「タブグループを間違って削除してしまった!」「大切なタブグループが消えた…」そんな経験はありませんか?
Safariのタブグループは、テーマごとにタブを整理できる便利な機能です。仕事用、趣味用、調べ物用など、複数のプロジェクトを管理するのに最適ですが、誤って削除してしまうと、何十個、何百個ものタブが一瞬で消えてしまいます。
「タブグループごと消えた場合、もう復元できないの?」と諦めかけている方に朗報です。状況によっては、消えたタブグループを復元できる方法があります。
この記事では、Safariのタブグループが消えた場合の対処法を、iPhone・iPad・Mac別に詳しく解説します。完全復元できる場合もあれば、一部だけ復元できる場合もありますが、可能な限りの方法をすべて紹介しますので、ぜひ試してみてください。
タブグループとは?

Safariのタブグループ機能
タブグループは、iOS 15、iPadOS 15、macOS Monterey以降で使える機能です。
できること
- テーマごとにタブを分類
- 複数のタブグループを作成
- タブグループ間を簡単に切り替え
- iCloud経由で全デバイスに同期
- 他のユーザーと共有して共同作業
たとえば、「仕事」「趣味」「旅行計画」などのグループを作成し、それぞれに関連するタブをまとめて管理できます。
タブグループが消える原因
主な原因
- 誤操作:削除ボタンを間違ってタップ
- ソフトウェアのバグ:iOSやmacOSのアップデート後
- iCloud同期の問題:同期エラーでタブグループが消失
- デバイス間の競合:複数デバイスで同時編集
- ストレージ不足:デバイスの空き容量不足
- 共有タブグループの削除:共有相手が削除
タブグループの復元:重要な注意点
公式の復元機能はない
残念ながら、Safariには「削除したタブグループを復元する」公式機能がありません。
Appleの見解
- タブグループ全体の「元に戻す」機能なし
- 削除したタブグループは基本的に復元不可
- ただし、いくつかの回避策がある
復元できる可能性があるケース
完全に諦める前に、以下のケースに当てはまるか確認しましょう。
復元の可能性あり
- 他のデバイスに残っている:iCloud同期の遅延で残存
- 共有タブグループ:共有相手のデバイスに残存
- Time Machineバックアップ:Mac限定
- 最近閉じたタブから復元:タブグループ内のタブを個別に復元
- 履歴から復元:タブグループのURLを履歴から手動で復元
iPhone・iPadでタブグループを復元する
方法1:他のデバイスで確認する
iCloudで同期している場合、他のデバイスにタブグループが残っている可能性があります。
手順
- 別のiPhone、iPad、Macを開く
- Safariを起動
- タブグループ一覧を確認
- 消えたタブグループが残っているか確認
タブグループが残っていた場合
- その状態を維持する(削除しない)
- 問題のあるデバイスでiCloud同期をオフ→オンにして再同期を試す
方法2:共有タブグループの場合
タブグループを他のユーザーと共有していた場合、共有相手のデバイスに残っている可能性があります。
手順
- 共有していた相手に連絡
- 相手のデバイスでタブグループを確認
- タブグループが残っていれば、再度共有してもらう
再共有の手順
- 共有相手がタブグループを開く
- 共有ボタンをタップ
- あなたを再度招待
- 招待を受け入れる
方法3:タブグループ内のタブを個別に復元
タブグループ自体は復元できなくても、中にあったタブを個別に復元できます。
ステップ1:最近閉じたタブを確認
- Safariを開く
- タブボタンをタップ
- 左下の「+」ボタンを長押し
- 「最近閉じたタブ」の一覧が表示される
- 復元したいタブをタップ
ステップ2:新しいタブグループを作成
- タブボタンをタップ
- 下部の「〇個のタブ」をタップ
- 「新規タブグループ」を選択
- 名前を入力
ステップ3:復元したタブを移動
- 復元したタブを長押し
- 「タブグループに移動」を選択
- 新しく作成したタブグループを選択
方法4:履歴から手動で復元
タブグループに含まれていたページを、履歴から手動で開き直します。
手順
- Safariを開く
- ブックマークボタン(本のアイコン)をタップ
- 「履歴」タブ(時計のアイコン)をタップ
- 日付ごとに履歴を確認
- タブグループに含まれていたページを探す
- 見つけたページを開く
- 新しいタブグループに追加
効率的な方法
- タブグループを削除した日時を覚えている場合、その日の履歴を重点的に確認
- ページのタイトルやURLで検索
方法5:iCloudバックアップから復元(最終手段)
iCloudバックアップがある場合、デバイス全体を復元できます。
⚠️ 警告
この方法は、デバイス全体がバックアップ時点の状態に戻ります。バックアップ以降のデータは失われます。
手順
- 設定→「一般」→「リセット」
- 「すべてのコンテンツと設定を消去」
- 初期設定で「iCloudバックアップから復元」を選択
- タブグループが存在していた時期のバックアップを選択
注意点
- 最終手段として考える
- バックアップ以降の写真、メッセージ、アプリデータなどが失われる
- 事前に現在のデータをバックアップ
Macでタブグループを復元する
方法1:Time Machineから復元(推奨)
MacでTime Machineバックアップを作成している場合、これが最も確実な方法です。
復元できるファイル
- Safariのタブグループデータ
- 保存場所:
~/Library/Safari/ - ファイル名:
CloudTabs.db、TabGroups.plistなど
手順
- Time Machineを起動
- メニューバーのTime Machineアイコン→「Time Machineに入る」
- Finderで以下のパスに移動:
~/Library/Safari/ - タブグループが存在していた日時まで遡る
- 該当するファイルを選択
- 「復元」ボタンをクリック
注意点
- Safariを終了してから復元
- 復元後にSafariを再起動
- 最新のタブグループデータが上書きされる
方法2:キーボードショートカット(直後のみ)
タブグループを削除した直後なら、元に戻せる可能性があります。
手順
- タブグループを削除した直後に「Command」+「Z」を押す
- 削除が取り消され、タブグループが復元される
注意点
- 削除直後のみ有効
- 他の操作をした後は使えない
方法3:他のデバイスで確認
iPhoneやiPadと同様、他のMacやiOSデバイスに残っている可能性があります。
手順
- 別のMac、iPhone、iPadを確認
- タブグループが残っているか確認
- 残っていれば、そのデバイスのiCloud同期をオフにして保護
方法4:個別タブの復元
ステップ1:最近閉じたタブから復元
- 「Command」+「Shift」+「T」で最後に閉じたタブを復元
- 繰り返し押して複数のタブを復元
ステップ2:履歴から復元
- メニューバー→「履歴」
- 「最近閉じたタブを開く」
- タブグループに含まれていたページを選択
方法5:Safariのセッションファイルを探す(上級者向け)
Safariは、セッション情報を一時的に保存することがあります。
手順
- Finderで「移動」→「フォルダへ移動」
- 以下のパスを入力:
~/Library/Safari/LastSession.plist - ファイルが存在すれば、バックアップとして保存
- Safariを終了
- 現在の
LastSession.plistを別の場所に移動 - バックアップしたファイルを元の場所に戻す
- Safariを起動
注意点
- 高度な方法で、失敗のリスクあり
- 必ず現在のファイルをバックアップしてから実行
タブグループの共有を確認する

共有タブグループの特性
タブグループを他のユーザーと共有していた場合、復元の可能性が高まります。
共有タブグループの仕組み
- 全員のデバイスに同期される
- 誰か一人が削除すると、全員から消える
- ただし、同期の遅延で一部デバイスに残ることがある
共有メンバーに確認
手順
- 共有していたメンバーに連絡
- 各自のデバイスでタブグループを確認
- 誰かのデバイスに残っていれば保護
共有を解除して保護
タブグループが見つかったら、一時的に共有を解除して保護できます。
手順
- タブグループを開く
- 共同作業ボタンをタップ
- 「共有タブグループを管理」
- 「共有を停止」を選択
これで、そのタブグループは個人用となり、他のメンバーの操作で削除されることはありません。
iCloud同期のトラブルシューティング
同期問題が原因の場合
タブグループが消えたように見えて、実は同期が止まっているだけかもしれません。
確認ポイント
- iCloud設定でSafariがオンになっているか
- インターネット接続は正常か
- iCloudストレージに空きがあるか
- すべてのデバイスで同じApple IDにサインインしているか
iCloud同期を再設定
iPhone・iPad
- 設定→[あなたの名前]→iCloud
- 「Safari」をオフにする
- 「iPhoneに残す」を選択
- 10秒待つ
- 「Safari」を再度オンにする
Mac
- システム設定→Apple ID→iCloud
- 「Safari」のチェックを外す
- 10秒待つ
- 「Safari」に再度チェックを入れる
複数デバイス間の競合を解決
複数のデバイスで同時にタブグループを編集すると、競合が発生することがあります。
対処法
- すべてのデバイスでSafariを終了
- 1台ずつSafariを起動して確認
- タブグループが最も完全な状態のデバイスを特定
- そのデバイスのみiCloud同期をオンのままにする
- 他のデバイスは一時的に同期をオフ
- 正しいデータが同期されたら、順次オンに戻す
今後タブグループを失わないための予防策
定期的にバックアップ
iPhone・iPad
- iCloudバックアップを有効にする
- 設定→[あなたの名前]→iCloud→「iCloudバックアップ」をオン
Mac
- Time Machineで定期バックアップ
- システム設定→「Time Machine」→バックアップを有効化
重要なタブはブックマークに保存
タブグループに頼りすぎず、本当に大切なページはブックマークにも保存しましょう。
手順
- 重要なタブを開く
- 共有ボタン→「ブックマークに追加」
- フォルダを選択して保存
タブグループをエクスポート(手動)
タブグループ全体のURLリストをエクスポートできます。
手順(Mac)
- タブグループを開く
- すべてのタブを選択(Command + A)
- 右クリック→「リンクをコピー」
- テキストエディタやメモに貼り付けて保存
手順(iPhone・iPad)
- タブボタンをタップ
- 「〇個のタブ」をタップ
- 「編集」をタップ
- 三点リーダー(…)→「リンクをコピー」
- メモアプリに貼り付けて保存
自動削除設定を確認
iPhone・iPad
- 設定→Safari→「タブを閉じる」
- 「手動」に設定
これで、タブが自動的に削除されることはありません。
共有タブグループの権限管理
共有タブグループを使う場合、削除権限に注意しましょう。
注意点
- すべてのメンバーが削除できる
- 意図しない削除を防ぐため、信頼できる相手とのみ共有
- 重要なタブグループは共有しない
トラブルシューティング
タブグループが勝手に消える
原因1:自動削除設定
- 設定→Safari→「タブを閉じる」を「手動」に変更
原因2:ストレージ不足
- デバイスの空き容量を確認
- 不要なアプリやデータを削除
原因3:iCloud同期の競合
- 複数デバイスで同時編集しない
- 1台ずつ編集して同期を待つ
タブグループが重複する
同期の問題で、同じタブグループが複数できることがあります。
対処法
- 最も完全なタブグループを特定
- 重複したタブグループを削除
- iCloud同期を一度オフ→オン
タブグループ内のタブが消える
タブグループ自体は残っているが、中のタブが消える場合。
対処法
- 「最近閉じたタブ」から復元
- 履歴から復元
- 他のデバイスで確認
すべてのタブグループが消えた
対処法の優先順位
- 他のデバイスを確認
- iCloud同期を再設定
- Time Machineから復元(Mac)
- iCloudバックアップから復元(iPhone・iPad)
よくある質問(Q&A)
タブグループを削除したら、すぐ復元できる?
iPhone・iPad:できない
削除直後でも、タブグループ全体を元に戻す公式機能はありません。
Mac:削除直後ならCommand + Zで可能
削除した直後に「Command」+「Z」を押せば、復元できることがあります。
削除したタブグループは何日後まで復元できる?
公式機能はないため、期限はありません。
復元できるかどうかは、以下の条件次第です:
- 他のデバイスに残っているか
- Time Machineバックアップがあるか(Mac)
- iCloudバックアップがあるか(iPhone・iPad)
タブグループ内のタブだけ復元できる?
はい、できます。
タブグループ自体は復元できなくても、中にあったタブは個別に復元できます:
- 最近閉じたタブから復元
- 履歴から復元
- 他のデバイスのiCloudタブから復元
共有タブグループを削除したら、他の人も消える?
はい、全員から消えます。
共有タブグループは、誰か一人が削除すると、すべてのメンバーから削除されます。
ただし、同期の遅延で、一部のメンバーのデバイスに残っていることがあります。
プライベートブラウズのタブグループも復元できる?
いいえ、できません。
プライベートブラウズモードでは、履歴が保存されないため、タブやタブグループを復元する方法はありません。
タブグループをエクスポートできる?
公式機能はありませんが、手動でできます。
方法
- すべてのタブのURLをコピー
- テキストファイルやメモに保存
将来的に、より簡単なエクスポート機能が追加される可能性があります。
Time Machineがない場合、Macで復元できない?
Time Machineバックアップがない場合、以下の方法を試せます:
- 他のデバイス(iPhone、iPadなど)を確認
- 履歴から手動で復元
- 最近閉じたタブから復元
タブグループが空になった場合は?
タブグループ自体は残っているが、中身が空の場合:
対処法
- 他のデバイスでタブが残っているか確認
- iCloud同期を再設定
- 「最近閉じたタブ」から復元
- 履歴から復元
まとめ
Safariのタブグループを復元する方法についてまとめます。
公式の復元機能
- タブグループ全体を復元する公式機能はない
- Appleに機能追加をフィードバックできる
復元できる可能性があるケース
- 他のデバイスに残っている:iCloud同期の遅延で残存
- 共有タブグループ:共有相手のデバイスを確認
- Time Machineバックアップ:Mac限定、最も確実
- iCloudバックアップ:iPhone・iPad、デバイス全体の復元
- 個別タブの復元:最近閉じたタブ、履歴から
iPhone・iPadでの対処法
- 他のデバイスで確認
- 共有タブグループの場合、共有相手に確認
- タブを個別に「最近閉じたタブ」から復元
- 履歴から手動で復元
- iCloudバックアップから復元(最終手段)
Macでの対処法
- Time Machineから復元(推奨)
- Command + Z(削除直後のみ)
- 他のデバイスで確認
- 個別タブの復元
- Safariのセッションファイルを復元(上級者向け)
iCloud同期の問題
- Safari同期をオフ→オンで再設定
- すべてのデバイスで同じApple IDを使用
- インターネット接続とストレージを確認
- 複数デバイス間の競合を解決
予防策
- Time Machineで定期バックアップ(Mac)
- iCloudバックアップを有効化(iPhone・iPad)
- 重要なタブはブックマークにも保存
- タブグループのURLリストを手動でエクスポート
- 自動削除設定を「手動」に変更
- 共有タブグループは信頼できる相手とのみ
トラブル対処法
- タブグループが勝手に消える:自動削除設定、ストレージ、同期競合を確認
- タブグループが重複:最も完全なものを残して削除
- タブグループ内のタブが消える:最近閉じたタブ、履歴、他デバイスから復元
よくある質問のまとめ
- 削除直後の復元:Macでは可能(Command + Z)、iPhoneは不可
- 復元期限:公式機能がないため制限なし、条件次第
- タブだけ復元:可能(個別に復元)
- 共有タブグループ削除:全員から消える
- プライベートブラウズ:復元不可
- エクスポート:公式機能なし、手動で可能
Safariのタブグループは便利な機能ですが、削除に対する保護が弱いのが現状です。大切なタブグループは、定期的にバックアップを取り、重要なページはブックマークにも保存しておくことをお勧めします。
もしタブグループを失ってしまった場合は、この記事の方法を上から順に試してみてください。完全復元できなくても、多くのタブを取り戻せる可能性があります!

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