チームでSlackを使っていて、「あれ?このファイルアップロードできない…」と困った経験はありませんか?
実は、Slackにはファイルサイズとストレージ容量に明確な制限があります。今回は、プラン別の上限から具体的な対処法まで、分かりやすく解説していきます。
Slackのファイルサイズ上限は1GB

結論から言うと、Slackで1回にアップロードできるファイルサイズは1GBまでです。
この制限は無料プランでも有料プランでも変わりません。デスクトップアプリでもモバイルアプリでも同じ1GBという上限が設定されています。
1GBってどれくらい?
具体的なイメージを持つために、1GBでアップロードできるファイルの目安を見てみましょう:
- 写真(高画質):約200〜400枚
- PDFファイル(文書):約500〜1,000ページ分
- 動画(フルHD):約10〜15分
- Word・Excelファイル:数千ファイル分
写真やドキュメントなら全く問題ありませんが、長時間の動画ファイルだと1GBを超えてしまうことがあります。
プラン別のストレージ容量を徹底比較
ファイル1つあたりのサイズ制限とは別に、ワークスペース全体で保存できる容量にも制限があるんです。
無料プラン:90日間分のデータ
無料プランでは、過去90日間のメッセージとファイルにしかアクセスできません。
2022年9月から、Slackは無料プランの仕組みを大きく変更しました。以前は「メッセージ10,000件まで」「ストレージ5GBまで」という制限でしたが、現在は時間ベースの制限に変わっています。
さらに重要な変更として、2024年8月26日から1年以上古いメッセージとファイルは完全に削除されるようになりました。つまり:
- 90日より古いデータ:検索できない(非表示)
- 1年より古いデータ:完全削除(復元不可)
この削除は自動的に行われ、後から有料プランにアップグレードしても復元できません。
有料プラン:メンバーごとの容量割り当て
有料プランでは、メッセージ履歴は無制限で、ストレージ容量はメンバー数に応じて増えていきます:
Proプラン(スタンダード)
- メンバー1人あたり10GB
- 例:10人チームなら合計100GB
Business+プラン(プラス)
- メンバー1人あたり20GB
- 例:10人チームなら合計200GB
注意したいのは、ワークスペース全体で容量を共有するという点です。1人が100GB全部使ってしまうと、他のメンバーは0GBになってしまいます。
特殊なアップロード制限について
通常のファイルアップロード以外にも、いくつか特殊な制限があります。
コードスニペットは1MBまで
Slackにはコードを共有できる「スニペット」機能がありますが、この形式でアップロードできるファイルは1MBまでに制限されています。
プログラムコードを共有する分には十分ですが、大きなログファイルなどは通常のファイルとして共有しましょう。
アプリ内のfile_input要素は10MBまで
Slackアプリを開発している方向けの情報ですが、アプリ内でファイル入力を受け付ける場合、10MBまでという制限があります。
この制限を超えるファイルを扱う必要がある場合は、外部ストレージサービスとの連携を検討する必要があります。
ファイルプレビューの制限も知っておこう
アップロードできても、プレビュー表示されない場合があります。
画像のプレビュー制限
画像ファイルは長辺が11,000ピクセル未満の場合のみプレビュー表示されます。
最近のデジタルカメラやスマートフォンで撮影した写真なら問題ありませんが、超高解像度の画像はプレビューされない可能性があります。
Office文書のプレビュー制限
Word、Excel、PowerPointなどのOffice文書は、50MB以上になるとプレビュー表示されません。
ファイル自体は共有できますが、内容を確認するにはダウンロードが必要になります。
容量オーバーの対処法5選
制限を超えてしまった場合や、制限内で快適に使い続けるための対処法を紹介します。
1. 大容量ファイルは外部ストレージを活用
1GB以上のファイルや、Slackの容量を節約したい場合は、外部サービスを使いましょう:
Google Drive
- 無料で15GB利用可能
- Slackと連携してリンク共有が簡単
- プレビュー機能も充実
Dropbox
- 無料で2GB利用可能
- Slackアプリとの連携がスムーズ
- ファイル共有に特化した使いやすさ
OneDrive
- 無料で5GB利用可能
- Microsoft Officeファイルとの相性抜群
- ビジネスユーザーにおすすめ
外部サービスにファイルをアップロードして、そのリンクをSlackで共有すれば、Slackのストレージを一切使わずに済みます。
2. 動画ファイルを圧縮する
動画ファイルが1GBを超える場合は、圧縮ツールを使いましょう:
- HandBrake:無料の動画圧縮ソフト
- VideoSmaller:ブラウザで使える圧縮ツール
- CloudConvert:オンラインファイル変換サービス
解像度を下げたり、ビットレートを調整したりすることで、画質の大幅な劣化なく容量を削減できます。
3. 古いファイルを定期的に削除
無料プランを使っている場合、定期的な整理整頓が重要です。
Slackのファイル管理画面から、以下の手順で古いファイルを削除できます:
- サイドバーの「ファイル」をクリック
- ファイルの種類や日付でフィルタリング
- 不要なファイルの「…」メニューから「削除」を選択
ただし、手動削除したファイルは完全に失われるため、必要なものはダウンロードしてから削除しましょう。
4. 画像を最適化してからアップロード
写真を共有する前に、以下の方法でサイズを小さくできます:
- TinyPNG:画質をほとんど落とさず圧縮
- Squoosh:Googleが提供する画像最適化ツール
- スマホの「リサイズアプリ」を活用
特にスクリーンショットは無圧縮で大きくなりがちなので、共有前に最適化すると効果的です。
5. 有料プランへのアップグレードを検討
チームの規模が大きくなったり、長期的なデータ保存が必要な場合は、有料プランへの移行を検討しましょう。
アップグレードすべきタイミング:
- 90日以上前のメッセージを頻繁に参照する
- ファイル共有が多く容量不足を感じる
- 10個以上のアプリ連携が必要
- グループでのビデオ通話が必要
Proプランは月額約1,050円(1ユーザーあたり)から利用できます。
よくある質問
Q1. アップロードしたファイルは誰が見られるの?
公開チャンネルに投稿したファイルは、そのチャンネルのメンバー全員が閲覧できます。プライベートチャンネルやダイレクトメッセージに投稿した場合は、その会話の参加者のみが閲覧可能です。
Q2. 削除したファイルは復元できる?
自分でファイルを削除した場合、復元はできません。Slackのデータエクスポート機能でも、削除済みファイルは含まれません。重要なファイルは削除前に必ずバックアップを取りましょう。
Q3. 90日制限でアクセスできないファイルは完全に消えているの?
いいえ、90日より古く1年未満のファイルは、検索結果に表示されないだけで、Slackのサーバーには残っています。有料プランにアップグレードすれば再びアクセスできるようになります。
ただし、2024年8月26日以降は1年以上古いデータは完全に削除されるため、その前にバックアップを取る必要があります。
Q4. 複数のファイルを一度にアップロードできる?
はい、最大10個のファイルを同時にアップロードできます。ドラッグ&ドロップで簡単に追加できますよ。
Q5. モバイルアプリとデスクトップで制限は違う?
いいえ、ファイルサイズの上限(1GB)やストレージ容量の制限は、デバイスに関係なく同じです。
まとめ:賢くSlackのストレージを活用しよう
Slackのファイルサイズ制限をおさらいします:
- 1ファイルあたりの上限は1GB(全プラン共通)
- 無料プランは90日間のデータのみアクセス可能
- 有料プランはメンバーあたり10GB or 20GB
- 外部ストレージサービスとの併用が効果的
制限を理解して、適切な対処法を実践すれば、Slackをもっと快適に使えるようになります。
特に無料プランを使っている方は、重要なファイルは定期的にダウンロードしてバックアップを取ることをおすすめします。チームの用途に合わせて、最適なプランと運用方法を見つけてくださいね。

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