Slackでチャンネルを作った後に、「やっぱりプライベートチャンネルにしたい」「パブリックに変更したい」と思ったことはありませんか?
実は、Slackでは作成後にチャンネルの種類を変更することができます。ただし、変更できる方向や権限、注意すべきポイントがいくつかあるので、しっかり理解してから実行する必要があります。
この記事では、Slackのチャンネルをパブリックからプライベート、プライベートからパブリックに変更する方法を、注意点も含めて初心者の方にも分かりやすく解説していきます。
パブリック・プライベート変更の基本ルール

まず最初に、変更に関する基本的なルールを押さえておきましょう。
変更の可否と必要な権限
Slackのチャンネル変更には、以下のようなルールがあります。
パブリック → プライベートへの変更
- ✅ 変更可能
- 必要な権限:
- ワークスペースオーナー
- ワークスペース管理者
- チャンネルマネージャー(チャンネル作成者)
プライベート → パブリックへの変更
- ✅ 変更可能(比較的最近追加された機能)
- 必要な権限:
- ワークスペースオーナー
- Orgオーナー(Enterprise Grid)
- Org管理者(Enterprise Grid)
重要:プライベートからパブリックへの変更には、より強い権限が必要です。通常の管理者やチャンネルマネージャーではできません。
変更できないチャンネル
以下のチャンネルは変更できないので注意してください。
#general(または#all-company)チャンネル
- プライベートチャンネルに変更することはできません
- 全メンバーが参加する特別なチャンネルのため
Slack Connectチャンネル(一部制限あり)
- 所有組織でプライベートの場合、パブリックに変更できません
- 変更は実施した組織にのみ適用されます
パブリックからプライベートへの変更方法
それでは、実際の変更手順を見ていきましょう。
変更前に確認すべき重要なポイント
変更を実行する前に、必ず以下を確認してください。
⚠️ 一度プライベートにすると元に戻すのが困難
プライベートに変更した後、再度パブリックに戻すにはワークスペースオーナー以上の権限が必要です。
気軽に元に戻せるわけではないので、本当に変更が必要か慎重に検討しましょう。
⚠️ ファイルは公開状態のまま残る
パブリックチャンネル時代に共有されたファイルは、プライベートに変更しても公開状態のままです。
ワークスペースの他のメンバーが検索すれば、引き続き閲覧できます。
ファイルを完全に非公開にするには:
- パブリック時代のファイルを削除する
- プライベートチャンネルで改めてファイルをアップロードし直す
⚠️ メンバーは自動的に引き継がれる
変更前にチャンネルに参加していたメンバーは、全員そのままプライベートチャンネルのメンバーになります。
必要に応じて、変更後にメンバーを追加・削除しましょう。
デスクトップ版での変更手順(パブリック→プライベート)
ステップ1:チャンネル設定を開く
- プライベートに変更したいパブリックチャンネルを開きます
- 画面上部のチャンネル名をクリック
- 表示されたメニューから「設定」タブを選択
ステップ2:プライベートチャンネルに変更
- 設定画面を下にスクロール
- 「プライベートチャンネルに変更する」をクリック
- 確認画面が表示されます
- 内容をよく読み、問題なければ「プライベートに変更する」をクリック
ステップ3:変更完了の確認
変更が完了すると、以下のことが起こります:
- チャンネル名の前のアイコンが「#」から「🔒」に変わる
- チャンネル内に「このチャンネルがプライベートに変更されました」というメッセージが投稿される
- メンバー全員にチャンネルの変更が通知される
変更できない場合の対処法
もし「プライベートチャンネルに変更する」というオプションが表示されない場合:
原因1:権限不足
- あなたがオーナー、管理者、またはチャンネルマネージャーではない
- 対処法:ワークスペースオーナーまたは管理者に変更を依頼する
原因2:オーナーが制限している
- ワークスペースオーナーがチャンネル変更を制限している
- 対処法:オーナーに制限の解除を依頼する
原因3:モバイルアプリを使用している
- モバイルアプリからは変更できない
- 対処法:デスクトップアプリまたはWebブラウザ版を使用する
プライベートからパブリックへの変更方法
プライベートからパブリックへの変更は、より強い権限が必要です。
プライベート→パブリック変更が可能になった背景
以前は、Slackの仕様上、プライベートチャンネルをパブリックに変更することは不可能でした。
これはプライバシー保護の観点から、一度機密情報として扱われた会話を公開すべきではないという考えに基づいていました。
しかし、現在はワークスペースオーナー以上の権限を持つユーザーであれば変更可能になっています。
ただし、非常に強い権限が必要なため、慎重に実施する必要があります。
変更前の重要な確認事項
プライベートからパブリックに変更する前に、必ず以下を確認してください。
⚠️ すべての過去の会話が公開される
プライベートチャンネルのすべての会話履歴、ファイル、メッセージがワークスペース全体に公開されます。
機密情報や個人情報が含まれていないか、必ず確認してください。
⚠️ 見られたくないメッセージの削除
公開したくないメッセージがある場合は、変更前に削除しましょう。
削除したメッセージは:
- 復元できません
- Slackにはメッセージ削除のログ表示機能がないため、削除したことは他のメンバーにバレません
⚠️ ファイルも公開される
チャンネル内で共有されたすべてのファイルも、ワークスペース全体から検索・閲覧可能になります。
デスクトップ版での変更手順(プライベート→パブリック)
前提条件の確認
以下の権限を持っているか確認してください:
- ワークスペースオーナー
- Orgオーナー(Enterprise Grid)
- Org管理者(Enterprise Grid)
これらの権限がない場合は、オーナーに変更を依頼する必要があります。
ステップ1:チャンネル設定を開く
- パブリックに変更したいプライベートチャンネルを開きます
- 画面上部のチャンネル名をクリック
- 「設定」タブを選択
ステップ2:パブリックチャンネルに変更
- 設定画面を下にスクロール
- 「パブリックチャンネルに変更する」をクリック
- 警告メッセージが表示されます
- 内容を十分に理解したうえで「パブリックに変更する」をクリック
ステップ3:変更完了の確認
変更が完了すると:
- チャンネル名の前のアイコンが「🔒」から「#」に変わる
- チャンネル内に変更を知らせるメッセージが投稿される
- チャンネルがワークスペースのチャンネル一覧に表示されるようになる
- 誰でも参加できるようになる
変更できない場合の代替案
もしプライベートからパブリックへの変更ができない場合、以下の代替案があります。
代替案1:新しいパブリックチャンネルを作成
- 新しいパブリックチャンネルを作成(例:「#プロジェクト名-public」)
- 必要な情報だけを新しいチャンネルにコピー
- メンバーを招待
- 古いプライベートチャンネルはアーカイブ
メリット:
- 機密情報を選別できる
- 過去の会話を完全に非公開のまま保持できる
デメリット:
- 手動でのコピー作業が必要
- 過去の会話履歴は引き継げない
代替案2:プライベートチャンネルのメンバーを全員追加
情報を共有したい相手が限られている場合:
- プライベートチャンネルはそのまま維持
- 共有したいメンバーを全員プライベートチャンネルに招待
メリット:
- チャンネルの変更が不要
- 機密情報の漏洩リスクがない
デメリット:
- メンバー数が多いと招待作業が大変
- 新しいメンバーが自由に参加できない
チャンネル変更時の注意点とトラブル対策

チャンネルを変更する際に知っておくべき注意点をまとめました。
通知とメンバーへの影響
変更時の通知
チャンネルを変更すると:
- チャンネル内に変更を知らせるメッセージが自動投稿される
- メンバー全員が変更に気づく
- 事前に変更することをアナウンスしておくとスムーズ
メンバーの参加・退出
パブリック→プライベートに変更した場合:
- 変更前のメンバーは全員そのまま参加
- 新しいメンバーは招待が必要になる
- 自由に参加・退出できなくなる
プライベート→パブリックに変更した場合:
- 変更前のメンバーはそのまま参加
- 誰でも自由に参加できるようになる
- ワークスペースの全メンバーがチャンネルを発見できる
ファイルとメッセージの検索
パブリック→プライベート変更時
- 変更前に投稿されたファイル:ワークスペース全体から検索可能(公開状態のまま)
- 変更後に投稿されたファイル:チャンネルメンバーのみ検索可能
プライベート→パブリック変更時
- すべてのファイルとメッセージ:ワークスペース全体から検索可能になる
- 過去の会話も含めてすべて公開される
変更が反映されない場合の対処法
問題1:変更オプションが表示されない
- 権限を確認する(オーナー、管理者、チャンネルマネージャーか)
- デスクトップ版またはWebブラウザ版を使用しているか確認
- ワークスペースオーナーに権限設定を確認してもらう
問題2:変更後もアイコンが変わらない
- ページを再読み込み(F5キーまたはCommand+R)
- Slackアプリを再起動
- キャッシュをクリアして再ログイン
問題3:誤って変更してしまった
パブリック→プライベートに誤変更した場合:
- ワークスペースオーナーに連絡してパブリックに戻してもらう
- または新しいパブリックチャンネルを作成
プライベート→パブリックに誤変更した場合:
- すぐにプライベートに戻す(オーナー、管理者、チャンネルマネージャーなら可能)
- ただし、一度公開された情報は完全には取り消せないことに注意
よくある質問(FAQ)
Q1. チャンネルを変更すると過去のメッセージはどうなりますか?
過去のメッセージはすべてそのまま残ります。
消えることはありませんが、検索できる範囲が変わります。
- パブリック→プライベート:過去のメッセージはチャンネルメンバーのみ検索可能
- プライベート→パブリック:過去のメッセージも含めて全員が検索可能
Q2. 変更したことは他のメンバーに通知されますか?
はい、通知されます。
チャンネル内に「このチャンネルが○○に変更されました」というメッセージが自動投稿されます。
Q3. 何回でも変更できますか?
技術的には何回でも変更可能ですが、以下の制限があります。
- プライベート→パブリックの変更には強い権限(オーナー)が必要
- 頻繁に変更するとメンバーが混乱する
- ファイルの公開状態が複雑になる
基本的には、一度決めたら変更しないのが理想です。
Q4. モバイルアプリからも変更できますか?
いいえ、モバイルアプリからはチャンネルの種類を変更できません。
変更するには:
- デスクトップアプリを使用
- Webブラウザ版(slack.com)を使用
Q5. #generalチャンネルをプライベートにできますか?
いいえ、できません。
general(または#all-company)チャンネルは特別なチャンネルで:
- 全メンバーが自動的に参加
- 退出できない
- プライベートに変更できない
- 削除もできない
Q6. プライベートに変更した後、新しいメンバーを追加できますか?
はい、追加できます。
プライベートチャンネルのメンバーであれば誰でも、新しいメンバーを招待できます。
手順:
- チャンネル名をクリック
- 「メンバーを追加」を選択
- 追加したい人を検索して選択
Q7. 変更前のファイルを非公開にするにはどうすればいいですか?
パブリック→プライベート変更の場合、以下の手順が必要です:
- パブリック時代のファイルをダウンロード
- 元のファイルを削除
- プライベートチャンネルで改めてアップロード
この作業をしないと、ファイルは公開状態のまま残ります。
Q8. Enterprise Gridプランでの変更に違いはありますか?
Enterprise Gridプランでは:
- Orgオーナー、Org管理者が組織全体のチャンネルを変更可能
- チャンネル管理ツールを使用した一括変更が可能
- より細かい権限設定ができる
基本的な手順は通常のワークスペースと同じです。
Q9. Slack Connectのチャンネルも変更できますか?
制限があります。
- 所有組織でプライベートの場合、パブリックに変更不可
- 変更は実施した組織のみに適用される
- 接続先の組織では変更されない
Q10. 変更を元に戻すことはできますか?
条件付きで可能です。
パブリック→プライベート→パブリック:
- ワークスペースオーナー以上の権限があれば可能
- ファイルは最初の公開時から公開状態のまま
プライベート→パブリック→プライベート:
- オーナー、管理者、チャンネルマネージャーで可能
- ただし、一度公開された情報は完全には取り消せない
まとめ:チャンネル変更は慎重に、計画的に
Slackのチャンネルをパブリック・プライベート間で変更する方法について解説してきました。
この記事の重要ポイント:
- パブリック→プライベートは比較的容易(オーナー、管理者、チャンネルマネージャー)
- プライベート→パブリックは強い権限が必要(オーナーのみ)
- 変更前のファイルは公開状態のまま残る点に注意
- 過去の会話もすべて公開される
- #generalチャンネルは変更不可
- モバイルアプリからは変更できない
- 変更時は必ずメンバーに通知される
チャンネル変更のベストプラクティス:
- 事前に計画する:作成時に適切な種類を選ぶのが最善
- メンバーに事前通知:変更前にアナウンスする
- 機密情報を確認:プライベート→パブリック変更時は特に注意
- ファイルを整理:公開したくないファイルは削除してから変更
- 代替案を検討:変更ではなく新規作成も選択肢に入れる
チャンネルの種類変更は、一度実行すると影響が大きい操作です。
特にプライベートからパブリックへの変更は、すべての会話履歴が公開されるため、慎重に判断しましょう。
迷ったときは、新しいチャンネルを作成して必要な情報だけをコピーする方が安全な場合もあります。
もし設定や変更で困ったことがあれば、ワークスペースオーナーに相談するか、Slack公式ヘルプページ(https://slack.com/help)やサポートチーム(feedback@slack.com)に問い合わせてみてください。

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