Slackを使っていて、こんな経験はありませんか?
「大量のメッセージに埋もれて、上司からの重要な連絡を見逃してしまった」
「クライアントからの緊急メッセージに気づくのが遅れた」
「通知が多すぎて、本当に大切なメッセージがわからない」
Slackには何百ものチャンネル、何千ものメッセージが流れます。その中で本当に重要な人からの連絡だけを確実に受け取りたい──そんな願いを叶えるのが「VIP通知機能」です。
この記事では、SlackのVIP機能の設定方法から活用テクニックまで、わかりやすく徹底解説します。
Slack VIP機能とは?

VIP機能は、特定の人、アプリ、ワークフローからのメッセージを優先的に表示・通知する機能です。
VIP機能でできること
1. 優先表示
- VIPからのダイレクトメッセージ(DM)やメンションが、サイドバー上部の「未読VIPメッセージ」セクションに表示される
- 他のメッセージに埋もれず、一目で確認できる
2. 専用の通知タブ
- アクティビティフィードに「VIP」タブが追加される
- VIPからの通知だけを絞り込んで確認できる
3. カスタム通知音
- VIPからのメッセージに専用の通知音を設定可能
- 音だけで「重要な人からの連絡だ」とわかる
4. おやすみモード(DND)でも通知
- 通常の通知を止めていても、VIPからのメッセージは届く(有料プランのみ)
- 休暇中でも、本当に緊急の連絡だけは受け取れる
誰をVIPに設定できる?
VIPとして設定できるのは:
- 人(メンバー):上司、クライアント、重要なチームメンバーなど
- アプリ:緊急アラート、セキュリティ通知、カレンダーアプリなど
- ワークフロー:自動化された重要な通知
上限:最大300人/アプリ/ワークフローまで追加可能
VIPを追加する方法(PC版)
手順
ステップ1:設定画面を開く
- 画面左上のプロフィール写真をクリック
- メニューから「環境設定」を選択
- 左サイドバーの「通知」をクリック
- 下にスクロールして「VIPリスト」セクションを見つける
ステップ2:VIPを追加
- 「VIPリスト」の横にある「編集」をクリック
- 検索ボックスにVIPにしたい人、アプリ、ワークフローの名前を入力
- 候補から選択
- 「保存」をクリック
完了:選択した人がVIPリストに追加されます。
VIPを削除する方法
- 「VIPリスト」の「編集」をクリック
- 削除したいVIPの横にある「削除」をクリック
- 「保存」をクリック
VIPを追加する方法(スマホ版)
iPhone・Android共通の手順
ステップ1:設定画面を開く
- 画面上部のプロフィール写真をタップ
- 「環境設定」をタップ
- 「通知」セクションの「VIPリスト」をタップ
ステップ2:VIPを追加
- 検索ボックスにVIPにしたい人、アプリ、ワークフローの名前を入力
- 候補から選択してタップ
完了:選択した人がVIPリストに追加されます。
VIPを削除する方法
- VIPリストを開く
- 削除したいVIPの横にある削除アイコン(ゴミ箱)をタップ
VIP専用の通知音を設定する方法
VIPからのメッセージに、通常とは異なる通知音を設定できます。これにより、音だけで重要な連絡だとわかるようになります。
PC版での設定
手順
- 画面左上のプロフィール写真をクリック
- 「環境設定」を選択
- 「サウンド&表示」セクションまでスクロール
- 「通知音(VIPメッセージのみ)」のドロップダウンメニューをクリック
- 好みの通知音を選択
利用可能な通知音
- Boing
- Ding
- Droplet
- Hi
- Knock Brush
- Wow
- その他、複数の通知音から選択可能
スマホ版での設定
手順
- 画面上部のプロフィール写真をタップ
- 「通知」をタップ
- 「VIPシステムオプション」をタップ
- 通知設定を選択(すでに通知音を設定済みの場合は「サウンド」をタップして変更)
おやすみモード中でもVIPから通知を受け取る設定
この機能は有料プランのみで利用できます。
休暇中や集中作業中など、通常の通知を止めていても、VIPからの緊急連絡だけは受け取りたい──そんな時に便利な設定です。
PC版での設定
手順
- 画面左上のプロフィール写真をクリック
- 「環境設定」を選択
- 「通知」セクションを開く
- 「VIPからの通知を常に許可する」にチェックを入れる
スマホ版での設定
手順
- 画面上部のプロフィール写真をタップ
- 「通知」をタップ
- 「VIPからの通知を常に許可する」のトグルをオンにする
使用例
- 休暇中:ヘルプデスクの通知はオフにするが、役員からの緊急連絡は受け取る
- 集中作業中:一般的なメッセージはミュートするが、直属の上司からの指示は見逃さない
- 夜間:通常の通知は止めるが、オンコール担当として障害アラートだけは受信
アクティビティフィードでVIP通知だけを表示する方法
大量の通知の中から、VIPからの通知だけを絞り込んで確認できます。
PC版での手順
- サイドバーの「アクティビティ」をクリック
- アクティビティフィードの上部にある「VIP」タブをクリック
VIPからの未読通知だけが表示されます。
スマホ版での手順
- 画面下部の「アクティビティ」アイコンをタップ
- アクティビティフィードの上部にある「VIP」タブをタップ
VIP機能の効果的な使い方

1. 役職・役割ごとに分類
経営者・マネージャーの場合
- 経営陣メンバー
- 重要部門の責任者
- 緊急アラートを発するセキュリティアプリ
プロジェクトマネージャーの場合
- プロジェクトのステークホルダー
- コアチームメンバー
- タスク管理ツールからの通知
営業担当の場合
- 重要顧客
- 営業マネージャー
- 商談管理システムからのアラート
カスタマーサポートの場合
- エスカレーション担当者
- VIP顧客
- 障害検知システムからの通知
2. 時期によって調整する
プロジェクト締め切り前
- プロジェクトメンバー全員をVIPに追加
- 締め切り後は通常のメンバーに戻す
オンコール期間中
- 監視システム、アラートアプリをVIPに追加
- オンコール終了後は削除
重要イベント開催中
- イベント関係者をVIPに追加
- イベント終了後は整理
3. 適度な人数に抑える
VIPが多すぎると、結局すべてが「重要」になってしまい、本来の目的が失われます。
推奨人数
- 5〜10人:日常的に連絡を取り合う重要な人
- 最大でも20〜30人:それ以上は本当に必要か見直す
定期的に(月1回程度)VIPリストを見直し、現在も本当に重要な人だけを残すようにしましょう。
4. アプリやワークフローも活用
人だけでなく、重要なアプリやワークフローもVIPに追加すると便利です。
追加すべきアプリの例
- セキュリティアラート:不正アクセス検知、システム障害通知
- カレンダー:重要な会議の開始通知
- 監視ツール:サーバーダウン、エラー急増のアラート
- CI/CD:デプロイ失敗、ビルドエラーの通知
5. チーム全体でルールを決める
組織やチームでVIPの使い方に一定のルールを設けると効果的です。
例えば
- 緊急度が高いメッセージはVIPに設定した人に送る
- VIPからのメッセージには30分以内に反応する
- 不要不急の内容はVIPに送らない
VIP機能を使う際の注意点
1. プランによる制限
おやすみモード中のVIP通知機能は有料プランのみ
- フリープランでは、おやすみモード中のVIP通知は利用できません
- その他のVIP機能(優先表示、専用通知音など)はフリープランでも利用可能
2. VIPからのメッセージも「すべて」通知されるわけではない
VIP設定をしても、基本的な通知設定は変わりません。
例えば
- 通知設定が「メンションとDMのみ」の場合、VIPがチャンネルに投稿しただけでは通知されない
- VIPから@メンションされるか、DMを受け取った場合に優先表示される
3. VIPは相手には見えない
VIPに設定したことは相手には通知されません。プライバシーが守られます。
4. 外部オーガナイゼーションの人も追加可能
Slack Connectで繋がっている外部の人もVIPに追加できます。クライアントやパートナー企業の担当者を設定しておくと便利です。
よくある質問(FAQ)
Q:VIPに設定したことは相手にバレますか?
A:いいえ、バレません。VIP設定は完全にあなた個人の設定であり、相手には一切通知されません。
Q:VIPからのメッセージはどこに表示されますか?
A:以下の場所に表示されます。
- サイドバー上部の「未読VIPメッセージ」セクション
- アクティビティフィードの「VIP」タブ
- 通常のチャンネルやDMの場所にも表示される(優先表示に加えて)
Q:VIPを300人まで追加できますが、そんなに必要ですか?
A:実際には5〜20人程度に抑えることをおすすめします。300人は上限であり、多すぎるとVIP機能の意味がなくなります。
Q:VIPにしたのに通知が来ません。
A:以下を確認してください。
- 基本的な通知設定がオフになっていないか
- VIPからの通知がメンションやDMか(チャンネルへの通常投稿は通知されない場合がある)
- おやすみモード中の通知許可設定(有料プランのみ)がオンになっているか
Q:VIPを一時的に無効にできますか?
A:VIP個別の一時無効化機能はありません。VIPリストから削除するか、おやすみモード設定で「VIPからの通知を常に許可する」をオフにすることで実質的に無効化できます。
Q:複数のワークスペースで同じVIPを設定できますか?
A:VIP設定はワークスペースごとに個別です。複数のワークスペースで同じ人をVIPにしたい場合は、それぞれのワークスペースで設定する必要があります。
Q:アプリやワークフローをVIPにするメリットは?
A:重要なシステムアラート、緊急通知、カレンダーの重要イベントなど、見逃せない自動通知をVIPに設定できます。人だけでなく、システムからの重要な通知も優先的に受け取れます。
Q:VIPからのメッセージを後で確認する方法は?
A:アクティビティフィードの「VIP」タブを開けば、過去のVIPからの通知を一覧で確認できます。
Q:VIPにしても迷惑なメッセージが減らない場合は?
A:その場合は、VIPの見直しが必要かもしれません。本当に重要な人だけに絞り込むか、個別のチャンネル通知設定も見直してみましょう。
トラブルシューティング
トラブル1:VIP設定が見つからない
症状:環境設定に「VIPリスト」が表示されない
原因と対処法
- Slackアプリのバージョンが古い可能性があります
- PC版:最新版にアップデートしてください
- スマホ版:App Store / Google Playから最新版をインストール
トラブル2:VIP通知音が鳴らない
症状:VIPからメッセージが来ても特別な音が鳴らない
対処法
- 通知音を設定しているか確認(環境設定 → サウンド&表示)
- デバイスの音量設定を確認
- Slackアプリの通知権限を確認(OS設定)
トラブル3:おやすみモード中にVIP通知が来ない
症状:おやすみモード中、VIPからの通知が届かない
原因と対処法
- 無料プランの場合:この機能は有料プランのみです。プランをアップグレードする必要があります
- 有料プランの場合:「VIPからの通知を常に許可する」がオンになっているか確認
トラブル4:VIPメッセージが上部に表示されない
症状:VIPからのメッセージが「未読VIPメッセージ」セクションに表示されない
対処法
- VIPリストに正しく追加されているか確認
- Slackアプリを再起動
- メッセージがDMまたはメンションか確認(通常のチャンネル投稿は表示されない場合がある)
まとめ:VIP機能で本当に大切な連絡を見逃さない
SlackのVIP機能は、情報過多の現代において、本当に重要なメッセージに確実に気づくための強力なツールです。
VIP機能の主なメリット
- 重要な人からのメッセージを優先表示
- カスタム通知音で音だけで判別可能
- おやすみモード中でも緊急連絡を受信(有料プラン)
- アクティビティフィードで絞り込み表示
効果的に使うコツ
- VIPは5〜20人程度の本当に重要な人に限定
- 役職や役割に応じて適切な人を選ぶ
- アプリやワークフローも活用する
- 定期的にVIPリストを見直す
- プロジェクトや時期に応じて調整する
設定の基本手順
- PC版:プロフィール写真 → 環境設定 → 通知 → VIPリスト
- スマホ版:プロフィール写真 → 環境設定 → 通知 → VIPリスト
VIP機能を上手に活用すれば、通知の洪水に溺れることなく、本当に重要な人からの連絡には確実に気づけるようになります。
まずは、あなたにとって最も重要な3〜5人をVIPに設定することから始めてみましょう。効果を実感できたら、少しずつ調整していくのがおすすめです!


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