Slackを使っていると、終了したプロジェクトや不要になったチャンネルが増えてきませんか?
チャンネル(部屋・ルーム)が増えすぎると管理が大変になり、必要な情報を見つけにくくなってしまいます。そんなとき、チャンネルの削除やアーカイブ機能を使うと、ワークスペースをすっきり整理できるんです。
この記事では、Slackのチャンネル削除方法から、アーカイブとの違い、削除できない場合の対処法まで、初心者の方にも分かりやすく徹底解説していきます。
チャンネル削除とアーカイブの違い

Slackには、チャンネルを整理する方法として「削除」と「アーカイブ」の2つがあります。まずはこの2つの違いを理解しましょう。
チャンネルの削除とは
削除は、チャンネルとそのすべてのメッセージを完全に消去する操作です。
削除の特徴
- チャンネル内のすべてのメッセージが完全に削除される
- 一度削除すると、復元することは不可能
- チャンネルに投稿されたファイルは削除されずに残る
- データ保持ポリシー(メッセージの自動削除設定)は適用されない
削除は取り消しができないため、本当に不要なチャンネルだけに使うべきです。
アーカイブとは
アーカイブは、チャンネルを保存して閉じる操作です。
アーカイブの特徴
- チャンネル内のメッセージ履歴はすべて保存される
- 新しいメッセージは投稿できなくなる
- 過去のメッセージは検索・閲覧できる
- 後から復元(アーカイブ解除)することが可能
- チャンネルリストからは非表示になる
アーカイブなら、必要になったときにいつでも元に戻せるので、迷ったらアーカイブを選ぶのがおすすめです。
どちらを選ぶべき?
削除を選ぶべき場合
- 誤って作成したチャンネル
- テストで作ったチャンネル
- 機密情報が含まれており、完全に消去したい場合
アーカイブを選ぶべき場合
- 終了したプロジェクトのチャンネル
- 過去の議論を参照する可能性がある場合
- 将来的に再開する可能性がある場合
チャンネル削除の前提条件と制限
チャンネルを削除する前に、知っておくべき重要な条件があります。
削除できるのは管理者のみ
チャンネルの削除は、以下の権限を持つユーザーのみが実行できます。
- ワークスペースオーナー(ワークスペースの最高管理者)
- ワークスペース管理者
一般メンバーやゲストユーザーは、チャンネルを削除できません。削除したい場合は、管理者に依頼する必要があります。
Enterprise Gridプランの場合
組織オーナーが、チャンネル削除権限を特定の役割に制限したり、カスタム役割に割り当てたりすることができます。
#generalチャンネルは削除不可
すべてのワークスペースに自動的に作成される「#general」チャンネル(または「#all-会社名」チャンネル)は、削除できない仕様になっています。
このチャンネルは、ワークスペース全体への連絡に使用される重要なチャンネルなので、アーカイブや削除はできません。
モバイルアプリでは削除できない
スマートフォンのSlackアプリ(iPhoneやAndroid)からは、チャンネルを削除することができません。
モバイルアプリでできることは、次の2つです。
- チャンネルから退出する
- チャンネルをアーカイブする(権限がある場合)
チャンネルを削除したい場合は、デスクトップアプリまたはブラウザ版を使う必要があります。
チャンネル削除の手順(デスクトップ版)
それでは、デスクトップ版Slackでチャンネルを削除する具体的な手順を見ていきましょう。
方法1:チャンネル画面から削除
手順1:削除したいチャンネルを開く
サイドバーのチャンネルリストから、削除したいチャンネルをクリックして開きます。
もしチャンネルに参加していない場合は、先に参加する必要があります。
手順2:チャンネル設定を開く
画面上部にあるチャンネル名をクリックすると、チャンネル詳細が表示されます。
手順3:設定メニューを開く
- 「設定」タブをクリック
- 下にスクロールして「チャンネルを削除する」をクリック
手順4:削除を確認
- 「このチャンネルを削除する」を選択
- 「はい、完全に削除します」のチェックボックスにチェックを入れる
- 「チャンネルを削除する」ボタンをクリック
これで、チャンネルの削除が完了します。
方法2:ブラウザの設定ページから削除
デスクトップアプリで操作している場合、途中でブラウザが開くこともあります。
手順1:チャンネルの詳細を開く
削除したいチャンネルを右クリック(Macの場合はControlキーを押しながらクリック)して、「チャンネルの詳細を表示」を選択します。
手順2:その他のオプションを開く
- 画面右上の「詳細」アイコン(歯車マーク)をクリック
- 「その他」→「その他のオプション」を選択
すると、自動的にブラウザが開きます。
手順3:削除を実行
- ページの一番下までスクロール
- 「このチャンネルを削除する」をクリック
- 警告メッセージを確認
- 「はい、完全に削除します」にチェックを入れる
- 「チャンネルを削除する」をクリック
共有チャンネルを削除する場合
Slack Connect(他の組織とチャンネルを共有する機能)を使っている場合、削除前に共有を停止する必要があります。
手順
- チャンネルの詳細を開く
- 「共有を停止」を選択
- 確認画面で共有停止を実行
- 上記の通常の削除手順を実行
共有チャンネルを削除しても、チャンネルで共有されているファイルは削除されないので注意してください。
アーカイブしたチャンネルを削除する方法
すでにアーカイブされているチャンネルも、削除することができます。
アーカイブ済みチャンネルの削除手順
手順1:アーカイブ済みチャンネルを探す
- サイドバー上部の「チャンネル検索」をクリック
- 「フィルター」をクリック
- 「チャンネルタイプ」で「アーカイブしたチャンネル」を選択
または、
- 「ホーム」から「ディレクトリ」をクリック
- 「チャンネル」タブを選択
- フィルターで「アーカイブしたチャンネル」を選択
手順2:チャンネルを選択
削除したいアーカイブ済みチャンネルをリストから選択します。
手順3:削除を実行
- チャンネル名をクリック
- 「設定」→「チャンネルを削除する」を選択
- 確認画面で削除を実行
アーカイブ済みチャンネルを削除すると、完全に復元不可能になります。履歴が必要な場合は、アーカイブのままにしておくことをおすすめします。
チャンネルをアーカイブする方法

削除ではなく、アーカイブを選ぶ場合の手順も見ておきましょう。
デスクトップでのアーカイブ方法
手順1:チャンネルを開く
アーカイブしたいチャンネルを開きます。
手順2:設定を開く
画面上部のチャンネル名をクリックします。
手順3:アーカイブを実行
- 「設定」タブを選択
- 「全員に対してチャンネルをアーカイブにする」をクリック
- 確認画面で「チャンネルをアーカイブする」をクリック
これで、チャンネルのアーカイブが完了します。
アーカイブ後の変化
- チャンネルリストから非表示になる
- パブリックチャンネルの場合、参加メンバー全員が自動的に退出
- Slackbotから全メンバーに通知が届く
- 新しいメッセージの投稿ができなくなる
モバイルアプリでのアーカイブ方法
スマートフォンのSlackアプリでも、アーカイブは可能です。
iPhone/Androidの手順
- アーカイブしたいチャンネルを開く
- 画面上部のチャンネル名をタップ
- 下にスクロール
- 「チャンネルをアーカイブする」(または「アーカイブ」)をタップ
- 確認画面で「アーカイブ」をタップ
権限がない場合、この操作は表示されません。
アーカイブしたチャンネルを復元する方法
アーカイブしたチャンネルは、いつでも元に戻すことができます。
復元手順
手順1:アーカイブ済みチャンネルを探す
- 「ホーム」から「ディレクトリ」をクリック
- 「チャンネル」タブを選択
- フィルターで「アーカイブしたチャンネル」を選択
または、サイドバーの「その他」→「すべてのチャンネル」から探すこともできます。
手順2:チャンネルを選択
復元したいチャンネルをリストから選択します。
手順3:復元を実行
- 画面上部のチャンネル名をクリック
- 「設定」タブを選択
- 「このチャンネルを復元する」をクリック
これで、チャンネルが復元されます。
復元時の注意点
パブリックチャンネルの場合
- アーカイブ前のメンバーは自動的には復元されない
- 必要なメンバーを手動で招待し直す必要がある
プライベートチャンネルの場合
- メンバーはそのまま保持される
チャンネル名の再利用
- Slackでは、チャンネル名を重複させることができない
- アーカイブしたチャンネルと同じ名前の新しいチャンネルを作りたい場合は、まずアーカイブしたチャンネルを復元してから名前を変更する必要がある
チャンネル削除ができない理由と対処法
「削除ボタンが見つからない」「削除できない」という場合、いくつかの原因が考えられます。
原因1:管理者権限がない
症状
削除やアーカイブのオプションが表示されない。
対処法
- 自分の権限を確認する
- ワークスペース名をクリック
- 「設定と管理」→「メンバーを管理」で自分の役割を確認
- 管理者に削除を依頼する
- ワークスペースオーナーまたは管理者にメッセージを送る
- 削除が必要なチャンネル名と理由を伝える
原因2:パブリックチャンネルを削除しようとしている
症状
削除オプションが表示されず、アーカイブのみが可能。
Slackの仕様
実は、パブリックチャンネルもプライベートチャンネルも、権限があれば削除できます。削除オプションが表示されない場合は、他の原因を確認してください。
対処法
- まずアーカイブする
- アーカイブ後、上記の「アーカイブしたチャンネルを削除する方法」で削除
原因3:モバイルアプリを使っている
症状
削除やアーカイブのオプションが見つからない。
対処法
デスクトップアプリまたはブラウザ版を使用してください。モバイルアプリでは、チャンネルの削除はできません。
原因4:アプリのバージョンが古い
症状
操作画面が違う、メニューが見つからない。
対処法
Slackアプリを最新バージョンにアップデートしてください。
- デスクトップ:「ヘルプ」→「アップデートを確認」
- モバイル:App StoreまたはGoogle Playで更新
原因5:ワークスペースの設定で制限されている
症状
自分は管理者なのに削除できない。
対処法
ワークスペースの設定で、管理者でもチャンネル削除が制限されている可能性があります。
ワークスペースオーナーに設定の確認を依頼してください。
チャンネル削除の代替案
削除ができない、または削除は避けたい場合、次のような代替案があります。
代替案1:チャンネル名を変更する
不要になったことを明示するために、チャンネル名を変更する方法です。
名前の例
#archived-プロジェクトA#old-マーケティング#終了-〇〇施策
メリット
- メッセージ履歴が残る
- 復元が不要
- 一目で使用していないことが分かる
代替案2:チャンネルから退出する
自分だけがチャンネルから離れる方法です。
手順
- チャンネルを開く
- チャンネル名をクリック
- 「このチャンネルから退出する」を選択
メリット
- 自分のチャンネルリストから消える
- 他のメンバーには影響しない
- 必要になったら再参加できる
代替案3:通知をミュートする
チャンネルには参加したまま、通知だけをオフにする方法です。
手順
- チャンネルを開く
- チャンネル名をクリック
- 「通知」の設定を変更
- 「すべてをミュート」を選択
メリット
- 必要な情報は見られる
- 通知に邩魔されない
- いつでも設定を元に戻せる
チャンネル管理ツールの活用(ビジネスプラス以上)
ビジネスプラス以上のプランでは、チャンネル管理ツールを使って、複数のチャンネルを一括管理できます。
チャンネル管理ツールとは
権限を持つオーナーや管理者が、中央ダッシュボードからチャンネルの一覧を表示し、アーカイブや削除などのアクションを実行できる機能です。
使い方
ワークスペースの場合
- サイドバーの「管理者」をクリック
- 「ワークスペースの設定」→「チャンネル」を選択
- チャンネル名で検索、またはフィルターで絞り込み
- チャンネル名の横にある三点リーダー(…)をクリック
- 実行したいアクション(アーカイブ、削除など)を選択
Enterprise Gridの場合
- 組織名をクリック
- 「ツールと設定」→「組織の設定」を選択
- 左サイドバーの「チャンネル」をクリック
- 検索やフィルターで対象チャンネルを絞り込み
- アクションを実行
アクションを実行すると、Slackがチャンネルにメッセージを投稿し、誰がどのアクションを実行したかをメンバーに通知します。
チャンネル整理のベストプラクティス
効率的にチャンネルを管理するためのコツを紹介します。
定期的な見直し
おすすめの頻度
- 月に1回:不要なチャンネルをチェック
- 四半期ごと:プロジェクト終了チャンネルをアーカイブ
- 年に1回:大規模な整理
チャンネル命名規則の統一
チャンネル名に一定のルールを設けることで、管理がしやすくなります。
命名規則の例
- プロジェクト:
#proj-プロジェクト名 - 部署:
#dept-部署名 - イベント:
#event-イベント名 - 一時的:
#temp-目的
作成前に既存チャンネルを確認
新しいチャンネルを作る前に、似たようなチャンネルがないか確認しましょう。
重複したチャンネルが増えると、情報が分散してしまいます。
アーカイブの基準を決める
チームで、どんな状況になったらアーカイブするか基準を決めておくと、判断に迷いません。
基準の例
- プロジェクト終了後1ヶ月経過
- 直近30日間メッセージがゼロ
- メンバーが3人以下になった
よくある質問(FAQ)

チャンネルを削除すると、ファイルも削除されますか?
いいえ、チャンネルに投稿されたファイルは削除されません。
ファイルはSlackのストレージに残るため、直接URLでアクセスすることは可能です。ただし、ファイルへのリンクを含むメッセージは削除されるため、探すのが難しくなります。
削除したチャンネルを復元できますか?
いいえ、一度削除したチャンネルは復元できません。
削除は完全に取り消し不可能なので、慎重に判断してください。迷う場合は、まずアーカイブすることをおすすめします。
一般メンバーでもチャンネルを削除できますか?
いいえ、一般メンバーにはチャンネル削除の権限がありません。
削除が必要な場合は、ワークスペースオーナーまたは管理者に依頼してください。
アーカイブしたチャンネルのメッセージは検索できますか?
はい、アーカイブしたチャンネルのメッセージも検索できます。
Slackの検索機能を使えば、アーカイブ済みチャンネルのメッセージも結果に表示されます。
プライベートチャンネルを削除できますか?
はい、権限があれば削除できます。
ただし、プライベートチャンネルを削除するには、そのチャンネルのメンバーである必要があります。メンバーでない場合は、先にチャンネルに参加してから削除してください。
複数のチャンネルを一度に削除できますか?
標準機能では、一度に1つずつしか削除できません。
ビジネスプラス以上のプランでチャンネル管理ツールを使えば、複数のチャンネルを効率的に管理できますが、それでも削除は1つずつ実行する必要があります。
#generalチャンネルをアーカイブできますか?
いいえ、#generalチャンネル(または#all-会社名チャンネル)は、アーカイブも削除もできません。
このチャンネルは、ワークスペースの基本チャンネルとして保護されています。
アーカイブ済みチャンネルに新しいメンバーを追加できますか?
いいえ、アーカイブ済みチャンネルにはメンバーを追加できません。
メンバーを追加したい場合は、まずチャンネルを復元してから追加してください。
まとめ
Slackのチャンネル削除とアーカイブについて、詳しく解説してきました。
重要なポイント
- チャンネル削除は完全に取り消し不可能、アーカイブは復元可能
- 削除できるのはワークスペースオーナーまたは管理者のみ
- モバイルアプリではチャンネル削除ができない(デスクトップ版を使用)
- #generalチャンネルは削除もアーカイブもできない
- 削除すると全メッセージが消えるが、ファイルは残る
- 迷ったらまずアーカイブを選ぶのが安全
- アーカイブしたチャンネルはいつでも復元可能
- 定期的にチャンネルを見直して整理することが大切
チャンネルを適切に管理することで、Slackワークスペースをすっきりと保ち、必要な情報を見つけやすくなります。
削除とアーカイブの違いを理解して、状況に応じて使い分けましょう。特に、削除は復元できないため、本当に不要か十分に確認してから実行することが大切です。迷った場合は、まずアーカイブして様子を見るのがおすすめですよ!


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