SharePointのファイルをWindowsエクスプローラーで操作したいと思ったことはありませんか?
ブラウザ操作に慣れない方や、大量のファイルを効率的に管理したい方にとって、エクスプローラー表示は非常に便利な機能です。
本記事では、SharePointをエクスプローラーで開く設定方法を詳しく解説します。
SharePointをエクスプローラーで開くメリット
SharePointをエクスプローラーで表示することで、以下のようなメリットがあります。
操作性の向上
ローカルファイルと同じ感覚でドラッグ&ドロップやコピー&ペーストができます。
慣れ親しんだWindowsエクスプローラーの操作感で作業できるため、学習コストが低くなります。
作業効率の改善
複数のファイルを一括選択して移動やコピーが簡単に行えます。
ブラウザを何度もクリックする手間が省けます。
ファイル管理の利便性
フォルダ構造が視覚的に把握しやすくなります。
ファイル名のコピー&ペーストなど、細かい操作がスムーズに行えます。
現在推奨される方法:OneDrive同期機能
2022年6月にInternet Explorer 11のサポートが終了したことで、SharePointをエクスプローラーで開く方法が大きく変わりました。
現在Microsoftが推奨しているのはOneDrive同期機能です。
この方法は従来の「エクスプローラーで開く」よりも安定性が高く、オフライン作業にも対応しています。
OneDrive同期の設定手順
SharePointライブラリをOneDriveと同期する具体的な手順を説明します。
- SharePointサイトにサインイン
- ブラウザ(Google Chrome、Microsoft Edge等)でSharePointサイトを開きます
- Microsoft 365アカウントでログインします
- 同期したいドキュメントライブラリを開く
- 同期したいファイルやフォルダーがあるライブラリに移動します
- 「同期」ボタンをクリック
- ライブラリの上部にある「同期」ボタンを選択します
- OneDriveを開く
- 「このサイトはMicrosoft OneDriveを開こうとしています」というポップアップが表示されます
- 「開く」をクリックします
- 同期設定の完了
- OneDrive同期クライアントが起動し、同期が開始されます
- 同期するフォルダーを選択する画面が表示される場合があります
- エクスプローラーで確認
- Windowsエクスプローラーを開きます
- 左側のナビゲーションに組織名のフォルダーが表示されます
- その中に同期したSharePointライブラリが表示されます
同期後の使い方
同期が完了すると、ローカルフォルダーと同じように操作できます。
ファイルの編集
エクスプローラーからファイルを開いて編集すると、自動的にSharePointに同期されます。
オフライン作業
インターネット接続がない状態でもファイルにアクセスできます。
接続が回復すると、変更内容が自動的にSharePointに反映されます。
自動同期
エクスプローラーでの操作(ファイルの追加、削除、移動など)は、すべてSharePointに自動同期されます。
従来の方法:エクスプローラーで表示(Edge限定)
Internet Explorerのサポート終了により、「エクスプローラーで表示」機能は制限されていますが、Microsoft EdgeのIEモードを使用すれば利用可能です。
Microsoft EdgeでのIEモード設定
EdgeでSharePointをエクスプローラー表示するには、事前設定が必要です。
- Edgeの設定を開く
- Microsoft Edgeを起動します
- 右上のメニュー(三点リーダー)から「設定」を選択します
- 既定のブラウザー設定に移動
- 左側メニューから「既定のブラウザー」をクリックします
- Internet Explorer互換性を有効化
- 「Internet Explorerモードでサイトを再読み込みを許可する」をオンにします
- SharePointサイトを追加
- 「追加」をクリックします
- SharePointサイトのURLを入力します
- 「追加」をクリックして保存します
- Edgeを再起動
- ブラウザを閉じて再度開きます
- 設定が反映されます
管理者による設定(企業環境)
企業環境では、管理者権限が必要な設定があります。
テナント設定の有効化
SharePoint管理者は、PowerShellを使用してテナント設定を変更する必要があります。
Connect-SPOService -Url https://組織名-admin.sharepoint.com
Set-SPOTenant -ViewInFileExplorerEnabled $true
この設定を有効にすることで、SharePointインターフェースに「エクスプローラーで表示」ボタンが表示されます。
Edgeポリシーの適用
Microsoft IntuneまたはグループポリシーでConfigureViewInFileExplorerポリシーを有効にする必要があります。
このポリシーは、Active Directoryドメインに参加しているデバイスでのみ適用可能です。
エクスプローラーで表示の使い方
設定完了後の操作手順は以下の通りです。
- SharePointサイトにアクセス
- Microsoft Edgeで対象のドキュメントライブラリを開きます
- 「表示」メニューを選択
- 上部メニューバーの「表示」をクリックします
- 「エクスプローラーで表示」を選択
- ドロップダウンメニューから「エクスプローラーで表示」をクリックします
- Windowsエクスプローラーが起動
- 新しいエクスプローラーウィンドウが開き、SharePointライブラリが表示されます
OneDriveショートカット機能
もう一つの便利な方法として、OneDriveへのショートカット追加があります。
ショートカットの作成手順
- SharePointライブラリを開く
- ブラウザでSharePointサイトにアクセスします
- 「OneDriveへのショートカットの追加」をクリック
- ライブラリの上部にあるボタンを選択します
- OneDriveフォルダーに表示
- エクスプローラーを開きます
- OneDriveフォルダー内にSharePointライブラリのショートカットが作成されます
デスクトップへのショートカット作成
OneDrive内のショートカットをデスクトップに配置したい場合は、直接移動せずに以下の方法を使います。
- OneDriveフォルダーを開く
- エクスプローラーでOneDriveフォルダーに移動します
- パスをコピー
- Shiftキーを押しながら、ショートカットを右クリックします
- 「パスのコピー」を選択します
- デスクトップにショートカットを作成
- デスクトップ上で右クリックします
- 「新規作成」→「ショートカット」を選択します
- コピーしたパスを貼り付けます
注意点
OneDrive内のショートカットを直接デスクトップにドラッグすると、大量のファイルコピーが開始される可能性があります。
必ず「ショートカットのショートカット」を作成してください。
トラブルシューティング
SharePointをエクスプローラーで開く際によくある問題と解決方法を紹介します。
サインインの問題
症状
エクスプローラーで開こうとするとエラーメッセージが表示される。
解決方法
- SharePointに正しくサインインしているか確認します
- Microsoft 365ポータルで「サインインしたまま処理を続ける」にチェックを入れます
- 一度サインアウトしてから、再度サインインします
WebClientサービスの問題
症状
「エクスプローラーで表示」ボタンをクリックしても反応しない。
解決方法
WebClientサービスが実行されているか確認します。
- Windowsキー + Rを押します
- 「services.msc」と入力してEnterキーを押します
- サービス一覧から「WebClient」を探します
- 右クリックして「プロパティ」を選択します
- スタートアップの種類を「自動」または「手動」に設定します
- サービスを開始します
信頼済みサイトの問題
症状
「このWebサイトを信頼済みサイトのリストに追加してください」というメッセージが表示される。
解決方法
SharePointサイトをInternet Explorerの信頼済みサイトに追加します。
- Internet Explorerを起動します(または設定画面にアクセス)
- 「ツール」→「インターネットオプション」を選択します
- 「セキュリティ」タブをクリックします
- 「信頼済みサイト」を選択し、「サイト」をクリックします
- SharePointサイトのURLを入力します
- 「追加」をクリックして保存します
同期の競合
症状
ローカルとSharePointでファイルのバージョンが異なる。
解決方法
- タスクバーのOneDriveアイコンを右クリックします
- 「問題を解決」を選択します
- 競合しているファイルを確認し、保持するバージョンを選択します
ブラウザの互換性
症状
Google ChromeやFirefoxで「エクスプローラーで表示」が使えない。
解決方法
「エクスプローラーで表示」機能はMicrosoft EdgeまたはInternet Explorerでのみ利用可能です。
Google ChromeやFirefoxを使用している場合は、OneDrive同期機能を利用してください。
各方法の比較
それぞれの方法には特徴があります。
状況に応じて使い分けることで、より効率的にSharePointを活用できます。
OneDrive同期
メリット
- オフラインでも作業可能
- 自動同期で常に最新の状態を維持
- すべてのブラウザで利用可能
- 安定性が高い
デメリット
- 初期設定が必要
- ローカルストレージを消費
- 大容量ライブラリでは同期に時間がかかる
推奨される使用場面
日常的にアクセスするライブラリに適しています。
チームサイトのドキュメントライブラリなど、頻繁に編集するファイルがある場合に最適です。
エクスプローラーで表示
メリット
- 一時的なアクセスに便利
- ローカルストレージを消費しない
- 設定後すぐに利用可能
デメリット
- オンライン接続が必須
- Microsoft Edge(IEモード)が必要
- セッションが切れると再接続が必要
推奨される使用場面
特定のライブラリに一時的にアクセスする場合に適しています。
部門の共有フォルダーなど、たまにしかアクセスしないファイルがある場合に最適です。
OneDriveショートカット
メリット
- ストレージを消費しない
- 複数のライブラリに簡単にアクセス可能
- オンライン時に最新データにアクセス
デメリット
- オフラインでは利用不可
- 同期機能ほど堅牢ではない
推奨される使用場面
多数のSharePointサイトやライブラリにアクセスする必要がある場合に適しています。
セキュリティとベストプラクティス
SharePointをエクスプローラーで開く際のセキュリティに関する注意点をまとめます。
ローカル保存のリスク
OneDrive同期を使用すると、ファイルがローカルデバイスに保存されます。
ノートPCの紛失や盗難があった場合、機密情報が漏洩する可能性があります。
対策
- BitLockerなどでディスク暗号化を有効にする
- 機密性の高いファイルは同期せず、ブラウザからアクセスする
- デバイスのセキュリティポリシーを遵守する
アクセス権限の管理
エクスプローラーで表示しても、SharePointのアクセス権限は維持されます。
権限のないファイルやフォルダーにはアクセスできません。
バージョン履歴の注意点
エクスプローラーを使用してファイルをコピーまたは移動すると、バージョン履歴はコピーされません。
最新版または公開版のみが対象となります。
バージョン履歴を含めて移動する必要がある場合は、SharePointの「移動先」コマンドを使用してください。
まとめ
SharePointをエクスプローラーで開く方法は、作業効率を大幅に向上させる便利な機能です。
推奨される方法
現在はOneDrive同期機能が最も安定しており、Microsoftも推奨しています。
日常的に使用するライブラリは同期し、たまにアクセスするライブラリはエクスプローラーで表示またはショートカット機能を使用するのが効率的です。
設定のポイント
- OneDrive同期は初期設定に少し手間がかかりますが、一度設定すれば常に利用可能
- EdgeのIEモードは企業環境では管理者による設定が必要
- トラブルが発生した場合は、サインイン状態、WebClientサービス、信頼済みサイトの設定を確認
自分の作業スタイルや環境に合わせて、最適な方法を選択してください。

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