backup])
両方にチェックマーク(✓)が付いていれば接続は正常です。警告アイコンが出ている場合、ネットワーク設定に問題があります。
解決方法
IT部門やネットワーク管理者に連絡して、以下を依頼してください:
- https://my.slack.com/help/urls にアクセス
- 表示されるすべてのURLを許可リストに追加
- WebSocketsがポート443で使えるようにする
VPNを使っている場合は、一度VPNを切ってからSlackにアクセスしてみてください。それで解決すれば、VPNの設定が原因です。
問題3:ウイルス対策ソフトや広告ブロッカーの干渉
解決方法
- 一時的にウイルス対策ソフトを無効にする
- 広告ブロッカーを無効にする
- それで解決すれば、Slackを例外として許可する設定を追加
アカウント・権限の問題と解決方法
ログインはできるのに特定のワークスペースにアクセスできない場合、権限の問題かもしれません。
問題1:ワークスペースから削除された
確認方法
- https://slack.com/signin にアクセス
- メールアドレスでログイン
- ワークスペースの一覧を確認
問題のワークスペースが一覧に表示されていない場合、以下の可能性があります。
自分で退出してしまった
誤って「ワークスペースを退出」をクリックしてしまった可能性があります。
管理者に削除された
意図的または誤って、管理者があなたのアカウントを削除した可能性があります。
解決方法
- ワークスペースのオーナーまたは管理者に連絡
- 再度招待してもらう
問題2:招待メールの期限切れ
症状
招待メールのリンクをクリックしても「このリンクは無効です」と表示される。
解決方法
- ワークスペースの管理者に連絡
- 新しい招待メールを送ってもらう
招待リンクには有効期限があるため、届いたらできるだけ早く承認しましょう。
問題3:メールドメインが承認されていない
一部のワークスペースでは、特定のメールドメイン(例:@会社名.co.jp)のみが許可されています。
解決方法
- 承認されたメールドメインを使用しているか確認
- 会社のメールアドレスを使っているか確認
- 管理者に、あなたのメールドメインを承認してもらうよう依頼
アプリ・ブラウザの問題と解決方法

技術的な問題で、アプリやブラウザがうまく動作していない場合があります。
問題1:デスクトップアプリが古い
解決方法
アプリを最新版にアップデート
- Slackアプリを開く
- 画面上部のメニューバーで「ヘルプ」をクリック(Windowsの場合は左上の三本線アイコン)
- 「アップデートを確認」を選択
- 利用可能なアップデートがあればインストール
手動でダウンロード
https://slack.com/downloads から最新版をダウンロードして再インストールすることもできます。
問題2:ブラウザのキャッシュが原因
解決方法:デスクトップアプリの場合
- Slackアプリを開く
- 「ヘルプ」→「トラブルシューティング」を選択
- 「キャッシュをクリアして再起動」をクリック
解決方法:ブラウザの場合
各ブラウザでキャッシュをクリアします。
Google Chrome
- 右上の「︙」→「設定」
- 「プライバシーとセキュリティ」→「閲覧履歴データの削除」
- 「キャッシュされた画像とファイル」にチェック
- 「データを削除」
その他のブラウザ
同様の手順でキャッシュをクリアできます。
シークレットモードで試す
ブラウザのシークレット(プライベート)モードでSlackを開いてみてください。これで正常に動作すれば、ブラウザの拡張機能やキャッシュが原因です。
問題3:ブラウザ拡張機能の干渉
解決方法
- シークレットモードで動作することを確認
- 通常モードで、ブラウザ拡張機能を一つずつ無効にする
- どの拡張機能が原因か特定
- その拡張機能の設定でSlackを例外として許可
問題4:サポートされていないブラウザ
解決方法
Slackは以下のブラウザをサポートしています:
- Google Chrome(最新版)
- Firefox(最新版)
- Safari(最新版)
- Microsoft Edge(最新版)
古いブラウザを使っている場合、最新版にアップデートするか、別のブラウザを試してください。
ワークスペースが見つからない問題
ログインはできるけど、参加しているはずのワークスペースが見つからない場合。
確認方法
デスクトップアプリの場合
- 左上のワークスペースアイコンをクリック
- サインインしている全ワークスペースの一覧が表示される
- 目的のワークスペースがあるか確認
ブラウザの場合
https://slack.com/signin で、メールアドレスを入力すると、そのメールアドレスで参加しているワークスペースの一覧が表示されます。
解決方法
正しいメールアドレスを使っているか確認
複数のメールアドレスを持っている場合、別のメールアドレスでログインしてみてください。
ワークスペースのURLを直接入力
ワークスペースのURL(例:yourcompany.slack.com)を知っている場合、直接アクセスしてみましょう。
SSOを使っている場合の特別な対処法
会社でシングルサインオン(SSO)を使っている場合、通常のログイン方法とは異なります。
SSO認証の流れ
- ワークスペースのURLにアクセス
- 会社のSSOシステムにリダイレクトされる
- 会社のIDとパスワードで認証
- Slackに戻される
SSOでログインできない場合
会社のIT部門に確認すべき事項
- SSOアカウントが有効か
- Slackへのアクセス権限が付与されているか
- SSOシステムが正常に動作しているか
トラブルシューティングの手順まとめ
問題が解決しない場合、以下の順番で試してみてください。
ステップ1:基本的な確認
- インターネット接続を確認
- 正しいメールアドレスを使っているか確認
- パスワードレスログインを試す
ステップ2:アプリ・ブラウザをリフレッシュ
- キャッシュをクリア
- アプリを最新版にアップデート
- 別のブラウザやデバイスで試す
ステップ3:ネットワークを確認
- https://my.slack.com/help/test で接続テスト
- VPNを切って試す
- 別のネットワーク(Wi-Fi、モバイルデータ)で試す
ステップ4:権限を確認
- ワークスペースの一覧に表示されるか確認
- 管理者に連絡して、アカウント状態を確認
- 必要に応じて再招待してもらう
ステップ5:それでもダメなら
Slackサポートに連絡:feedback@slack.com
よくある質問と回答
Q1:急にワークスペースが消えた
A:以下の可能性があります。
- 誤って退出してしまった → 管理者に再招待を依頼
- 管理者に削除された → 管理者に確認
- 別のメールアドレスでログインしている → 正しいメールアドレスでログイン
Q2:招待メールが届かない
A:以下を確認してください。
- 迷惑メールフォルダを確認
- メールアドレスが正しく伝わっているか確認
- IT部門に、Slackからのメールがブロックされていないか確認
Q3:「このワークスペースはもう存在しません」と表示される
A:ワークスペース自体が削除された可能性があります。オーナーに確認してください。
Q4:複数のワークスペースで同じメールアドレスを使える?
A:はい、使えます。1つのメールアドレスで、複数の異なるワークスペースに参加できます。
Q5:会社を退職したらワークスペースは使えなくなる?
A:会社のメールアドレスでアカウントを作っている場合、退職後にメールアクセスができなくなると、アカウントの管理が難しくなります。ただし、すでにログインしている状態であれば、管理者がアカウントを削除するまで使える場合があります。
まとめ:冷静に原因を特定しよう
Slackのワークスペースに入れない問題は、原因さえ分かれば解決できることがほとんどです。
原因の特定手順
- ログインできるか → できない場合は認証の問題
- ログインできるがワークスペースが見えない → 権限・アカウントの問題
- 特定の場所でだけ接続できない → ネットワークの問題
- エラーメッセージが表示される → アプリ・ブラウザの問題
解決の基本アプローチ
- パスワードレスログインを試す
- 別のデバイスやネットワークで試す
- キャッシュクリアとアップデート
- 管理者に連絡
それでも解決しない場合
- https://my.slack.com/help/test で接続テストを実行
- Slackサポートに詳細を添えて連絡(feedback@slack.com)
- IT部門に相談(会社で使っている場合)
Slackは仕事で欠かせないツールです。アクセスできないと焦るかもしれませんが、この記事の手順を一つずつ試していけば、ほとんどの問題は解決できます。
まずは落ち着いて、どの段階で問題が起きているのかを特定することから始めましょう!

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