「プロジェクトが終了したメンバーをチャンネルから外したい」
「退職したメンバーのアカウントをワークスペースから削除したいけど、どうすればいいの?」
Slackを使っていると、メンバーの入れ替わりに伴って、チャンネルやワークスペースからメンバーを削除する必要が出てきますよね。でも、どこから操作すればいいのか、削除すると何が起こるのか、ちょっと不安になることもあるかもしれません。
この記事では、Slackでメンバーを削除する方法を、チャンネルからの削除とワークスペースからの削除に分けて、詳しく解説していきます。権限や注意点もしっかりカバーしているので、安心して操作できますよ。
メンバー削除の基本:チャンネルからの削除とワークスペースからの削除

まず、Slackにおける「メンバー削除」には、大きく分けて2つの種類があることを理解しておきましょう。
1. チャンネルからメンバーを外す
特定のチャンネルからだけメンバーを外す操作です。外されたメンバーは、そのチャンネルにアクセスできなくなりますが、ワークスペースの他のチャンネルには引き続き参加できます。
こんな場面で使う:
- プロジェクトが終了して、そのプロジェクトのチャンネルからメンバーを外したい
- 部署異動で特定のチャンネルへのアクセスが不要になった
- 外部パートナーとの協業が終了した
2. ワークスペースからメンバーを削除(アカウント解除)
ワークスペース全体からメンバーを削除する操作です。削除されたメンバーは、すべてのチャンネルから外され、ワークスペースにログインできなくなります。
こんな場面で使う:
- 社員が退職した
- 契約期間が終了したフリーランサーのアクセスを停止したい
- 長期休職などで一時的にアクセスを停止したい
重要な違い:
チャンネルからの削除は「部分的なアクセス制限」で、ワークスペースからの削除は「完全なアクセス停止」です。状況に応じて使い分けましょう。
チャンネルからメンバーを削除する方法
それでは、具体的な削除方法を見ていきましょう。まずはチャンネルからメンバーを外す方法です。
デスクトップ版(PC・Mac)での削除手順
方法1:メンバーリストから削除する
- メンバーを外したいチャンネルを開く
- 画面右上の「詳細」ボタン(人型のアイコン)をクリック
- 「メンバー」タブを選択
- 外したいメンバーの名前の横にある「・・・」(3つのドットアイコン)をクリック
- 「チャンネルから外す」を選択
- 確認画面で「外す」をクリック
これで完了です。外されたメンバーには、Slackbotから通知が届きます。
方法2:スラッシュコマンドを使う(上級者向け)
メッセージ入力欄に以下のコマンドを入力して送信します。
/remove @メンバー名
「/re」と入力すると候補が表示されるので、そこから選択できます。「@」を入力するとメンバー名の候補も表示されます。
この方法は素早く削除できるので、慣れてくると便利です。
モバイルアプリ(スマートフォン)での削除手順
iPhone・Androidの場合:
- 削除したいメンバーがいるチャンネルを開く
- チャンネル名をタップ
- 「メンバー」を選択
- 削除したいメンバーを探す
- メンバー名の横にある「・・・」をタップ
- 「チャンネルから削除」を選択
または、スラッシュコマンドも使えます。
- チャンネルを開く
- メッセージ入力欄に
/remove @メンバー名を入力 - 紙飛行機アイコンをタップして送信
削除できる権限について
チャンネルからメンバーを削除できる人は、以下の通りです。
パブリックチャンネルの場合:
- ワークスペースのオーナー
- ワークスペースの管理者
- (設定によっては)一般メンバーも可能
プライベートチャンネルの場合:
- そのチャンネルに参加しているすべてのメンバー
- ワークスペースのオーナーと管理者
削除できない場合:
権限がない場合は、オーナーや管理者に削除を依頼してください。
ワークスペースからメンバーを削除(アカウント解除)する方法
次に、ワークスペース全体からメンバーを削除する方法を説明します。この操作は、オーナーと管理者のみが実行できます。
デスクトップ版での削除手順
ステップ1:メンバー管理画面を開く
- 画面左上のワークスペース名をクリック
- 「設定と管理」にカーソルを合わせる
- 「メンバーを管理する」を選択
別ウィンドウでメンバー一覧が表示されます。
ステップ2:メンバーを削除する
- 削除したいメンバーを探す
- メンバー名の右側にある「・・・」(3つのドットアイコン)をクリック
- 「アカウントを解除する」を選択
- 確認画面で「解除する」をクリック
これで完了です。削除されたメンバーは即座にワークスペースにアクセスできなくなります。
Enterprise Gridプランの場合
Enterprise Gridプランを使用している場合、手順が少し異なります。
ワークスペースレベルでの削除:
- サイドバーのワークスペース名をクリック
- 「ツールと設定」→「メンバー管理」を選択
- 削除したいメンバーの「・・・」をクリック
- 「ワークスペースから外す」を選択
注意:この場合、メンバーはワークスペースから外されますが、組織(Org)には残ります。
組織レベルでの削除:
- サイドバーの組織名をクリック
- 「ツールと設定」→「組織の設定」を選択
- 左サイドバーから「メンバー」を選択
- 削除したいメンバーを選んで「アカウントを解除」
組織レベルで削除すると、すべてのワークスペースからサインアウトされ、組織から完全に削除されます。
モバイルアプリでの注意点
重要:
現時点では、モバイルアプリ(スマートフォン版)からワークスペース全体のメンバーを削除することはできません。ワークスペースからの削除は、必ずデスクトップ版またはウェブブラウザ版から行う必要があります。
メンバー削除後に起こること
メンバーを削除すると何が起こるのか、しっかり理解しておきましょう。
チャンネルから削除した場合
削除されたメンバー側:
- そのチャンネルにアクセスできなくなる
- チャンネルのメッセージや履歴が見られなくなる
- チャンネルからファイルをダウンロードできなくなる
- Slackbotから「○○チャンネルから削除されました」という通知が届く
残ったメンバー側:
- 削除されたメンバーの過去のメッセージは残る
- 削除されたメンバーが共有したファイルも残る
- チャンネル内に「○○が△△を削除しました」という通知が表示される
ワークスペースから削除(アカウント解除)した場合
削除されたメンバー側:
- すべてのチャンネルから削除される
- すべてのデバイスからサインアウトされる
- ワークスペースにログインできなくなる
- 削除の通知は届かない(これ重要!)
残ったメンバー側:
- 削除されたメンバーの過去のメッセージは残る
- 削除されたメンバーが共有したファイルも残る
- メンバー一覧では、削除されたメンバー名がグレー表示される
削除されたデータについて
残るもの:
- 過去に送信したメッセージ
- アップロードしたファイル
- プロフィール情報(名前、表示名、プロフィール写真など)
消えるもの:
- ワークスペースへのアクセス権
- チャンネルへのアクセス権
- ダイレクトメッセージへのアクセス権
完全にプロフィール情報を削除したい場合:
ワークスペースのプライマリーオーナーのみ、アカウント解除後にプロフィール情報を完全に削除できます。ただし、この操作は取り消せないので注意してください。
削除されたメンバーを復活させる方法
「間違えて削除してしまった!」という場合でも、大丈夫です。
チャンネルに再度追加する場合
パブリックチャンネル:
一般メンバーでも、自分で再度チャンネルに参加できます。または、誰かが追加し直すこともできます。
プライベートチャンネル:
チャンネルのメンバーが再度招待する必要があります。削除されたメンバーは自分では参加できません。
ワークスペースのアカウントを再有効化する場合
- 管理画面のメンバー一覧で、グレー表示されているメンバーを探す
- 「・・・」をクリック
- 「アカウントを再有効化する」を選択
注意点:
- 再有効化すると、メンバーは再びワークスペースにログインできます
- ただし、削除前に参加していたチャンネルには自動的には戻りません
- 必要に応じて、各チャンネルに手動で追加し直す必要があります
#generalチャンネルからの削除について
Slackには、すべてのワークスペースに必ず存在する「#general」というデフォルトチャンネルがあります。
重要:
generalチャンネルからメンバーを削除することはできません。これはSlackの仕様です。
理由:
generalは、ワークスペース全体への重要なお知らせなどを共有するための場所なので、すべてのメンバーが参加している必要があるからです。
どうしても情報を見せたくない場合:
general以外のチャンネルで重要な情報をやり取りし、#generalは最小限の使用に留めるという運用方法を検討しましょう。
よくある質問とトラブルシューティング
Q: メンバーを削除したら相手に通知が行きますか?
- チャンネルから削除した場合:通知が届きます(Slackbotから)
- ワークスペースから削除(アカウント解除)した場合:通知は届きません
Q: 削除の操作を取り消すことはできますか?
削除の操作自体を取り消すことはできません。ただし、再度追加することは可能です。
- チャンネルから削除:再度チャンネルに招待する
- ワークスペースから削除:アカウントを再有効化する
Q: 削除したメンバーのメッセージも消えますか?
いいえ、消えません。削除されたメンバーが送信したメッセージやファイルは、チャンネル内に残ります。
Q: 自分を削除することはできますか?
自分で自分をチャンネルから外すことは可能です(「チャンネルから退出」機能)。ただし、ワークスペース全体から自分のアカウントを削除する場合は、オーナーに依頼する必要があります。
Q: プライマリーオーナーを削除できますか?
できません。プライマリーオーナーを削除するには、まず別のメンバーにオーナー権限を譲渡する必要があります。
Q: 削除ボタンが見つかりません
権限がない可能性があります。チャンネルやワークスペースのオーナーまたは管理者に削除を依頼してください。
メンバー削除のベストプラクティス
トラブルを避けるために、以下のベストプラクティスを守りましょう。
1. 削除前に確認する
- 本当に削除が必要か確認
- 削除するメンバーが間違っていないか確認
- 重要なファイルや情報が引き継がれているか確認
2. 事前に通知する(可能な場合)
ワークスペースから削除する場合は、可能であれば事前に本人に伝えておくとトラブルが少なくなります。
3. チャンネル削除とメンバー削除を混同しない
- チャンネル自体を削除するのと、チャンネルからメンバーを外すのは別の操作
- チャンネルを削除すると、すべてのメンバーがアクセスできなくなります
4. 定期的なメンバー整理
プロジェクトが終了したら、そのタイミングでチャンネルメンバーを整理しましょう。放置すると、誰がどのチャンネルに参加しているか分からなくなります。
5. 権限管理を適切に行う
誰がメンバーを削除できるか、ワークスペースの設定で適切に管理しましょう。すべてのメンバーに削除権限を与えると、誤削除のリスクが高まります。
6. 削除ではなくアーカイブも検討する
チャンネル自体が不要になった場合は、削除ではなく「アーカイブ」も検討しましょう。アーカイブすれば、過去の情報を保持しつつ、新しい投稿を防げます。
削除と非表示(ミュート)の違い
Slackには「削除」以外にも、メンバーやチャンネルを「非表示」にする機能があります。違いを理解しておきましょう。
削除(Remove)
- メンバーはチャンネルやワークスペースにアクセスできなくなる
- 管理者やオーナーが実行する
- 相手に影響がある
非表示・ミュート(Hide/Mute)
- 自分のサイドバーからチャンネルを非表示にするだけ
- 自分が実行する個人的な設定
- 相手には影響しない
- いつでも再表示できる
たとえば、「あまり使わないチャンネルをサイドバーから隠したい」という場合は、削除ではなく非表示(ミュート)を使いましょう。
セキュリティとプライバシーの考慮事項
メンバー削除は、セキュリティやプライバシーに関わる重要な操作です。
データアクセスの管理
メンバーを削除すると、そのメンバーは過去のメッセージやファイルにアクセスできなくなります。退職者や契約終了したパートナーの情報アクセスを適切に管理することは、企業の情報セキュリティ上非常に重要です。
タイミングが大切
- 退職日当日にアカウントを削除する
- プロジェクト終了と同時にチャンネルから削除する
- 契約期間が終了したらすぐに削除する
放置すると、必要のない人が社内情報にアクセスできる状態が続いてしまいます。
監査ログの活用
Enterprise Gridプランでは、誰がいつメンバーを削除したかの記録(監査ログ)を確認できます。コンプライアンス対策として活用しましょう。
まとめ:状況に応じた適切なメンバー削除を
Slackのメンバー削除は、状況に応じて適切に行うことが大切です。
この記事のポイントまとめ:
- メンバー削除には「チャンネルから外す」と「ワークスペースから削除」の2種類がある
- チャンネルから削除:デスクトップでもモバイルでも可能
- ワークスペースから削除:デスクトップ版のみ可能(管理者権限が必要)
- 削除されたメンバーの過去のメッセージやファイルは残る
- #generalチャンネルからは削除できない
- 削除後も再追加・再有効化は可能
適切な使い分け:
- プロジェクト終了 → チャンネルから削除
- 部署異動 → 不要なチャンネルから削除
- 退職・契約終了 → ワークスペースから削除(アカウント解除)
- 一時的に見たくない → 非表示・ミュート
メンバー管理をしっかり行うことで、セキュリティを保ちながら、快適なSlackワークスペースを維持できます。この記事を参考に、適切なメンバー削除を行ってくださいね!

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