「承知しました」のスタンプが頭を下げる、「ありがとう」の文字がキラキラ光る──。
Slackで動くスタンプ(アニメーションGIF)を見かけて、「自分でも作ってみたい!」と思ったことはありませんか?
実は、動くスタンプの作成は思ったよりも簡単なんです。無料のオンラインツールを使えば、デザインスキルがなくても数分で作れます。もちろん、PhotoshopやIllustratorを使った本格的な制作方法もあります。
この記事では、初心者でも安心して始められる簡単な方法から、プロ並みのクオリティを目指す上級者向けの手法まで、Slackの動くスタンプ作りを完全解説します。
Slackの動くスタンプの基本要件

まずは、Slackで動くスタンプを作る前に知っておくべき基本ルールを確認しましょう。
ファイル形式と仕様
- 形式:GIF形式(アニメーションGIF)
- サイズ:128px × 128pxの正方形(推奨)
- ファイル容量:128KB以下
- フレーム数:最大50フレームまで
- 背景:透明背景が推奨(PNG形式との違い)
これらの条件を満たしていないと、アップロードできなかったり、正しく表示されなかったりすることがあります。
容量128KBの制限について
動くスタンプで最も気をつけたいのが、この容量制限です。高画質で長いアニメーションを作りたくなりますが、128KBを超えるとSlackにアップロードできません。
そのため、以下の工夫が必要です。
- アニメーションの長さを0.6〜1.2秒程度に抑える
- フレーム数を8〜15枚程度にする
- 色数を減らす(128色程度)
- 画像サイズを小さくする
【初心者向け】無料ツールで簡単に作る方法
まずは、デザインソフトがなくても使える無料のオンラインツールを紹介します。
おすすめツール1:animated-emoji-gen(アニメーション絵文字ジェネレーター)
テキストを入力するだけで、動くスタンプが作れる日本語対応の無料ツールです。
使い方
- https://animated-emoji-gen.com/ にアクセス
- テキスト入力欄に好きな文字を入力(例:「承知しました」)
- フォント、色、背景色、アニメーションの種類を選択
- 「生成」ボタンをクリック
- 自動的にGIFファイルがダウンロードされる
このツールの素晴らしいところは、日本語に対応していて、Slackの要件(128×128px、128KB以下)に自動で最適化してくれること。初めて動くスタンプを作る人に最適です。
おすすめツール2:MakeEmoji
画像をアップロードして、簡単にアニメーション効果を追加できる英語のツールです。
使い方
- https://makeemoji.com/ にアクセス
- 画像をアップロード
- アニメーション効果を選択(回転、バウンド、キラキラなど)
- サイズと背景を自動調整
- GIFファイルをダウンロード
既存の画像やイラストに動きをつけたい場合に便利です。
おすすめツール3:Slackmoji Lab
アップロードした画像に様々なアニメーション効果を一括で適用できるツールです。
使い方
- https://slackmojilab.com/ にアクセス
- 画像をアップロード
- 自動的に複数パターンのアニメーションが生成される
- 気に入ったものを選んでダウンロード
一度に複数のバリエーションが作れるので、色々試してみたい人におすすめです。
おすすめツール4:絵文字ジェネレーター(日本語対応)
シンプルなテキストベースのスタンプを作成できる日本語ツールです。
- 文字揃え、サイズ調整、背景色設定が可能
- 最近生成された絵文字から面白いアイデアを見つけられる
- アニメーション機能付き
【中級者向け】オンラインツールでカスタマイズする方法
もう少し細かくカスタマイズしたい場合は、以下のようなツールが便利です。
Canvaを使った作成方法
Canvaは無料で使えるデザインツールで、アニメーションGIFの作成にも対応しています。
手順
- Canvaにログイン(無料アカウントでOK)
- 「カスタムサイズ」で128×128pxのデザインを作成
- テキストや画像を配置
- 「アニメート」機能でアニメーション効果を追加
- 「ダウンロード」→「GIF」を選択
- ファイルサイズを確認し、128KB以下になるよう調整
Canvaなら、フォントや色、レイアウトを自由にカスタマイズできるので、オリジナリティの高いスタンプが作れます。
【上級者向け】Photoshopで本格的に作る方法
プロ並みのクオリティを目指すなら、Photoshopを使った制作がおすすめです。
Photoshopでアニメーションスタンプを作る基本手順
ステップ1:新規ファイルの作成
- Photoshopを起動
- 「ファイル」→「新規」
- 幅:128px、高さ:128px、解像度:72ppiで作成
- カンバスカラーは「透明」を選択
ステップ2:デザインの作成
- レイヤーごとに動かしたい要素を分けて配置
- 例:背景レイヤー、テキストレイヤー、装飾レイヤーなど
- 各レイヤーの表示/非表示で動きを作ることを意識する
ステップ3:アニメーションの設定
- 「ウィンドウ」→「タイムライン」を開く
- 「フレームアニメーションを作成」をクリック
- 必要な数のフレームを追加
- 各フレームで、レイヤーの表示/非表示や位置を変更
- 各フレームの表示時間を設定(0.1秒〜0.5秒程度)
ステップ4:GIF形式で書き出し
- 「ファイル」→「書き出し」→「Web用に保存(従来)」
- ファイル形式:GIF
- 色数:128色程度(ファイルサイズを抑えるため)
- 画像サイズ:128×128px
- ループオプション:「無限」に設定
- ファイルサイズが128KB以下になるよう調整
- 保存
ファイルサイズを抑えるコツ
- 色数を減らす(256→128→64と段階的に試す)
- フレーム数を減らす
- 各フレームの表示時間を長くする
- 不要な背景を透明化する
Illustrator + Photoshopで作る方法
より精密なデザインを作りたい場合は、IllustratorとPhotoshopを組み合わせる方法もあります。
手順
- Illustratorでデザイン作成
- 128×128pxのキャンバスで作成
- レイヤーごとにデザインを分ける
- 「ファイル」→「書き出し」→「書き出し形式」でPSD形式で保存
- Photoshopでアニメーション化
- 保存したPSDファイルを開く
- タイムラインでフレームアニメーションを作成
- レイヤーの表示/非表示、位置調整でアニメーションを作成
- GIF形式で書き出し
作成したスタンプをSlackにアップロードする方法
スタンプが完成したら、Slackにアップロードしましょう。
デスクトップ版からのアップロード
- Slackアプリを開く
- メッセージ入力欄の😊(絵文字アイコン)をクリック
- 「絵文字を追加する」をクリック
- 「画像をアップロードする」をクリック
- 作成したGIFファイルを選択
- 絵文字の名前を入力(例:ok_motion、thanks_shine)
- 「保存」をクリック
モバイル版からのアップロード(iOS)
- Slackアプリを開く
- メッセージ入力欄の😊アイコンをタップ
- 「+」アイコンをタップ
- 「フォトライブラリ」を選択
- 作成したGIFファイルを選択
- 絵文字の名前を入力
- 「追加」をタップ
注意点
- Android版のアプリからは直接追加できません。デスクトップ版を使用してください
- ワークスペースの設定によっては、追加権限が制限されている場合があります
- 同じ名前の絵文字は登録できないので、ユニークな名前をつけましょう
動くスタンプ作成のコツとテクニック
より効果的な動くスタンプを作るための実践的なコツを紹介します。
1. シンプルな動きにする
Slackでは絵文字サイズが小さく表示されるため、複雑な動きは見づらくなります。以下のようなシンプルな動きがおすすめです。
- テキストが拡大縮小する
- 上下左右に揺れる
- 回転する
- 点滅する
- キラキラエフェクトがつく
- 頭を下げる(お辞儀)
2. ループを意識する
アニメーションの最初と最後のフレームが自然につながるようにしましょう。スムーズにループすることで、違和感のない動きになります。
3. フレーム数は8〜15枚が目安
フレーム数が多すぎると容量が大きくなり、少なすぎるとカクカクした動きになります。8〜15フレームが最適なバランスです。
4. 太字フォントを使う
小さく表示されても読みやすいよう、太めのゴシック体フォントを使いましょう。細い明朝体は避けた方が無難です。
5. 高コントラストの配色
背景と文字の明度差を大きくすると、視認性が向上します。白背景に黒文字、または濃い色背景に白文字がおすすめです。
6. 文字数を減らす
テキスト系のスタンプは、3〜8文字程度に抑えましょう。長すぎると文字が小さくなり読みにくくなります。
7. テンプレート化する
よく使う定型文は、テンプレートを作っておくと効率的です。テキストだけ差し替えれば、同じデザインで複数のスタンプが量産できます。
便利な命名規則

スタンプを追加する際の名前の付け方も重要です。検索しやすく、入力しやすい命名規則を紹介します。
接頭辞を使った分類
- ok_:了承系(ok_shimashita、ok_ryokai)
- thx_:感謝系(thx_arigato、thx_otsukaresama)
- req_:依頼系(req_onegai、req_kakunin)
- ng_:否定系(ng_dame、ng_muri)
この方法なら、「:ok」と入力するだけで、了承系のスタンプがまとめて候補に出てきます。
英語名と日本語名の両方登録
同じスタンプを「:good:」と「:yoi:」の両方で登録しておくと、どちらからでも呼び出せて便利です。
動くスタンプ作成でよくある失敗と対処法
失敗1:ファイルサイズが128KBを超えてしまう
対処法
- 色数を128色以下に減らす
- フレーム数を減らす(15→10→8と段階的に)
- 各フレームの表示時間を長くする(0.1秒→0.2秒)
- 画像サイズを少し小さくする(128px→100px)
失敗2:アニメーションがカクカクする
対処法
- フレーム数を増やす
- 各フレームの表示時間を短くする
- 動きの変化量を小さくする
失敗3:文字が読みにくい
対処法
- フォントサイズを大きくする
- 太字フォントに変更する
- 文字数を減らす
- 背景とのコントラストを強くする
- 文字に枠(ストローク)をつける
失敗4:アップロードできない
対処法
- ファイル形式がGIFになっているか確認
- ファイルサイズが128KB以下か確認
- フレーム数が50以下か確認
- ワークスペースの権限設定を確認
- 同じ名前のスタンプが既に存在しないか確認
スマートフォンで動くスタンプは作れる?
iPhone・iPad
スマートフォンのアプリでは、完全な制作は難しいですが、以下の方法があります。
- 無料の画像編集アプリ(Canva、PicsArt など)で素材を準備
- アニメーションGIF作成アプリ(GIF Maker、ImgPlay など)を使う
- PCブラウザでオンラインツールにアクセスして作成
- デスクトップ版からSlackにアップロード
Android
Android版のSlackアプリからは直接カスタム絵文字を追加できないため、以下の手順になります。
- スマートフォンでGIFファイルを作成
- PCに転送
- PCのブラウザまたはデスクトップアプリからSlackにアップロード
よくある質問(FAQ)
Q:Photoshopを持っていなくても作れますか?
A:はい、作れます。この記事で紹介した無料のオンラインツールを使えば、ソフトがなくても簡単に作成できます。
Q:動画から動くスタンプを作ることはできますか?
A:できます。動画をGIFに変換するツール(EZGIFなど)を使って、動画をGIF形式に変換してからサイズ調整をすれば、動くスタンプとして使えます。ただし、2〜3秒程度の短い動画にしないと、ファイルサイズが大きくなりすぎます。
Q:フレーム数の上限50フレームを超えたらどうなりますか?
A:Slackにアップロードできなくなります。フレーム数を減らすか、アニメーションの長さを短くする必要があります。
Q:透明背景にする必要はありますか?
A:必須ではありませんが、透明背景の方が見た目がきれいです。特にダークモードで使用する場合、背景が透明でないと白い四角が表示されて不自然になります。
Q:他の人が作った動くスタンプを自分のワークスペースに追加できますか?
A:Slackコネクトのチャンネルで他のワークスペースのスタンプを見かけたら、右クリックして自分のワークスペースに追加できます。ただし、著作権には注意が必要です。
Q:一度アップロードしたスタンプの画像を変更できますか?
A:直接変更する機能はありませんが、一度削除してから同じ名前で新しいGIFをアップロードすれば、実質的に変更できます。
まとめ:動くスタンプでSlackをもっと楽しく
Slackの動くスタンプ(アニメーションGIF)は、無料ツールを使えば初心者でも簡単に作れます。
初心者におすすめの方法
- animated-emoji-gen(https://animated-emoji-gen.com/)でテキストを入力するだけ
- 自動的にSlackの要件に最適化されたGIFが生成される
もっとカスタマイズしたい場合
- Canvaで自由にデザイン
- MakeEmojiで既存画像にアニメーション追加
本格的に作りたい場合
- Photoshopでフレームアニメーションを作成
- IllustratorとPhotoshopを組み合わせて精密に制作
作成時のポイント
- ファイルサイズ:128KB以下
- サイズ:128×128px
- フレーム数:8〜15枚が目安
- アニメーション時間:0.6〜1.2秒程度
- シンプルな動きで視認性を重視
動くスタンプがあれば、チームのコミュニケーションがもっと楽しく、もっと円滑になります。まずは簡単なテキストスタンプから始めてみて、慣れてきたら複雑なアニメーションにも挑戦してみてください。
あなただけのオリジナルスタンプで、Slackをもっと賑やかにしましょう!

コメント