「Safariが遅い」「固まる」「すぐ落ちる」「ページが開かない」…Safariの調子が悪くて困っていませんか?
Safariは普段は快適に使えるブラウザですが、使い続けているうちにキャッシュが溜まったり、設定が影響したりして、だんだん動作が重くなることがあります。また、iOS/macOSのアップデート後に突然不具合が起きることも。
でも安心してください。ほとんどの場合、いくつかの対処法を試すだけで、Safariは元の快適さを取り戻せます。
この記事では、Safariの調子が悪くなる原因を徹底的に解説し、iPhone・iPad・Macそれぞれの具体的な解決方法を分かりやすく紹介します。基本的な対処法から上級テクニックまで、すべて網羅した完全ガイドです!
Safariの調子が悪いときの主な症状

よくある症状
動作が重い・遅い
- ページの読み込みに時間がかかる
- スクロールがカクカクする
- タップやクリックの反応が遅い
- タブの切り替えが遅い
フリーズ・固まる
- 画面が動かなくなる
- 操作を受け付けない
- レインボーカーソルが回り続ける(Mac)
- 白い画面のまま固まる
クラッシュ・落ちる
- Safariが突然終了する
- ページを開くと落ちる
- 特定のサイトで必ず落ちる
ページが表示されない
- 真っ白な画面のまま
- 「サーバーが見つかりません」
- 一部の要素が表示されない
- 画像が読み込まれない
その他の不具合
- 検索できない
- ブックマークが開けない
- ログインできない
- ダウンロードができない
Safariの調子が悪くなる主な原因
原因1:キャッシュとCookieの蓄積
最も一般的な原因
Safariは訪問したサイトのデータを保存して、次回の読み込みを早くします。しかし、このデータ(キャッシュとCookie)が溜まりすぎると逆に動作が重くなります。
イメージ
- 車のトランクに荷物を詰め込みすぎた状態
- 重くて燃費も悪くなる
原因2:開きすぎたタブ
大量のタブを開いたままにすると:
- メモリを大量消費
- CPUに負荷がかかる
- バッテリー消費が増える
目安
- 20個以上のタブで影響が出始める
- 50個以上だとかなり重くなる
原因3:拡張機能の影響
便利な拡張機能も、多すぎたり相性が悪かったりすると:
- バックグラウンドで処理が増える
- メモリを消費
- 他の拡張機能と競合
原因4:ストレージ容量不足
デバイスの空き容量が少ないと:
- アプリ全般が遅くなる
- Safariも影響を受ける
- キャッシュを保存できない
目安
- 空き容量が10GB以下で影響が出やすい
原因5:古いiOS/macOS
OSが古いと:
- 最新のWeb技術に対応できない
- セキュリティホールがある
- バグが修正されていない
原因6:ネットワークの問題
Safariの問題ではなく、通信環境が原因のことも:
- Wi-Fiが不安定
- モバイル通信が遅い
- 通信制限がかかっている
原因7:特定のサイトの問題
サイト側に問題がある場合:
- サーバーが重い
- サイトの作りが悪い
- 大量の広告や動画
原因8:iOS/macOSアップデート後の不具合
新しいバージョンで一時的に:
- 互換性の問題
- 新機能の不具合
- 設定が変更されている
iPhone/iPad:基本的な対処法
対処法1:Safariを再起動
最も簡単で効果的な方法です。
手順
- ホーム画面で画面下から上にスワイプ(またはホームボタン2回押し)
- Safariを上にスワイプして終了
- ホーム画面からSafariを再度開く
対処法2:デバイスを再起動
Safari再起動で改善しない場合。
iPhone X以降
- 音量ボタン(どちらか)とサイドボタンを同時に長押し
- スライダーをドラッグして電源オフ
- 30秒待つ
- サイドボタンを押して再起動
iPhone 8以前
- サイドボタン(または上部のボタン)を長押し
- スライダーをドラッグ
- 30秒待つ
- 同じボタンを押して再起動
対処法3:不要なタブを閉じる
一括で閉じる方法
- タブボタン(画面右下)を長押し
- 「○個のタブをすべて閉じる」をタップ
- 確認画面で再度タップ
個別に閉じる方法
- タブボタンをタップ
- 不要なタブを左にスワイプ
- または×ボタンをタップ
対処法4:キャッシュとCookieを削除【重要】
効果が最も高い方法
手順
- 「設定」アプリを開く
- 下にスクロールして「Safari」をタップ
- 「履歴とWebサイトデータを消去」をタップ
- 確認画面で「履歴とデータを消去」をタップ
注意点
- すべてのサイトからログアウトされる
- 再ログインが必要
- 保存されたゲームデータが消える可能性
より詳細な削除方法
- 設定→Safari→詳細
- 「Webサイトデータ」をタップ
- 「全Webサイトデータを削除」をタップ
対処法5:拡張機能を無効化
手順
- 設定→Safari→拡張機能
- 使っていない拡張機能をオフ
- または全てオフにして様子を見る
対処法6:ストレージを確保
確認方法
- 設定→一般→iPhoneストレージ
- 使用状況を確認
空き容量を増やす方法
- 不要なアプリを削除
- 写真・動画をiCloudに移動
- アプリのキャッシュを削除
- 「iPhoneストレージ」の「おすすめ」を実行
対処法7:iOSを最新版にアップデート
手順
- 設定→一般→ソフトウェアアップデート
- 「ダウンロードしてインストール」をタップ
- Wi-Fiに接続した状態で実行
- 十分なバッテリー残量があることを確認
iPhone/iPad:iOS 18特有の問題と対処法

iOS 18アップデート後の不具合
2024年9月のiOS 18リリース後、一部のユーザーでSafariの不具合が報告されています。
対処法1:iCloudプライベートリレーをオフ
手順
- 設定→Apple ID(画面上部の名前)
- iCloud→プライベートリレー
- プライベートリレーをオフ
注意
プライバシー保護レベルが下がります。
対処法2:高度なトラッキング保護をオフ
手順
- 設定→Safari→詳細
- 「高度なトラッキングとフィンガープリント保護」をオフ
注意
トラッキングされやすくなります。一時的な対処として使用。
対処法3:プライバシー保護広告の測定をオフ
手順
- 設定→Safari→詳細
- 「プライバシー保護広告の測定」をオフ
重要な注意点
これらの設定変更はプライバシー保護を弱めます。iOS 18の不具合が修正されるまでの一時的な対処法として使用し、アップデートが配信されたらすぐに戻すことをおすすめします。
Mac:基本的な対処法
対処法1:Safariを再起動
手順
Command + QでSafariを終了- DockまたはアプリケーションフォルダからSafariを再起動
強制終了する場合
Command + Option + Esc- Safariを選択
- 「強制終了」をクリック
対処法2:Macを再起動
手順
- Appleメニュー→「再起動」
- 開いているアプリを保存して再起動
対処法3:不要なタブを閉じる
一括で閉じる方法
Option + Command + W
または
- タブを右クリック
- 「その他のタブを閉じる」を選択
対処法4:キャッシュを削除【重要】
方法A:開発メニューから(推奨)
ステップ1:開発メニューを有効化
- Safari→設定(または環境設定)
- 「詳細」タブをクリック
- 「メニューバーに”開発”メニューを表示」にチェック
ステップ2:キャッシュを削除
- メニューバーの「開発」をクリック
- 「キャッシュを空にする」を選択
方法B:設定から
- Safari→設定→プライバシー
- 「Webサイトデータを管理」
- 「すべてを削除」
対処法5:履歴を削除
手順
- メニューバーの「履歴」
- 「履歴を消去」を選択
- 期間を選択(すべての履歴、過去1時間など)
- 「履歴を消去」をクリック
対処法6:拡張機能を無効化
手順
- Safari→設定→拡張機能
- 不要な拡張機能のチェックを外す
- 特に広告ブロッカーやダークモード系を確認
一時的に全て無効化
全ての拡張機能をオフにして動作を確認。改善したら1つずつオンにして原因を特定。
対処法7:ストレージを確保
確認方法
- Appleメニュー→このMacについて
- 「ストレージ」タブを確認
空き容量を増やす方法
- 不要なアプリをアンインストール
- ダウンロードフォルダを整理
- ゴミ箱を空にする
- 古いファイルをiCloudに移動
対処法8:macOSを最新版にアップデート
手順
- Appleメニュー→システム設定
- 「一般」→「ソフトウェアアップデート」
- 利用可能なアップデートがあればインストール
ネットワークの問題を解決
ネットワーク速度を確認
確認方法
- 他のブラウザ(Chrome、Firefoxなど)で同じサイトを開く
- 速度測定サイトでネット速度を確認
- 他のアプリでも遅いか確認
Wi-Fiの問題を解決
対処法
ルーターを再起動
- ルーターの電源を切る
- 30秒待つ
- 電源を入れ直す
- 接続が安定するまで待つ
別のWi-Fiに接続
- 可能なら別のWi-Fiネットワークを試す
- モバイルデータ通信に切り替えて確認
Wi-Fiを再接続
iPhone/iPad
- 設定→Wi-Fi
- 接続中のネットワークの「i」マークをタップ
- 「このネットワーク設定を削除」
- 再度接続
Mac
- Wi-Fiアイコンをクリック
- ネットワークを選択
- 「削除」→再接続
モバイルデータ通信の問題
確認事項
- 通信制限がかかっていないか
- 電波状況は良好か
- 機内モードのオン/オフを試す
特定のサイトで問題が起きる場合

対処法1:リーダー表示を使う
広告や余計な要素が多いサイトで有効。
iPhone/iPad
アドレスバー左の「AA」→「リーダーを表示」
Mac
アドレスバー左の「リーダー」アイコンをクリック
対処法2:JavaScriptを一時的にオフ
Mac
- Safari→設定→セキュリティ
- 「JavaScriptを有効にする」のチェックを外す
注意
多くのサイトが正常に動作しなくなります。確認後は必ずオンに戻す。
対処法3:コンテンツブロッカーを調整
手順
- 設定→Safari→コンテンツブロッカー(iPhone/iPad)
- 一時的にオフにして確認
対処法4:プライベートブラウズで確認
通常モードで問題がある場合、プライベートブラウズで試す。
iPhone/iPad
- タブボタンをタップ
- 「プライベート」をタップ
- サイトを開く
Mac
Command + Shift + N
上級者向け対処法
対処法1:DNSを変更
iPhone/iPad
- 設定→Wi-Fi
- 接続中のネットワークの「i」をタップ
- 「DNSを構成」→「手動」
- 既存のDNSを削除
- 「サーバを追加」で以下を入力:
- Googleパブリック:
8.8.8.8、8.8.4.4 - Cloudflare:
1.1.1.1、1.0.0.1
Mac
- システム設定→ネットワーク
- Wi-Fi→詳細
- DNS→「+」で上記のDNSを追加
対処法2:Safariの設定ファイルをリセット(Mac)
注意:ブックマークや設定が失われる可能性があります。
手順
- Safariを完全に終了
- Finderで「移動」→「フォルダへ移動」
~/Library/Safari/と入力- 以下のファイルをデスクトップに移動(バックアップ):
Preferences.plistLastSession.plist
- Safariを起動
対処法3:NVRAM/PRAMをリセット(Mac)
手順
- Macをシャットダウン
- 電源を入れてすぐに以下を長押し:
Command + Option + P + R
- 2回目の起動音が鳴るまで押し続ける
- キーを離す
対処法4:セーフモードで起動(Mac)
手順
- Macをシャットダウン
- 電源を入れてすぐに
Shiftキーを長押し - Appleロゴが表示されたら離す
- ログイン画面で「セーフブート」と表示される
セーフモードでSafariが正常に動作すれば、拡張機能やキャッシュが原因。
トラブルシューティング
問題:履歴とデータを消去できない
原因
「スクリーンタイム」の制限がかかっている可能性。
対処法
- 設定→スクリーンタイム
- 「コンテンツとプライバシーの制限」
- パスコードを入力
- 「コンテンツ制限」→「Webコンテンツ」
- 制限を解除
問題:特定のサイトだけ開けない
確認事項
- 他のブラウザでは開けるか
- 他のデバイスでは開けるか
- 別のネットワークでは開けるか
対処法
- Cookieとサイトデータを個別削除
- 設定→Safari→詳細→Webサイトデータ
- 該当サイトを削除
- キャッシュをクリア
- サイトの設定をリセット
問題:ログイン情報が保存されない
確認事項
- 設定→Safari→自動入力
- 「ユーザー名とパスワード」がオンか確認
- プライベートブラウズを使っていないか確認
問題:ダウンロードできない
対処法
iPhone/iPad
- 設定→Safari→ダウンロード
- ダウンロード場所を確認
Mac
- Safari→設定→一般
- ダウンロードフォルダを確認
- フォルダの権限を確認
予防策:Safariを快適に保つコツ

定期的なメンテナンス
週に1回
- 不要なタブを閉じる
- キャッシュをクリア
月に1回
- 履歴を削除
- 拡張機能を見直す
- ストレージを確認
タブ管理の習慣
おすすめの習慣
- その日使ったタブはその日のうちに閉じる
- ブックマークとタブを使い分ける
- タブグループを活用(iOS 15以降)
- 自動タブクローズを設定(設定→Safari→タブを閉じる)
拡張機能の管理
注意点
- 本当に必要な拡張機能だけ入れる
- 定期的に見直して不要なものは削除
- 信頼できる開発元のものを選ぶ
- 似た機能の拡張を複数入れない
アップデートを怠らない
重要性
- セキュリティパッチが適用される
- バグが修正される
- パフォーマンスが改善される
確認頻度
- 週に1回はチェック
- 重要なアップデートはすぐに適用
よくある質問
Q1. Safariをリセットする方法は?
A. 完全なリセットはできませんが、以下で近い状態になります。
iPhone/iPad
- 設定→Safari→履歴とWebサイトデータを消去
- 設定→Safari→拡張機能→全てオフ
- 設定→Safari→詳細→Webサイトデータ→全削除
Mac
- キャッシュと履歴を削除
- 拡張機能を全てオフ
- 上級者は設定ファイルを削除(前述)
Q2. 他のブラウザの方が速い?
A. 状況によります。
- Safari:バッテリー効率が最も良い
- Chrome:拡張機能が豊富だが重い
- Firefox:プライバシー重視
Safariを最適化すれば、十分快適に使えます。
Q3. キャッシュ削除でログアウトされない方法は?
A. 完全には避けられません。
ただし、パスワードは保存されているので:
- 自動入力を有効にする
- iCloudキーチェーンを使う
- パスワードマネージャーを使う
Q4. 会社のVPNでSafariが遅い
A. VPNが原因の可能性があります。
対処法
- 必要ないときはVPNをオフ
- 別のVPNプロトコルを試す
- IT部門に相談
Q5. どのくらいの頻度でキャッシュを削除すべき?
A. 使用頻度によります。
目安
- 毎日使う:週に1回
- 普通に使う:月に1〜2回
- たまに使う:調子が悪いと感じたら
Q6. Safariが重いのはウイルスの可能性?
A. iPhoneとMacでは可能性が低いです。
理由
- iOSはサンドボックス化されている
- macOSはセキュリティが堅牢
確認方法
- 不審な動作がないか
- 勝手にページが開かないか
- バッテリーが異常に減らないか
怪しい場合はマルウェアスキャンを実行。
Q7. 古いデバイスでも快適に使える?
A. 工夫次第で改善できます。
対策
- キャッシュをこまめに削除
- タブを最小限に
- 拡張機能を使わない
- 不要なアプリを削除
- 低電力モードを使う
ただし、限界もあるので新しいデバイスへの買い替えも検討を。
まとめ
Safariの調子が悪いときの対処法をまとめます。
まず試すべき基本対策
iPhone/iPad
- Safariを再起動
- デバイスを再起動
- タブを全て閉じる
- 履歴とWebサイトデータを消去
- iOSを最新版にアップデート
Mac
- Safariを再起動
- キャッシュを削除
- 履歴を削除
- 拡張機能を無効化
- macOSを最新版にアップデート
主な原因と対処法
| 原因 | 対処法 |
|---|---|
| キャッシュとCookieの蓄積 | 履歴とデータを消去 |
| 開きすぎたタブ | タブを全て閉じる |
| 拡張機能の影響 | 不要な拡張を無効化 |
| ストレージ不足 | 空き容量を確保 |
| 古いOS | 最新版にアップデート |
| ネットワーク問題 | Wi-Fi再接続、ルーター再起動 |
| 特定サイトの問題 | リーダー表示、別ブラウザ |
iOS 18特有の問題
以下の設定をオフ(一時的):
- iCloudプライベートリレー
- 高度なトラッキング保護
- プライバシー保護広告の測定
注意:プライバシー保護が弱まるので、iOS 18の修正版が出たら元に戻す
効果が高い対処法ランキング
- 履歴とWebサイトデータを消去
- 最も効果的
- 定期的に実行
- デバイスの再起動
- メモリがリフレッシュされる
- 一時的な不具合が解消
- タブを全て閉じる
- メモリ解放
- すぐに実行可能
- 拡張機能を無効化
- 特に調子が悪いときに効果的
- OS/アップデート
- バグ修正
- セキュリティ向上
予防策
- 週に1回:タブ整理、キャッシュクリア
- 月に1回:履歴削除、拡張機能見直し
- 定期的:OS/アップデート、ストレージ確認
こんなときはどうする?
| 状況 | 対処法 |
|---|---|
| 急いでいる | デバイス再起動 |
| 時間がある | 全ての対処法を順番に |
| 特定サイトだけ | リーダー表示、プライベートブラウズ |
| 全く使えない | 別のブラウザを一時的に使用 |
| 改善しない | Appleサポートに連絡 |
重要なポイント
- 定期的なメンテナンスが大切
- 調子が悪くなってから対処するより予防
- データ削除前の注意
- ログイン情報を確認
- 重要なデータはバックアップ
- 1つずつ試す
- どの対処法が効果的か分かる
- 複数同時だと原因特定が困難
- プライバシー設定に注意
- iOS 18の対処法は一時的なもの
- アップデートで修正されたら戻す
- 他のブラウザも選択肢
- Safariがどうしても改善しない場合
- Chrome、Firefox、Edgeなど
最後に
Safariの調子が悪いと感じたら、まずは:
- デバイスを再起動
- 履歴とWebサイトデータを消去
- タブを全て閉じる
この3つを試すだけで、ほとんどの問題は解決します。
それでも改善しない場合は、この記事の詳しい対処法を1つずつ試してみてください。多くの場合、何らかの方法で改善できます。
どうしても解決しない場合は、Appleサポートに連絡するか、デバイスの買い替えを検討しましょう。
快適なブラウジングライフをお楽しみください!

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