Slackにゲストを招待する方法|外部の人と安全にコラボレーションする完全ガイド

プログラミング・IT

「取引先の担当者とSlackでやり取りしたいけど、社内の情報は見せたくない……」

「フリーランスのデザイナーに特定のプロジェクトだけ参加してもらいたい」

こんな悩みを抱えていませんか?Slackには、外部の人を「ゲスト」として招待する機能があります。この機能を使えば、社内の機密情報を守りながら、必要なチャンネルだけに外部の人を招待してコラボレーションできるんです。

この記事では、Slackのゲスト招待機能について、基本的な仕組みから具体的な招待手順、料金体系、さらにはSlack Connectとの違いまで、わかりやすく解説していきます。

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Slackのゲスト機能とは

Slackのゲスト機能は、外部の人をワークスペースの特定のチャンネルだけに招待できる仕組みです。

通常のメンバーとは違い、ゲストは招待されたチャンネルにしかアクセスできません。つまり、社内の他のチャンネルや情報を見られる心配がないんです。

ゲスト機能が役立つ場面:

  • フリーランスのデザイナーやライターとのプロジェクト
  • 取引先企業の担当者との打ち合わせ
  • 期間限定の契約社員やインターンとの連携
  • 会計士や弁護士など専門家への情報共有
  • 顧客サポートでの一時的なやり取り

注意点:

ゲスト機能は、Slackの有料プランでのみ利用できます。無料プランでは使えないので、まずは自分のワークスペースが有料プランかどうか確認しましょう。

ゲストの種類:シングルチャンネルゲストとマルチチャンネルゲスト

Slackのゲストには、2つの種類があります。それぞれの特徴と料金を理解して、用途に合わせて使い分けましょう。

シングルチャンネルゲスト

アクセス範囲:

1つのチャンネルのみにアクセス可能です。

料金:

無料!ワークスペースの有料アクティブメンバー1人につき、5人まで無料で招待できます。

たとえば、ワークスペースのメンバーが10人いる場合、最大50人のシングルチャンネルゲストを無料で招待できます。

こんな場面におすすめ:

  • 特定のプロジェクト専用のチャンネルに外部の人を1人だけ招待したい
  • 短期間のコラボレーション
  • アルバイトスタッフとの情報共有
  • 顧客との個別対応

メリット:

  • コストがかからない
  • セキュリティリスクが最小限(1チャンネルのみのアクセス)
  • 管理が簡単

マルチチャンネルゲスト

アクセス範囲:

指定した複数のチャンネルにアクセス可能です。チャンネル数に制限はありません。

料金:

通常のメンバーと同じ料金が発生します。つまり、1人の正式メンバーを追加するのと同じコストがかかります。

こんな場面におすすめ:

  • 複数のプロジェクトに関わる外部パートナー
  • 長期契約のフリーランサー
  • 複数部署にまたがるプロジェクトに参加する外部メンバー

メリット:

  • 柔軟なチャンネルアクセス
  • 必要に応じてチャンネルを追加・削除できる
  • 長期的なコラボレーションに適している

ゲストを招待する方法(ステップバイステップ)

それでは、実際にゲストを招待してみましょう。デスクトップ版での手順を詳しく説明します。

ゲスト招待の基本手順

ステップ1:メンバー招待画面を開く

  1. 画面左上のワークスペース名をクリック
  2. メニューから「メンバーを以下に招待」を選択

ステップ2:招待タイプを選択する

  1. 招待画面が表示されます
  2. デフォルトでは「メンバー」が選択されているので、ドロップダウンメニューをクリック
  3. 「シングルチャンネルゲスト」または「マルチチャンネルゲスト」を選択

ステップ3:ゲスト情報を入力する

  1. 招待したい人のメールアドレスを入力
  2. 氏名を入力(任意)
  3. アクセスを許可するチャンネルを選択
  • シングルチャンネルゲスト:1つのチャンネルのみ選択
  • マルチチャンネルゲスト:複数のチャンネルを選択可能

重要な注意点:

シングルチャンネルゲストとして招待したい場合は、必ず1つのチャンネルだけを選択してください。2つ以上のチャンネルを選択すると、自動的にマルチチャンネルゲストとして招待され、料金が発生してしまいます。

ステップ4:有効期限を設定する(任意)

  1. 「有効期限を設定する」のチェックボックスをオンにする
  2. 日付を選択する

有効期限を設定しておけば、プロジェクト終了後にゲストが自動的に無効化されるので便利です。期間限定のプロジェクトでは必ず設定しておきましょう。

ステップ5:カスタムメッセージを追加する(任意)

招待メールに含めたいメッセージがあれば、ここで入力できます。たとえば:

「○○プロジェクトのSlackチャンネルにご招待します。こちらで進捗共有や質問などを行いますので、よろしくお願いいたします。」

ステップ6:招待を送信する

  1. 「ゲストを招待」ボタンをクリック
  2. 確認画面で「完了」をクリック

これで招待メールが送信されます。

モバイルアプリでの注意点

現時点では、Slackのモバイルアプリ(スマートフォン版)からゲストを招待することはできません。ゲストの招待は、必ずデスクトップ版かウェブブラウザ版から行う必要があります。

ゲストが招待を受け取った後の手順

招待されたゲストには、Slackから招待メールが届きます。ゲスト側の手順を簡単に説明します。

ゲスト側の参加手順

ステップ1:招待メールを開く

件名「○○(招待者の名前)から、Slackでやり取りするために招待されました」というメールが届きます。

ステップ2:「今すぐ参加」をクリック

メール本文の「今すぐ参加」リンクをクリックします。

ステップ3:アカウントを作成する

  • Googleアカウントでログインする、または
  • メールアドレスとパスワードを設定して新規アカウントを作成する

ステップ4:Slackにアクセス

ログインすると、招待されたチャンネルにアクセスできるようになります。

ゲストから見たSlackの画面

ゲストがSlackにログインすると、通常のメンバーとは少し違う画面が表示されます。

ゲストの画面の特徴:

  • 左サイドバーのチャンネル一覧には、招待されたチャンネルのみが表示される
  • 「#general」「#random」などのデフォルトチャンネルは表示されない
  • ワークスペースの他のチャンネルを検索したり参加したりできない
  • プロフィール写真の横にアイコンが表示される
  • シングルチャンネルゲスト:三角形のアイコン
  • マルチチャンネルゲスト:四角形のアイコン

ゲストができること・できないこと

ゲストは通常のメンバーとは権限が異なります。何ができて何ができないのか、しっかり理解しておきましょう。

ゲストができること

  • 招待されたチャンネルでメッセージを送受信する
  • ファイルをアップロードする・ダウンロードする
  • 絵文字リアクションを使う
  • スレッドで返信する
  • リマインダーを設定する
  • 同じチャンネルのメンバーにダイレクトメッセージを送る
  • 過去のメッセージ履歴を遡って見る(招待される前のメッセージも含む)
  • プロフィール情報を編集する

ゲストができないこと

  • 自分で新しいチャンネルに参加する
  • 他のメンバーをワークスペースに招待する
  • ワークスペースのメンバーディレクトリを見る
  • 同じチャンネルに参加していないメンバーにDMを送る
  • チャンネルを作成する
  • アプリをインストールする(一部例外あり、ワークスペースの設定による)

ゲストの管理方法

ゲストを招待した後も、管理者はゲストのアクセス権限を調整できます。

ゲストがアクセスできるチャンネルを変更する

シングルチャンネルゲストの場合:

  1. 管理者がメンバーディレクトリを開く
  2. ゲストのプロフィールを表示
  3. 「チャンネルを編集」をクリック
  4. 新しいチャンネルを選択

注意:2つ以上のチャンネルを選択すると、マルチチャンネルゲストに自動的に切り替わり、料金が発生します。

マルチチャンネルゲストの場合:

  1. 管理者がメンバーディレクトリを開く
  2. ゲストのプロフィールを表示
  3. 「チャンネルを編集」をクリック
  4. 追加したいチャンネルにチェックを入れる、または削除したいチャンネルのチェックを外す
  5. 「保存」をクリック

ゲストの有効期限を延長する

プロジェクトが予定より長引いた場合、有効期限を延長できます。

  1. 無効化の5日前に、SlackbotからリマインダーがゲストAND管理者の両方に届く
  2. 管理者がメンバーディレクトリからゲストのプロフィールを開く
  3. 「有効期限を編集」をクリック
  4. 新しい日付を設定
  5. 「保存」をクリック

ゲストを無効化する

プロジェクトが終了したら、ゲストを手動で無効化しましょう。

  1. 管理者がメンバーディレクトリを開く
  2. ゲストのプロフィールを表示
  3. 「アカウントを無効化」をクリック
  4. 確認画面で「無効化」をクリック

無効化されたゲストは、ワークスペースにアクセスできなくなります。ただし、チャンネル内の過去のメッセージやファイルは残ります。

Slack Connectとゲスト機能の違い

外部の人とコラボレーションする方法として、「Slack Connect」という機能もあります。どちらを使うべきか迷う方も多いので、違いを整理しましょう。

Slack Connect

仕組み:

2つの組織間でチャンネルを共有します。お互いのワークスペースから同じチャンネルにアクセスできます。

料金:

無料(チャンネル数に制限なし)

必要条件:

双方が有料プランを利用している必要があります。

適している場面:

  • 取引先企業との長期的なコラボレーション
  • 複数のメンバーが参加する組織間プロジェクト
  • パートナー企業やベンダーとの継続的なやり取り

ゲストアカウント

仕組み:

自分のワークスペースに外部の人を招待します。相手は自分のワークスペースにログインします。

料金:

  • シングルチャンネルゲスト:無料(メンバー1人につき5人まで)
  • マルチチャンネルゲスト:通常メンバーと同じ料金

必要条件:

自分のワークスペースが有料プランであればOK。相手はSlackを使っていなくても大丈夫。

適している場面:

  • フリーランサーや個人事業主とのコラボレーション
  • 相手がSlackを使っていない場合
  • インターンや契約社員の受け入れ
  • 短期的なプロジェクト

どちらを選ぶべき?

Slack Connectを選ぶべき場合:

  • 相手の組織もSlackの有料プランを使っている
  • 長期的な関係性がある
  • お互いの組織から複数人が参加する
  • 組織間の対等なパートナーシップ

ゲストアカウントを選ぶべき場合:

  • 相手がSlackを使っていない、または無料プラン
  • 個人のフリーランサーやコンサルタント
  • アクセス範囲を厳密に制限したい
  • 短期的なプロジェクト

料金に関する重要なポイント

ゲスト機能を使う前に、料金の仕組みをしっかり理解しておきましょう。

シングルチャンネルゲストの料金

完全無料です。ただし、上限があります。

上限の計算方法:

有料アクティブメンバー数 × 5人 = 招待できるシングルチャンネルゲスト数

例:

  • メンバー10人のワークスペース → 最大50人のゲスト
  • メンバー20人のワークスペース → 最大100人のゲスト

マルチチャンネルゲストの料金

通常のメンバーと同じ料金が発生します。

日割り計算について:

マルチチャンネルゲストを月の途中で追加した場合、日割り計算されます。

たとえば、30日間の請求サイクルのうち、20日目にゲストを追加した場合、残り10日分の料金のみが請求されます。

無効化した場合:

ゲストを無効化すると、残りの期間分がSlackクレジットとして払い戻されます。ただし、セキュリティのためには自動的な無効化を待たず、手動で無効化することをおすすめします。

料金を抑えるコツ

  1. シングルチャンネルゲストを最大限活用する
  • 1つのチャンネルだけで済む場合は、必ずシングルチャンネルゲストとして招待
  1. チャンネルの統合を検討する
  • 複数のチャンネルが必要に見えても、実は1つのチャンネルで済むかもしれません
  1. 有効期限を必ず設定する
  • プロジェクト終了後も放置すると、無駄な料金が発生し続けます
  1. 定期的に見直す
  • 使われていないゲストアカウントがないか、月に1回チェックしましょう

よくある質問とトラブルシューティング

Q: ゲストに招待メールが届きません

以下を確認してください:

  • 迷惑メールフォルダに入っていないか確認
  • 「@slack.com」「@slack-mail.com」からのメールを受信できるようメール設定を確認
  • 入力したメールアドレスが正しいか確認
  • 管理者に招待を再送信してもらう

Q: シングルチャンネルゲストを間違ってマルチチャンネルゲストとして招待してしまいました

残念ながら、一度招待したゲストのタイプを変更することはできません。対処法は以下の通りです:

  1. 誤って招待したゲストアカウントを無効化する
  2. 改めてシングルチャンネルゲストとして招待し直す

Q: ゲストが他のメンバーにDMを送れないと言っています

これは仕様です。ゲストは、同じチャンネルに参加しているメンバーにしかDMを送れません。もし別のメンバーとDMが必要な場合は、そのメンバーを同じチャンネルに追加するか、チャンネル内でやり取りしてもらいましょう。

Q: ゲストにアプリをインストールさせたい

基本的に、ゲストはアプリをインストールできません。ただし、ワークスペースの設定によっては、マルチチャンネルゲストが一部のアプリを使用できる場合があります。詳細は管理者に確認してください。

セキュリティのベストプラクティス

ゲストを招待する際は、セキュリティにも配慮しましょう。

1. 最小権限の原則を守る

ゲストには、業務に必要最低限のチャンネルだけにアクセス権を与えましょう。「念のため」で追加のチャンネルに招待するのは避けてください。

2. 有効期限を必ず設定する

プロジェクトの終了日が決まっている場合は、必ず有効期限を設定しましょう。期限が近づくとSlackbotがリマインドしてくれるので、必要なら延長できます。

3. チャンネル名で外部参加者を明示する

ゲストが参加するチャンネルには、わかりやすい命名規則を使いましょう。

例:

  • #ext-客先名-プロジェクト名
  • #guest-プロジェクト名
  • #外部-案件名

こうすることで、社内メンバーが「このチャンネルには外部の人がいる」と一目でわかります。

4. 定期的なアクセス権の見直し

月に1回は、ゲストアカウントの一覧を確認しましょう。

  • 使われていないアカウントはないか
  • プロジェクトが終了しているのに残っているアカウントはないか
  • 有効期限が適切に設定されているか

5. 機密情報は別チャンネルで扱う

ゲストが参加しているチャンネルでは、機密性の高い情報のやり取りを避けましょう。社内メンバーだけで共有すべき情報は、別の非公開チャンネルを使ってください。

まとめ:ゲスト機能で安全かつ効率的なコラボレーションを

Slackのゲスト機能を使えば、外部の人と安全にコラボレーションできます。

この記事のポイントまとめ:

  • ゲスト機能は有料プランで利用可能
  • シングルチャンネルゲスト(無料)とマルチチャンネルゲスト(有料)の2種類
  • シングルチャンネルゲストは、メンバー1人につき5人まで無料
  • 招待は管理者またはオーナーが行う
  • 有効期限を設定して自動無効化できる
  • Slack Connectとの使い分けが重要
  • セキュリティを考慮した運用が大切

賢い使い方のコツ:

  1. 1チャンネルで済むならシングルチャンネルゲストを選ぶ
  2. 有効期限は必ず設定する
  3. 定期的にゲストアカウントを見直す
  4. 機密情報の扱いには注意する

ゲスト機能を上手に活用すれば、メールのやり取りよりもはるかに効率的に、外部パートナーとコラボレーションできます。今日から早速、試してみてくださいね!

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