「Chromeをインストールしたらデフォルトブラウザになっちゃった…」
「リンクをタップするとChromeで開くんだけど、Safariで開きたい!」
iPhoneやiPadで他のブラウザアプリをインストールすると、知らないうちにデフォルトブラウザが変わってしまうことがあります。
この記事では、Safariをデフォルト(標準)ブラウザに設定する方法を、初心者にもわかりやすく解説していきます。メールやメッセージのリンクをSafariで開きたい方は、ぜひ参考にしてください!
デフォルトブラウザって何?

まず、「デフォルトブラウザ」とは何かを理解しておきましょう。
デフォルトブラウザの役割
デフォルトブラウザとは、リンクをタップしたときに自動的に起動するブラウザのことです。
例えば、以下のような場面でデフォルトブラウザが使われます。
- メールアプリ内のリンクをタップしたとき
- メッセージアプリ(LINE、SMS)のURLをタップしたとき
- AirDropで受け取ったURLを開くとき
- QRコードをスキャンしてWebサイトにアクセスするとき
- Siriに「〇〇を検索して」と頼んだとき
iPhoneでのデフォルトブラウザの歴史
もともとiPhoneでは、Safariが唯一のデフォルトブラウザで、変更することができませんでした。
しかし、iOS 14(2020年9月リリース)から、デフォルトブラウザを自由に変更できるようになりました。
これにより、Chrome、Edge、Firefox、DuckDuckGoなど、好きなブラウザをデフォルトに設定できるようになったのです。
Safariをデフォルトブラウザに設定する方法
それでは、実際にSafariをデフォルトブラウザに設定する手順を見ていきましょう。
【iOS 18.2以降】最新の設定方法
iOS 18.2以降では、デフォルトアプリの設定がより簡単になりました。
手順
- 「設定」アプリを開く
- 下にスクロールして「アプリ」をタップ
- 一番上にある「デフォルトのアプリ」をタップ
- 「ブラウザアプリ」をタップ
- リストから「Safari」を選択
チェックマークが表示されれば、設定完了です!
これで、リンクをタップすると自動的にSafariで開くようになります。
【iOS 14〜iOS 18.1】従来の設定方法
iOS 18.2より前のバージョンでは、少し手順が異なります。
方法1:Safariの設定から変更
- 「設定」アプリを開く
- 下にスクロールして「Safari」をタップ
- 「デフォルトのブラウザApp」をタップ
- 「Safari」を選択
注意点
- iOS 17.4より前のバージョンでは、Safariがすでにデフォルトの場合、「デフォルトのブラウザApp」という項目が表示されないことがあります
- その場合は、現在デフォルトになっている別のブラウザ(Chrome、Edgeなど)の設定から変更します
方法2:他のブラウザアプリの設定から変更
- 「設定」アプリを開く
- 下にスクロールして、現在デフォルトになっているブラウザアプリ(例:Chrome)をタップ
- 「デフォルトのブラウザApp」をタップ
- 「Safari」を選択
iPadでも同じ方法が使えます
iPadでも、iPhoneと全く同じ手順でSafariをデフォルトブラウザに設定できます。
iOS(iPadOS)のバージョンによって手順が異なる点も同様です。
デフォルトブラウザが変更されたか確認する方法
設定が正しく反映されたか確認してみましょう。
簡単な確認方法
- メモアプリを開く
- 適当なWebサイトのURL(例:https://www.apple.com)を入力
- URLをタップ
Safariが起動すればOKです!
設定画面で確認
iOS 18.2以降
- 「設定」→「アプリ」→「デフォルトのアプリ」
- 「ブラウザアプリ」が「Safari」になっているか確認
iOS 18.1以前
- 「設定」→「Safari」
- 「デフォルトのブラウザApp」が「Safari」になっているか確認
うまく設定できないときの対処法
「手順通りやってみたけど、うまくいかない!」そんなときは、以下を試してみましょう。
対処法1:デバイスを再起動
設定を変更しても反映されない場合は、iPhoneまたはiPadを再起動してみましょう。
iPhoneの再起動方法
- iPhone X以降:音量ボタン(どちらか)とサイドボタンを同時に長押し→スライダーをドラッグ
- iPhone SE、8以前:サイドボタン(または上部ボタン)を長押し→スライダーをドラッグ
iPadの再起動方法
- 上部ボタン(またはサイドボタン)を長押し→スライダーをドラッグ
対処法2:iOSを最新バージョンにアップデート
古いバージョンのiOSでは、デフォルトブラウザの設定に不具合があることがあります。
アップデート手順
- 「設定」→「一般」→「ソフトウェアアップデート」
- 利用可能なアップデートがあればインストール
特に、iOS 14.0.1では再起動するとSafariに戻ってしまうバグがありましたが、アップデートで修正されています。
対処法3:別のブラウザアプリをアンインストール
Chrome や Edge がデフォルトになっていて、どうしても設定が変更できない場合は、そのアプリをアンインストールする方法もあります。
手順
- ホーム画面で該当アプリのアイコンを長押し
- 「Appを削除」をタップ
- 「削除」を選択
アプリをアンインストールすると、自動的にSafariがデフォルトブラウザに戻ります。
対処法4:Screen Time(スクリーンタイム)の設定を確認
Screen Timeで制限がかかっていると、設定が変更できないことがあります。
確認手順
- 「設定」→「スクリーンタイム」
- 「コンテンツとプライバシーの制限」をタップ
- パスコードを入力(設定している場合)
- 制限が有効になっていないか確認
対処法5:Safariが非表示になっていないか確認
Screen TimeでSafariが非表示になっている場合、デフォルトブラウザに設定できません。
Safariを再表示する手順
- 「設定」→「スクリーンタイム」
- 「コンテンツとプライバシーの制限」をタップ
- 「許可されたApp」をタップ
- 「Safari」のトグルをオン(緑色)にする
Safariをデフォルトブラウザにするメリット

なぜSafariをデフォルトブラウザにするのがおすすめなのでしょうか?
メリット1:iPhoneに最適化されている
Safariは、Appleが開発したiPhone・iPad専用ブラウザです。
iOSに最適化されているため、以下の利点があります。
- 動作が速い
- バッテリーの消費が少ない
- システムとの統合がスムーズ
メリット2:プライバシー保護機能が充実
Safariには、強力なプライバシー保護機能が搭載されています。
- トラッキング防止:ウェブサイトによる追跡をブロック
- プライバシーレポート:ブロックされたトラッカーを確認できる
- パスワード管理:iCloudキーチェーンと連携
メリット3:Apple製品間の同期
Mac、iPad、iPhoneでSafariを使えば、以下が自動的に同期されます。
- ブックマーク
- 開いているタブ
- 閲覧履歴
- 保存したパスワード
メリット4:リーディングリスト機能
オフラインでも記事を読める「リーディングリスト」機能が便利です。
電車や飛行機の中など、ネット接続がない場所でも快適に閲覧できます。
メリット5:追加インストール不要
Safariは最初から入っているので、わざわざダウンロードする必要がありません。
ストレージ容量も節約できます。
Safariをデフォルトにするデメリット
メリットばかりではありません。デメリットも理解しておきましょう。
デメリット1:Googleサービスとの連携が弱い
ChromeならGoogleアカウントでログインすれば、以下が自動同期されます。
- ブックマーク
- パスワード
- 拡張機能
SafariでもGoogleサービスは使えますが、Chromeほどシームレスではありません。
デメリット2:拡張機能が少ない
Safariの拡張機能は、Chromeに比べると種類が限られています。
特定の拡張機能を使いたい場合は、Chromeのほうが便利かもしれません。
デメリット3:Windows との連携が不便
Windows PCを使っている場合、ChromeやEdgeのほうが便利です。
Safariは、Windows版の開発が終了しているため、Windows との同期ができません。
よくある質問(Q&A)
Q1:デフォルトブラウザを変更すると、Safariは削除されますか?
いいえ、削除されません。Safariは常にiPhoneに残ります。デフォルトを変更しても、Safariアプリを直接開けば、いつでも使えます。
Q2:iOS 13以前でもデフォルトブラウザを変更できますか?
残念ながら、iOS 13以前では、デフォルトブラウザを変更することはできません。iOS 14以降にアップデートする必要があります。
Q3:デフォルトブラウザを変更すると、ブックマークや履歴はどうなりますか?
ブックマークや履歴は、各ブラウザごとに独立して保存されています。デフォルトブラウザを変更しても、それぞれのブラウザのデータは保持されます。
Q4:Safari以外のブラウザアプリが表示されません。
デフォルトブラウザに設定できるのは、App Storeから正式にダウンロードしたブラウザアプリで、かつAppleの要件を満たしているアプリのみです。一部のブラウザは対応していない場合があります。
Q5:EU(欧州連合)に住んでいます。設定方法が違いますか?
EU では、iOS 17.4以降、初回セットアップ時にデフォルトブラウザを選択する画面が表示されます。ただし、後から変更する方法は、他の地域と同じです。
Q6:Safari を無効化することはできますか?
Safariは標準アプリなので、完全に削除することはできません。ただし、Screen Timeの「コンテンツとプライバシーの制限」→「許可されたApp」でSafariをオフにすれば、非表示にすることができます。
Q7:デフォルトブラウザを変更しても、一部のアプリではSafariが開きます。なぜですか?
一部のアプリは、「Safari View Controller」という組み込みブラウザを使っています。これはアプリ内でSafariを表示する機能で、デフォルトブラウザの設定とは関係ありません。X(旧Twitter)、Slack、Reederなどのアプリでこの動作が見られます。
他のブラウザも使いたい場合
Safariをデフォルトにしても、他のブラウザアプリを使うことはできます。
複数のブラウザを使い分ける
デフォルトブラウザは「リンクをタップしたときに開くブラウザ」を決めるだけです。
各ブラウザアプリを直接開けば、いつでも使えます。
使い分けの例
- Safari:普段使い、Apple製品との同期
- Chrome:Googleサービスの利用、Windows PCとの同期
- DuckDuckGo:プライバシー重視のブラウジング
ブラウザごとの特徴
Safari
- iPhoneに最適化、バッテリー消費が少ない
- プライバシー保護機能が充実
- Apple製品間で同期
Chrome
- Googleサービスとの連携が強い
- 拡張機能が豊富
- Windows、Androidとも同期可能
Microsoft Edge
- Microsoftアカウントで同期
- Copilot(AI)機能が使える
- Windows PCとの連携が便利
Firefox
- プライバシー重視
- カスタマイズ性が高い
- オープンソース
DuckDuckGo
- トラッカーを徹底ブロック
- プライバシー最優先
- 広告ブロック機能
まとめ
Safariをデフォルトブラウザに設定する方法について解説してきました。
この記事のポイントをおさらいしましょう
- iOS 14以降で、デフォルトブラウザを自由に変更できる
- iOS 18.2以降は「設定」→「アプリ」→「デフォルトのアプリ」→「ブラウザアプリ」で設定
- それ以前のバージョンは「設定」→「Safari」または他のブラウザアプリから設定
- 設定が反映されない場合は、デバイスの再起動やiOSのアップデートを試す
- Safariはバッテリー消費が少なく、プライバシー保護が充実
- Apple製品間での同期がスムーズ
- 他のブラウザと使い分けることもできる
iPhoneやiPadを使うなら、Safariをデフォルトブラウザにするのが最もスムーズです。
特に、MacやiPadなど、他のApple製品も使っている場合は、Safariで統一するとブックマークやタブが自動同期されて便利です。
ただし、WindowsやAndroidとの連携を重視する場合や、特定の拡張機能を使いたい場合は、ChromeやEdgeなどの他のブラウザも検討する価値があります。
ぜひ自分に合ったブラウザを選んで、快適なインターネット環境を作ってください!

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