「Slackを使わなくなったから解約したい」
「転職するので古い会社のワークスペースから退出したい」
「有料プランを無料プランに戻したい」
こんな状況で、Slackの解約や退会の方法を探していませんか?
実は、Slackには「解除」「削除」「サインアウト」「退会」など、似たような言葉がたくさんあって、どれを選べばいいのか迷ってしまいますよね。
この記事では、それぞれの違いを明確にしながら、目的別の正しい手順を分かりやすく解説します。アカウントの解除方法、ワークスペースの削除、有料プランの解約まで、すべてカバーしています。
Slackの「解除」「削除」「サインアウト」の違い

まずは、混同しやすい用語の違いを理解しておきましょう。
1. アカウント解除(Deactivate)
ワークスペースから完全に退出することを意味します。
どうなる?
- ワークスペースにアクセスできなくなる
- すべてのチャンネルから削除される
- すべてのデバイスから自動的にサインアウトされる
- 送信したメッセージやファイルはワークスペースに残る
- プロフィール情報は「解除済み」と表示される
いつ使う?
- 会社を退職したとき
- プロジェクトが終了したとき
- もう使わないワークスペースから抜けたいとき
2. プロフィール削除(Delete Profile)
個人情報を完全に削除することを意味します。
どうなる?
- 名前、プロフィール画像、メールアドレスなどの個人情報が削除される
- 送信したメッセージは残るが、送信者は「@deactivateduser」と表示される
- 一度削除すると復元できない
重要な注意点:
- プロフィール削除は自分ではできません
- アカウント解除後、ワークスペースのプライマリーオーナーに依頼する必要があります
- 管理者の判断で削除されないこともあります
3. サインアウト(Sign Out)
一時的にログアウトすることを意味します。
どうなる?
- そのデバイスからログアウトされるだけ
- ワークスペースのメンバーのまま
- いつでも再ログインできる
いつ使う?
- 共用PCから一時的にログアウトしたいとき
- デバイスを紛失したとき(他のデバイスからリモートでサインアウト)
- アカウントを切り替えたいとき
目的別:あなたに必要な操作はどれ?
以下のフローチャートで、自分に必要な操作を確認しましょう。
Q1. もうこのワークスペースを使いませんか?
- はい → Q2へ
- いいえ → 「サインアウト」でOK
Q2. 個人情報も完全に削除したいですか?
- はい → 「アカウント解除」→「プロフィール削除依頼」
- いいえ → 「アカウント解除」のみ
Q3. 有料プランを契約していますか?
- はい → 「アカウント解除」+「有料プラン解約」
- いいえ → 「アカウント解除」のみ
アカウント解除の手順【PC版】
ワークスペースから完全に退出する方法を解説します。
ステップ1:アカウント設定ページにアクセス
- Slackを開く
- 画面左下の自分のアイコンをクリック
- 「プロフィール」を選択
- プロフィール画面右上の「︙」(縦三点リーダー)をクリック
- 「アカウント設定」を選択
すると、ブラウザが起動してアカウント設定ページが開きます。
ステップ2:アカウント解除を実行
- アカウント設定ページを下にスクロール
- 「設定」タブの中にある「アカウントを解除する」を探す
- 「アカウントを解除する」をクリック
- 注意事項を確認
- 「はい、アカウントを解除します」をクリック
これで完了です。即座にワークスペースからアクセスできなくなります。
注意事項の内容
解除を実行する前に、以下の内容が表示されます。
- 送信したメッセージとファイルは削除されません
- すべてのチャンネルから削除されます
- すべてのデバイスからサインアウトされます
- インストールしたアプリが無効になる可能性があります
- 再参加するには、オーナーまたは管理者による再有効化が必要です
アカウント解除の手順【スマホ版】
スマホアプリからも解除できます。
iPhone/Androidの手順
- Slackアプリを開く
- 画面右上の「︙」(メニューアイコン)をタップ
- 「設定」を選択
- 「アカウント設定」をタップ
- ブラウザが開くので、PC版と同じ手順で「アカウントを解除する」を実行
注意:
スマホアプリ内では完結せず、途中でブラウザに切り替わります。
複数のワークスペースに参加している場合
重要なポイントです。
Slackのアカウントは、ワークスペースごとに個別に管理されています。
つまり、1つのワークスペースからアカウントを解除しても、他のワークスペースには影響しません。
すべてのワークスペースから退出したい場合
それぞれのワークスペースで個別に解除操作を行う必要があります。
手順:
- 1つ目のワークスペースで上記の手順を実行
- 2つ目のワークスペースに切り替えて同じ操作を繰り返す
- すべてのワークスペースで実行
面倒ですが、一括で解除する方法はありません。
アカウント解除ができない場合の対処法
以下のケースでは、自分でアカウントを解除できません。
ケース1:ワークスペースのプライマリーオーナーの場合
プライマリーオーナーは、ワークスペースの最高責任者なので、自分でアカウント解除ができません。
対処法:
- 他のメンバーにプライマリーオーナー権限を譲渡
- 譲渡後、自分のアカウントを解除
権限譲渡の手順:
- 「管理」→「ワークスペース設定」→「権限」
- プライマリーオーナーの変更を実行
ケース2:ゲストアカウントの場合
ゲストとして招待されている場合、自分でアカウント解除ができません。
対処法:
ワークスペースの管理者に連絡して、解除してもらう
ケース3:エンタープライズグリッドで必須メンバーシップの場合
組織でSlackの必須メンバーシップが設定されている場合、解除オプションが表示されません。
対処法:
組織の管理者に相談する
プロフィール情報の完全削除を依頼する方法

アカウント解除後も、プロフィール情報(名前、メールアドレス、電話番号など)はワークスペースに残ります。
これらを完全に削除したい場合は、別途依頼が必要です。
依頼方法
方法1:プライマリーオーナーに直接連絡
- アカウントを解除
- プライマリーオーナーに連絡してプロフィール削除を依頼
方法2:Slackサポート経由で依頼
プライマリーオーナーに連絡できない場合:
- feedback@slack.com にメールを送信
- 件名:プロフィール削除依頼
- 本文に以下を記載:
- ワークスペースのURL
- 登録メールアドレス
- 削除してほしい旨
Slackサポートがプライマリーオーナーに依頼を転送してくれます。
注意:
削除するかどうかの最終判断は、プライマリーオーナーが行います。必ず削除されるとは限りません。
ワークスペース自体を削除する方法
自分がワークスペースのオーナーで、ワークスペース全体を削除したい場合の手順です。
前提条件
- ワークスペースのプライマリーオーナーであること
- 削除するとすべてのデータが永久に失われることを理解していること
削除手順
- ブラウザで
https://my.slack.com/admin/settings#workspace_deletionにアクセス - 「ワークスペースを削除」をクリック
- 削除の確認チェックボックスにチェック
- Slackアカウントのパスワードを入力
- 「はい、ワークスペースを削除します」をクリック
重要:
- 削除は即座に実行され、取り消しできません
- すべてのメッセージ、ファイル、設定が完全に削除されます
- 削除前に必要なデータをエクスポートしておきましょう
有料プランを解約する方法
有料プランを契約している場合、アカウント解除だけでは課金が止まりません。
有料プランをフリープランにダウングレードする手順
PC/ブラウザから
- 画面左上のワークスペース名をクリック
- 「設定と管理」→「請求を管理する」を選択
- 「概要」タブで「プランの詳細を変更する」をクリック
- 「フリー」プランを選択
- 「Slackをダウングレード」をクリック
- 確認画面で「ダウングレード」を実行
スマホアプリから
- 右上のメニューを開く
- 「設定」→「プラン確認・変更」をタップ
- 以降はPC版と同じ
ダウングレード時の注意点
すぐに制限されること:
- メッセージ履歴:直近90日間のみ閲覧可能
- ファイルストレージ:5GBまで
- ビデオ通話:1対1のみ(グループ通話不可)
- ゲストアクセス:利用不可
- 外部とのチャンネル共有:利用不可
データは削除されません:
フリープランでは閲覧できなくなりますが、データ自体は保存されています。再度有料プランにアップグレードすれば、すべて復元されます。
料金発生のタイミング
重要:
解約申請後も、次回請求日まで料金が発生します。
例:
- 月額契約で毎月15日が請求日
- 12月20日に解約申請
- 翌月1月15日まで料金が発生
- 1月16日から無料プランに切り替わり
無駄な料金を避けるため、余裕を持って解約手続きを行いましょう。
有料プランの無料トライアル期間中の解約
無料トライアルを試したけど、やっぱり有料プランは不要という場合。
トライアル期間中の対応
何もしなくてOKです。
トライアル期間が終了すると、自動的に無料プランに戻ります。料金は発生しません。
トライアル終了前に確実に解約したい場合
上記の「フリープランへダウングレード」の手順を実行すれば、即座にフリープランに戻ります。
データのバックアップ方法
解除や削除の前に、重要なデータをバックアップしておきましょう。
個人でできるバックアップ
メッセージのコピー:
- 重要なメッセージをコピー&ペーストでテキストファイルに保存
- スクリーンショットを撮る
ファイルのダウンロード:
- アップロードしたファイルを個別にダウンロード
- 「ファイル」タブから一覧表示して保存
管理者によるデータエクスポート
ワークスペースのオーナーまたは管理者は、すべてのデータをエクスポートできます。
エクスポート手順(管理者向け):
- ワークスペース名をクリック
- 「ツールと設定」→「ワークスペースの設定」
- 「データのインポート/エクスポート」を選択
- 「エクスポート」タブで期間を指定してエクスポート
解除前に確認すべきチェックリスト
アカウント解除を実行する前に、以下を確認しましょう。
必須確認事項
- [ ] 削除したいメッセージやファイルを事前に削除したか
- [ ] 重要なデータをバックアップしたか
- [ ] 担当しているプロジェクトの引き継ぎは完了したか
- [ ] チームメンバーに退出を伝えたか
- [ ] 有料プランの解約手続きは完了したか
- [ ] 他のワークスペースも解除が必要か確認したか
- [ ] プライマリーオーナーの場合、権限を譲渡したか
- [ ] 連携しているアプリの設定は大丈夫か
連携アプリの確認
Slackと連携しているアプリ(Google Drive、Zoom、Trelloなど)がある場合、アカウント解除後に動作しなくなる可能性があります。
対処法:
- 解除前に連携を解除
- または、アプリ側で別の連携方法を設定
解除後に再参加したくなったら
アカウント解除後、やっぱり再参加したいと思った場合。
再参加の方法
ワークスペースのオーナーまたは管理者に依頼して、アカウントを再有効化してもらう必要があります。
手順:
- オーナーまたは管理者に連絡
- 再有効化を依頼
- 承認されれば、再びアクセスできるようになる
再参加時の注意点
保持されるもの:
- 過去に送信したメッセージ
- アップロードしたファイル
- プロフィール情報(削除していない場合)
失われるもの:
- カスタム通知設定
- ブックマーク
- 下書き
- 個人的なメモ
サインアウトの方法【一時的にログアウトしたい場合】

完全に退出するのではなく、一時的にログアウトしたい場合の手順です。
PC版
- 画面左下のアイコンをクリック
- 「以下からサインアウト:(ワークスペース名)」を選択
スマホ版
- 右上のメニューを開く
- 「設定」を選択
- 「以下からサインアウト:(ワークスペース名)」をタップ
すべてのデバイスからサインアウト
スマホを紛失したときなど、リモートですべてのデバイスからサインアウトできます。
- ブラウザで
https://my.slack.com/account/settingsにアクセス - 「セキュリティ」セクションを確認
- 「すべてのセッションをサインアウト」をクリック
よくあるトラブルと解決方法
トラブル1:「アカウントを解除する」ボタンが表示されない
原因と対処法:
- プライマリーオーナーの場合 → 権限を譲渡してから解除
- ゲストアカウントの場合 → 管理者に依頼
- 必須メンバーシップの場合 → 組織の管理者に相談
トラブル2:有料プランを解約したのに請求が来た
原因:
解約後も、次回請求日までは料金が発生します。
確認方法:
- 「請求を管理する」ページで契約状況を確認
- 請求サイクルと次回請求日をチェック
- 解約手続きが完了しているか確認
トラブル3:削除したメッセージが残っている
これは正常です。
アカウント解除では、送信したメッセージは削除されません。メッセージを削除したい場合は、解除前に手動で削除する必要があります。
トラブル4:再参加を依頼したが承認されない
対処法:
- 別のオーナーまたは管理者に依頼
- 組織の方針で再参加が認められないケースもあります
- 新しいメールアドレスで新規アカウント作成を検討
まとめ
Slackの解約・退会について、重要なポイントをまとめます。
用語の違い
- アカウント解除:ワークスペースから退出(メッセージは残る)
- プロフィール削除:個人情報を完全削除(管理者のみ実行可能)
- サインアウト:一時的にログアウト(いつでも戻れる)
アカウント解除の基本手順
- プロフィール → アカウント設定 → アカウントを解除する
- 複数のワークスペースに参加している場合、それぞれで個別に実行
- プライマリーオーナーは権限譲渡が必要
有料プラン解約の手順
- 設定と管理 → 請求を管理する → プランの詳細を変更する
- フリープランを選択してダウングレード
- 次回請求日まで料金が発生することに注意
解除前のチェックリスト
- データのバックアップ
- 重要メッセージ・ファイルの削除または保存
- チームへの連絡
- 有料プランの解約
- 連携アプリの確認
再参加したい場合
- オーナーまたは管理者に再有効化を依頼
- カスタム設定は失われるので再設定が必要
Slackの解約や退出は、手順さえ理解していれば簡単です。この記事を参考に、自分の目的に合った方法を選んでください。
よくある質問(FAQ)
Q1. アカウントを解除すると、送信したメッセージは削除されますか?
A. いいえ、削除されません。送信したメッセージとファイルはワークスペースに残ります。メッセージを削除したい場合は、解除前に手動で削除してください。
Q2. 無料トライアル期間中に何もしなかったらどうなりますか?
A. トライアル期間が終了すると、自動的に無料プランに戻ります。料金は発生しないので安心してください。
Q3. 複数のワークスペースに参加していますが、一括で解除できますか?
A. いいえ、できません。各ワークスペースで個別に解除手続きが必要です。
Q4. プライマリーオーナーですが、アカウントを解除できません
A. プライマリーオーナーは自分でアカウント解除ができません。まず、他のメンバーにプライマリーオーナー権限を譲渡してから、自分のアカウントを解除してください。
Q5. 有料プランを解約したら、過去のメッセージは見られなくなりますか?
A. フリープランでは、直近90日間のメッセージのみ閲覧できます。それ以前のメッセージは見られなくなりますが、削除されるわけではありません。再度有料プランにアップグレードすれば、すべて復元されます。
Q6. 解除したアカウントを自分で再有効化できますか?
A. いいえ、できません。ワークスペースのオーナーまたは管理者に依頼して、再有効化してもらう必要があります。
Q7. プロフィール情報を完全に削除したいのですが
A. アカウント解除後、ワークスペースのプライマリーオーナーに連絡してプロフィール削除を依頼してください。プライマリーオーナーに連絡できない場合は、feedback@slack.com にメールで依頼することもできます。
Q8. ゲストアカウントですが、自分で解除できますか?
A. いいえ、ゲストアカウントは自分で解除できません。ワークスペースの管理者に連絡して、解除してもらってください。
Q9. 解除後、どれくらいで再参加できますか?
A. オーナーまたは管理者が承認すれば、すぐに再参加できます。ただし、承認されるかどうかは組織の方針によります。
Q10. ワークスペースを削除すると、何が起こりますか?
A. ワークスペースを削除すると、すべてのメッセージ、ファイル、設定が永久に削除されます。この操作は取り消せないので、削除前に必ず重要なデータをエクスポートしておきましょう。
Q11. サインアウトとアカウント解除の違いは何ですか?
A. サインアウトは一時的にログアウトするだけで、いつでも再ログインできます。アカウント解除は完全に退出することで、再参加するには管理者の承認が必要です。
Q12. 有料プランを解約した後、いつまで有料機能が使えますか?
A. 次回の請求日まで有料機能が使えます。その後、自動的にフリープランに切り替わります。

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