Slackでコミュニケーションしていて、「もっとピッタリな絵文字があればいいのに」と思ったことはありませんか?
「了解しました」「確認します」「お疲れ様です」といったビジネスでよく使う言葉を、わざわざ文字で打つのは面倒です。でも、Slackの標準絵文字にはこういった日本語のリアクションがありません。
そんな時に便利なのが「カスタム絵文字」機能。自分でオリジナルの絵文字を作って、Slackに追加できるんです。この記事では、カスタム絵文字の作り方から活用方法まで、わかりやすく解説していきます。
Slackのカスタム絵文字とは

標準絵文字との違い
Slackには最初から2,000種類以上の絵文字が用意されています。
しかし、これらはすべてのSlackワークスペースで共通。あなたの会社やチーム独自の言葉や文化を表現するには限界があります。
カスタム絵文字は、各ワークスペースで個別に追加できる絵文字のこと。チームのロゴ、社内用語、メンバーの似顔絵など、なんでも絵文字にできます。
カスタム絵文字でできること
カスタム絵文字を使うと、以下のようなことができるようになります。
- よく使う返信を絵文字1クリックで送れる
- 社内用語や業界用語を絵文字化できる
- チームの一体感や文化を育める
- コミュニケーションが楽しくなる
- レスポンスが早くなる
誰が作成できる?
デフォルト設定では、ゲスト以外のメンバー全員がカスタム絵文字を作成できます。
ただし、ワークスペースのオーナーや管理者は、この権限を制限することも可能。セキュリティや品質管理のため、作成権限をオーナーと管理者のみに限定している組織もあります。
カスタム絵文字の作成に必要な画像の条件
推奨される画像の仕様
Slackのカスタム絵文字に最適な画像は以下の条件を満たすものです。
サイズと形状
- 128×128ピクセルの正方形
- 表示は小さくなるので、シンプルなデザインが見やすい
ファイルサイズ
- 128KB以下
- これ以上大きいと、アップロードできません
ファイル形式
- JPG、PNG、GIF形式に対応
- アニメーションGIFは最大50フレームまで
背景
- 透明背景が推奨
- 背景が透明だと、どんな場面でも自然に見えます
GIFアニメーションの活用
静止画だけでなく、動くGIFアニメーションも絵文字にできます。
ただし、フレーム数は50以下に抑える必要があります。動きがあると目立ちやすく、インパクトのある絵文字になりますよ。
絵文字ジェネレーターを使った作成方法
おすすめのジェネレーターツール
画像編集ソフトがなくても、簡単にカスタム絵文字を作れるツールがあります。
絵文字ジェネレーター(emoji-gen.ninja)
最も人気のある無料ツールです。
- テキストと色を指定するだけで絵文字が作れる
- 背景は自動で透明になる
- 保存時にファイル名が自動設定される
- 日本語フォントも豊富
シンプルで使いやすく、「了解」「確認」「お疲れ様」といった定型文を絵文字化するのに最適です。
MEGAMOJI(カスタム絵文字メーカー)
より高機能なツール。自由度が高く、こだわりたい人向けです。
- フォントやサイズの細かい調整が可能
- グラデーションやアニメーション機能
- 画像を読み込んで加工できる
- 簡易的な背景透過機能付き
- オープンソースプロジェクト
ジェネレーターでの作成手順
絵文字ジェネレーターを使った基本的な流れを紹介します。
- ジェネレーターサイトにアクセス
- 作りたいテキストを入力(例:「了解」「確認中」)
- フォント、色、サイズを選択
- プレビューで確認
- ダウンロードボタンをクリック
- PNG形式で保存される
たったこれだけで、Slack用のカスタム絵文字が完成します。
画像編集ソフトで作る方法
より本格的な絵文字を作りたい場合
こだわった絵文字を作りたいなら、画像編集ソフトを使いましょう。
おすすめのツール
無料で使えるツール
- Canva(ブラウザ版・アプリ版)
- GIMP(無料の画像編集ソフト)
- Photopea(ブラウザ版のPhotoshop代替)
有料ツール
- Adobe Photoshop
- Adobe Illustrator
- Affinity Designer
作成時のポイント
画像編集ソフトで作る際は、以下を意識しましょう。
キャンバスサイズは128×128ピクセル
最初から正方形で作成すると、後で調整する手間が省けます。
文字は大きく太く
絵文字として表示されるサイズは非常に小さいです。細い文字や小さい文字は読めなくなるので、太めのフォントを選びましょう。
背景は透過する
PNG形式で保存する際、背景を透明にするオプションを選択します。これにより、どんな背景色でも自然に表示されます。
コントラストを強くする
淡い色や似た色の組み合わせは、小さく表示されると見づらくなります。はっきりした色を使いましょう。
Slackへの追加手順(デスクトップ版)
方法1:絵文字メニューから追加
最も簡単な追加方法です。
- Slackを開く
- メッセージ入力欄の下にある😊(スマイリーフェイス)アイコンをクリック
- 絵文字メニューが開く
- 「絵文字を追加する」をクリック
- 「画像をアップロードする」を選択
- 作成した画像ファイルを選ぶ
- 「名前を付ける」欄に絵文字の名前を入力(後述の命名規則を参照)
- 「保存」をクリック
これで完了。すぐに使えるようになります。
方法2:ワークスペース設定から追加
管理者向けの方法です。一括で複数追加する場合に便利。
- 画面左上のワークスペース名をクリック
- 「設定と管理」を選択
- 「ワークスペースの設定」をクリック
- ブラウザで設定ページが開く
- 「カスタム絵文字」タブを選択
- 「絵文字を追加する」ボタンをクリック
- 画像をアップロードして名前を付ける
- 保存
この方法なら、既存の絵文字一覧も確認できます。
絵文字の命名規則とベストプラクティス
命名規則の重要性
絵文字の名前は、使いやすさを大きく左右します。
適当な名前を付けると、後で探すのが大変。チーム全体が使いやすい名前を付けることが重要です。
推奨される命名フォーマット
日本語と英語の併記がベスト
:了解_ryokai: のように、日本語と英語(ローマ字)を両方入れましょう。
理由
- 英語部分で素早く入力できる(IME切替不要)
- 日本語部分で内容が一目でわかる(ホバー時に表示される)
具体例
:了解_ryokai::確認中_kakunin::お疲れ様_otukare::ありがとう_thanks::了解しました_roger:
避けるべき命名
以下のような命名は避けましょう。
日本語のみ:草: → 半角で : を入力し、IMEを切り替える手間が発生
長すぎる名前:これは了解しましたという意味の絵文字です: → 入力が面倒
記号を含む:了解!: → 一部の記号は使用できません
既存の絵文字と同じ名前
Slackの標準絵文字と同じ名前は登録できません。
エイリアス(別名)の活用
1つの絵文字に複数の名前を付けることもできます。
例えば :了解: と :ryokai: の両方で同じ絵文字を呼び出せるようにするんです。
エイリアスの追加方法
- ワークスペース設定から「カスタム絵文字」ページを開く
- 「エイリアスを追加する」をクリック
- 既存の絵文字を選択
- 新しい名前を入力
- 保存
絵文字パックの活用

絵文字パックとは
Slackが公式に用意している、テーマ別の絵文字セットです。
一度に複数の絵文字を追加できるので、手間が省けます。ハイブリッドワークや食べ物など、様々なテーマが用意されていますよ。
絵文字パックの追加方法
- メッセージ入力欄の😊アイコンをクリック
- 「絵文字を追加する」を選択
- 「絵文字パック」タブをクリック
- 追加したいパックを選ぶ
- 「パックを追加する」をクリック
これだけで、数十個の絵文字が一気に追加されます。
パックの削除方法
不要になったパックは削除できます。
ただし、パック全体の削除のみで、個別の絵文字だけを削除することはできません。オーナーと管理者のみが削除可能です。
カスタム絵文字の削除と管理
削除できる人の権限
削除権限は以下のルールで決まります。
- 自分が追加した絵文字:誰でも削除可能
- 他人が追加した絵文字:オーナーと管理者のみ削除可能
削除の手順
- 画面左上のワークスペース名をクリック
- 「設定と管理」→「ワークスペースの設定」を選択
- 「カスタム絵文字」タブを開く
- 削除したい絵文字の右側にある×ボタンをクリック
- 確認画面で「絵文字を削除する」を選択
削除された絵文字は、過去のメッセージでは表示されなくなります。
整理のコツ
カスタム絵文字が増えすぎると、逆に使いにくくなります。
定期的に見直す
半年に1回程度、使われていない絵文字を整理しましょう。
ガイドラインを作る
どんな絵文字を追加してよいか、簡単なルールを決めておくといいです。
スマートフォンでの使用
モバイルアプリでの制限
カスタム絵文字の追加はPCのみ可能です。
ただし、一度追加された絵文字は、スマホアプリでも問題なく使用できます。
iOSの場合
- メッセージ入力欄をタップ
- 😊アイコンをタップ
- Slackアイコンのタブを選択
- カスタム絵文字が表示される
Androidの場合
現在のところ、Android版からのカスタム絵文字追加はできません。閲覧と使用のみ可能です。
便利な活用アイデア
ビジネスで役立つ絵文字
実際に多くの企業で使われている便利な絵文字を紹介します。
ステータス系
:了解:了解しました:確認中:確認しています:完了:完了しました:対応中:対応中です:保留:一旦保留
感謝・お礼系
:ありがとう:ありがとうございます:お疲れ様:お疲れ様です:助かります:助かります
質問・依頼系
:質問:質問があります:確認お願いします:確認お願いします:急ぎ:急ぎの案件です
タスク管理への活用
絵文字をタスクステータスの表示に使う方法です。
タスクの進捗を絵文字で管理
:todo:未着手:wip:作業中(Work In Progress):review:レビュー待ち:done:完了
メッセージに絵文字リアクションするだけで、タスクの状態が一目でわかります。
部署・プロジェクト別の絵文字
チームごとに専用絵文字を作ると、帰属意識が高まります。
例
- 営業チーム用:
:sales_ok:営業OKマーク - 開発チーム用:
:dev_deployed:デプロイ完了 - デザインチーム用:
:design_approved:デザイン承認済み
ワンクリック絵文字リアクションの設定
より素早くリアクションする方法
よく使う絵文字を、ワンクリックで使えるように設定できます。
設定方法
- Slackの設定を開く(Cmd/Ctrl + ,)
- 「メッセージ」セクションを選択
- 「ワンクリック絵文字リアクション」を探す
- よく使う絵文字を3つまで設定
メッセージにカーソルを合わせると、設定した絵文字がすぐに表示されます。クリック1回でリアクション完了です。
おすすめの設定
ビジネスシーンで便利な組み合わせはこちら。
- 👍(いいね)
- 👀(確認しました)
- ✅(完了)
または、よく使うカスタム絵文字を設定してもいいでしょう。
他のワークスペースから絵文字を追加
Slack Connectの便利機能
他の企業のワークスペースと連携している場合、その絵文字をコピーできます。
手順
- Slack Connectチャンネルで、相手の絵文字を見つける
- その絵文字を右クリック
- 「絵文字を追加」を選択
- 自分のワークスペースに追加される
便利な絵文字を見つけたら、気軽にコピーしてみましょう。
絵文字共有サイトの活用
インターネット上には、Slack用のカスタム絵文字を無料で配布しているサイトがあります。
代表的なサイト
- Slackmojis.com:最大規模の絵文字ライブラリ
- emoji-gen.ninja:日本語対応のジェネレーター
これらのサイトから画像をダウンロードして、自分のワークスペースに追加できます。
よくある質問と回答
Q. カスタム絵文字は何個まで追加できる?
A. 制限はありません。無限に追加できます。
ただし、多すぎると探しにくくなるので、適度に整理することをおすすめします。
Q. 追加した絵文字は他のワークスペースでも使える?
A. いいえ、使えません。
カスタム絵文字は各ワークスペース独自のものです。複数のワークスペースで使いたい場合は、それぞれに追加する必要があります。
Q. アニメーションGIFが動かないのはなぜ?
A. いくつかの原因が考えられます。
- ファイルサイズが128KBを超えている
- フレーム数が50を超えている
- GIF形式で保存されていない
条件を確認して、再度アップロードしてみてください。
Q. 絵文字の名前を変更できる?
A. 直接変更はできません。
一度削除して、新しい名前で再度追加する必要があります。ただし、エイリアス機能を使えば、別名を追加することは可能です。
Q. 誰かが不適切な絵文字を追加した場合は?
A. 管理者に連絡して削除してもらいましょう。
オーナーと管理者は、すべての絵文字を削除する権限を持っています。また、カスタム絵文字の追加権限を制限することもできます。
Q. 文字が小さくて読めない絵文字になってしまう
A. 絵文字のサイズは非常に小さいため、細かい文字は読みにくくなります。
以下の対策を試してください。
- フォントサイズを大きくする
- 太めのフォントを使う
- 文字数を減らす(1〜4文字程度が最適)
- 背景色とのコントラストを強くする
まとめ
Slackのカスタム絵文字作成について、重要なポイントをおさらいしましょう。
作成の基本
- 画像は128×128ピクセル、128KB以下が最適
- JPG、PNG、GIF形式に対応
- 背景は透明にするのがおすすめ
- ジェネレーターを使えば簡単に作れる
追加の手順
- デスクトップ版Slackから追加
- 絵文字メニューまたはワークスペース設定から
- 名前は「日本語_ローマ字」形式がベスト
- スマホでは使用のみ可能
活用のコツ
- ビジネスでよく使う言葉を絵文字化
- タスク管理のステータス表示に活用
- チーム文化の醸成に役立てる
- ワンクリックリアクション機能と組み合わせ
管理のポイント
- 定期的に不要な絵文字を整理
- 命名ルールを統一
- 権限設定で品質を管理
- エイリアスで使いやすく
カスタム絵文字は、単なる「飾り」ではありません。うまく活用すれば、コミュニケーションの効率化やチームの一体感醸成に大きく貢献します。
まずは「了解」「確認」など、よく使う言葉から絵文字化してみてください。レスポンスが早くなり、チャットが楽しくなることを実感できるはずです。
ぜひこの記事を参考に、あなたのワークスペースをもっと使いやすく、楽しい場所にしてみてくださいね。

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